カーヴ・ド・リラックスさんの「日本ワイン 応援プレゼントキャンペーン」で当選しました!「ダイヤモンド酒造 シャンテ Y.A ますかっとべーりーA Ycube 2020」です。評判のいいマスカット・ベイリーAらしいですね。くじ運はないほうなのでとってもうれしいです。ずっと置いておくのも何なので早速いただいてみましょう。

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ダイヤモンド酒造は、昭和14年農家が集まって自分達の飲む自家消費用としてワイン醸造を行ったのがはじまりだそうです。山梨県勝沼の地でブドウ栽培から醸造まで一貫した地酒的なワイン造りを行うワイナリーとして、昭和38年に株式会社となり設備等の近代化を図って現在に至っているそうです。

で、今日のワインは変わった名前ですが、「Y cube」というのが「Y³」、Yの3乗のことで、オーナーの雨宮吉男(Yoshio)氏と2人の栽培農家、横内(Yokouchi)政彦氏と横内(Yokouchi)才仁氏の3つの「Y」からつけられています。3人の力で「通常の3乗美味いワインを造ろう」という思いも込められているそうです。

公式ページはリニューアル中となってますが一応内容は見られます。VGAサイズですが。

シャンテY・AますかっとベリーAのシリーズは載ってますが、今日の Y cube はないですね。

・マスカット・ベイリーA 100%

山梨県韮崎市穂坂町で横内政彦氏と横内才仁氏が栽培するマスカット・ベーリーAだけを使っているそうです。熟成も樽で12ヶ月間と贅沢にやってますね。

お馴染みマスカット・ベイリーAですが、今一度まとめておきます。
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川上善兵衛氏が1927年(昭和2年)に作り出した品種です。新潟県が原産の日本固有種ということで、2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。日本のワイン用黒品種では第1位の生産量を誇ります。

母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と、父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせたものですが、ベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種(ハイブリッド*)のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)はかなり特徴的です。いわゆるグレープジュースの香り。ファンタグレープなどは好きですが(笑)、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。

厳密に言うと、母方のベイリー自体は4分の1はヴィティス・ヴィニフェラの系統なので、マスカットベイリーAの半分がヴィティス・ラブルスカの血筋というわけではありません。(参考1参考2)それでもこの香りがよく出てくるというのは、ラブルスカの遺伝って、よっぽどキツイんですね(笑)。

父方のマスカット・ハンブルクはマスカット・オブ・アレキサンドリア(いわゆるマスカット)とチロル地方原産のスキアヴァ・グロッサ(Schiava Grossa)を交配した品種です。スキアヴァ・グロッサはドイツのトロリンガー(Trollinger)のことでしたね。ややこしい…。

(* 主にアメリカ系品種との交配品種。EU圏ではこれらを使ってワインを作ってもワインとは認められず輸入・販売もできません。ヨーロッパ人のヨーロッパ系品種至上主義の偏見から来るものと個人的には推察します。日本のマスカットベイリーAも厳密にはハイブリッドですが、2013年に国際ブドウ・ワイン機構 OIV に日本固有品種としてワイン用品種に登録されていますので、ワインとして欧州に輸出できます。なんかええ加減やな~。)

ところで、このマスカット・ベイリーA、ここでは「ベイリー」と書いていますが、今日のワインでは「ベーリー」と表記しています。アルファベット表記では「Muscat Bailey A」一択なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA、マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。元の英語がベイリー(Baily)ですから、特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますね。「Berry」と混同する人がいそうですから。


甲州市勝沼町にあるダイヤモンド酒造を訪問。向かいはワインビネガー工場です。
ダイヤモンド酒造
最寄り駅はJR勝沼ぶどう郷駅。大善寺(別名ぶどう寺)もありますし、大手ワイナリーもひしめいていますね。

山梨県を俯瞰して場所を確認。
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マスカット・ベイリーAは韮崎(にらさき)市穂坂町の畑からやって来ますから、結構勝沼からは遠いんですね。


ラベル平面化画像。
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ネックに巻いてあったシールは伸ばして下につけています。


さあ、抜栓。
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コルクは完全無印なので平面化はしません。

Alc.12.5%。
綺麗な透けルビー。
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イチゴキャンディ。
グレープジュース香はいわゆるフォクシーフレーバー。
甘み思わせますが辛口アタック。
重みやコクはないんですが、
王道のマスカット・ベイリーAの味わいです。
日本食に合うんです。


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ダイヤモンド酒造
シャンテ Y.A
ますかっとべーりーA Y cube 2020
RRWポイント 86点