ちょっと前に南西地方の課題の一つ、フロントンをクリアしましたので、
今日はタルン川沿いにもう少し上流へ。AOCガイヤックの赤を試します。
土着品種のフェール・セルヴァドゥやデュラスがたっぷり入ってますよ。(笑)


IMG_2765
ドメーヌの起源は1540年に遡るといいます。現当主はレミ・ラロックさん。
1988年にドメーヌを引き継いだ時は18haだった畑を、34haまでにしています。
奥さんと子供2人による家族経営。ガイヤックの町の6km北側にあります。
やはり、AOCガイヤックの品種にこだわってやってるそうです。


公式ページはまあ普通。平均点ですが、あるだけ有難いです。

ワイン情報は2018年のものしかないですが、まあ大して変わりないでしょう。
・フェール・セルヴァドゥ 30%
・シラー 25%
・メルロー 25%
・デュラス 20%
熟成は樽はなし。ステンレスタンクで15~18ヶ月です。

フェール・セルヴァドゥ、デュラスというローカル品種合わせて50%ですね。
まず、これが規定通りなのか、AOC Gaillacの決まりを見てみましょう。
AOC Gaillacは赤・白・ロゼがあり、1938年最初にAOCになったのは白のみ。
遅れること32年、赤とロゼがAOCに認められたのは1970年になります。

赤・ロゼのAOC規定はこうです。
主要品種:Duras、Fer (Servadou)、シラー
補助品種:カベフラ、カベソー、ガメ、メルロー、Prunelard
(Prunelard - プリュヌラールはマルベックの父親にあたるローカル品種)
主要品種は合わせて60%以上でないといけません。今日のは75%でクリア。
主要品種の中で、DurasとFer Servadouは合計40%以上。単独10%以上。
この2品種は必須ということ。これもクリアしていますね。
あと、さっき出てきたPrunelardは10%を超えてはいけません。
なんだか、ややこしい決まりにしてるんですね。

さて、
これを見てもピンときませんが、一応これらローカル品種の写真を確認。(笑)
Fer_Servadou
フェール・セルヴァドゥ(Fer Servadou)はフェール(Fer)だけだったり、
Braucol(ブローコル)やMansois(マンソワ)というシノニムもあります。
「fer」はフランス語で「鉄」の意味です。果皮が厚くて堅いからだそうで。
この品種を使うAOCの代表はマルシヤック(Marcillac)らしいですが、
マルシヤックがAOCになったのは1990年なので、ガイヤックの方が先では?

デュラス(Duras)は逆に正真正銘ガイヤックが代表です。
ただ、さっきの規定ではデュラス100%ではAOC Gaillacになりません。
フェール・セルヴァドゥを少なくとも10%はブレンドしないといけません。


ドメーヌ訪問は、ガイヤックの市街から北へ車で15分ほどになります。
ガイヤックの町はタルン川が貫いています。一応スクショをば。
Gaillac
小さな町ですから、ずずっと行くと、すぐ一面ブドウ畑が広がります。

おおっ、ドメーヌの敷地に続く小道には入れず、入り口ショットです。
Bombes01
Google Mapに上がっていた写真を貼っておきます。素朴な石造りですね。
2015年には新しいセラーを建てられたそうですが、これは確認できず。


いつもの地図でガイヤック及び作り手の所在を確認しようと思いましたが、
如何せん、昔作ったので不正確でガイヤック以東のAOCもカバーできてません。
Fronton01
これ作り直すの面倒だな~とは思いますが、いずれはやらねばなりませぬ。(笑)

今日は折衷案でガイヤック周辺だけをズームして作ってみました。
Fer Servadouを使うAOC マルシヤック(Marcillac)も入っています。
Duras
例によって、南西地方も各AOCを効率よく理解するには「川」が鍵です。
ガロンヌ川、ロット川、そしてガイヤックのあるタルン川に注目しましょう。
黄色のAOCは白も認められたところです。あとはだいたい赤・ロゼのみです。
(Cahorsは赤のみ。MadiranやBergeracのPécharmantも赤のみですね。)


エチケット平面化画像。
IMG_2759
インポーターシールはバーコードを隠していましたので剥がしました。


さあ、抜栓。
IMG_2762
汎用の合成コルクです。これは仕方ないですね。

一応、平面化。
IMG_2760
「セラー元詰め」。いろんな表現があるもんですね。

Alc.12.5%。
クリアな透け感もあるガーネット。涙はくっきりしないけど細かいです。
IMG_2763

ブラックベリー、プルーン、白胡椒。
ぷっとブレタノマイセスが香った気も...。
辛口アタック。
不思議な風味の酸に包まれて味がやって来ます。
タンニンもしっかりあるんですが、いつもと雰囲気が違います。
味の深みがなく軽いのかと思うと、そうでもないです。
そこそこ味の立体感があって楽しめます。
酸とタンニンが余韻でも刺激的なんですが不思議に悪くない。

しかし、この明らかに「初めて味わう品種」って感じ、
試してみるもんですね。面白い。


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Mas des Combes
Gaillac Rouge 2015
RRWポイント 86点