Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Château de Fesles La Chapelle Anjou Cabernet Franc 2020 Vieilles Vignes

近所の百貨店で直感で選んだロワールの赤です。アンジュー(Anjou)のカベルネ・フラン。狙い通りの当たりならいいんですが。アンジューには赤・白・ロゼ・泡となんでもあり、赤はカベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンが主要品種になってますが、やはりカベルネ・フランが王道ですね。作り手は甘口白の名産地 AOCボンヌゾー(Bonnezeaux)にあるようですが。

IMG_1557
作り手のシャトー・ド・フェルは、名前のように11世紀に建てられた本物のお城(シャトー)です。所有者は時代によって変わりましたが、周囲にブドウ畑を開き当初からワイン作りを続けているそうです。2008年からはヘルフリッヒ家(la famille Helfrich)が所有しています。アンジェ(Angers)の30キロ南にあるトゥアルセ(Thouarcé)というコミューンにあり、アンジューでは4番目に高い高台でロワール川支流のレイヨン川を見下ろす好立地なんだそうです。実はこのトゥアルセにボンヌゾー(Bonnezeaux)という場所があり、コミューン全体がAOCボンヌゾーのエリアになっています。よってシャトー・ド・フェルも甘口白のAOCボンヌゾーを出しています。

公式ページはショップ兼用ながら情報豊富でよくできています。

今日のワインもしっかり載っています。10ユーロということもわかりました(笑)。

・カベルネ・フラン 100%

「La Chapelle」というのはシャトーに隣接する畑の名前で、所有畑の一番いいところなんだそうです。そこの Vieilles Vignes(古樹)ですからこれはすごいかも。樽使いなんかはインポーターのサイトを見てもわかりませんでした。白ワインに樽を使ってますから赤も使ってると思うんですけどね。

カベルネ・フランです。ロワールではブルトン(Breton)というシノニムがありますね。
Chinon02
ボルドーの非常に古い品種になりますが、起源はバスク地方(スペインもしくはフランス)らしいです。17世紀に枢機卿リシュリューさん(Cardinal Richelieu)がボルドーから千本以上のブドウの木をロワール地域のブルグイユとシノンにある自身のエステートに送って植えたとされます。これでボルドーにあったカベフラがロワールに伝わったと思われます。その時のエステートの管理人がアベ・ブルトンさん(Abbé Breton)でした。ロワールではなぜブルトン(Breton)というシノニムで呼ぶのかわかりましたね。カベルネ・フランという名前が初めて出てくるのは1823年を待つことになりますが、当時から「カベルネ」とつく品種がカベルネ・ソーヴィニヨンはじめいくつもあったため現在のカベルネ・フランを指しているかどうかは同定が難しいそうです。

そうそう、カベフラはカベソーの母でしたね。父はなんと白ブドウ。
カベルネ・ソーヴィニヨン= (母) カベルネ・フラン x (父) ソーヴィニヨン・ブラン。

世界各地で栽培されますが、世界合計の56,052haの内、32,327ha(約58%)がフランスです。ロワールが約15,000haでやはり多く、ボルドーに約12,000haあります。残りは南西地方やラングドックです。

さあ、シャトー・ド・フェル訪問。敷地(周囲の畑)が広くストビューで近づけず。
Fesles
小ぶりですが立派なシャトーと、その前には整備された庭園があるようです。アンジューでは4番目に高い高台ということですが、確かに周囲はなだらかに下っており、シャトーはてっぺんにあるようです。海抜約100メートルとのこと。シャトーの周囲が「La Chapelle」という一番いい畑で、カベルネ・フラン(18ha)とグロロー(2ha)が植えられています。その周囲がシュナン・ブラン(24ha)になります。グロロー(Grolleau)は主にロゼ・ダンジュー(Rosé d’Anjou)用。シュナン・ブランは当然 AOCボンヌゾー(AOC Bonnezeaux)の甘口ワインになります。(辛口もやってますが。)


AOCアンジューとソーミュールをカバーする地図にシャトーの場所を入れました。
Loire_Anjou
今日のワインのAOCアンジューですが、アンジェ(Angers)周辺とは言うもののかなり範囲は広く、ソーミュールはじめ実にたくさんのAOCとオーバーラップすることがわかると思います。

AOCコトー・デュ・レイヨン(Coteaux du Layon)の部分を取り出してみました。
Coteaux-du-Layon_Bonnezeaux
これらがAOCアンジューとガッツリ重なってるので地図にすると見にくかったんですよ。あまり重ねるのはよくないですね。逆に言うと、このあたりは今日の作り手のように甘口白とアンジューの赤の両方やってるパターンが多いんじゃないかと思われます。
AOCコトー・デュ・レイヨン内のロシュフォール=シュル=ロワール(Rochefort-sur-Loire)というコミューンは「Coteaux du Layon Premier Cru Chaume」「Quarts de Chaume(Grand Cru)」という上等甘口白ワインのエリアになっています。全部シュナン・ブラン(ロワールでは「Pineau de la Loire」というシノニムあり)一択の貴腐ワインを主とする甘口です。プルミエ・クリュやグラン・クリュって付くわけですからそういう位置づけなんでしょう。

ところで今日の作り手はAOCボンヌゾー(AOC Bonnezeaux)にあるんでした。
Thouarce
AOCボンヌゾーをズームアップ。AOCボンヌゾーもトゥアルセ(Thouarcé)というコミューン全体が対象で、その中にボンヌゾー(Bonnezeaux)という地域がある関係です。Google Mapでは「ボネオー」なんて書いてますね(笑)。ネイティブの発音を聴くと「ボンゾー」って聞こえますが(笑)。

ついでに、いつもの「大ロワール全体地図」(笑)も貼っておきます。
Loire_s
今日はこの中のアンジューあたりのお話でしたということで、ロワールの中での位置関係を確認しておいてください。


エチケット平面化画像。
IMG_1533
裏ラベルの解説もしっかりしてていいですね。それを隠さないラックさん、エライ。


さあ、抜栓。
IMG_1554

コルク平面化。
IMG_1555
ミレジム入り。いいですね。

Alc.13.5%。
赤味強めのガーネット。
IMG_1556

黒ベリー、ブルーベリー、プラム。
辛口アタック。
酸・タンニンの効き方が絶妙です。
きれいなレイヤーの構造感がある作り。
余韻への流れもたおやかに進みます。
「ヤッタネ!」のニンマリ出ました。
ほほ~、こんなうまいカベフラ初めて。


*****

Château de Fesles
La Chapelle
Anjou Cabernet Franc 2020
Vieilles Vignes
RRWポイント 95点


サントリー FROM FARM 2023収穫 新酒 甲州

サントリー登美の丘ワイナリーの甲州なんですが、ボジョレーヌーボーの解禁の頃に出た2023年の新酒になります。年も明けて「新酒」でなくなってきたのでボジョレーヌーボーと共に半額で叩き売られていました(笑)。早飲み向きに醸造してあるからかもしれませんが、置いておくと商品価値が下がっていくんでしょうね。いずれにしてもありがたい値付けでした。

IMG_1550
サントリーは日本を代表するワインメーカーのひとつでもあるわけでして、今日の登美の丘ワイナリーというのがサントリーの旗艦ワイナリーであり、1909年から登美農園としてブドウ栽培をしているという歴史のあるところです。サントリーのフラッグシップワイン『登美 赤』を作っているのがここですね。

公式ページはこれ。サントリーのHPの中にあります。

ワイン情報はショップページ兼用となりますが「新酒」もちゃんと載ってました。

・甲州 100%

100%山梨県産ということですが、自社畑ではないかもですね。HPの解説をそのまま引用します。「今年のぶどうならではの魅力を引き出すために、つくり手自ら畑を回り、ぶどうの仕上がりを確認します。糖度だけでなく、アロマの質や色付きなど様々な要素を確認し、使用するぶどうを厳選しました。味わいが濃くなる旬の食材にも合うように、ぶどう由来のうまみ成分を抽出する仕込み技術にトライ。収穫前のぶどうを事前に調達し、渋さを出しすぎずに、うまみを多く抽出する搾り方・仕込み方を検証し、甲州は果皮からのうまみを丁寧に抽出しました。」
具体的なことは何ひとつわかりませんが、なんだかすごいことをしているようです(笑)。

なんと、果汁からポリフェノールを取り除いてるんですって。
「新酒らしいフレッシュさを実現するために、新たな取組として、酸化(褐色)しないように果汁の段階でポリフェノールを取り除く処理を実施し、見た目にもフレッシュさを追求しています。」

これが甲州。紫がかった淡いピンク色。美しい~。白ブドウというよりグリ(Gris)ですね。
Huggy03
奈良時代から知られていたという、日本の在来種(山梨県の固有種)ではありますが、その起源は興味深いです。最新のDNA分析では欧州品種Vitis Vinifera)の交配種であることが判明しています。中国の野生種、トゲブドウと呼ばれるダヴィディ種(Vitis Davidii)と中央アジアで交雑していた可能性が高いとされていますが、遺伝的には3/4は欧州品種であるヴィニフェラ種を引き継いでいます。
日本に残る記録では、奈良時代に大僧行基が勝沼に大善寺(別名ぶどう寺)を建立した際に発見したというものや、1186年に山梨県勝沼の上岩崎にて雨宮勘解由(あめみやかげゆ)という人が発見したというものがありますが、いずれにしても相当昔にシルクロードを通って日本に入っていたんだと思われますね。(渡り鳥が種子を運んだ説もあり。)
2010年には甲州が日本固有種として初めてOIV(国際ぶどう・ぶどう酒機構)に品種登録され、ワインラベルに「Koshu」と記載してEUへ輸出することが可能になっています。


ワイナリー訪問は以前実際に行ってますから、その時の写真をば。
IMG_4562
登美の丘というだけあって高台にあり、甲府盆地が一望できます。

例によって、山梨のワイン産地をGoogle Map上で見ておきます。
Yamanasi02
サントリー登美の丘ワイナリーは甲斐市にあります。「勝沼」は産地として有名なので地図上に無理やり「勝沼」も示しましたが、2005年に「勝沼町」は塩山市・大和村と合併して甲州市になり、今はないです。


ラベル、いや、ボトル平面化画像です。
IMG_1538
ボトルに直印刷、カッコいいけど撮影がめっちゃ難しいんですよ。


さあ、スクリュー回転。
IMG_1547

Alc.11%。
プラチナイエローって感じ。
IMG_1548

青リンゴ、梨。
酸味がフレッシュに効いた辛口アタック。
はっさく系柑橘類の味わいあり。
薄い感じがしないのがいいですね。
これは確かにお出汁に合いそう。


*****


サントリー
FROM FARM 2023収穫 新酒 甲州
WWWポイント78点



WhiteWhiteWine01

Terre del Barolo Barbaresco Riserva 2014

ネッビオーロのおいしいやつを探して、ピエモンテ州やロンバルディア州のネッビオーロのDOC/DOCGをいろいろと試していますが、やはり王道のバローロ、バルバレスコに戻りたくなるもんです。これはバルバレスコですが、リゼルヴァですから、規定によると50ヶ月(木樽9ヶ月含む)もの熟成をしていることになります。2014ですから10年ものになってますがね。

IMG_1521
作り手はバローロ地域のカスティリオーネ・ファッレット(Castiglione Falletto)にある、テッレ・デル・バローロ(Terre del Barolo)という1958年創業の協同組合形態のワイナリーです。ピエモンテ州でも最古の部類に入る歴史ある協同組合だそうで、バローロ・バルバレスコがDOC認定されたのが1966年で、DOCG昇格が1980年ですから、それ以上前からやってる老舗なんですね。

公式ページはトップページに畑の空撮画像をふんだんに使っていてカッコいいです。

10年もの間にCIでしょうかロゴマークから変わってしまっているのでどのワイン?状態です。

・ネッビオーロ 100%

しかし、バルバレスコDOCGの規定があるのでだいたいは決まっています。前述のようにバローロ・バルバレスコはネッビオーロ100%を以下のように熟成させます。

バローロ:
木樽18ヶ月を含む38ヶ月、「Riserva」は木樽18ヶ月を含む62ヶ月

バルバレスコ:
木樽9ヶ月を含む26ヶ月、「Riserva」は木樽9ヶ月を含む50ヶ月

バルバレスコでも十分な感じですが、規定からするとやはりバローロの方が格上ですね。以前、同じ作り手のバローロ(リゼルヴァ)も試していますが、樽はフレンチオークの大樽でしたから、今日のも同じく大樽なんだと思われます。

作り手訪問。さすが協同組合老舗です。でかい。ある意味工場風情です。
TerredeBarolo
Terre del Barolo(バローロの大地)という名前ですから当然バローロの域内にあります。近くにフォンタナフレッダ(Fontanafredda)がありますね。

このあたりはランゲ(Langhe)ですから俯瞰して位置関係を見てみましょう。
Langhe_DOC_元
バローロ、バルバレスコの位置関係はわかりましたでしょうか。ロエロもランゲ内ですね。

バローロにズームインして作り手の所在を見てみましょう。
Barolo_DOCG_NEW2
カスティリオーネ・ファッレット(Castiglione Falletto)というコムーネにあるのがわかりますね。

そうそう、今日のワインはバルバレスコでした。バルバレスコもズームイン。
Barbaresco_MeGAs


ラベル平面化画像。
IMG_9531
バローロ、バルバレスコはこういう古くさいラベルデザインの方がいいですね。


さあ、抜栓。
IMG_1519
コルクは無印だったので平面化はしません。

Alc.14%。
エッジはクリアに透けて大胆に褐変のガーネット。
IMG_1520

黒ベリー、プラム、ブラックチェリー。
古い木樽感はほぼないですね。
辛口アタック。
マイルドな酸はいい感じ。
ビターなタンニンを内包する複雑味。
しっかりした構造も感じます。
これは有名バルバレスコにも負けていませんよ。
余韻も伸びます。


*****

Terre del Barolo
Barbaresco Riserva 2014
RRWポイント 94点


Arnaud de Villeneuve Viognier Classic 2020 Côtes Catalanes IGP

ヴィオニエは好きな白品種なんですが、随分とご無沙汰してしまいました。(ブレンドはいただいてます。)やはりローヌのヴィオニエが一番いいんですが、新世界にもヴィオニエは広まっているのでどこのでも構いません。そう思って店頭で物色していると IGPコート・カタランヌ(IGP Côtes Catalanes)のヴィオニエを発見。一応フランスだしこれでいきましょう。

IMG_1463
ラベルはポップですが、作り手はアルノー・ド・ヴィルヌーヴという1909年創業、100年以上の歴史のある協同組合で、ルシヨンのヴァン・ドゥ・ナチュレル(Vin Doux Naturel)のAOCの名前で有名なリヴサルト(Rivesaltes)にあります。170のメンバーで1,300 ヘクタールの畑を運営しているとのことです。アルノー・ド・ヴィルヌーヴ(Arnaud de Villeneuve)という名前ですが13世紀にこの地方にいた医師で、ルシヨンのヴァン・ドゥ・ナチュレルを生み出した偉人なんだそうです。その地元の偉人に敬意を表し協同組合の名前にしているそうです。

公式ページはそこそこ情報あり。やはりイチオシはヴァン・ドゥ・ナチュレルのようです。

一応ワイン紹介に今日の辛口のヴィオニエは載ってました。

・ヴィオニエ 100%

11月に瓶詰めとのことなのでほとんど寝かしてはいないようです。同じシリーズにシャルドネもあります。IGPですからだいたいの品種がOKですよね。


ヴィオニエはフランス・北部ローヌのコンドリューの村が原産。今でこそかなり人気の高いヴィオニエですが、1990年代になって世界中で栽培されるようになるまでは絶滅危惧種(笑)でした。
Viognier
世界中に広まったヴィオニエですが、その昔の1968年は14haまで生産量も落ち絶滅寸前だったといいます。1985年頃でも32haしかなく、ほぼローヌのみでフランス外に出ていない品種でした。その後、評論家に注目され人気が高まり、1990年代になって世界中で栽培されるようになったそうです。
フランス以外では、アメリカとオーストラリアがかなり多いですね。その他は、アルゼンチン、チリに南アってところでしょうか。フランス国内は2018年のデータで6,740haもの栽培面積があり、さすが本国、世界でダントツ(世界の54%)のヴィオニエ生産国です。なるほど、ラングドックからも今日のようなこんなワインが出てくるわけです。


アルノー・ド・ヴィルヌーヴを訪問。リヴサルトはペルピニャンにも近いです。
Arnaud-de-Villenueve
やはり歴史のありそうな立派な建物ですね。敷地も相当ありそう。

いつものラングドック・ルシヨンのAOC地図に作り手の所在を示します。
Languedoc_Roussillon_NEW_Co
スペインとの国境にあるフランス最南端のピレネー・オリアンタル県(Pyrénées-Orientales)がルシヨンにあたり、全域が IGPコート・カタランヌ(IGP Côtes Catalanes)の範囲です。お馴染みのペイ・ドックに内包される形です。

地図が広範囲過ぎたので、ルシヨンのAOC/IGPをまとめた地図で見てみます。
Roussillon_4
この地図、ずいぶん前から再利用していますが(笑)ルシヨン・ワイン公式ページから地図を拝借し、加筆修正したものです。AOCを辛口とVDN(ヴァン・ドゥ・ナチュレル=天然甘口ワイン)に整理してあるのでわかりやすいです。

今日のワインは IGP(Indication Géographique Protégée)Côtes Catalanes で、IGPは一番下に書いてますね。AOCコリウール(AOC Collioure)、AOCバニュルス(AOC Banyuls)と同じ範囲のコート・ヴェルメイユ(IGP Côte Vermeille)というIGPもあるのがわかります。

IGPコート・カタランヌ(IGP Côtes Catalanes)で使える品種は以下の通り。IGPですからユルユルの何でもありな感じです。ヴィオニエもシャルドネもちゃんとあります。

<黒品種>
・Grenache Noir
・Carignan Noir
・Cinsault
・Lledoner Pelut
・Mourvèdre
・Syrah
・Merlot
・Cabernet Sauvignon
・Cabernet Franc
・Chenanson(1958年にフランスで交配された品種)
・Marselan(1961年にカベソーとグルナッシュを交配した品種)

<白品種>
・Grenache Blanc
・Grenache Gris
・Macabeu
・Malvoisie du Roussillon(Galbenă de Odobești もしくは Torbato のシノニム)
・Marsanne
・Roussanne
・Vermentino
・Muscat d’Alexandrie
・Muscat Petis Grains
・Chardonnay
・Sauvignon Blanc
・Viognier


ラベル平面化画像。
IMG_1436
GILBERT & GAILLARDの金メダルを取っているようですね。


さあ、抜栓。
IMG_1459

コルク平面化。
IMG_1461
久しぶりのノマコルク。サトウキビからできた樹脂でリサイクルも可能。

Alc.12.5%。
ハチミツイエロー。
IMG_1462

白桃、白い花、クールな瓜感。
辛口アタック。
刺激的な酸ですが花々しく盛り立ててくれるので良しとしましょう。
味の芯には穏やか且つまろやかな滋味があります。
ちゃんとヴィオニエしてるヴィオニエのうまいやつでした。
満足です。


*****


Arnaud de Villeneuve
Viognier Classic 2020
Côtes Catalanes IGP
WWWポイント79点



WhiteWhiteWine01

Uppercut Cabernet Sauvignon 2021 California

またまたコストコですが、「ステーキに完璧に合う」なんて謳い文句のカリフォルニアワインを見つけました。まあ、おいしい赤ワインは大抵ステーキには合うような気がしますが、それを売りにしてるのなら相当おいしいのではなかろうかと思うわけです。ただし、アッパーカットなんていうそれらしい名前が付いてますが、素性を調べるのに難航しそうな予感がします(笑)。

IMG_1443
裏ラベルに「www.uppercutwine.com」というそれらしいURLがあったのでアクセスすると、「Treasury Wine Estates」というオーストラリアが本拠地の国際的な巨大ワインカンパニーのサイトに飛ばされます。オーストラリアの有名ブランド、ペンフォールズも傘下に収めているようですが、オーストラリアやニュージーランドにとどまらず、その他いつもお馴染みのアメリカワインも傘下のようです。歴史を見てみると、1843年にオーストラリア・ニューサウスウェールズ州のハンターヴァレーに「Lindeman's vineyard」を得たことが始まりのように書いています。これって扱いブランドにあるリンデマンスですね。その後、どんどん他の有名ワインブランドを傘下に収めていきますが、多分ですが、最初のリンデマンスからして買収のような気がします。
TWG
扱いブランドがこのように一覧になっているんですが、今日のアッパーカットなるブランドは載っていません。この一覧以外にもいろいろやってるんだろうなと想像ができます。

これがコストコの店頭での写真です。コストコにしてはいいお値段ですよ(笑)。
IMG_3524
解説にある「カリフォルニア最高品質のカベルネソーヴィニヨンを知り尽くしたジョンハザク氏」って誰やねん!って感じですが、ググるとジョン・ハザック(John Hazak)さんという有名なワインメーカーにヒットしました。ナパの「Bell Wine Cellars」というワイナリーで2020年からワインメーカー兼統括マネージャーとして席を置いているようですが、それまでの経歴は、カリフォルニア大学デービス校で学位を取得、ブルゴーニュのコート・ド・ニュイで働いた後カリフォルニアに戻り、いくつかの有名ワイナリーで経験を積んでいるそうです。


Treasury Wine Estates の公式ページはこれですが、Uppercut は載っていません。

ネットで調べますが、大した情報はありませんでした。

・カベルネ・ソーヴィニヨン 100%

2009年のヴィンテージからあったようで歴史は結構ありそうです。その頃は Napa Valley AVA で、ワインメーカーも別の人だったようですが。ただ、当初からステーキに合うワインがコンセプトだったことは変わりがないようです。
裏ラベルには「アッパーカットがソノマで瓶詰め」しているとなっているんですが、所在も委託先も不明のままです。したがって、作り手訪問は叶いません。


今日のワインのアぺレーションはカリフォルニアですので地図だけ貼っておきます。
California_AVA-NEW
ナパやソノマだけならノース・コーストAVAが名乗れそうですが、おそらくローダイ方面からも安く大量にブドウを仕入れているんではないでしょうか。すると「カリフォルニア」しか表示できなくなりますね。
Inland Valleys と言われるローダイ周辺の地域は主に大手ワイナリーの大量生産ワイン用に相当量のブドウを供給するエリアで、カリフォルニアの生産量の 4 分の 3 はここで生産されているとも言います。


ラベル平面化画像。
IMG_1409
こういう微妙な斜めラインは平面化撮影が難しいんですよね。

コストコシールはいつもと同じ。
IMG_1410


さあ、抜栓。
IMG_1439
キャップシールはカッコいいですね。

コルク平面化。
IMG_1440
シンプル。この情報のないURLを刻印する意味はないと思いますが。

Alc.13.5%。
赤味強めのガーネット。
IMG_1441

黒ベリー、ブラックチェリー、ココア。
そこそこの厚みはあるんですが、
ステーキをガッツリ受け止めると言うほどではないかな~。
甘みも感じさせる酸はいい具合に効いています。
余韻は…あります。

せっかくなので、同じくコストコのUSプライムビーフ、
リブロース(これが結構お高い!)のステーキに合わせてみました。
お肉はそれはそれはおいしいんですが、ワイン自体は…
メッチャ合うという感じではなく、普通に合うって感じでした(笑)。


*****

Uppercut
California Cabernet Sauvignon 2021
RRWポイント 91点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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