サンペドロのちょっと上のシリーズ、カスティージョ・デ・モリーナ。これのカルメネールを過去から何回か試してるんですが、どれでもそこそこ美味しいサンペドロにあって、なんとなく毎回イマイチだった印象があります。記録によると過去2008年と2015年を試してますが、ずっとDOマウレ・ヴァレーだったのが今日の2020は、DOマレ・ヴァレーとDOラペル・ヴァレーのダブル表記になっています。久しぶりに試してみましょう。

今さらサンペドロを語るのも何ですが、1865年クリコー・ヴァレーに創業、150年以上の歴史のある、またコンチャイトロと並ぶチリ有数のワイナリーです。タラパカ、サンタ・エレナなどと組むVSPTワイングループの中核でもあります。創業の地がクリコー(Curicó)の町にも近いモリーナ(Molina)というところで、今日のワインの名前、カスティージョ・デ・モリーナ(Castillo de Molina=モリーナ城)の由来になっています。
公式ページはこれ。カスティージョ・デ・モリーナは「Premium Wines」になっています。
しかし、ワイン紹介は専用ページへのリンクになっています。
リンク先の Castillo de Molina の専用ページがこちらです。
昔はもう少し詳細情報があったんですが、セパージュ、樽熟成など書いていません。
・カルメネール 100%
たぶん…なんですが、2008年はカベソーが10%ブレンドしてあったと自分メモに記録しています。樽熟成もフレンチオーク樽(新樽率30%)で12ヶ月でした。現在はどうなんでしょうね?
で、今日の本題なんですが、このワインの DO(Denominación de Origen)は過去ずっとマウレ・ヴァレー(Valle del Maule)だったものが、この2020年はラペル・ヴァレー(Valle del Rapel)との併記になっています。歴史ある本拠地のカルメネールでは足りなくなってラペル・ヴァレーからもブドウを持ってきていることは想像がつきますが、こんな風にダブルネームでDOを列記するのってありなんでしょうか? この2ヶ所のDOは結構離れてますしね。
サンペドロはマウレ州クリコー・ヴァレーのモリーナに本拠地があります。

カチャポアル・ヴァレーにもアルタイル(Altaïr)やカボ・デ・オルノス(Cabo de Hornos)などを作るプレミアムワイン専用ワイナリーを持っていますが、創業の地はこちらです。タラパカ、サンタ・エレナなどと組むVSPTワイングループの本部にもなっているようです。
Google Mapでマウレ州を俯瞰して位置関係を確認。サンペドロも印してます。

サンペドロはマウレ州北側のクリコー・ヴァレーのエリアにありますが、今日のワインにある「D.O. Valle del Maule」というのはその南側のマウレ・ヴァレーになります。
今日のワインに併記されているラペル・ヴァレー(D.O. Valle del Rapel)ですが、マウレ州より北側のリベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)になります。州全体を俯瞰して見ましょう。

カチャポアル・ヴァレー+コルチャグア・ヴァレー=ラペル・ヴァレーという関係ですが、ラペル・ヴァレーとなるとリベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州全体が対象になりますので、もう畑がどこだか見当もつきません。
色付き文字で示した町はカチャポアル・ヴァレー、コルチャグア・ヴァレーのサブリージョンになりますが、このあたりまで書いてくれないと場所の特定は難しいですね。(先ほどの条文には、リージョンとサブリージョンの併記はダメとなってました。「マウレ」と書いたら「ラペル」と、レベルを合わせないといけないようです。)
また、カチャポアル・ヴァレーはカチャポアル川(Río Cachapoal)、コルチャグア・ヴァレーはティンギリリカ川(Río Tinguiririca)のそれぞれの流域に広がっていることに注目ください。この2つの川は合流するとラペル川(Río Rapel)となり太平洋に注いでいます。なるほど~です。
ラベル平面化画像。

一応、裏ラベルにはマウレ・ヴァレーやラペル・ヴァレーの位置関係がわかる簡単な地図がありますね。
さあ、抜栓。

コルクは写真の図柄(x2)なので平面化はしません。


今さらサンペドロを語るのも何ですが、1865年クリコー・ヴァレーに創業、150年以上の歴史のある、またコンチャイトロと並ぶチリ有数のワイナリーです。タラパカ、サンタ・エレナなどと組むVSPTワイングループの中核でもあります。創業の地がクリコー(Curicó)の町にも近いモリーナ(Molina)というところで、今日のワインの名前、カスティージョ・デ・モリーナ(Castillo de Molina=モリーナ城)の由来になっています。
公式ページはこれ。カスティージョ・デ・モリーナは「Premium Wines」になっています。
しかし、ワイン紹介は専用ページへのリンクになっています。
リンク先の Castillo de Molina の専用ページがこちらです。
昔はもう少し詳細情報があったんですが、セパージュ、樽熟成など書いていません。
・カルメネール 100%
たぶん…なんですが、2008年はカベソーが10%ブレンドしてあったと自分メモに記録しています。樽熟成もフレンチオーク樽(新樽率30%)で12ヶ月でした。現在はどうなんでしょうね?
で、今日の本題なんですが、このワインの DO(Denominación de Origen)は過去ずっとマウレ・ヴァレー(Valle del Maule)だったものが、この2020年はラペル・ヴァレー(Valle del Rapel)との併記になっています。歴史ある本拠地のカルメネールでは足りなくなってラペル・ヴァレーからもブドウを持ってきていることは想像がつきますが、こんな風にダブルネームでDOを列記するのってありなんでしょうか? この2ヶ所のDOは結構離れてますしね。
チリの農牧庁、SAG(Servicio Agrícola y Ganadero)の官報に目を通し、そんな規定はないよな~と思っていたんですが、再度しっかり読んだら…見つけました(笑)。やっぱりですが、規定がありました。
DECRETO N° 464
DECRETO N° 464
Artículo 3° Ter. Tratándose de mezcla y cuando la totalidad del vino sea de un mismo cepaje, las etiquetas de vinos con denominación de origen, podrán señalar hasta tres regiones o hasta tres Subregiones de las cuales provengan los componentes de la misma, en orden decreciente de importancia, de izquierda a derecha, y siempre que la participación menor que intervenga en la mezcla no sea inferior al 15%. Cuando se opte por utilizar el nombre de regiones, no se podrá emplear el nombre de subregiones.
「政令第464号 第3条の3:同じ品種(のブレンド)の場合、3地域まで多い順に左から右に並べて表記してよい。ただし最少の地域でも最低15%以上であること。」といった主旨です。ついでにですが、品種にしても15%以上なら3種まで多い順に列記できることもわかりました。
サンペドロはマウレ州クリコー・ヴァレーのモリーナに本拠地があります。

カチャポアル・ヴァレーにもアルタイル(Altaïr)やカボ・デ・オルノス(Cabo de Hornos)などを作るプレミアムワイン専用ワイナリーを持っていますが、創業の地はこちらです。タラパカ、サンタ・エレナなどと組むVSPTワイングループの本部にもなっているようです。
Google Mapでマウレ州を俯瞰して位置関係を確認。サンペドロも印してます。

サンペドロはマウレ州北側のクリコー・ヴァレーのエリアにありますが、今日のワインにある「D.O. Valle del Maule」というのはその南側のマウレ・ヴァレーになります。
今日のワインに併記されているラペル・ヴァレー(D.O. Valle del Rapel)ですが、マウレ州より北側のリベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)になります。州全体を俯瞰して見ましょう。

カチャポアル・ヴァレー+コルチャグア・ヴァレー=ラペル・ヴァレーという関係ですが、ラペル・ヴァレーとなるとリベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州全体が対象になりますので、もう畑がどこだか見当もつきません。
色付き文字で示した町はカチャポアル・ヴァレー、コルチャグア・ヴァレーのサブリージョンになりますが、このあたりまで書いてくれないと場所の特定は難しいですね。(先ほどの条文には、リージョンとサブリージョンの併記はダメとなってました。「マウレ」と書いたら「ラペル」と、レベルを合わせないといけないようです。)
また、カチャポアル・ヴァレーはカチャポアル川(Río Cachapoal)、コルチャグア・ヴァレーはティンギリリカ川(Río Tinguiririca)のそれぞれの流域に広がっていることに注目ください。この2つの川は合流するとラペル川(Río Rapel)となり太平洋に注いでいます。なるほど~です。
ラベル平面化画像。

一応、裏ラベルにはマウレ・ヴァレーやラペル・ヴァレーの位置関係がわかる簡単な地図がありますね。
さあ、抜栓。

コルクは写真の図柄(x2)なので平面化はしません。
Alc.14%。
ガーネット。

黒ベリー、ダークチェリー、モカ。
メトキシ(青菜)はないかな?
辛口アタック。
苦味をはらんだ酸も健在。
そこそこの複雑味と固まり感がありますね。
酸のおかげでフィニッシュまでスッキリ楽しめました。
バランスもなかなかではないでしょうか。
過去のカスティージョ・デ・モリーナよりすごく良くなってます。
DOダブルネームで品質が落ちたかなと思いましたが、
かえって上がってるようです(笑)。
DOダブルネームで品質が落ちたかなと思いましたが、
かえって上がってるようです(笑)。
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San Pedro
Castillo de Molina Carmenère Gran Reserva 2020
D.O. Valle del Maule - D.O. Valle del Rapel
Castillo de Molina Carmenère Gran Reserva 2020
D.O. Valle del Maule - D.O. Valle del Rapel
RRWポイント | 92点 |
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