久しぶりにウルグアイのタナをいただきましょう。フランス南西地方のマディランで有名な品種ですが、ウルグアイでは国の代表品種と言ってもよい力の入れようです。と言っても日本でウルグアイの選択肢はあまりないんですよね。結局前にも試したことのある、ヴィノスやまざきに置いてあるボデガ・ガルソン(Bodega Garzón)と相成りました。チリのカルメネール、アルゼンチンのマルベック、そしてウルグアイのタナ。これらを勝手に南米うまうま御三家と呼んでいます。(笑)

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ボデガ・ガルソンは1999年にアレハンドロ・ブルゲローニ氏(Alejandro P. Bulgheroni)がマルドナド県のガルソンに創設しました。この方、ワインをこよなく愛する南米を代表する経済人だそうで、アルゼンチンやナパ、イタリアのワイナリーにも出資してるという資産家です。その方が自ら立ち上げたのがウルグアイのここですから相当こだわりがあるような気がします。

公式ページは美しいワイナリーの写真が目を引く今風のタイプです。

ウルグアイの紹介から、ワイナリーの紹介から、なかなかの充実度です。ワイン紹介もしっかりしています。
・タナ 100%
レセルバですから樽熟してます。フレンチオークのバリックと5,000Lの大樽併用で澱と共に6~12ヶ月熟成させるとのこと。


タナ(Tannat)は当然フランス原産なんですが、ウルグアイで広まりました。
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フランスからの移民でブドウ栽培家であったパスクアル・アリアゲ(Pascual Harriague)さんがウルグアイにタナを導入したということで(1870年頃)、ウルグアイではタナのシノニム「アリアゲ」とも呼ばれます。
フランス本国では南西地方マディランを中心に2,513ha(2016年)栽培されていますが、他のヨーロッパではほとんどなく、次点はウルグアイの1,725haになります。その次がアルゼンチン(837ha)、アメリカ(247ha)と続きます。ウルグアイのタナの多さがわかりますね。


ワイナリー訪問。ストビューがないので公式ページの空撮写真を拝借します。
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近代的で広大な施設です。まわりの畑もきれいですね。首都モンテビデオからは東に車で3時間ほど、その名もガルソンというところにあります。

ウルグアイをGoogle Map上で見てみましょう。ボデガ・ガルソンも記しました。
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ウルグアイのワイン産地の地図もインポーズしました。ガルソンは産地で言うとマルドナド(Maldonado)になります。小さな国ですが国中でワインを作ってるようですね。

南米大陸でいうとここらへんです。
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チリ、アルゼンチン、南アフリカの銘醸地と同じ緯度ですね。


ウルグアイ・ワインの公式ページというのも情報多く、興味深いです。ご参考まで。



ラベル平面化画像。
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裏ラベルで、ヴィノスやまざき蔵直ワインというのがわかりますね。


さあ、抜栓。
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キャップシールはエンボスで名前入り。コルクはこれだけなので平面化なし。

Alc.14.5%。(pH:4.72、Brix:7.5)
濃い濃いインキーなガーネット。
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黒ベリー、カシス、黒胡椒。
辛口アタック。
タンニンにすぐ気がつきますが非常にスムース。
ふくよかで厚みのあるストラクチャー。
コクはあるんですが全然重々しくない、好きな感じです。
甘やかさ、コク、柔らかな渋み…すべてが絶妙なバランス。
そして、極上のタンニンを味わい尽くすような長い余韻。
タナ(Tannat)はタンニン(Tannin)が語源というのがよくわかります。

ウルグアイのタナ。素晴らしいです。
と言うより、間違いないですよ、この作り手。


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Bodega Garzón
Tannat Reserva 2018
RRWポイント 98点