ブルゴーニュを代表する生産者のひとつであるドメーヌ・フィリップ・シャルロパン・パリゾ(Domaine Philippe Charlopin-Parizot)であります。ジュヴレ・シャンベルタンが本拠地ですが、8つのグラン・クリュ、35のアペラシオンのワインを作る名門ドメーヌ。過去、村名はいくつか試してますが、今日は「AOC Bourgogne Côte d’Or」をいただきます。これは2017年に新しく認められたAOCで、ただの広域と侮るなかれというやつでしたね。シャルロパンは早速2017年ヴィンテージからこの「~コートドール」に名称変更しています。

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1977年に家業の畑たった1.5haから始めたフィリップ・シャルロパンは、かのアンリ・ジャイエから指導を受けた一人ですが、そのお陰なのか今では珠玉のグラン・クリュ含む25haに大発展し高評価を得ています。そう言えば店頭でシャルロパンのシャブリも見かけましたね。手広い。

公式ページは正直古くさいデザイン。情報も決して多くないですが、あるだけマシですね。

ワインごとの情報がないのでネットで探ります。
・ピノ・ノワール 100%
新樽率10%で10~14ヶ月という情報がありました。また、畑は、ジュヴレ・シャンベルタン村、マルサネ村、そしてわずかにクーシェ村に広がる合計3haの畑からとのこと。


作り手訪問。ジュヴレ・シャンベルタンですが少し外れの方。県道974号線沿いです。
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お向かいがフーリエですね。

ジュヴレ・シャンベルタンの地図上で見るとこのあたりです。(黄四角)
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ジュヴレ・シャンベルタンは村名畑が県道974号線の東側まで広がっており、AOC Bourgogne に相当する広域畑(レジョナル)はさほど多くはないです。とは言え、今日のワイン、それにマルサネ、クーシェを混ぜて3haという手掛りだけでは、どこだかさっぱりわかりません。(笑)

そのマルサネ(マルサネ・ラ・コート)とクーシェの位置関係を見ておきます。
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白い線は行政区分ですが、AOCジュヴレ・シャンベルタンはブロションにはみ出てますし、AOCマルサネがシュノーヴやクーシェまで含むだとか、AOCフィサンは一部ブロション側にはみ出してるとか、行政区分通りスキッといかないので正しい範囲は適宜覚えましょう。(笑)


今日のメインエベント、AOCブルゴーニュ・コートドールAOC Bourgogne Côte d’Or)です。コートドールが付いただけと思うなかれ。実は対象の地域はAOCブルゴーニュとはずいぶん違います。まずは、その対象範囲を見てみましょう。例によってINAOの地図を見ます。
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左側が元来のAOCブルゴーニュの対象範囲の地図です。右側が今回のAOCブルゴーニュ・コートドールの対象範囲を示す地図になります。
具体的には右の地図の「AOP Bourgogne DGC Côte d’Or」が示す範囲になるんですが、もともとのAOCブルゴーニュ(左側の地図)がグラン・オーセロワからボジョレーまで広範囲に渡っていたことからすると、ずいぶんと限定されましたね。

この範囲をGoogle Map上に重ねてみます。赤線で囲った部分です。
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シュノーヴからマランジュまで、まさにコートドール(=コート・ド・ニュイ+コート・ド・ボーヌ)の全範囲。特級・1級畑を含む村名AOCの集合体です。それでも基本は県道974号線の東側(もともとのAOCブルゴーニュ)がメインになるんでしょうけど…。
山側のオート・コート・ド・ニュイ/ボーヌはこの範囲からは外れていますね。これらはそれぞれ単独で、AOC Bourgogne Hautes Côtes de Nuits / Beaune が名乗れますからね。AOCブルゴーニュ・コートドールがこれら「地理的呼称付きブルゴーニュ」の仲間入りをしたってことになります。なので、オート・コートの部分は外れるわけで。
つまり、AOCブルゴーニュ・コートドールは、今までにもあった、地理的呼称DGCDénomination Géographique Complémentaire)がついたAOCブルゴーニュと同じ扱いで、地域名AOCブルゴーニュでありながら、その中の特定のエリアに限定するものということです。

AOC Bourgogne Côte d’Or が仲間入りし、全部で14になった地理的呼称付きAOCブルゴーニュDénominations Géographiques Complémentaires de l’AOC Bourgogne)を列挙します。(順不同)範囲・場所は書きませんので勝手に調べてください(笑)。

・AOC Bourgogne Côtes d'Auxerre
・AOC Bourgogne Chitry
・AOC Bourgogne Epineuil
・AOC Bourgogne Coulanges La Vineuse
・AOC Bourgogne Hautes Côtes de Nuits
・AOC Bourgogne Hautes Côtes de Beaune
・AOC Bourgogne La Chapelle Notre Dame
・AOC Bourgogne Le Chapitre
・AOC Bourgogne Montrecul(Montre-Cul)
・AOC Bourgogne Tonnerre
・AOC Bourgogne Côte Saint-Jacques
・AOC Bourgogne Côte Chalonnaise
・AOC Bourgogne Côtes du Couchois
AOC Bourgogne Côte d’Or

AOC Bourgogne Vézelay というのもありましたが、AOCブルゴーニュ・コートドール誕生と同じくして2017年に単独 AOC Vézelay に昇格しています。
この中じゃ、オート・コート以外ではコート・シャロネーズと Montrecul(Montre-Cul)くらいしか飲んでませんね。課題多し…。


エチケット平面化画像。
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2016年まではご覧の通り、ただのAOCブルゴーニュでした。
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今まで飲んだ他のAOCブルゴーニュも、AOCブルゴーニュ・コートドールが名乗れるものが多かったと思います。順次名称変更が進むんでしょうかね。

そうそう、インポーターシールは剥がしましたが、こんな具合でした。
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オリジナルのラベルは上から貼られることを想定してるデザインですかね。


さあ、抜栓。
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コルクはドメーヌ名入りですが、ここに写ってるだけなので平面化はしません。

Alc.13%。(pH:4.37、Brix:6.8)
クリアですがしっかり色づいたルビー。アンリ・ジャイエ譲りの完全除梗ですからね。
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フランボワーズ、フレーズ、煮詰まった滋味の風味あり。
完全除梗ながら茎っぽい青さもかすかに香ります。
辛口アタック。
酸は弱めながら味の輪郭をアシストしています。
複雑味もしっかりありウットリしますね。
喉越しから余韻と、いいバランスを流れの中で感じられます。

出ましたね。いい仕事する酸のパターンです。
2017年が良年だからでしょうか。かなりハイレベル。


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Domaine Philippe Charlopin-Parizot
Bourgogne Côte d’Or 2017
Cuvée Prestige
RRWポイント 93点