「チリカベ」という言葉があります。
「チリ」ワインの「カベ」ルネ・ソーヴィニヨンの赤ワインが
コストパフォーマンスが良くおいしいので、
これを指して言うようになった言葉のようです。

しかし、僕はこの言葉が嫌いです。
確かに安くてもおいしいのは間違いありません。
でも、安易に「チリワインならカベルネ・ソーヴィニヨン」と
結びつけて語るのが困るのです。
今の日本に入ってくるチリワインも、そのせいかカベソーに
かなり偏り過ぎているようです。
どこのお店に行ってもカベソーしかなかったりします。

チリはどこのワイナリーも、メルローやシラーやピノ、
それこそ優秀なブレンドも出していますが、
何と言っても「カルメネール」に力を入れているのです。

やはり、チリを代表する、そして他の国が持たない品種、
カルメネールがもっと注目されるべきです。
カルメネールはカベソーのようにメルローとブレンドしなくても
香り・酸味・渋み(タンニン)などの理想的なバランスを演出できる
類稀なる品種です。
(きっとボルドーは歯ぎしりしているはず。笑)

それを妨げるのが、忌まわしき「チリカベ」という言葉なのです。

なので、僕は新しい言葉を流行らせたい。

「チリカル」

そう、もうおわかりですね。
チリのカルメネールのことです。

「やっぱ、チリカルだよね。」
こんな気取った野郎が巷にあふれるようになればと思っています。(笑)


* * * * *


もちろん、チリには優秀なカベルネ・ソーヴィニヨンもあります。


CSo


Cousiño Maculのプレミアムワイン「Finis Terrae」は、
カベソー65%、メルロー35%です。まさにボルドー。

San Pedroのプレミアム、「Cabo de Hornos」は、
カベソー100%。

(ブレンド比率はヴィンテージによって変わる場合が多いので、
上記はあくまで写真の2007年物の場合です。)

どちらも、お値段も味のレベルもすばらしく高いです。(笑)


最後に、過去に飲んだ「チリカル」のラベルでコラージュしました。
お値段2万円越えのカルメネール、Concha  y Toroの「Carmin de Peumo」、
Errazurizの「KAI」をはじめ、特に好きなものを集めてました。
眺めるだけでもうっとりです。(笑)


ChileCA


ついでに、ちょっと珍しい「チリカル」、
カルメネールのロゼです。
Viña ApaltaguaのTutunjianというブランドです。


TUTU


チリだけにイースター島のモアイ像が描かれています。