ビックカメラで見慣れないカルメネールが売っていたので、今日はこれをお試しして日本カルメネール振興協会の活動日としましょう。皆さんお気づきかもしれませんが、このブログではチリ絡みやカルメネールの評価が高く出る傾向があります。日本カルメネール振興協会会長としてカルメネールの評価が甘くなってるんじゃないかとお疑いかもしれませんが、さにあらず。全くもって他国のワインとも平等に判定しています。ただし、カルメネールを深く追求するあまり、完全に個人的に好みの品種になっていることは否定しません。(笑)


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San José de Apalta というこの作り手、 1970年に家族経営のワイナリーとしてコルチャグア・ヴァレーのアパルタ地区にてスタートしてるそうです。1994年に20年の経験をもとに大投資を行い方針転換し、高品質でプレミアムなワインに集中特化するようになったそうで、現在は輸出も含め成功を収めてるんだとか。自らをブティックワイナリーだとも言ってます。


公式ページは内容貧弱ですが、見た目よく出来ています。

困ったのは今日のワインが載ってないこと。このレセルバのシリーズがまるっぽ抜けているようです。グラン・レセルバは載ってますが、それもシリーズの簡単な説明だけ。仕方がないのでネットで情報集めます。
・カルメネール 100%
結局これしかわからず。樽使いとかは不明です。裏ラベルに12ヶ月熟成とあるので、そうなんでしょう。(笑)


ワイナリー訪問。カチャポアル・ヴァレーのランカグアの町から南へ車で20分、パンアメリカン道路(チリハイウェイ5号線)沿いにあります。
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ブティックワイナリーというには立派な施設です。(笑)


さて、今日のワインは「Valle de Rapel」、ラペル・ヴァレーとなっています。この地図でお分かりのように、コルチャグア・ヴァレーとカチャポアル・ヴァレーを合わせた総称がラペル・ヴァレーになります。問題は例によってどういった時に「ラペル・ヴァレー」を名乗るのかです。
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ラペルとコルチャグア、カチャポアルの関係は、「大括り」と「サブリージョン」の関係ですから、通りのいい方を使うということが考えられますが、最近はコルチャグア、カチャポアルとも名前が知られてきていますので、逆にラペルの方が押し出しは弱いかもしれません。
それでもあえてラペルという場合は、両方の地域からの混醸か、畑自体が両地域にまたがっているかになると思います。
サン・ホセ・デ・アパルタの場合は、調べると両地域に畑を持っていました。
・Zona de Rosario, Apalta(Valle de Colchagua):80ha
・Zona de El Carmen, Peumo(Valle del Cachapoal):120ha
他にも場所はわかりませんが、さらに4ヶ所、計190haもあるようです。なので、おそらくですが、コルチャグア・ヴァレーとカチャポアル・ヴァレーの両方からのカルメネールが使われて、ラペル・ヴァレーを名乗っているという気がします。
しかし、総合計390haの畑はもはやブティックワイナリーの域を超えていますね。(笑)


ラベル平面化画像。
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ダイヤモンド型は面白いですね。プレミアム感あります。(笑)
裏ラベルにあるインポーターのサイトも見ましたが大した情報なし。


さあ、抜栓。
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キャップシールのエンボスかっこいいですね。コルクはこの「VSJA(Viña San José de Apalta)」マークが2回繰り返しだけだったので平面化はなし。

Alc.14.5。(pH:4.33、Brix:7.9)
ガーネット。粘性の涙。
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黒ベリー、プラム、モカ、かすかにピーマン。
カルメネール王道の香りです。
辛口アタック。
凝縮感、構造感しっかりある味わい。
果実味のアクセントも忘れていません。
喉元に軽い収斂性の気持ちのいいシルキータンニン。
余韻もたっぷりと楽しめました。
もう少し寝かせたらもっとうまくなりそうな気配ですが、
今でも十分完成されてるレベルです。

値段からしても超驚きのうまさです。
これだからカルメネール探求はやめられまへん。(笑)


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San José de Apalta
Carménère Reserva 2017 
Valle de Rapel
RRWポイント 97点