以前いただいた、チリのルートワン・カルメネールです。
フィロキセラ禍を受けなかった接ぎ木していない自根が自慢です。
ルートワン(根っこは一つ)を前面に押し出すチリワイン。
そして、欧州ではほぼ消滅したカルメネールとの組み合わせ。
毎度ながら、実に興味深い。前回の2014年モノと差はあるでしょうか。


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このワインを作るのはビーニャ・ベンティスケロですが、
ルートワン専用の公式サイトを、おそらくアメリカ向けに作っています。
確かにアメリカのワイン屋さんでは本当によく見かけました。


エチケットはラベルではなくボトルに直接プリントされています。
よって普通は剥がしてコレクション出来ませんが、
平面化撮影なら、あたかも剥がしたかのように画像化できます。
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ただこの印刷も上から下までかなり長いので撮影には苦労しました。

以下に、自根のイラストの両側に書いてあるメッセージを訳しておきます。

チリはワインの世界において正に類まれな地域です。
独特の地形と気候の力によって、非常に希少なブドウが育つ地域になっているのです。
そこでは、世界中のワイン生産者に汎用の台木への接ぎ木を余儀なくした、
フィロキセラの害を受けなかったヨーロッパ種のオリジナルの台木が生き残っています。
チリは、東側を偉大なアンデス山脈に、西側を広漠とした広がりの太平洋に守られ、
隔離された環境です。
おかげで、真に純粋な形でブドウの木は本来の根っこと共に生き残ったのでした。
この地形的な好条件は、チリの肥沃な中央地域に、最高の気候と土壌条件を与え、
毎年一貫して傑出したブドウを生み出させるのです。
このルートワン・カルメネールは、我々のワイン生産のマイスターに手入れされた、
接木されないオリジナルの根を持つ木から取れたブドウのみで丹念に醸造されます。
このことにより、ワインは純粋な果実味と芳香を持っているのです。


まあ、ざっとこんな意味がボトルにびっしり書かれているわけです。


ネックシールがマフラーのようでカッコいいです。
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(画像はワイン娘アプリで加工)


さあ、スクリューキャップ回転。
Alc.13%。
濃いルビー、赤味強めです。
カシス、ブルーベリー。
味わいしっかりの知ってる味です。
しかし心なしかアッサリめのちょっと軽めネール。
酸味も少し多目。苦味も少し多目。
前より少し味が落ちたかな? 


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Viña Ventisquero
Root:1 Carmenere 2016
RRWポイント 90点