チリのレイダ・ヴァレーにあるビニャ・レイダ。
ここの主力はレイダ・ヴァレーのピノ・ノワールです。
カベソーやカルメネールはマイポやコルチャグアからのようで、
自前の畑はほぼピノ。(あとはシャルドネやソーブラやシラーなんかを少し。)
そんなこともあってか、気にはなってたんですが、なかなか縁がなく、
やっとここのピノ・ノワール(ベーシックなレセルバですが)をお試し。


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レイダはサン・アントニオの中のサブリージョンになります。
(サン・アントニオもカサブランカと共にアコンカグアのサブリージョンですが。)
太平洋岸から7kmほどと海に近く、マイポ川の北側流域になります。
いわゆるCostaという海洋性の気候であり、フンボルト海流がもたらす、
海風や霧で冷涼な気候なんだそうです。ピノ・ノワールに最適かと。


公式ページはそのレイダ・ヴァレーについて詳しく、誇りを持ってるようです。
1998年創業ながら、2001年のレイダのDO認定に尽力した先駆者だそうで。

しかしながら、ワインの醸造に関する情報はまったく載ってなくて残念。
インポーターであるアサヒビールのサイトに若干の情報がありました。
・ピノ・ノワール 100%
は当然として、樽熟は20%だけフレンチオークの古樽で6ヶ月だそうです。
残り80%はステンレスタンクでの熟成ですから、極軽い樽ですね。
また、ここはVSPTグループ(サンペドロやタラパカが率いる大グループ)
の一員なので、そちらのサイトも見ましたが大した情報はありません。


ワイナリー訪問したいんですが、所在も不明。
公式ページにあった地図を拝借してお茶を濁します。
Leyda01
水源に乏しかったレイダ・ヴァレーにマイポ川から8kmもの水路を引いたのが、
この地域の先駆者、ビニャ・レイダだったというわけです。

また、その昔、サンティアゴからチリの重要な港、サン・アントニオへ、
鉄道が引かれていましたが、地図にある小屋のイラストはワイナリーではなく、
その昔の鉄道のレイダ駅なんだそうです。
Leyda04
「Leyda」の語源が、「la Ida」(ラ・イダ)だそうで、スペイン語で、
「行き」、往復の「往」の意味です。
サンティアゴからこっち方面への鉄道用語だったんでしょうかね。

公式サイトにはこんな畑の地図も載ってますが、不正確で役に立たず。
Leyda03
サン・アントニオ港がどこだかもわからないし…。

とにかく、サン・アントニオ/レイダの位置関係を例によって見ておきます。
Leyda02
サンティアゴから西方に95km離れています。
カサブランカやマイポ川との位置関係も見ておきましょう。


ラベル平面化画像。
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さあ、抜栓ならぬ、スクリュー回転。
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キャップにもシンボルのレイダ駅のイラストが描かれています。

Alc.13.5%。
ルビー。クリア感あります。
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ラズベリー、チェリー。
かすかにシーチキン。(笑)
酸味涼やかな辛口アタック。
いい具合の苦味とか、
味の深みや構造感を感じますが、
酸味が少し若く、出過ぎなのが気になります。
とっても素性はいい気がします。
なんとなく惜しい。
少し上のラインも試す価値がありそうです。


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Viña Leyda
Pinot Noir Reserva 2017
RRWポイント 87点