偉いテンプラニージョも探していますよ。
ティント・ペスケラで産地のリベラ・デル・ドゥエロと共に、
スペイン随一のテンプラニージョの作り手として一躍有名になった、
アレハンドロ・フェルナンデス氏。
氏の率いるグルーポ・ペスケラがデエサ・ラ・グランハという、
新ワイナリーを得て1998年から醸すお手頃テンプラニージョです。


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ティント・ペスケラは試したことがないですが、
作り手が同じならデエサ・ラ・グランハもいいはずです。
パーカーおじさんもずっと90点以上つけてるみたいですし。

グルーポ・ペスケラの公式サイトが共通で、
氏が所有運営する4つのワイナリーにリンクされています。
そこからデエサ・ラ・グランハのページに入り、情報を探します。

セパージュは、テンプラニージョ100%。
熟成は、アメリカンオーク樽で熟成させるのがスペインっぽいですが、
堂々の24ヶ月の上、ボトルでさらに12ヶ月寝かせるそうです。
樽がどう香るか興味津々ですね。

さて、ワイナリーの場所を確認します。
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なんとか1枚でわかるよう詰め込みました。
まず右下のスペイン地図で「DO Ribera del Duero」を確認ください。
ブルゴスの南方を中心としたドゥエロ川流域です。
そこに、アレハンドロ・フェルナンデスのティント・ペスケラがあり、
今日のデエサ・ラ・グランハは西へ車で1時間半ってなところです。

産地呼称としては、「Vino de la Tierra de Castilla y León」となります。
Vino de la Tierra(VdlT)はかなり広域で、いわゆる「IGP」です。
(Indicación Geográfica Protegida)フランスで言う「Vin de Pays」ですね。
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この産地呼称(VdlT)は名前の通り、ほぼカスティージャ・イ・レオン州です。
カスティージャ・イ・レオン州は上図のように9つの県からなります。

さあ、ここがデエサ・ラ・グランハ。
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畑に囲まれたいい感じのワイナリーです。

エチケット。なぜか中国の受賞メダルがこれ見よがしに貼ってます。
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Vino de la Tierra de Castilla y Leónの地図入り表示がありましたね。


さて、抜栓です。
ミレジム入りコルク。キャップシールのエンボスもいい感じです。
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Alc.14%。完熟~。
濃い黒いガーネット、やはりエッジが褐変気味です。
黒ベリー、プンプン香ります。
独特な樽香も目立つ感じです。
これがアメリカンオークなんでしょうね。
非常にかすかではありますが「ケモノ」臭的なものも。
いわゆるブレタノマイセス由来のアレです。
辛口アタック。
酸味のような喉の収斂性があります。
味の構造感ありそうですが、まだ開いてない感じです。
デカンタします。
(未ろ過で澱があるのでデカンタしてねと公式ページにもありました。)

酸味感が穏やかになり、うま味が増した気がします。
でも、収斂性は健在です。
余韻もなめらかに続くようになりグッドですね。
風味に、長期熟成から来る若干の古くささを感じるのが、
個人的な好みではありますが、少しマイナス。

でもうまうまのテンプラニージョであることに間違いはありません。
しかし、デカンタはやるもんですね。


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Alejandro Fernández Dehesa La Granja 2007
RRWポイント 91点