ヴィオニエはちょこちょことお手頃なのを過去にも試してはいますが、
やはり「本家コンドリューを試さないという選択肢はないやろ?」ということで、
Condrieu AOC限定でネットを物色して、これをゲットしました。
ヴィオニエの芳香やリッチな味わいは経験済みですが、さて本物はどうでしょう。


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作り手はお馴染みのシャプティエ。ローヌじゃ間違いないところですね。
ただ、コンドリューAOCは140haほどの栽培面積で生産量も限られており、
人気も高いため、なかなかのお値段になっています。
ヴィオニエ100%で作れるAOCCondrieuChâteau-Grilletのみで、
過去にいくつか試したローヌの作り手のヴィオニエのモノセパージュは、
これらAOC対象地域でないので、Vin de Franceのカテゴリーでした。
ローヌのヴィオニエ100%でもCôtes-du-Rhône AOCにもならないんですね。

そんな本物コンドリューを味わう機会ですから、前々からやってみたかった、
ヴィオニエ頂点対決を実現しますよ! 対する挑戦者は、もちろん新世界、
オーストラリアのヤルンバのトップキュヴェ、The Virgilius Viognierです。
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オーストラリア最古の家族経営ワイナリーにしてヴィオニエの先駆者、ヤルンバ。
その頂点がオーストラリア、いや新世界のヴィオニエのベンチマークと言われる、
ザ・ヴェルギリウス・ヴィオニエ。お値段でもコンドリューに迫ります。(笑)
こちらの方の記事は次回別途に書きますが、勝負の行方はどちらでも触れます。


ヴィオニエはフランス・ローヌ地方北部のまさにコンドリューの村が原産地です。
ヴィオニエのみで作れるAOCはCondrieu AOCとChâteau-Grillet AOCのみで、他は、
コート・ロティのシラーとのブレンドのように補助品種として規定されています。
Vio01
世界中に広まったヴィオニエですが、過去1968年には14haまで生産量も落ち、
絶滅寸前だったといいます。1985年頃でも32haしかなく、ほぼローヌのみで、
フランス外に出ていない品種でした。その後評論家に注目され、人気が高まり、
1990年代になって世界中で栽培されるようになったそうです。
(フランス国内でも2018年のデータで6,740haもの栽培面積がありますね。)


シャプティエの公式ページでワイン情報を確認。

・ヴィオニエ 100%
樽熟はシュール・リーで8ヶ月。樽はローヌ伝統の600Lの大樽で、新樽率は15%。
残り85%は1~2年落ちです。
パーカーおじさんは、この2016年に93点をつけています。なかなかの評価ですね。


タン・レルミタージュのシャプティエは何度も行ってるので、訪問は割愛。
代わりにコンドリューの町に行ってみましょう。崖の上の畑から見下ろします。
ローヌ川も見えますね。畑はローヌ川右岸の花崗岩質の急な斜面にあります。
Condrieu01
ついでにシャトー・グリエ(Château-Grillet AOC)を訪問しておきます。
コンドリューAOCの中のヴェラン(Vérin)という村にあるシャトーですが、
シャトー単独でひとつのAOCになっています。言い方を変えると、
このシャトーがシャトー・グリエAOCのモノポールということになります。
わずか4ha弱の畑で、作られるのもヴィオニエのモノセパージュだけです。
周りはコンドリューAOCに囲まれてるので、もうコンドリューでいいじゃん!
(笑)と思ってしまいますが、2011年にあのシャトー・ラトゥールのオーナー、
フランソワ・ピノー氏がここを取得しています。価値があるんでしょうね~。


探せばやはり、コンドリューAOCの公式ページがありました。

シンプルですが情報は豊富。登録生産者は64ありました。もちろんシャプティエも。
以下のリンクをクリックするとCondrieuの詳しいマップがダウンロードできます。
地質分布や、畑名も載ってますが、あまり利用価値はなさそう。(笑)
Condrieuの詳しいマップ

公式ページに載っていた地図を使って、こんなまとめ地図を作ってみました。
Condrieu02
Condrieu AOCは以下の7つのコミューンが対象です。
(VérinとSaint Michel sur Rhôneの一部はChâteau-Grillet AOCですが。)
・Condrieu
・Vérin
・Saint Michel sur Rhône
・Chavanay
・St Pierre de Bœuf
・Malleval
・Limony
コンドリューのコミューンからずいぶん南側に広がってるんですね。
今日のワインのデータシートから、シャプティエのコンドリューの畑は、
Condrieu、Chavannay、Limonyの3つのコミューンにあることが判明。
コンドリュー全域に渡り3ヶ所に分かれてるようです。


最後にローヌ全体地図で位置関係を大きく捉えておきましょう。
Ventoux03
コンドリューとシャトー・グリエの位置関係が不正確ですね。(笑)


エチケット平面化画像。
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またインポーターラベルが微妙な貼り方をしてますね。


さあ、抜栓です。
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見慣れたキャップシールです。コルクもコンドリュー専用です。

コルク平面化。
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きっちりミレジムが横に打ってあります。

Alc.13.5%。(pH:3.59、Brix:6.0)
ゴールドイエロー。
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白い花、花梨、黄桃か南国フルーツ。
香りはきつくないけど、多めです。
辛口アタック。
きれいな滑らかな酸のベールを感じながら、
ネーブル的な柑橘系の味わいが広がります。
軽く爽やかかと思うと、芯にボリューム感がある感じ。
絶妙なうまさと言っておきましょう。
白ワインの最高点をつけておきます。

さて、ヤルンバのThe Virgilius Viognierとの勝負ですが、結論は互角。
写真を見てわかるようにコンドリューの方が色が濃いですが、
味わいは逆にヤルンバの方が濃い目・強めの主張がありました。
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ヴィオニエの共通項は感じつつも、その味わいの方向性は大きく違いました。
でも、どちらもおいしく、どちらも「正解」と言えると思います。
ヤルンバのテイスティング結果は次回の記事にて詳しく書きます。


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M. Chapoutier
Condrieu Invitare 2016
WWWポイント 80点



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