ビュジェ(Bugey AOC)のピノ・ノワールが売っていたのでお試しします。
2009年AOCになった産地ですが、過去はVDQSのVin du Bugeyと呼ばれてました。
場所はというと、ジュラ(Jura)の南側、サヴォワ(Savoie)のすぐ横です。(笑)
しかし、ジュラもサヴォワも含め、ビュジェがどこの地域に属するんだか?なので、
記事カテゴリーはジュラ・サヴォワを新設して一緒にしておきました。

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ビュジェはシャルドネ主体の白が多いですが、赤・ロゼ・泡も作られています。
赤はガメ、ピノ・ノワール、サヴォワの名産モンデュース(Mondeuse)が使われます。
Cerdon、Machuraz、Manicle、Montagnieu、Virieu-le-Grandの5コミューンは、
Bugey AOCのサブリージョンとして「Bugey Manicle」のように併記できます。
Roussette du BugeyというAOCもありますが、これはRoussette(=Altesse)という、
サヴォワの特産品種単一で作られる白ワインになります。


イヴ・デュポールは 4 代続く造り手で、ブルゴーニュで修行しビオワインを実践。
ピノ・ノワールやモンデュース(Mondeuse)はなんと全房発酵してるそうですよ。
公式ページはそこそこ情報あります。今日のピノ・ノワールは安い方のレンジのようです。

上等な方は10~12ヶ月の樽熟ですが、これ(安い方)は「数ヶ月」となっています。(笑)
・ピノ・ノワール 100%
とブレンドはせず。
他にモンデュース(Mondeuse)や、白のシャルドネ、ルーセット(=アルテス)
もそれぞれ100%単一モノセパージュで作っています。混ぜない主義!


さあ、Bugey地方にあるイヴ・デュポール訪問です。
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近くにローヌ川が流れています。アン(Ain)とイゼール(Isère)の県境ですね。

今日のワインは「Sous le Château(城の下)」という名前がついています。
やはり場所にちなんだ畑名で、ワイナリー近くのグロスレ城(Château de Groslée)
のふもとの畑なんだそうです。確かにそれらしき畑が見えます。
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残念ながらストビューがなく、畑には近寄れませんでした。


Bugey AOCをフランス地図で確認。ジュラとサヴォワも見つかりましたか?
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ローヌと一緒のカテゴリーに分類する解説書なんかがありますが、
同じローヌ川の上流がサヴォワとビュジェを貫いているからですね。
ローヌからはかなり離れてるのでちょっと無理がありますね。(笑)

Bugey AOCの位置関係をフランスの県の地図に示しました。
ビュジェはスイスと国境を接するアン(Ain)県の一地方ということです。
(因みにSavoieのあるサヴォワ県はスイスではなくイタリアと国境を接します。)
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サヴォワとビュジェは隣合って接してるので、一括りにする解説もありますが、
ワインのスタイルの違い以前に、県(行政区分)が違うということです。
Google Mapの同範囲も貼ったのでジュラ山脈・ローヌ川の位置関係も把握を。


エチケット平面化画像。
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フランス語ですが、「Sous le Château」の畑の説明が書かれています。
同じシリーズのモンデュース(Mondeuse)100%も同じ畑からだそうです。
ユーロリーフ認証のビオワインであることも書かれています。


で、このインポーターシールのええ加減な貼り方!!
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公式ページでこの作り手の解説をしっかり載せてあるの今回は許しましょう。(笑)


さあ、抜栓。
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残念ながら、キャップシールもコルクも汎用品のようですね。

しかし、ミレジムがちゃんとコルク横に打ってあるのは偉いです。
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Alc.12%。
ルビー。全房っぽく薄いめの色ですね。
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フランボワーズ、チェリー。
茎の青臭い感じと鉛筆の芯の混じり合った感じの香りも。
これも全房のお陰か、ビオディナミの影響か?(笑)
辛口アタックです。
酸が薄っすらと覆っているのにすぐ気づきます。
苦味のある複雑味があって結構楽しめる味です。
酸は残るんですが余韻もじっくり味わえます。

ビュジェ、けっこういいですね。
ビオだからか(?)オリがけっこうありました。


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Maison Yves Duport
“Sous le Château”
Pinot Noir
“Terre Rouge” 
2016
Bugey AOC
RRWポイント 90点