サン・ジョルジュ・サン・テミリオンをお試しです。サン・ジョルジュ・サン・テミリオンAOCは、いつもボルドー右岸のAOC地図を描いていて気になっていた非常に小さなサン・テミリオンの衛星AOCで、わずか200haほどの畑に20ほどの生産者しかいないそうです。イオンリカーの店頭でたまたまこのAOCが目に付いて速攻ゲットとなりました。


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シャトー・マカンは、1885年にアルベール・マカン(Albert Macquin)さんが約30haの土地を取得して始まったそうです。現在は3代目になるデニスさん(Denis Corre-Macquin)がワイン醸造学を学んだ上で引き継いでいます。シャトーの歴史を見ると、サン・テミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセBであるシャトー・パヴィ・マカン(Château Pavie Macquin)の親戚のようですね。ということは、創始者のアルベール・マカンさんというのは、フィロキセラ禍対策で接木する方法を考案したあのアルベール・マカンさんということですね。ゴイゴイスー。


公式ページを見つけるのに難儀しました。Flashベースで古くさいし、URLも変…。(笑)


https://chateau-macquin.com/というURLも発見。内容は乏しく非公式サイトと書いてます。

ただ、Flashベースの古くさい方は情報はそこそこ豊富で(所在確認にも)助かりました。
セパージュは裏ラベルにありました。
・メルロー 80%
・カベソー 10%
・カベフラ 10%
新樽率33%(毎年1/3更新)で12~18ヶ月の熟成だそうです。


シャトー訪問ですが、Google Mapが指し示す場所は全く間違っており、公式ページの「シャトーへの行き方」の説明でなんとか突きとめました。(笑)サン・テミリオンを出発して、バルバンヌ川にかかる小さな赤い橋を渡ると、目印の二本のヒノキがシャトーの入り口に立っています。
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しかし、ストビューではこのヒノキをくぐって小径へは入れず。(笑)公式ページあったデニスさんと奥様と愛犬が一緒に写った写真を貼っておきます。

さあ、Saint-Georges-Saint-Émilion AOCの位置関係を確認します。INAOのデータベースを見ると、確かに対象コミューンではありますが、モンターニュの村が示してあるだけ。不親切~。
K
サン・ジョルジュ・サン・テミリオンAOCは行政区分としてはモンターニュですが、その中のバルバンヌ川沿いの狭域が Saint-Georges-Saint-Émilion になり、その他が Montagne-Saint-Émilion となって、2つのAOCがモンターニュ村内にある、という関係です。

例によってGoogle Map上に示すとこんな感じになります。
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シャトー・マカンの(正しい)場所も書き込みましたのでご確認を。

最後にいつもの地図でボルドー右岸のリブルネ(Libourne)地区のAOCを俯瞰。
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サン・ジョルジュ・サン・テミリオンAOCは本当に小さいですね。


エチケット平面化画像。
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ジェームス・サックリング91点シールが誇らしげですね。裏ラベルもいろいろと情報があります。農薬不使用はいいとして、音楽を流すミュージックシステムを使用とな?病害対策で1日3回流すなんて書いてるようですが…よくわかりません。(笑)樽熟成は50%だけとも書いてますね。これは公式ページの情報にはなかったな~。

しかし、インポーターシールはこれを丸隠しでした。
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剥がすのも大変です。頼んますよ!


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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シャトー名はないですが、ミレジムはきちんと入っています。

Alc.14.5%。(pH:4.25、Brix:8.0)
ガーネット、粘性のある涙。
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黒ベリー、カシス、スパイス、ロースト香。
辛口アタック。
果実味をしっかり感じさせながら、
凝縮感のしっかりした味わいへ続く流れはいいですね。
酸もうまく効いてるお陰で、
厚みはあるんですが重々しくないです。
喉元に少々収斂性感じますが、あくまでまろやかなタンニン。
余韻もゆっくり楽しめました。

ある意味マイナーAOCなのでお手頃価格なんですが、
丁寧に作られた感があって貫禄もありました。

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Château Macquin 2016
Saint-Georges-Saint-Émilion
RRWポイント 94点