お手頃なカリフォルニアのレッド・ブレンドなんですが、ワインアプリで異様に評価が高かったので買ってみました。カリフォルニアもピンキリでお高いのがおいしいのはわかってるんですが、ちょっと有名なやつは目玉が飛び出ますので、お手頃カリフォルニアもこうやって探索しておかないといけないのです(笑)。

IMG_9092
裏ラベルには、ローダイのストーン・ヴァレー・セラーズと書かれていますが、インポーター(Mottox)情報ではアイアンストーン・ヴィンヤーズが正解というか本体であることがわかりました。

公式ページはこれですが、ワイナリー詳細はショップサイトの少々わかりにくい所にあります。
ジョン・カウツ(John Kautz)さんが1948年にローダイで12エーカー(5ヘクタール)の畑から始めた家族経営のワイナリーです。4世代に渡り事業を拡大、自社畑が5000エーカー(2000ヘクタール)もあるというから驚きです。米国で17番目に大きなワイナリー ということになるそうです。どうりでよく見かけるわけです。

ストーン・ヴァレー専用の公式ページがありますが、アイアンストーンには触れていません。

コンタクトページに小さく「Brought to you by Ironstone Vineyards」とはありますが(笑)。あくまでブランド宣伝用サイトのようで、ワイン情報はグループの「KFWines」のショップページへ飛び、2018年のデータしかありませんでした。肝心の2019年がわからないのですが、ネット情報で2015~2018年はわかったので下記します。毎年変わるようですが、ジンファンデル主体なのはわかりました。

2015: ジンファンデル:46%、メルロー:40%、 プティ・シラー:14%
2016: ジンファンデル:60%、メルロー:30%、 プティ・シラー:10%
2017: メルロー:50%、ジンファンデル:40%、 プティ・シラー:10%
2018: ジンファンデル:45%、シラー:45%、プティ・シラー:10%

「2 months in French oak」と書いてますが、フレンチオーク「樽」と書かないのがミソのようで、モトックスのページには「オークスティーブ使用」となっていました。要はオークチップなどの木材をブッ込んで2ヶ月の熟成をし風味付けをしているようです。また、よく日本では「オークスティーブ」と書かれていますが、英語では「Oak Stave」、「オークステイヴ」と読みます。最初に誰か一人が間違えてみんなコピるからこんなことになってしまいます。日本のワイン界隈あるあるですね(笑)。

アイアンストーン・ビンヤーズ(Ironstone Vineyards)を訪問します。
IronStone01psd
カリフォルニア州カラベラス郡のシエラネバダ山脈のふもと、マーフィーズ(Murphys)にあります。敷地が広くて写真1枚ではカバーできません。テイスティングルームなんかは勿論、円形劇場なんかがあってコンサートも開いたりするようです。カリフォルニア最大のワイナリー・エンターテインメント ・コンプレックスなんだそうです。ゴイゴイスー。

ローダイの地図で位置関係を見てみましょう。ローダイに近いっちゃ近い。
Lodi_Map
前に描いたローダイの地図にマーフィーズの町がギリギリ入りました。ストーン・ヴァレー・セラーズはローダイにあるとしていますから、ローダイの方にも拠点があるのかもしれません。

カリフォルニア全体での位置関係はこうなります。
California_AVA
マーフィーズのあるカラベラス郡(Calaveras County)はローダイに近いですが、セントラル・ヴァレーAVAではなくシエラ・フットヒルズAVAに属します。

以下、ご参考リンク。
全米の AVA のリスト
 *TTB(Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau)酒類タバコ税貿易管理局のサイト

おっと、現在全米では 267、カリフォルニアでは 147 のAVA 総数になっています。8月15日に「Gabilan Mountains AVA」という Mt. Harlan(San Benito County)や Chalone AVA(Monterrey County)を内包する新しいAVAが加わっています。


ラベル平面化画像。
IMG_8793
裏ラベル、モトックスのシールが大胆に隠していますが、隠れていたのはWarningとバーコードだけでした。


さあ、抜栓。
IMG_9090
なんと、完全無印。よって平面化はしません。ノマコルクっぽいです。

Alc.14.5%。
ガーネット。
IMG_9091

ブラックベリー、ブラックチェリー。
樽香かすかにあります。オークステイブ(笑)ですね。
ゼラニウムもプッと感じました。
程よい酸味の辛口アタック。
バランスいい味わいですが、酸のせいか軽めに感じます。
やっぱりゼラニウム感が時々出てきますね。
でも、安ワイン by 居酒屋より10倍マシですが。
アプリの評価でちょっと期待しすぎたかもしれません。


*****

Stone Valley Cellars
Red Blend 2019
California
RRWポイント 88点