久しぶりのシャンパーニュです。今ひとつ泡に慣れていないというか、こうやって無理に選ばないと普段は食指が動きません。世の中には本当に泡がお好きな方々もたくさんおられるのは承知していますので、何とかその域まで行くぞ!と店頭でチョイスをいたしました。このローラン・ペリエは割と有名なメゾンなんだそうですね。そこのスタンダード・キュヴェ、その名もラ・キュヴェ。
ローラン・ペリエの創業は1812年。元樽職人のアンドレ・ミシェル・ピエルロ(André Michel Pierlot)さんが、シャンパーニュのトゥール・シュル・マルヌ村(Tours-sur-Marne)に、ローラン・ペリエの前身となるネゴシアンを設立したのがはじまりです。後を継いだ醸造責任者のウジョーヌ・ローラン(Eugène Laurent)さんと妻のマティルド・エミリー・ペリエ(Mathilde Emilie Perrier)さんの姓を合体させたローラン・ペリエという名がメゾン名になったんだそうです。
夫ウジョーヌ・ローランさんの死後、妻のマティルド・エミリー・ペリエさんが懸命に働きメゾンを発展させます。1920年にはイギリスへの輸出を開始し世界的ブランドへの道を歩み始めます。そんな折、彼女も亡くなってしまい、世界恐慌などによりメゾンは傾きかけました。このような状況下で1939年このメゾンを入手し立て直したのが、マリー・ルイーズ・ランソン・ドゥ・ノナンクール(Marie-Louise Lanson de Nonancourt)さんという4人の子供を持つ未亡人でした。
1948年に次男のベルナール・ドゥ・ノナンクール(Bernard de Nonancourt)さんがシャンパーニュでの修行を終えた後、母親の後を継ぎローラン・ペリエの経営の指揮を執ることになります。その後は、現場を知る経営者としてブドウ栽培者との協力関係を築き、革新と伝統を巧みに組み合わせた「フレッシュさ」「フィネス」「エレガンス」を特徴とする今日のローラン・ペリエのスタイルを作り上げました。今では世界160カ国以上に輸出されている世界屈指のメゾンとなっています。
公式ページは大手メゾンという感じでよく出来ています。
ローラン・ペリエはランス(Reims)ではなく、トゥール・シュル・マルヌにあります。
トゥール・シュル・マルヌは美しい田舎の村(失礼!)ですが、シャンパーニュのグラン・クリュに分類される17のコミューンの1つです。大手メゾンなのにこういう所に本拠地があるっていいですね。さすがに、イギリス・ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール内にも支店(バー)がありますが(笑)。そういう意味では、お隣の村アイ(Aÿ)に本拠地があるボランジェ(Bollinger)も試したくなります。
Google Mapにローラン・ペリエ周辺を空撮している強者がいました。スゴイ。
シャンパーニュの美しい風景が想像できます。下につけた地図はズームアウトして空撮の範囲を示しています。アイ(Aÿ)とトゥール・シュル・マルヌ(Tours-sur-Marne)は共にグラン・クリュで、主な4つの生産地域のひとつ「ヴァレ・ド・ラ・マルヌ(Vallée de la Marne)(≒マルヌ川流域)」の東側部分に当たります。この辺りではほぼピノ・ノワールが栽培され、西側へ行くとピノ・ムニエが多くなるそうです。空中からはわかりませんが(笑)。
シャンパーニュの主な4つの栽培地域(の内の3つ)は上の左下にインポーズした小さい地図に17のグラン・クリュと共に示してあります。以下にグラン・クリュをまとめます。
覚えやすいようにアルファベティカルに並べましたが、地図を見ながら北から順に場所を確認しながら見た方が頭に入りやすいと思います。地理的には17村がだいたい連なってますから。
こういう感じです。左側にリストを入れましたので順に地図上で追ってください。
シャンパーニュ地方では村単位で格付けが行われ、各村に対し80〜100%までのパーセンテージで評価がされます。このパーセンテージに応じた価格でブドウの取引価格が算出される仕組みだそうです。グラン・クリュは100%のみで、100%評価を受けた村が17村あるということになります。プルミエ・クリュは90〜99%の評価を受けた村で、現在44ヶ村あるそうです。(が、リストは挙げません。笑)
と思ってましたが、ネットにちょうどいい情報がなかったので自分でまとめてみました。
<プルミエ・クリュ(90〜99%格付け)>
全部で46項目ありますが、* Cuis と * Grauves が白・黒ブドウで違う評価なので2回現れているためです。そういう意味では、グラン・クリュであった Tours-sur-Marne(90%、白のみ)と Chouilly(95%、黒のみ)がここにも載っていますが、それぞれ、Tours-sur-Marne がグラン・クリュでは黒ブドウのみ、Chouilly がグラン・クリュでは白ブドウのみ対象であったことがわかります。
いつもの拾い物の地図でシャンパーニュ全体を俯瞰しておきましょう。
シャンパーニュ関連の情報はシャンパーニュ委員会のサイトが詳しいですが、一般のブログ 等にもよくできたものがいくつもあります。シャンパーニュの人気を物語ってますね。がんばらなくっちゃだわ。
エチケット平面化画像。
インポーターシールはというと、このざまです。
はい、アウト。
さあ、抜栓。
ローラン・ペリエの創業は1812年。元樽職人のアンドレ・ミシェル・ピエルロ(André Michel Pierlot)さんが、シャンパーニュのトゥール・シュル・マルヌ村(Tours-sur-Marne)に、ローラン・ペリエの前身となるネゴシアンを設立したのがはじまりです。後を継いだ醸造責任者のウジョーヌ・ローラン(Eugène Laurent)さんと妻のマティルド・エミリー・ペリエ(Mathilde Emilie Perrier)さんの姓を合体させたローラン・ペリエという名がメゾン名になったんだそうです。
夫ウジョーヌ・ローランさんの死後、妻のマティルド・エミリー・ペリエさんが懸命に働きメゾンを発展させます。1920年にはイギリスへの輸出を開始し世界的ブランドへの道を歩み始めます。そんな折、彼女も亡くなってしまい、世界恐慌などによりメゾンは傾きかけました。このような状況下で1939年このメゾンを入手し立て直したのが、マリー・ルイーズ・ランソン・ドゥ・ノナンクール(Marie-Louise Lanson de Nonancourt)さんという4人の子供を持つ未亡人でした。
1948年に次男のベルナール・ドゥ・ノナンクール(Bernard de Nonancourt)さんがシャンパーニュでの修行を終えた後、母親の後を継ぎローラン・ペリエの経営の指揮を執ることになります。その後は、現場を知る経営者としてブドウ栽培者との協力関係を築き、革新と伝統を巧みに組み合わせた「フレッシュさ」「フィネス」「エレガンス」を特徴とする今日のローラン・ペリエのスタイルを作り上げました。今では世界160カ国以上に輸出されている世界屈指のメゾンとなっています。
公式ページは大手メゾンという感じでよく出来ています。
今日のラ・キュヴェの情報もしっかりあります。
・シャルドネ 50%以上
・ピノ・ノワール 30~35%以上
・ピノ・ムニエ 10~15%
・シャルドネ 50%以上
・ピノ・ノワール 30~35%以上
・ピノ・ムニエ 10~15%
スタンダードなので当然ノンミレジメ(Non-Millésime=NV)ですが、リザーブワイン(Vins de réserve)は15〜30%の割合だそうです。割合少なめでしょうか。また、ブドウはローラン・ペリエが選んだ(買い入れた?)100以上のCrus(畑)のブレンドだそうです。セラーでの4年程度の熟成を経て出荷されます。シャンパーニュのノンミレジメの規定が15ヶ月ですから、かなり長めに熟成しています。
ローラン・ペリエはランス(Reims)ではなく、トゥール・シュル・マルヌにあります。
トゥール・シュル・マルヌは美しい田舎の村(失礼!)ですが、シャンパーニュのグラン・クリュに分類される17のコミューンの1つです。大手メゾンなのにこういう所に本拠地があるっていいですね。さすがに、イギリス・ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール内にも支店(バー)がありますが(笑)。そういう意味では、お隣の村アイ(Aÿ)に本拠地があるボランジェ(Bollinger)も試したくなります。
Google Mapにローラン・ペリエ周辺を空撮している強者がいました。スゴイ。
シャンパーニュの美しい風景が想像できます。下につけた地図はズームアウトして空撮の範囲を示しています。アイ(Aÿ)とトゥール・シュル・マルヌ(Tours-sur-Marne)は共にグラン・クリュで、主な4つの生産地域のひとつ「ヴァレ・ド・ラ・マルヌ(Vallée de la Marne)(≒マルヌ川流域)」の東側部分に当たります。この辺りではほぼピノ・ノワールが栽培され、西側へ行くとピノ・ムニエが多くなるそうです。空中からはわかりませんが(笑)。
シャンパーニュの主な4つの栽培地域(の内の3つ)は上の左下にインポーズした小さい地図に17のグラン・クリュと共に示してあります。以下にグラン・クリュをまとめます。
<Montagne de Reims>(モンターニュ・ド・ランス)
(ランス<Reims>とエペルネ<Epernay>の間の弓状の丘陵地帯。)
(ランス<Reims>とエペルネ<Epernay>の間の弓状の丘陵地帯。)
・Ambonnay(アンボネー)
・Beaumont-sur-Vesle(ボーモン・シュル・ヴェスル)
・Bouzy(ブージー)
・Louvois(ルーボワ)
・Mailly(-Champagne)(マイィ)
・Puisieulx(ピュイジュー)
・Sillery(シルリー)
・Verzenay(ヴェルズネー)
・Verzy(ヴェルジー)
<Vallée de la Marne>(ヴァレ・ド・ラ・マルヌ)
(マルヌ川流域だがグラン・クリュがあるのは東の端のみ。)
(マルヌ川流域だがグラン・クリュがあるのは東の端のみ。)
・Aÿ/Ay(アイ)
・Tours-sur-Marne(トゥール・シュル・マルヌ)
<Côte des Blancs>(コート・デ・ブラン)
(名前の通りほとんどシャルドネだそうで。)
(名前の通りほとんどシャルドネだそうで。)
・Avize(アヴィズ)
・Chouilly(シュイィ)
・Cramant(クラマン)
・Le Mesnil-sur-Oger(ル・メニル・シュル・オジェ)
・Oger(オジェ)
・Oiry(オワリー)
<Côte des Bar>(コート・デ・バール)
(シャンパーニュ地方の最南端。ほとんどシャブリの横。)
(シャンパーニュ地方の最南端。ほとんどシャブリの横。)
なし
覚えやすいようにアルファベティカルに並べましたが、地図を見ながら北から順に場所を確認しながら見た方が頭に入りやすいと思います。地理的には17村がだいたい連なってますから。
こういう感じです。左側にリストを入れましたので順に地図上で追ってください。
シャンパーニュ地方では村単位で格付けが行われ、各村に対し80〜100%までのパーセンテージで評価がされます。このパーセンテージに応じた価格でブドウの取引価格が算出される仕組みだそうです。グラン・クリュは100%のみで、100%評価を受けた村が17村あるということになります。プルミエ・クリュは90〜99%の評価を受けた村で、現在44ヶ村あるそうです。(が、リストは挙げません。笑)
と思ってましたが、ネットにちょうどいい情報がなかったので自分でまとめてみました。
<プルミエ・クリュ(90〜99%格付け)>
% | 村名 | ブドウ種限定 | 地域 |
99% | Mareuil-sur-Aÿ | Vallée de la Marne | |
Tauxières | Montagne de Reims | ||
95% | Bergères-les-Vertus | Côte des Blancs | |
Billy-le-Grand | Montagne de Reims | ||
Bisseuil | Vallée de la Marne | ||
Chouilly | 黒 | Côte des Blancs | |
* | Cuis | 白 | Côte des Blancs |
Dizy | Vallée de la Marne | ||
* | Grauves | 白 | Côte des Blancs |
Trépail | Montagne de Reims | ||
Vaudemanges | Montagne de Reims | ||
Vertus | Côte des Blancs | ||
Villeneuve-Renneville | Côte des Blancs | ||
Villers-Marmery | Montagne de Reims | ||
Voipreux | Côte des Blancs | ||
94% | Chigny-les-Roses | Montagne de Reims | |
Cormontreuil | Montagne de Reims | ||
Ludes | Montagne de Reims | ||
Montbré | Montagne de Reims | ||
Rilly-la-Montagne | Montagne de Reims | ||
Taissy | Montagne de Reims | ||
Trois-Puits | Montagne de Reims | ||
93% | Avenay-Val-d'Or | Vallée de la Marne | |
Champillon | Vallée de la Marne | ||
Cumières | Vallée de la Marne | ||
Hautvillers | Vallée de la Marne | ||
Mutigny | Vallée de la Marne | ||
90% | Bezannes | Montagne de Reims | |
Chamery | Montagne de Reims | ||
Coligny (Val-des-Marais) | 白 | Côte des Blancs | |
Coulommes-la-Montagne | Montagne de Reims | ||
* | Cuis | 黒 | Côte des Blancs |
Écueil | Montagne de Reims | ||
Etrechy | 白 | Côte des Blancs | |
* | Grauves | 黒 | Côte des Blancs |
Jouy-lès-Reims | Montagne de Reims | ||
Le Mesneux | Montagne de Reims | ||
Pargny-lès-Reims | Montagne de Reims | ||
Pierry | Côte des Blancs | ||
Sacy | Montagne de Reims | ||
Sermiers | Montagne de Reims | ||
Tours-sur-Marne | 白 | Vallée de la Marne | |
Ville-Dommange | Montagne de Reims | ||
Villers-Allerand | Montagne de Reims | ||
Villers-aux-Nœuds | Montagne de Reims | ||
Vrigny | Montagne de Reims |
いつもの拾い物の地図でシャンパーニュ全体を俯瞰しておきましょう。
シャンパーニュ全域対象の赤・白・ロゼのスティルワインのAOCがあり(ほとんど赤しかないそうですが)、コトー・シャンプノワ(Coteaux champenois)と呼ばれます。また、オーブ県(Aube)リセ(Les Riceys)で生産されるロゼはロゼ・デ・リセ(Rosé des Riceys)というAOCで、コトー・シャンプノワとは独立して存在します。
この地図、シャンパーニュの甘さの等級が載ってますね。Brut(辛口)は12g/L未満。等級全部書こうかと思ってましたが、ここに載ってるので割愛。(笑)
シャンパーニュ関連の情報はシャンパーニュ委員会のサイトが詳しいですが、一般のブログ 等にもよくできたものがいくつもあります。シャンパーニュの人気を物語ってますね。がんばらなくっちゃだわ。
エチケット平面化画像。
NM (Négociant-Manipulant)の表示が入ってますね。ネゴシアン・マニピュラン等の種別は表示義務があります。以下にまとめます。
NM(Négociant-Manipulant):自身の所有するブドウ畑のほかに、ブドウやムー(果汁)、または原酒を購入し、自身の工場での醸造に使用している個人または法人。シャンパーニュのグラン・メゾンは全てこのカテゴリーに入ります。
RM(Récoltant-Manipulant):自身のブドウ収穫のみで作られた原酒を使って醸造を行い、それを販売。
CM(Coopérative de Manipulation):協同組合が組合員より仕入れたブドウを使って、自身の醸造所でワイン醸造を行い、協同組合のブランドで販売。
RC(Récoltant Coopérateur):醸造設備を持たない栽培農家が共同組合の設備を使用して醸造を行い、自身のブランド名で販売。
SR(Société de Récoltants):同族の栽培者(複数のレコルタン・マニピュラン)が収穫したブドウを使って共同で醸造を行い、それをオリジナルブランドで販売。
ND(Négociant Distributeur):製造済みのボトル入りワインを購入し、自工場でラベルを貼付け、自社ブランドで販売。
MA(Marque d'Acheteur):顧客のリクエストにより造られ、顧客名を冠して販売される。(百貨店やスーパー、ホテルなどがプライベートブランドとして生産を依頼するケースが多い。)
インポーターシールはというと、このざまです。
はい、アウト。
さあ、抜栓。
Alc.12%。(pH:3.50、Brix:6.2)
薄めイエロー。
シトラス、ナッツ。
フルーティな風味です。
グレープフルーツの味わいといった感じで、
スルスルいけます。
炭酸がキツイと普段は喉につかえる僕ですが、
炭酸がキツイと普段は喉につかえる僕ですが、
これには飲み疲れない魔法が入ってるようです。