コストコのPB、お馴染みカークランドシグネチャー(Kirkland Signature)ですが、「K Vine」とでかでかと書かれています。ワシントン州の鬼才ワインメーカー、チャールズ・スミスさんの「K ヴィントナーズ(K Vintners)」で作られているようです。「Wahluke Slope Vineyard」と書かれたワルーク・スロープ(Wahluke Slope AVA)という産地も気になります。
チャールズ・スミスさんはロックバンドのマネージャーをしていたという経歴の持ち主。1999年、シアトル近くにワインショップを開きます。ワシントンのワインに興味を持っていたチャールズさんは同じくワシントン州のワイン産地ワラワラにてワイン作りを始めます。その後、「チャールズ・スミス・ワインズ」や「K ヴィントナーズ」といったブランドでパーカーおじさんはじめ高得点をつけるワインを連発。今やワシントン州のみならず世界的生産者に名を連ねているそうです。
コストコの店頭展示を挙げておきましょう。
「真のワインラヴァーのために少量のみ製造」って、世界中のコストコで売ってるんですけど…。ちなみに本家アメリカは13.99ドル。為替レート通りの本国と同じ値段なのはうれしいですね。
公式ページはこちら。いろんなブランドが載ってますがワラワラの拠点ワイナリーのHPです。
こちらも公式ページだと思われます。幅広い扱いワインが載っています。
とにかくいずれにもコストコブランドのワインが載っていることはありません(笑)。
・カベルネ・ソーヴィニヨン 100%
これしかわからないですね。樽の有無など不明。価格的にないかな。
ワシントン州コロンビア・ヴァレーのワラワラに本拠地があります。
ハウス・オブ・スミスとなっていますが最初に立ち上げた「K ヴィントナーズ」がここになります。
ワラワラの市街地にはチャールズ・スミス・ワインズというお店があります。
テイスティングルーム兼ショップといった感じです。あと、シアトルにも醸造設備を備えたテイスティングルームがあります(House of Smith Jet City Tasting Room)。写真は載せませんがこちらも立派なところです。
ワシントン州を俯瞰して位置関係を把握しましょう。シアトルのある Puget Sound AVA 以外は、カスケード山脈を挟んで内陸側、コロンビア川流域のコロンビア・ヴァレーAVAです。
コロンビア川がカナディアンロッキーを水源にワシントン州を広範囲に流れ、Horse Heaven Hills AVA のあたりでオレゴン州との州境となり西へ向かい、オレゴン州最大の都市ポートランド(オレゴンの州都はセイラム - Salem)で Willamette Valley AVA から来たウィラメット川と合流し太平洋に注ぎ込みます。やはり川が銘醸地を知る鍵ですね。
地図上に示しましたが、ハウス・オブ・スミス、いわゆる「K ヴィントナーズ」があるのがワラワラ・ヴァレー(Walla Walla Valley AVA)で、この地図では表現していませんが、このAVAは州境を超えてオレゴン州側にも広がっています。
さて、今日のワインですが、ラベルに「Wahluke Slope Vineyard」とあるのでワルーク・スロープ(Wahluke Slope AVA)が産地になります。作っている場所もワルーク・スロープの中心地マタワ(Mattawa)であると書いてあるので間違いないでしょう。Wahluke Slope AVA とマタワ、見つかりましたか?コロンビア・ヴァレーの真ん中あたり、コロンビア川沿いです。
[AVA=American Viticultural Area]
ワルーク・スロープ AVA(Wahluke Slope AVA)にズームイン。
コロンビア川に囲まれたところにほとんど畑しかないようなAVAです。今日のワインはマタワで醸しているとなっていますので、地図上にワイナリー施設を表示させたところのどこかではないかと思います。カスタムクラッシュ(ワイナリーを持たない作り手が、ブドウを持ち込んでワイン造りの設備を借りて作るシステム)かもしれません。
米TTB(Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau)の地図を拝借、加工して作った地図です(Google Map加工はくじけました。笑)。コロンビア・ヴァレーAVA をおさらいしたいと思います。
地図西側の端にあるコロンビア・ゴージAVA(Columbia Gorge AVA)はコロンビア・ヴァレーAVA には属しません。また反対の東側のルイス・クラーク・ヴァレーAVA(Lewis-Clark Valley)もコロンビア・ヴァレーAVA に属しません。これはアイダホ州のAVAですが、一部ワシントン州に入ってる感じです。以上を踏まえ、コロンビア・ヴァレーAVA の構成を下記します。
<Columbia Valley AVA>
・Lake Chelan
・Rocky Reach(2022)
・Ancient Lakes of Columbia Valley
・Royal Slope(2020)
・Naches Heights
・Wahluke Slope
・White Bluffs(2021)
・Yakima Valley
ー Rattlesnake Hills
ー Snipes Mountain
ー Red Mountain
ー Goose Gap(2021)
ー Candy Mountain(2020)
・Horse Heaven Hills
・Walla Walla Valley
ー The Rocks District of Milton-Freewater
・The Burn of Columbia Valley
後ろに年号が付いているものは、ここ数年で新たに制定されたAVAです。過去記事の地図等ではカバーできていませんでしたが今回アップデートさせていただきました。知らないうちにずいぶん増えました。おおよそ北から順に挙げてあるので地図と照らし合わせながらご確認ください。
ラベル平面化画像。
さあ、抜栓。
コルクは見えているだけ(K VINEのみ)なので平面化はしません。
なぜだかスルスル飲めて1本空いてしまいました。
こういうワインは、「総論うまい」と言います(笑)。
チャールズ・スミスさんはロックバンドのマネージャーをしていたという経歴の持ち主。1999年、シアトル近くにワインショップを開きます。ワシントンのワインに興味を持っていたチャールズさんは同じくワシントン州のワイン産地ワラワラにてワイン作りを始めます。その後、「チャールズ・スミス・ワインズ」や「K ヴィントナーズ」といったブランドでパーカーおじさんはじめ高得点をつけるワインを連発。今やワシントン州のみならず世界的生産者に名を連ねているそうです。
コストコの店頭展示を挙げておきましょう。
「真のワインラヴァーのために少量のみ製造」って、世界中のコストコで売ってるんですけど…。ちなみに本家アメリカは13.99ドル。為替レート通りの本国と同じ値段なのはうれしいですね。
公式ページはこちら。いろんなブランドが載ってますがワラワラの拠点ワイナリーのHPです。
こちらも公式ページだと思われます。幅広い扱いワインが載っています。
とにかくいずれにもコストコブランドのワインが載っていることはありません(笑)。
・カベルネ・ソーヴィニヨン 100%
これしかわからないですね。樽の有無など不明。価格的にないかな。
ワシントン州コロンビア・ヴァレーのワラワラに本拠地があります。
ハウス・オブ・スミスとなっていますが最初に立ち上げた「K ヴィントナーズ」がここになります。
ワラワラの市街地にはチャールズ・スミス・ワインズというお店があります。
テイスティングルーム兼ショップといった感じです。あと、シアトルにも醸造設備を備えたテイスティングルームがあります(House of Smith Jet City Tasting Room)。写真は載せませんがこちらも立派なところです。
ワシントン州を俯瞰して位置関係を把握しましょう。シアトルのある Puget Sound AVA 以外は、カスケード山脈を挟んで内陸側、コロンビア川流域のコロンビア・ヴァレーAVAです。
コロンビア川がカナディアンロッキーを水源にワシントン州を広範囲に流れ、Horse Heaven Hills AVA のあたりでオレゴン州との州境となり西へ向かい、オレゴン州最大の都市ポートランド(オレゴンの州都はセイラム - Salem)で Willamette Valley AVA から来たウィラメット川と合流し太平洋に注ぎ込みます。やはり川が銘醸地を知る鍵ですね。
地図上に示しましたが、ハウス・オブ・スミス、いわゆる「K ヴィントナーズ」があるのがワラワラ・ヴァレー(Walla Walla Valley AVA)で、この地図では表現していませんが、このAVAは州境を超えてオレゴン州側にも広がっています。
さて、今日のワインですが、ラベルに「Wahluke Slope Vineyard」とあるのでワルーク・スロープ(Wahluke Slope AVA)が産地になります。作っている場所もワルーク・スロープの中心地マタワ(Mattawa)であると書いてあるので間違いないでしょう。Wahluke Slope AVA とマタワ、見つかりましたか?コロンビア・ヴァレーの真ん中あたり、コロンビア川沿いです。
[AVA=American Viticultural Area]
ワルーク・スロープ AVA(Wahluke Slope AVA)にズームイン。
コロンビア川に囲まれたところにほとんど畑しかないようなAVAです。今日のワインはマタワで醸しているとなっていますので、地図上にワイナリー施設を表示させたところのどこかではないかと思います。カスタムクラッシュ(ワイナリーを持たない作り手が、ブドウを持ち込んでワイン造りの設備を借りて作るシステム)かもしれません。
米TTB(Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau)の地図を拝借、加工して作った地図です(Google Map加工はくじけました。笑)。コロンビア・ヴァレーAVA をおさらいしたいと思います。
地図西側の端にあるコロンビア・ゴージAVA(Columbia Gorge AVA)はコロンビア・ヴァレーAVA には属しません。また反対の東側のルイス・クラーク・ヴァレーAVA(Lewis-Clark Valley)もコロンビア・ヴァレーAVA に属しません。これはアイダホ州のAVAですが、一部ワシントン州に入ってる感じです。以上を踏まえ、コロンビア・ヴァレーAVA の構成を下記します。
<Columbia Valley AVA>
・Lake Chelan
・Rocky Reach(2022)
・Ancient Lakes of Columbia Valley
・Royal Slope(2020)
・Naches Heights
・Wahluke Slope
・White Bluffs(2021)
・Yakima Valley
ー Rattlesnake Hills
ー Snipes Mountain
ー Red Mountain
ー Goose Gap(2021)
ー Candy Mountain(2020)
・Horse Heaven Hills
・Walla Walla Valley
ー The Rocks District of Milton-Freewater
・The Burn of Columbia Valley
後ろに年号が付いているものは、ここ数年で新たに制定されたAVAです。過去記事の地図等ではカバーできていませんでしたが今回アップデートさせていただきました。知らないうちにずいぶん増えました。おおよそ北から順に挙げてあるので地図と照らし合わせながらご確認ください。
ラベル平面化画像。
さあ、抜栓。
コルクは見えているだけ(K VINEのみ)なので平面化はしません。
Alc.14%。
赤味の強いガーネット。
黒ベリー、カシス、チェリー。
軽めを感じさせる酸い系の香り。ゼラニウムっぽくも。
軽めを感じさせる酸い系の香り。ゼラニウムっぽくも。
辛口アタック。
カベソーらしいコクはあって悪くないです。
ただ、非は見当たらないが特筆すべき特徴もないって感じ。
酸が少し浮つきますがフルーティさとも取れます。
なぜだかスルスル飲めて1本空いてしまいました。
こういうワインは、「総論うまい」と言います(笑)。
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Kirkland Signature
Cabernet Sauvignon K Vine 2020
Cabernet Sauvignon K Vine 2020
Wahluke Slope Vineyard Washington State
Winemaker Charles Smith
Winemaker Charles Smith
RRWポイント | 92点 |
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