ソアヴェ(Soave)というと、お手頃で軽い味わいのイメージですが、過去のイタ飯ブームなんかで乱造して品質を落としていたこともあったとか。しかしながら、上等なやつはやはりおいしいと聞きます。それじゃあ、ちょっといいやつを試してみようかなということで、こんなのをゲット。ソアヴェの代表的なワイナリー、テッサーリ家が醸すソアヴェ・クラッシコだそうですが、パーカーおじさんが93点をつけています。これはいいかも…って、おじさんに影響されすぎ(笑)。

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19世紀からソアヴェの丘フィッタ(Fittà)でワイン造りをするテッサーリ家が1982年から元詰めを始め、ソアヴェの古い呼び方「スアヴィア(Suavia)」を名乗って今に至ります。今日のワイン、パーカーおじさんの93点と書きましたが、その前年の2016年も93点。2015年も92点となかなかの評価です。

公式ページは凝った作りにして失敗してるタイプ(笑)。ワイン紹介探すのに難儀しました。

ラベルにも誇らしげに書いてありますが、
・ガルガネガ 100%
手摘み収穫、全房を圧搾、ステンレスタンクで発酵、MLFなしです。熟成はステンレスタンクで15ヶ月(シュールリー)、瓶詰め後さらに5ヶ月。結構長くやってますね。上等なソアヴェは樽を使うと聞きますが、これは樽はないようです。

Soave DOC は1968年制定。ガルガネガを70%以上使う規定です。
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30%まで、Trebbiano di Soave(=Verdicchio)やシャルドネのブレンドが許されています。歴史的な地区(ソアヴェ周辺?)からのワインはクラッシコ(Classico)が名乗れます。いわゆるサブゾーンの扱いです。熟成は2ヶ月以上(サブゾーンは4ヶ月)の規定で樽の規定はありません。

1998年に Recioto di Soave DOCG(甘口デザートワイン、発泡)が、2001年に Soave Superiore DOCG がDOCG化しています。それぞれ熟成期間が10ヶ月、6ヶ月(Riservaは12~13ヶ月)となっています。(あれれ、今日の Soave DOC、Superiore が名乗れそうなもんですがね。)また、どちらもソアヴェDOC同様、サブゾーンとしてのクラッシコ(Classico)があります。


さあ、作り手訪問。ソアヴェの市街から北に車で15分ほどの山間です。
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最近建て直したのか新しい建物ですね。

いつものヴェローナ周辺のDOC/DOCGをまとめた地図に所在を追記しました。
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Valpolicella や Bardolino との位置関係もだいたいわかってきました。

しかし、これはヴェネト州のほんの西の端っこなんですよね。
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まだまだ東側にはプロセッコはじめ大量のDOC/DOCGが存在します。課題多し…。


ラベル平面化画像。
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長~い1枚ものです。

インポーターシールは剥がしましたがこんなかんじでした。
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作り手のメッセージの、よりによって英語の方を隠すとは。みんな英語ぐらいは読みますから。アルカンさん、アカンよ。


さあ、抜栓。
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「SUAVIA」ロゴ入り。

コルク平面化。
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まあ、ここもロゴだけ。

Alc.12.5%。(pH:3.96、Brix:5.9)
薄めのゴールドイエロー。
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青リンゴ、白桃。
穏やかな酸を感じる辛口アタック。
スムースで滑らかな口当たりですね。
熟成の効果が感じられます。
しかし、昔から知ってるソアヴェの軽さはありますね。
ガルガネガの品種の個性なんでしょうか。
喉越しの苦味様の複雑さは最後に全体をまとめてくれます。
ちょっと、パーカーおじさんの高評価に戸惑います。


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Suavia
Monte Carbonare 2017
Soave DOC Classico
WWWポイント 78点



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