オリヴィエ・ルフレーヴはその名の通りオリヴィエ・ルフレーヴ氏が、
ピュリニー・モンラッシェ随一の造り手ドメーヌ・ルフレーヴから独立、
同じピュリニー・モンラッシェに立ち上げたドメーヌ兼ネゴシアンです。
この作り手の畑(村名)違いを3種類、水平試飲の第3回目です。
最後に「アロース・コルトン」を試します。
これで3つ全部試した訳ですが、
シャサーニュ・モンラッシェ、ヴォルネイと並べてみても、
外観はほとんど違いがわからないのに、味わいは随分と差が出ました。
結論を先に言うと、アロース・コルトンが頭一つ抜けていた感じです。
僅差ではあるんですけど...。
加えて、オリヴィエ・ルフレーヴの赤は今ひとつ自分の好みではない、
ということもわかりました。(笑)
公式ページで「Aloxe-Corton」を調べます。
樹齢36年、完全除梗、清澄なし、ろ過あり、新樽率28%で12ヶ月です。
やはり畑名が書いてありました。
「Valozières」「Guérets」「Caillettes」「Boutières」だそうです。自社畑か買いブドウかの記述はなし。これらをAOC地図に記入してみます。
「Guérets」と「Valozières」の一部は1級畑(Premier Cru)です。
あとは村名アロース・コルトンです。
例によってGoogle Map上に転記します。
ざっくり特級(Grand Cru)と1級(Premier Cru)を示しました。
コート・ド・ボーヌで唯一、赤・白両方認められてる特級畑がこれです。
それ以外のコルトンの丘の裾野は村名Aloxe-Cortonということになります。
さてここで、せっかくなのでこの地図を使ってお勉強。
「Grand Cru」を示したのが2種類(2色)ありますが、
コルトンの丘頂上すぐ周辺の、濃い青で示したところが、
赤なら「Corton」、白なら「Corton Charlemagne」になるグランクリュです。
この扱いの特級畑は、隣接するペルナン・ヴェルジュレスとラドワ・セリニにまたがっています。
(AOCシャルルマーニュという白も認められたところもありますが、
ほとんど「Corton Charlemagne」として出荷されるそうです。
ちなみに、このAOCシャルルマーニュが名乗れるのは、
Les Renardes以外のAloxe-Cortonの4つの畑と、
ペルナン・ヴェルジュレスのEn Charlemagneの合計5つの畑です。)
そのまわりの「Corton」を名乗る特級畑は、一部ラドワ・セリニにもあり、
「コルトン+畑名」という表記が認められています。
この畑のシャルドネから若干の白ワインも作られますが、前述の畑のように、
「Corton Charlemagne」にはならず、ただのコルトンの白ということになります。
以上を試験対策風(笑)にまとめます。
<AC>・・・Aloxe-Corton
<PV>・・・Pernand-Vergelesses
<LS>・・・Ladoix-Serrigny
と、まず略号を決めまして、以下をご参照。
・コルトン(赤):<PV><AC><LS>
・コルトン・シャルルマーニュ(白):<PV><AC><LS>
・シャルルマーニュ(白):<PV><AC>(ほとんどない)
・コルトン(白):<AC><LS>(少ない)
「コルトン(赤)」の畑には、白ワインを作った場合、
コルトン・シャルルマーニュの名乗れる所と名乗れない所があるということです。
ご参考までに、ペルナン・ヴェルジュレスとラドワ・セリニのAOC地図も置いておきます。
ブルゴーニュ探求の旅で、終着ボーヌに着く直前の車中から、
コルトンの丘がこんな風に見えていたはずなんですが、記憶にありません。
脱線、失礼しました。
エチケット平面化画。
さて、いただきますよ。
Alc.13.5%。濃い目ルビー。
フランボワーズ、若い木の香り、茎っぽさ。
うま味感じる辛口アタックです。
味はしっかりしています。
酸味はありますが穏やかな感じで好印象。
喉越し・余韻も上品な感じで楽しめました。
結果と言ってはなんですが、一応点数を列挙しておきます。
・Volnay:88点
・Chassagne Montrachet:87点
・Aloxe Corton:90点
コート・ド・ボーヌのグランクリュで唯一の赤ワインであるコルトンを有する、
アロース・コルトンはやはりレベルが高いということでしょうか。
コート・ド・ボーヌのグランクリュで唯一の赤ワインであるコルトンを有する、
アロース・コルトンはやはりレベルが高いということでしょうか。
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Olivier Leflaive Aloxe Corton 2015
RRWポイント | 90点 |
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あげ足を取るつもりはさらさら無いのですが…。
⑴ 唯一、赤白特級畑が認められている。 シャンボールミュジニー村にもミュジニー ブランありますよね。
⑵ ペルナン ヴェルジュレス村は赤のみ特級が認められて、白は認められていないですよね。
⑶ シャルルマーニュは現在では使用されていないのではないでしょうか。
気分を害してすいませんでした。