去る11月24日は、なんと「カルメネールの日」でした。
こんな大切な日を忘れるとは日本カルメネール振興協会としては大失態です。(笑)
少々遅ればせながら、カルメネールを飲んでその奇跡の品種を祝いましょう。
1994年にフランス人ブドウ品種学者のJean Michel Boursiquotが、
チリのマイポで、失われた品種と思われていたカルメネールを再発見します。
それがこの11月24日で、20周年の2014年に「カルメネールの日」に制定され、
今年25周年のこの日を迎えたわけです。チリでは盛り上がってるようですが…。


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ストックしてあるカルメネールの中で、ビニャ・アキタニアをチョイス。
シャトー・マルゴーの醸造家(現CEO)であるポール・ポンタリエと、
シャトー・コス・デストゥルネルのオーナー、ブルーノ・プラッツが、
1984年に共同でチリの素晴らしいテロワールの畑を探し求めたのが、
このビニャ・アキタニアの始まりでしたね。


公式ページは一見いい感じなんですが、情報少なし。

リンク切れのようで、カルメネール紹介ページ自体は存在していました。
それによると、セパージュは、
・カルメネール 85%
・カベソー 15%
熟成はフレンチオーク樽とありますが、期間は不詳です。
ブドウ樹は1993年植樹とありますが…あれ?
カルメネールの再発見は1994年なので辻褄が合いませんね。
メルローとして植えたのが1993年で、
それが全部カルメネールと後で判明したんでしょうかね。(笑)

インポーター徳岡のサイトも詳しいです。



ワイナリー訪問は以前の画像を再掲。
Aquita02
サンティアゴのかなり町中にあるんでしたね。

カルメネールの畑はMaipoのPeñaleónであると書いてありますが、
それはこのビニャ・アキタニアの周りの畑です。
Aquita01
背後にアンデス山脈が見えますが、エチケットに描かれた線は、
このアンデスの山の稜線なんでしょうね。


エチケット平面化画像。
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シャトー・マルゴーとコス・デストゥルネルの二人は、その後、
仏系チリ人醸造家フィリップ・ド・ソルミニアックをパートナーに加え、
さらに、シャンパーニュ地方からギラン・ド・モンゴルフィエールを迎え、
4人組でこのワイナリーを育ててきたんでしたね。
彼らは自らをアレクサンドル・デュマ・ペールの三銃士になぞらえ、
「四銃士」と呼んでいまして、エチケットにも4人のサインがあります。

このエチケットには大文字でCARMENEREと書いてますからわかりませんが、
ビニャ・アキタニアのサイト上ではCarménèreで表記しています。
2音節目のeにアクサンテギュ、3音節目のeにアクサングラーヴがついているのは、
日本カルメネール振興協会推奨の表記です。(笑)
過去にこの件について記事を書きましたね。


さあ、抜栓。
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コルクはこれだけしか書いてなかったので、平面化はなし。

Alc.13.5%。
ガーネット。クリア感もあります。
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黒ベリー、青野菜、モカ、
カルメネール王道の香りです。
辛口アタック。
最初から厚みを感じる味わい。
かすかな酸も感じるんですが、
味の構造感がそこそこあって、
酸をひとつの構成要素にさせてくれますね。
余韻にかけてごくごくシルキーなタンニンが、
フィニッシュまでいざなってくれます。
いい感じのカルメネールでした。

¡Viva Carménère! 


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Viña Aquitania Carmenere 2017
RRWポイント 93点