ブルゴーニュのトップ・ネゴシアン、二コラ・ポテルさんのAOCブルゴーニュです。
しかしながら、ボトルのどこにも二コラ・ポテルさんの名前はありませんし、
氏が立ち上げたネゴシアン、メゾン・ニコラ・ポテルのものでもありません。
でも、二コラ・ポテルさんが自身のメゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌで扱う、
正真正銘の二コラ・ポテルさんのワインです。ややこしい世の中です。(笑)


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ヴォルネイ生まれの二コラさんは、ボーヌで醸造を学び、ブルゴーニュや、
オーストラリア、カリフォルニアで修行をして、父ジェラールさんが所有の
ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドールに戻り(1992年)5年間運営に携わります。
1997年自身のネゴシアン、メゾン・ニコラ・ポテルを設立、ブドウ買付け・醸造を始め、
ドメーヌに近い新しいタイプのネゴシアンとして一躍脚光を浴びます。

2008年にその「ニコラ・ポテル社」からニコラ・ポテルさん本人が独立します。
(当時の親会社であった大手コタン・フレール社とケンカしちゃったようです。)
ここで問題発生。なんと自身の名前でもある「二コラ・ポテル」が使用できないことに。
仕方がないので、ドメーヌ・ド・ベレーヌ /メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌに名を変え、
新たにスタートを切ることになったそうです。
因みにベレーヌ(Bellene)はボーヌの古い呼び方なんだそうです。

う~ん、ややこしい。「新加勢大周」みたいにいかなかったんだろうか?(笑)


ドメーヌの公式ページはこれ。(Domaine de Bellene)

しかし、ここには自社畑のいわゆるドメーヌものしか載っていません。

メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌ(Maison Roche de Bellene)は別サイトです。

今日のワインのようなネゴシアンものはこっちに載っています。
ドメーヌもメゾンも所在は同一なんですが、ここはきっちり分けたいみたいですね。

・ピノ・ノワール 100%
は、コート・シャロネーズ、コート・ド・ボーヌ、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュから。
場所は特定できません。
80%だけ樽熟。20%はステンレスタンクだそうです。期間は不明。


さあ、二コラ・ポテル、もとい、ロッシュ・ド・ベレーヌを訪問。
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ボーヌの町の石垣に囲まれた旧市街からは少し北に外れたところです。
門から少し中が見えますが、敷地は結構中に広がっていて大きそうです。

今日のAOCブルゴーニュのブドウの出どころは、コート・シャロネーズ、
コート・ド・ボーヌ、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュでしたね。
ブルゴーニュ全体地図上で示すとこうなります。(赤四角で囲ったところ)
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Côte ChalonnaiseCôte de Beauneとだけ言われるとこんなに広範囲です。 
逆にCôte de Nuits Villagesは立派な村名AOC。かなり範囲は狭まります。


エチケット平面化画像。裏ラベル一体型ですね。
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醸造情報など非常に細かく書かれています。VVは45~55年ということです。
でも、樽熟の期間は書いてないです。ここまで細かいのに...。


隙間に貼ってあったインポーターラベルは別撮りしました。
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さあ、抜栓。
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キャップシールはエチケットにもあるメゾンのマークです。

コルク平面化。「セラー(Caves)元詰め」とだけ書いてます。
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テクニカルコルク、5年耐用のDIAM5採用です。

Alc.12.5%。
クリア感あるルビー。
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フランボワーズ、フレーズ、コンポートのニュアンス。
茎っぽさも若干。
酸味少し感じる辛口アタックです。
フルーティで生き生きした感じながら、複雑味もあります。
かすかな苦味が奥にあるお陰でしょうか。
余韻でも酸は少し気になるんですが、
味わいの続きを楽しめます。


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Maison Roche de Bellene
Bourgogne Pinot Noir Vieilles Vignes 2017
RRWポイント 90点