ケイマスのワグナーファミリー生産者来日イベントでのウェルカムドリンク。
コナンドラムは前にレッドを試しましたが、スパークリングもあるんですね。
これもチャック・ワグナー氏の息子のチャーリーの作だそうです。
家族ぐるみでいろんなワインに挑戦するワグナー家、恐れ入ります。


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このワインでいろいろとお勉強するポイントに気づきました。
いわゆる、本物のシャンパンとの違いを見ていくとわかります。


Conundrumの公式ページにセパージュのヒントが書かれています。
何のブレンドか「謎」なのがコナンドラム(謎)のコンセプトのはずですが、
なぜか品種は公式サイトにネタバレが書いています。(笑)

このスパークリングは以下の5品種のブレンドとのこと。
・ピノ・ブラン
・グルナッシュ・ブラン
・シャルドネ
・ミュスカ・カネリ(Muscat Blanc à Petits Grains のシノニム)
・ヴィオニエ
これらすべて白ワイン用のブドウなので「ブラン・ド・ブラン」というわけ。
(ピノ・ノワール/ピノ・ムニエの黒ブドウのみなら「Blan de Noirs」)
フランス語の正しい綴りは「Blanc de Blancs」と最後は複数形にします。
アメリカ人の詰めの甘さを見た気がします。(笑)

ところで、本場シャンパーニュのシャンパンは、上記3品種
(ピノ・ノワール/ピノ・ムニエ/シャルドネ)しか使えませんから、
なんだかんだで5種類も使ってる時点でシャンパンとは別物になってます。

(以上は、2017年のヴィンテージの情報で、2016年は以下のようです。
・ヴィオニエ
・ピノ・グリ
・マスカット・カネリ
・シュナンブラン
まあ、コナンドラムだけに「謎」が多いです。笑)


もうひとつのお勉強ポイントは「Méthode Champenoise」です。
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ラベルにでかでかと書かれていますが、「シャンパーニュ方式」の意味で、
瓶内二次発酵を行うシャンパーニュの伝統的な製法だということでしょう。
しかし、ここで「待った」です。
シャンパーニュの生産者のロビー活動のおかげで、ヨーロッパでは、
シャンパーニュのシャンパン以外はこの表示が使えません。
なので、スペインのカバは「método tradicional」と書いています。
伝統的方式(traditional method / méthode traditionnelle)と言い換えてる訳です。
ヨーロッパでこのワインをこのまま売ったら「アウト」ですね。(笑)

あと、これは「アウト」な要件ではありませんが、
このコナンドラム・スパークリングはドサージュで使うリキュールとして、
ワグナーファミリーの「Mer Soleil」のシャルドネを使っているそうです。
ドサージュとは澱引き(デゴルジュマン)と同時にリキュールを添加することで、
シャンパンの製造過程の最後の仕上げ工程です。

まあ、とにかく、結論は、「アメリカは自由の国だ!」ということです。(笑)


さあ、いただきましょう。
Alc.(12%)12.6%。薄いレモンイエロー。
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桃、シトラスはわかりましたが、他の柑橘系はわからず。
旨味はあって、水臭くはないです。
ドライ過ぎない味わいで好感度高し。


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Conundrum Sparkling Blanc de Blanc 2016
WWWポイント 79点



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