クラレンドルというちょっといい風のワインがあるのは知っていました。
エチケットの下方にあるInspired by Haut-Brionというのが鼻について(笑)、
興味はあまりなかったんですが、お正月のエノテカのくじで引いたのがこれ。
AOCボルドーのクラレンドル・ルージュはスーパーでも見かけますが、
AOCサンテミリオンのこれはちょっといいやつのようです。抜栓しましょう。


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アメリカの著名な金融家クラレンス・ディロン氏が1934年にボルドー訪問。
シャトー・オー・ブリオンに魅了された氏は翌年にパッと買収しちゃいます。
1983年にディロン家は近所のシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン
(Château La Mission Haut-Brion)も買収。Domaine Clarence Dillonを名乗り、
2005年にクラレンドル(Inspired by Haut-Brion)をリリースします。
これをやったのが、ルクセンブルクの皇太子でもあるロベール殿下です。
母ムッシー公爵夫人がディロン家出身のため、なんとドメーヌの現会長・CEOです。

シャトー・オー・ブリオンのセカンドはル・クラレンス・ド・オー・ブリオンですが、
なんだか間違えそうですね。クラレンドルがセカンドと思う人もいるのでは?
この皇太子殿下、なかなかのマーケティングの手腕があると思われます。(笑)

ドメーヌ・クラレンス・ディロンは2011年にサンテミリオンのChâteau Quintusも買収。
はは~ん、クラレンドルのサンテミリオン・バージョンはここから来てそうですね。
Clarendelle Saint-Émilionは2014年がファースト・ヴィンテージのようですし。


クラレンドルの公式ページはこれ。うまいこと「スゴそう感」は出てます。(笑)

ミレジム毎にデータが置いてますが、なぜか2015年のみ。
セパージュは裏ラベルにあったので、まあよしとしましょう。
・メルロー 68%
・カベフラ 17%
・カベソー 15%
樽使いはわかりませんでした。

これがDomaine Clarence Dillonの公式ページ。

・Château Haut–Brion
・Château La Mission Haut–Brion
・Château Quintus
と、今日のClarendelle(Inspired by Haut-Brion)の総合サイトのようになってます。

一部はここの畑から来てるはずのChâteau Quintusの公式サイトも貼っておきます。

一応サンテミリオンのグラン・クリュですが、クラッセ(A)でも(B)でもないので、
ごまんとあるサンテミリオン・グラン・クリュの一つということです。(笑)


クラレンデルはシャトーの実体はなさそうなので訪問は無理でした。
公式ページにはイメージ写真ばかりでした。カッコいいけど…。
Haut-Brion1
背景はなんとなくシャトー・オー・ブリオンを思わせるものばかり。
これも、マーケティングだな~と冷めた目で見てしまいます。(笑)


エチケット平面化画像。
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色味といい、デザインといい、今一つ好きになれません。
今まで手を出していなかったのは、こんな心理もあったんでしょう。


さあ、抜栓。
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キャップシールやコルクはさすがに立派。しかし、問題はボトルの口。
Clarendelleの文字の浮彫があるんですが、これでホイルカッターが効きません。(笑)

コルク平面化。
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コルク横にもClarence Dillonの頭文字CDが打たれていますが、
ここまでやるのに、ミレジムの表示はどこにもなし…。


Alc.14%。
濃いガーネット。
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黒ベリー、プラム(梅)、チェリー。
濡れ木も感じるので樽もしっかり使ってるようです。
辛口アタック…塩味?
と思ったら正体は酸味のようです。
不思議な風味です。
味の構造感はあるんですが、ぬるっと柔らかい印象。
当たり障りないんですが、パンチもないって感じでしょうか。
おかげで酸が目立ってくる気もします。

バランスは悪くない気がしますが、個性もないような…。
まずくないのに点数をあげられない、不思議な評価になりました。


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Clarendelle
Saint-Émilion 2016
Inspired by Haut-Brion
RRWポイント 88点