ジュヴレ・シャンベルタン最高峰の生産者とも称されるドニ・モルテ。
前回AOCブルゴーニュでなかなか楽しめたので、もう少し上のが気になります。
ではということで、ジュヴレ・シャンベルタン村名を試してみましょう。
サブタイトルの「Mes Cinq Terroirs」は「私の5つのテロワール」の意味。
いったいどういうことか調べてみますよ…。


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ドニ・モルテ氏が父上シャルル・モルテ氏から引き継ぎ、
ドメーヌ・ドニ・モルテをジュヴレ・シャンベルタンに立ち上げたのが、
1993年と言いますから、まだまだ新しいのに評価が高いんですね。
短期間で名声を打ち立てたドニ氏は、残念なことに2006年に他界。
今は3代目、ドニ氏の息子アルノーさんが立派に引き継いでるそうです。


公式ページ前回訪問時より刷新されている気がします。
トップページはアルノーさんと、ご姉妹のローレンスさん、クレメンスさんの写真。
3人手を取り合ってドメーヌ運営されているようです。

ワイン情報も豊富。データシートも完備です。
何といっても畑の位置が地図で示されてます。(公式サイトから拝借)
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「5つのテロワール」というのが5つの畑(区画)からという意味で、
それぞれの畑に個性があるんだろうなという想像はつきますね。
・En Motrot
・Au Vellé
・Combe du Dessus
・En Champs
・En Derée
の5つだそうで、En Motrotだけ地図上に表記がないですが、
クロ・サン・ジャックに近く教会とシャトーの間という記述からすると、
Combe du Dessusの道を隔てた上半分部分のようです。

醸造は、部分的に除梗。自然酵母。厳正管理でルモンタージュ、ピジャージュ実施。
樽塾は18ヶ月。(1/3新樽。残りは1年落ちと2年落ちが半々。)


さて、ドメーヌ訪問。これは前回訪問時の写真です。
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古い所ではないのですが、場所は市街中心のいいロケーションです。

で、その「5つのテロワール」ですが、ドメーヌの周辺ばかりでした。
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赤マルがドニ・モルテ。黄色で塗ったところが今日のワインの畑です。


恒例のGoogle Map転記です。赤で囲ったのが今回の畑です。
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確かにクロ・サン・ジャックに続く斜面にあり、村名とは思えない好立地に見えます。


実際に行ってみましょう。
En Deréeには近づけなかったので、Au VelléとEn Champsの間に立ってみます。
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なだらかな斜面はいい畑の雰囲気ですね。本当に村名?

Combe du Dessusの畑はなんとドメーヌを取り囲んでいます。
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畑がドメーヌに近いというのはいいことだと思います。

これが多分En Motrot。詳しいAOC地図でも単にVillage(村名)とあるだけです。
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データシートの解説では筆頭に書いてますので、5つの中では最上と思われます。


エチケット平面化画像。
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AOCブルゴーニュと同じく、醸造はアルノー・モルテとなっています。


さあ、いただきましょう。
Alc.13%。
ルビー。色づきはしっかりしてます。
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フランボワーズ、プラム、あんずなど香りは多いですが、
煮詰まったコンポート様に感じます。
酸味が少し乗った辛口アタック。
その後甘みに変わった様な感じで気にはなりません。
そして、フレッシュな衣をまとった構造感ある味にまとまっていく感じです。
おもわず「エレガント」と評したくなるやつです。
後味も同じ印象のまま続き、ドラマチックにフィニッシュ。

さすがです。


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Domaine Denis Mortet
Gevrey-Chambertin
Mes Cinq Terroirs 2016
RRWポイント 92点