愚息が20歳の誕生日を迎えました。晴れてワイン解禁となります。(アルコール全般ですが…笑)夕食兼誕生会において何を飲ませようかと思案した挙句、ワインを嫌いにならないようにとの思いでシャンパーニュを考えましたが、予算の都合諸々で(笑)イタリアのトレントのスプマンテと相成りました。これもシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵ですからね。銘柄はやはりフェラーリ。素人にはインパクトある名前かと(笑)。

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フェラーリは、あの高級スポーツカーのフェラーリとは全く関係がなく(笑)、ジュリオ・フェラーリさんがフランスの高級シャンパーニュに匹敵するようなワインをイタリアのトレンティーノで作ってやろうと1902年に立ち上げたワイナリーです。1993年にはトレント(Trento)DOCが瓶内二次発酵のスパークリングワインとしてDOCに認定されています。まさにこの地の高級スパークリングのパイオニアがフェラーリなわけです。

買ったのはハーフでしたがこんな化粧箱入りでした。
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個人的好みもありましたが、最初に飲むならロゼの方がいいんじゃないかと選びました。


公式ページは、さすがシャンパーニュにケンカを売ってるだけあってオシャレな感じです。

ワイン紹介によると通常のブリュットがシャルドネ100%なのに対し…

・ピノ・ノワール 60%
・シャルドネ 40%

と、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)主体になってます。瓶詰め後、20ヶ月の熟成をしています。トレントDOCの規定では最低15ヶ月となっていますから、ちょっと贅沢にやってる感じです。Trento DOC の規定を上げておきます。

<熟成期間>
・ノン・ヴィンテージ:15ヶ月
・ミレジマート(Millesimato):24ヶ月
・リゼルヴァ(Riserva):36ヶ月
*シャンパーニュはノン・ミレジメ(Non-Millésimé)が15ヶ月、ミレジメ(Millésimé)が36ヶ月。

<主要白品種>
・シャルドネ、ピノ・ブラン(ピノ・ビアンコ)
<主要黒品種>
・ピノ・ノワール(ピノ・ネロ)、ピノ・ムニエ

シャンパーニュと似ていますね。シャンパーニュは補助品種として、Arbane、Petit Meslier、Pinot Blanc、Pinot Gris が使えます。ほとんどないですが。


トレンティーノにあるフェラーリを訪問。さすがにカッコいい建物で規模もデカい。
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トレンティーノ=アルト・アディジェ自治州の州都でもあるトレントの町のすぐ南側、アディジェ川の畔にあります。

トレンティーノ=アルト・アディジェ自治州を俯瞰して位置関係を確認。
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トレンティーノ=アルト・アディジェ自治州(Trentino - Alto Adige)は南ティロル自治州(Südtirol)とも呼ばれ、北側がオーストリアとも国境を接するボルツァーノ自治県(Provincia autonoma di Bolzano)で別名アルト・アディジェ(Alto Adige)、南側がトレント自治県  (Provincia autonoma di Trento)、別名トレンティーノ(Trentino)となっています。

ワインの産地はというと、このようにアディジェ川(Adige)を起点に南北に広がっています。
Adige-Trento-DOC
アディジェ川はイタリアではポー川に次いで2番目に長い川で、アルプスを水源にトレンティーノ=アルト・アディジェ自治州を貫き、ヴェネト州からアドリア海に注ぎ込んでいます。
アディジェ渓谷という意味の Valdadige DOC(ドイツ語表記 Etschtaler DOC)はトレンティーノ=アルト・アディジェ全域に渡ります。
さらに、アルト・アディジェ側(北側)が Alto Adige DOC(ドイツ語表記 Südtirol DOC)で、トレンティーノ側(南側)が Trentino DOC という関係です。
いずれも、赤・白・ロゼありの緩いDOCですが、アルト・アディジェ側(北側)の Alto Adige DOC にはスプマンテ(Spumante=スパークリング)があり、瓶内二次発酵の本格派です。
対して、トレンティーノ側(南側)の Trentino DOC はスプマンテのDOCを分離して(今日のワインである)Trento DOC を作った、という関係になります。したがって、Trento DOCTrentino DOC全く同じエリアが対象で、スプマンテかそうでないかの違い、ということになります。

他にもいろいろDOCが書いてありますが、品種の違いから派生した狭域のもののようですね。課題は多し。(笑)


ラベル平面化画像。
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「Metodo Classico」はシャンパーニュ方式(Méthode Champenoise)のことです。裏ラベルに「Sboccatura anno 2019」とありますが、Sboccatura は、澱抜き(デゴルジュマン Dégorgement)の意味のイタリア語です。2019年に最後の工程、デゴルジュマンをして出荷したということです。


さあ、抜栓。
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毎度ながらスパークリングの抜栓画像は難儀します。

Alc.12.5%。
オレンジピンク。
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恒例になってきました、泡の立ち上がり動画です。


赤ベリーの香りからの黄桃。
トースト香もあります。
フルーティな味わいにタンニン分も感じます。
苦味がいい感じに効いていますが、
濃さを強調してる感じでもあります。

おいしい…はずなんですが、
愚息はビールの方が好みのようでした(笑)。


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Ferrari
Rosé Brut
Trento DOC
WWWポイント78点