Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

■ 各国のワイン ■

Hacienda Terra d’Uro La Enfermera Tempranillo 2015 Toro

一風変わったラベルデザインと、DOトロテンプラニージョというだけで、
ネットで適当にゲットしたワインですが、昨年同じ作り手のを試してました。
前回は店頭でパーカーおじさん94点のシールに釣られたんですが(笑)、
今回も90点シールがついてました。まあ、評価が高いのはいいことです…。


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昨年試したUROというワインはトップキュヴェでしたが、今日のはお手頃で、
公式ページにも紹介がなさそうです。これは情報収集が大変そうです。

公式ページはこれ。一応体裁はしっかりしてますが、ワイナリーの実体が不詳。

それもそのはず、このワイナリーは醸造家3人のプロジェクトなんだそうで、
Cristiano Van Zeller氏、Oscar Garrote氏、Javier "Pipa" Ortega氏のお三方。
中心的存在のクリスティアーノ・ヴァン・ツェラーさんは実はポルトガル人で、
ポルトガルの銘醸地ドウロ(Douro)の Quinta Vale D. Maria の当主でもあります。

1980年代後半、酒精強化のポートワインに頼らず、辛口ワインにフォーカスした、
ドウロの5生産者が、グループを結成したドウロ・ボーイズというのがありまして、
クリスティアーノさんは、そのメンバーの一人なんだそうです。
バローロ・ボーイズやウスケ・ボーイズやらいろんなボーイズがありまんな~。

で、そのクリスティアーノさんがスペインのトロの地の可能性に目をつけ、
スペイン人のパートナーと共にこのプロジェクトを起こしたというわけです。


今日のワインですが、ネット情報を総合すると…。
・テンプラニージョ 100%
テラ・ドゥロは樹齢140年のプレ・フィロキセラ(自根)の古木の畑が自慢なのですが、
このワインは15年くらいの若木(でもこれも自根のようです。)から作られます。
熟成はフレンチ/アメリカンオーク樽にて3ヶ月。


テンプラニーリョとよく書いてますが、ここではテンプラニージョとしています。
テンプラニーヨはあったとしても、まずテンプラニーリョとは発音しません。
スペイン語でLLLとは別の文字で「エジェ」というアルファベットの1文字です。
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DOトロの地域ではテンプラニージョをTinta de Toroというシノニムで呼びます。
リベラ・デル・ドゥエロではTinto FinoとかTinta del Paísと言います。
ラ・マンチャではCencibel。カタルーニャのペネデスではUll de Llebre
またこれがポルトガルへ行くとティンタ・ロリス(Tinta Roriz)と呼びますが、
これはダンやドウロ含む北部の呼び方で、中央部やアレンテージョなどの南部では、
アラゴネス(Aragonez)になります。以上、シノニムまとめ。(笑)


さて、プロジェクトだからかワイナリーの所在がわかりません。
ネットでなぜか経緯度だけ書いてある情報がありました。
その場所はここになります。それらしい感じがないでもないですが…。
URO01
一応、DOトロのエリアではありますが…。


DOトロの位置関係をスペイン・ポルトガル地図でおさらいします。
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リベラ・デル・ドゥエロを抜けて来て、トロを貫くドゥエロ(Duero)川は、
ポルトガルに入るとドウロ(Douro)川に名を変え、DOCドウロを通って、
ポルトから大西洋に注ぎ込みます。ドウロとトロは川つながりで関係が深そうです。
(スペイン:DO=Denominación de Origen、ポルトガル:DOC=Denominação de Origem Controlada)


ラベル平面化画像。
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エチケットのイラスト(聴診器?)が「e」なのはEnfermeraの頭文字ですかね。
裏ラベルにワイン名「ラ・エンフェルメラ」のネーミングの説明があります。
「Enfermera」はスペイン語で「看護婦」の意味で、これには背景があるそうで…。
1476年の「トロの戦い」で、当時のカスティージャ王国(まあ、スペイン)の女王、
イサベル1世(Isabel la Católica)が攻めてきたポルトガルのアルフォンソ5世に応戦、
そして勝利しますが、その際、負傷兵のための設備を整えトロのワインを振舞ったとか。
その後のスペインの医療の原型とも言われています。それを「看護婦」になぞらえ、
イサベル1世を「ラ・エンフェルメラ」と呼んだそうです。ポルトガルを打ち負かし、
トロのワインを振舞う…このプロジェクトの成り立ちを思うと、なんだか意味深です。


インポーターシールはこれですが、DOトロの認証シールの上に貼ってました。
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頑張りましたが、きれいに剥がせませんでした。コンチクショー!


さあ、抜栓。
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無印キャップシールに、コルクには「TORO」のみ。(笑)

Alc.14.5%。(pH:3.84、Brix:7.3)
濃いガーネット。
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ブラックベリー、カシス、スパイス。
木樽も確かに香ります。
酸味感じる辛口アタック。
これは前に試したUROに似ています。
果実味もしっかり感じながら、
少々重々しく厚みのある味が現れます。
やっぱり酸は気にはなるんですが、
収斂性が前のめりのタンニンと拮抗して、
余韻前に絶妙なバランスを見せてくれました。
長めの余韻では、その酸もハーモニーの一部と気づきます。

テンプラニージョらしいいい味わいですが、
もう少し柔らかなタイプが好みですね。
でも、パーカーおじさんよりプラス1ポイント。(笑)


*****


Hacienda Terra d'URO
La Enfermera
Tempranillo 2015 Toro
RRWポイント 91点


Umani Ronchi Le Busche 2017 Marche Bianco IGT

以前モンテプルチアーノを試したウマニ・ロンキの白をコストコで発見。
IGTマルケで、ヴェルディッキオとシャルドネのブレンドとPOPにあります。
マルケ州のヴェルディッキオか…。王道だし夏場に合うな~っと思ってゲット。
帰って公式サイトを見ると、なんとシャルドネ100%とあります。エェ~ッ!?


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ウマニ・ロンキの古くからのラインナップで、1986年がファースト・リリース。
当初、シャルドネとヴェルディッキオのブレンドだったのは間違いないようですが、
(+少々のソーヴィニヨン・ブラン)90年代後半からシャルドネ100%だそうで。
同社は他にヴェルディッキオ100%を、Castelli di Jesi Verdicchio DOCなど、
いろいろラインナップしてるので、逆にこれはシャルドネ押しに変更したようです。
コストコさん、POPの内容は正確にお願いしますよ~。信用ならんな~。
しかし、ヴェルディッキオでないのは何となく悲しい。また課題が増えました。(笑)


公式ページはよく出来ていて情報量もしっかり。

・シャルドネ 100%
トノー樽で発酵、6ヶ月の熟成後瓶詰め、さらにボトルで6ヶ月寝かしてリリースです。

ブドウは、ヴェルディッキオの畑、カステッリ・ディ・イエージ(Castelli di Jesi)
からだそうで、そこは96%がヴェルディッキオで、2%シャルドネが植えてあるそう。
(残り2%はソーヴィニヨン・ブラン)
Verdicchio dei Castelli di Jesi DOCCastelli di Jesi Verdicchio Riserva DOCGはここからですね。
このDOC/DOCGを詳しく調べようと思っていましたが、また次の機会に。(笑)

代わりに、Marche IGT(Indicazione Geografica Tipica)について触れておきます。
マルケ州対象のIGT(=IGP;Identificazione Geografica Protetta)になりまして、
1995年制定、指定品種を使えば赤・白・ロゼ・泡、なんでもありです。
指定の品種もDOCほどの条件はなくユルユルです。白品種をアルファベット順で挙げます。

Albana、Biancame、Bombino Bianco、Chardonnay、Fiano、Friulano、Grechetto、
Maceratino、Malvasia、Manzoni Bianco、Montonico Bianco、Moscato、Mostosa
Passerina、Pecorino、Pinot Bianco、Pinot Grigio、Riesling、Sauvignon Blanc、
Trebbiano、Verdicchio、Vermentino、Welschriesling (Riesling Italico)

国際品種、イタリア土着品種、なんでもありですね。もちろんシャルドネもOK。
品種を表記する場合は85%以上使う必要があります。シャルドネ100%のワインなら、
Marche Chardonnay IGTと表記できます。 
なのに、今日のワインはわざわざMarche Blanco IGTと書いています。なぜに?
だからヴェルディッキオと勘違いして買っちゃう人がいるわけです。(笑)


マルケ州の州都アンコーナから南に車で15分でウマニ・ロンキに到着です。
UmaniRonchi01
もともとは、内陸のヴェルディッキオの産地であるイエージ(Jesi)の近く、
Cupramontanaが発祥の地らしいです。

所有畑はマルケ州とアブルッツォ州に3拠点、計210haにもなるそうです。
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公式ページの地図がわかりやすいので拝借しました。本拠地の場所も追記。


ラベル平面化画像。
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Marche Biancoとしてるのは昔の名残りでしょうが、シャルドネ100%ならそう書いてよ。(笑)


さあ、抜栓。
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コルクは名前入り。シンボルマークがキャップとコルク横にも。ミレジムなし。

Alc.13%。(pH:3.64、Brix:6.0)
かすかに緑がかったゴールドイエロー。
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ライム、青い葉っぱ、花かも。
辛口アタック。
ちょっとはしゃいだ酸が出てきます。
やはり青いライムの味わいです。
苦味がかすかにあるのがいい感じ。
和食に合うシャルドネでした。

しかし、ヴェルディッキオ飲みたかったな。
上等ヴェルディッキオを探すのが課題になりました。(笑)


*****


Umani Ronchi
Le Busche 2017
Marche Bianco IGT
WWWポイント 78点



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Chateau Ste. Michelle Riesling 2017 Columbia Valley

コストコでワシントン州のシャトー・サン・ミッシェルのリースリングを発見。
ここはカベソーを試して、コロンビア・ヴァレーの実力を知った作り手です。
折りしも、この前飲んだアルザスのリースリングがイマイチだったので、
おいしいリースリングであることを期待して、リベンジ・リースリングです。(笑)


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シャトー・サン・ミッシェルは前身が1912年に遡る、この地のパイオニア。
アメリカの禁酒法時代(1920~1933年)を切り抜け、ワイナリーを再開。
(なので、創業を1934年としてあるものもあります。)1967年伝説的な醸造家、
Andre Tchelistcheff氏をコンサルとして招き、近代的なワインメイキングで評価を得、
サン・ミッシェル・ヴィントナーズを名乗って今の発展の礎を築いたそうです。
1976年フレンチ・スタイルのシャトーを建て、シャトー・サン・ミッシェルに改名。
旧世界の伝統的ワイン造りと新世界の革新的技術を織り交ぜるのがポリシーだそう。
即ち、ワシントンを今の一大産地にしたのがシャトー・サン・ミッシェルということ。
ゴイゴイスー。


公式ページはしっかりしててカッコいいんですが、ワイン情報はショップ兼用。
このパターンは、現行ヴィンテージ、もしくは在庫のあるものしか載ってません。
アメリカのワイナリー公式サイトあるあるです。(笑)
今日のリースリングはやっぱりですが2019年しか載っていません。
・リースリング 100%
と、畑はコロンビア・ヴァレー各地からのブレンドとしか書いてないんですけどね。(笑)
9ドルですし、Everyday Riesling だと書いてあり、とにかくベーシックラインですね。

そうそう、コストコでは、この2017年と2018年が置いてあったんですが、
2018年はスクリューキャップでした。なぜか迷わずコルクの2017年を購入。(笑)


リースリングはドイツ原産というのが有力です。その親子関係は未だ不明らしく、
父方は Heunisch weiß(仏:Gouais Blanc)は判明してますが、母方が不明。
Riesling
世界中で栽培される人気の品種ですが、ドイツが最大面積(22,580ha、2010年)。
フランス、アルザスのリースリングも有名ですが、3,513ha しかありません。
オーストリアでも1,863ha しかないです。ドイツの次というのが、実はアメリカ
なんと、4,852ha もあります。(3位は多分オーストラリアで 4,114ha。)
アメリカがドイツに次いで2番目のリースリング大国というのも驚きですが、
そのアメリカの中で1番なのが、なんと今日のワシントン州(2,558ha)なのです。
2位のカリフォルニア州は 1,550ha なので、ぶっちぎりの1位ですね。
リースリングなら、アメリカ、それもワシントン。覚えておきましょう。(笑)


さて、ワイナリーを再訪。シアトルの市街から車で30分ほど北へ行ったところ。
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さすがワシントンのパイオニアであり、トップ「シャトー」。立派です。
ただ、この本拠地、コロンビア・ヴァレーからはけっこう遠いのです。

いつものようにGoogle MapにAVAを転記して俯瞰してみましょう。
一応、シアトル周辺もPuget Sound(ピュジェット湾)というAVAであり、
ブドウは産するようですが、最大生産地はやはりコロンビア・ヴァレーです。
SteMichelle03
シアトルのあるPuget Sound AVA以外は、カスケード山脈を挟んで内陸側、
コロンビア川流域の、いわゆるコロンビア・ヴァレーAVAになります。
その中に内包されて狭域のAVAがあるという関係になっています。
(AVA=American Viticultural Area)

コロンビア川はカナディアンロッキーを水源にワシントン州を広範囲に流れ、
Horse Heaven Hills AVAのあたりで、オレゴン州との州境となり西へ向かい、
オレゴン州最大の都市ポートランド(オレゴンの州都はセイラム - Salem)で
Willamette Valley AVAから来たウィラメット川と合流し太平洋に注ぎ込みます。
やはり川が銘醸地を知る鍵ですね。

ネットで拾った地図(PDFはここ)も貼っておきます。
Wash01
また、ワシントン州のワイン公式サイトというのもあるのでご参考まで。


ラベル平面化画像。
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表ラベルの下に、「100% Vinifera Rootstock」とあるのは何でしょうね?
100%ヨーロッパ種(ヴィティス・ヴィニフェラ)の台木ということですから、
フィロキセラに耐性のあるアメリカ産の台木を使わず、欧州産にこだわってる?

裏ラベルの情報に目を移すと、いろいろわかります。
コロンビア・ヴァレーの冷涼なところと温暖なところのブレンドだそうで。
また、甘さの表示を見ると、辛口と甘口の中間になってますね。
別に「Dry Riesling」というのもラインアップにあるので、そっちが辛口で、
今日のただの「Riesling」は若干甘口よりなんでしょうね。

こういった大事な裏ラベル情報を隠す不届き者がいます。
コストコさん、自社で輸入するのはいいけれど、ちょっと気を使って!
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けっこう剥がすの大変でした。きれいに剥がれなかったし…。


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルクに名前入り。スクリューキャップよりいいですよね。

コルク平面化。
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URLと、誇らしげに「ワシントン州で創設のワイナリー」とあります。

Alc.11.5%。(pH:3.30、Brix:7.1)
ライトイエロー。
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いきなりの超ペトロール!
この香りに邪魔されて他の香りが取れないくらい。(笑)
ここですでに、ずいぶんアルザスとは趣が違います。
なんとなく青リンゴ、柑橘系も軽くありますね。
やはり甘みを少し感じる辛口アタックです。
洋梨か 果実味たっぷりに感じます。
酸は前に出ず全体を爽やかに保ってくれています。
ミネラル感もほんのり。
甘さは全然気にならないレベルで、絶妙のバランス。

リースリングの王道という印象です。
ラインガウに迫るか?


*****


Chateau Ste. Michelle
Riesling 2017
Columbia Valley
WWWポイント 80点



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Tamer Ridge Pinot Noir 2017 Tasmania

以前、Devil's Cornerというタスマニアのピノを試して、おいしくて驚いたのですが、
それはタスマニアを代表するTamer Ridgeというワイナリーのデイリーレンジでした。
そうなると、その本家はいかほどの味かと興味が湧きますよね。
というわけで、今日は満を持してそのテイマー・リッジをいただこうと思います。


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1994年創業のテイマー・リッジは、ピノ・ノワール作りに一家言あるようです。
「我々はワイン・メーカーである前に、ピノ・ノワール・メーカーである。」
このように公式サイトで訴えています。
「パーフェクトなピノ・ノワールを作るには、シドニー・ノーランが50%と、
アインシュタインが50%必要。」なんてことも書いてます。
シドニー・ノーランはオーストラリアを代表する画家・芸術家ですので、
ピノ・ノワール作りには「芸術」と「科学」が絶妙なバランスで必要ということが、
彼らの言いたいことなんでしょうね。とにかくすごい自信です。(笑)


公式ページはシンプルかつ大手っぽくよく出来ています。
ヴィクトリア州の大手生産者ブラウン・ブラザーズ傘下になってることもわかります。

ピノ・ノワールには上にリザーブやシングル・ブロックなどのラインナップがあり、
今日の素ピノは一番下のレンジのようですね。
・ピノ・ノワール 100%
樽熟は総量の20%のみで、新樽、2~3年落ち樽の混合で10~12ヶ月のようです。
デヴィルズ・コーナーは樽なしでしたから、ちょっとお手間入りという感じです。


テイマー・リッジはタスマニア島の北側、その名もテイマー川河畔にあります。
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ここはセラー・ドアということで訪問可能のようです。ここから川までの間、
テイマー・リッジのものかわかりませんが、ブドウ畑が広がっています。


タスマニアを含むオーストラリア地図上で位置を確認しておきましょう。
TamarRidge02
Tamer Ridge、Devil's Corner間は車で2時間。タスマニア、結構大きいです。
オーストラリア最南端の産地ですが、南半球なので最冷涼地域ってことですね。


さあ、抜栓ならぬスクリュー回転。
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キャップのはエンボスで「TR」と入っています。

Alc.13.0%。(pH:3.63、Brix:6.3)
しっかりしたルビー。
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ラズベリー。海苔の佃煮風味からの茎っぽさ。
辛口アタック。
酸は若干前に出てくるんですが、
それほどきつくなく、フレッシュ感に貢献しています。
味わいのバランスはいいんですが、少々薄めか弱い感じがします。
喉越しから余韻で苦味様の味が加わり、複雑味を増していきます。
でも、フィニッシュでやっぱりあっさり目な印象で終わるんですよね。
レベルは十分高いんですが、少々期待が先行しましたかね~。

デヴィルズ・コーナーは派生ブランドながら、
独自の個性を確立している気がします。
なので親元のテイマー・リッジとは言え、
デヴィルズ・コーナーからマイナス1点しておきます。



*****


Tamer Ridge
Pinot Noir 2017
Tasmania
RRWポイント 92点


サントネージュ 山梨産マスカット・ベーリーA 2018

コストコで何本か日本ワインが売ってました。その1本のマスカベAをゲット。
普段は手は出さないんですが(笑)、コストコが選ぶ日本ワインというのと、
恐らく中止になるであろう「幻」の東京2020のオフィシャルワインというので、
思わずカゴに投入(笑)。品種的に味は期待していませんが早速抜栓~。


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サントネージュは、1947年(昭和22年)といいますから、戦後まもなくに、
前身となる醸造所ができたそうです。1972年(昭和47年)には社名を、
フランス語で「聖なる雪」の意味のサントネージュ(Sainte Neige)にします。
名前にも表れてますが、当時から欧州品種を日本でいち早く取り入れたり、
日本のワイン造りの基礎を築く上で大きな役割を果たしてきたそうです。
2002年にアサヒビールグループに入り、同社のワイン事業を担っています。


公式ページはやはりアサヒビールの公式サイト内にあります。

ワイン紹介ページは一応あります…。
・マスカットベイリーA 100%
「山梨県の韮崎地区と八幡地区のブドウをブレンドして、丁寧に醸造しました。」
としか情報なし。醸造や熟成については書かれていません。ちょっとね~。

勝手にマスカベAと略してるマスカットベイリーAですが、まとめを記しておきます。
1927年(昭和2年)新潟県岩の原ワイナリー川上善兵衛氏が作り出した品種です。
新潟が原産の日本固有種ということで、日本のワイン用黒品種では第1位の生産量です。
2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、
国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。
SteNeige03
アルファベット表記では「Muscat Bailey A」なのですが、日本語表記となると、
マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA他、
(一番正しい)マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。
特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますがね。

母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と父方に欧州のマスカット・ハンブルク
(Muscat Humberg)を掛け合わせたものですが、ベイリーがヴィティス・ラブルスカ
(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・
ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)
は特徴的です。いわゆるグレープジュースの香りです。ファンタグレープなどは好きですが、
個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。
日本のワインはどれもこの香りがすると、一時期ノイローゼになったくらいです。(笑)

細かいことを言うと、ベイリー自体は4分の1はヴィティス・ヴィニフェラの系統で、
マスカベAの半分がヴィティス・ラブルスカの血筋ではないようです。(参考1参考2
それでもこの香りが強いは、ラブルスカの遺伝って、よっぽどキツイんですね。(笑)

マスカット・ハンブルクはマスカット・オブ・アレキサンドリア(いわゆるマスカット)
とチロル地方原産のスキアヴァ・グロッサ(Schiava Grossa)を交配した品種です。
スキアヴァ・グロッサはドイツのトロリンガーのことでしたね。


もう一つこのワインで気になるのが、「山梨県産」と表記されているものの、
GI Yamanashi」とは書かれていないことです。
「GI」はGeographical Indicationの略で、認定された「地理的表示」のことです。
2013年にワインで初めて「山梨」が認められ、2018年には「北海道」も認定されてます。
最近はちらほらと「GI Yamanashi」と入ったワインが増えてきたので余計気になります。
GI Yamanashi公式サイト国税局の資料でそこらへんの決まりを調べてみます。

山梨産ブドウ100%、指定品種(42種あります)のみ使用、山梨県内で醸造・瓶詰め、
こういった条件はクリアしています。その他細かい条件もありますが、たぶんOK。
唯一怪しいのが、分析値などの審査と官能検査にクリアする必要があるとのことで、
地理的表示「山梨」管理委員会という組織が審査をするそうです。もしかしたら、
これをやってないんでしょうかね。(笑)
「山梨県産」表示は「日本ワイン」をクリアしていれば都道府県名は書けるようです。


山梨のサントネージュを訪問してみましょう。なかなか立派。
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JR山梨市駅のすぐ裏。便利良さそうに聞こえますが都会は甲府の方ですね。(笑)

山梨を俯瞰して見てみましょう。この辺りにサントネージュがあります。
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ワイナリーの密集する勝沼エリアではないですが、県東部になります。


ラベル平面化画像。「日本ワイン」です。
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「東京2020オリンピック・パラリンピックオフィシャルワイン」限定ラベル。
しかし、この微妙な毛筆のワイン名、なんとかならんのか?(笑)


さあ、抜栓。コルク短かっ!
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コルクの印刷もここに見えてるだけなので平面化はしません。

Alc.12.5%。(pH:3.71、Brix:6.3)
クリア感あるルビー。
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やはり、グレープジュースの香り。
フォクシーフレーバーから来ます。(笑)
イチゴ。青い茎っぽさも少し。
だからマスカット「ベリー」なんて言われるんですね。

甘み様の酸が乗った辛口アタック。
風味はやはりジュースっぽいな~。
深みはないんですが、徐々にワインっぽく感じてきました。
というか、ワインっぽく飲めそう。(笑)

今日はカレーに合わせたら、割とOK。
マスカベAとしてはバランスいいと思いました。


*****


サントネージュ
山梨産マスカット・ベーリーA 2018
Saint Neige
Yamanashi Muscat Bailey A 2018
RRWポイント 84点


Yalumba The Virgilius Viognier 2017

前回のコンドリューとの比較試飲のためにゲットしたヤルンバのトップキュヴェ。
オーストラリアのヴィオニエのベンチマーク、その名もThe Virgilius Viognier。
当時はまだまだ珍しかったヴィオニエを、1980年にオーストラリアで初めて、
エデン・ヴァレーに3エーカー植えたのが始まり。まさにそこからのワインです。
1980年と言えばフランスでもほぼローヌのみで細々と栽培されていた頃です…。


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ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリーです。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
名前は古代ローマの詩人ウェルギリウスのことだと思いますが真相は不明。(笑)

いずれは試したいと思っていたワインですが、コンドリューの抜栓に合わせ、
ヴィオニエ頂点対決を実現するために、対戦相手として召喚いたしました。(笑)
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シャプティエのコンドリューの名前は「Invitare(招待する)」というラテン語から。
古代ローマの詩人ウェルギリウスとはいい組み合わせと思うのは僕だけでしょうか。

ヴィオニエはフランス・ローヌ地方北部のコンドリューの村が原産です。
1990年代になって世界中で栽培されるようになるまでは、絶滅危惧種(笑)でした。
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2010年のデータですが、フランス以外のヴィオニエの栽培面積比較です。
・オーストラリア 1,402 ha
・アメリカ合衆国 1,374 ha
・南アフリカ 892 ha
・アルゼンチン 816 ha
・チリ 753 ha
・ニュージーランド 163 ha
・カナダ 83 ha
・ポルトガル 82 ha
・イスラエル 50 ha
・ウルグアイ 45 ha
・スイス 31 ha
オーストラリア、アメリカがダントツですね。次が南アフリカか…。
南米を合計するとナンバーワンになりますね。
因みに本国フランスは2011年データですが、5,419 ha。さすが本家。


公式ページは何度も行ってますが、よく出来ています。

ワイン情報もミレジム毎にデータシートがあります。
・ヴィオニエ 100%
全房を直接フレンチオーク樽に圧搾・搾汁。発酵後、10ヶ月間のシュールリーで樽熟。
樽は、Barrique(225L)、Puncheon(500L)、Demi-muid(600L)の併用だそうで。


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地がかなり広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

Google Map上で場所を確認。アデレードから北東へ車で1時間ほどの距離。
Yalumba001
ヴィオニエを植えたというのがEden Valley。お隣のリージョンですね。
英語ではエデンじゃなくイーデン・ヴァレーと発音します。

オーストラリア広域地図で産地と共にヤルンバの位置関係を見ます。
Australia2
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。


ラベル平面化画像。
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裏ラベルには、35年に渡るヴィオニエへの取り組みが結実した頂点とあります。

そんなメッセージをインポーターシールがだだ隠しです。
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頼みますよ、サントリーさん。ヤルンバ専用サイトなんか作っていて、
かなり気合いが入ってるんですけどね~。(笑)


さあ、スクリュー回転。「Y」マーク入り。
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オーストラリアですから上等ワインでもスクリュー・キャップですね。

Alc.13.5%。(pH:3.74、Brix:6.1)
淡い緑がかったイエロー。
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白い花、バターかスパイス、かすかに白桃。
珍しく涙の細かいのがはっきりあります。
きれいな酸がある辛口アタック。
苦味様の複雑味をまとった、洋梨、黄桃、夏ミカン…。
でも果実味というには弱めかな。
フルーティさと苦味が絶妙のバランスで、
余韻を楽しせてくれる感じです。
白ワインの最高点(80点)をつけておきます。

さて、シャプティエのCondrieu Invitare 2016との勝負ですが、結論は互角。
写真を見てわかるようにコンドリューの方が色が濃いですが、
味わいは逆にヤルンバの方が濃い目・強めの主張がありました。
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ヴィオニエの共通項は感じつつも、その味わいの方向性は大きく違いました。
でも、どちらもおいしく、どちらも「正解」と言えると思います。
コンドリューのテイスティング結果は前回の記事にて詳しく書いています。


*****


Yalumba
The Virgilius Viognier 2017
WWWポイント 80点



WhiteWhiteWine01

Tenuta Il Palagio When We Dance Chianti 2017

大阪のタカムラの店頭で面白いラベルのキヤンティDOCGを見つけました。
英語で「When We Dance」とあります。何だか聞いたことのあるフレーズ。
そう、元ポリスのミュージシャン、スティングのベスト盤に収録の曲名です。
そう言えば、スティングがイタリアにワイナリーを持ってるって聞いたことが…。


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やはりそうでした。1500年代までさかのぼる歴史のあるキヤンティのエステート
「イル・パラジオ」を1999年に訪れたスティングと奥様のトゥルーディさんは、
すぐ気に入って購入しちゃったそうです。さすが、ロックスターです。(笑)
少々荒れていたワイナリーに大投資をし見違えるように再興させたといいます。

ロックスターの道楽かと思いきや、思ったようなワインができないことから、
最初の10年はほぼ住み込みで、著名なコンサルやエノロゴを雇い改善に取組んだそう。
エステート内にスタジオも作り、セラーで作曲もしたというから驚きです。
「ワイン達は僕の音楽を聴いて熟成してるからおいしいはずだ。」なんてことを、
インタビュー記事でのたまっておられました。こりゃあ、本物ですぞ。(笑)

実はわたくし、何を隠そうポリス時代からのスティングの信奉者であります。
去年も最新アルバムのタイトル 57th & 9th(ニューヨーク9番街57丁目)に合わせ、
ニューヨークはマンハッタンへ赴いておりました。
しかし、このワインの件はすっぽりと抜けていたようです。ファンとして反省。


ワインの公式ページはオシャレでいい感じです。スティングっぽくないですが。(笑)

ラインナップを見ると Message In A Bottle や Sister Moon など曲に因んだものばかり。
今日の When We Dance は1994年の曲で、まだこれらの曲の中では一番新しいからか、
イル・パラジオのエントリーワインの位置づけのようです。
いずれにしても、どのワインもスティングのワインへの思いが込められているようで、
ロックスターの片手間ではないと思わせる迫力が感じられます。さて、今日のワインは…
・サンジョヴェーゼ 95%
・カナイオーロ/コロリーノ 5%
Canaiolo、Colorinoは、ちょいと混ぜてまろやかにしたり色付けをしたりします。
キヤンティの王道のようなブレンドです。
エントリーなので発酵、MLF、熟成(6ヶ月)まですべてステンレスタンクです。
瓶詰め後、ボトルで3ヶ月寝かします。スティングの音楽を聞かせるのかな?


早速、フィレンツェから南に車で小1時間の所のワイナリーを訪問します。
Palagio00
Google Mapではここがヒットするんですが「Farm Shop」のようです。
イル・パラジオはちょっと離れたところにちゃんとありました。
なぜか入り口に Gordon Matthew Sumner とあります。これスティングの本名。

イル・パラジオにはストビューで近づけなかったので、ネット写真でコラージュ。
Palagio01
敷地内でミニコンサートでしょうか。トゥルーディ奥様も写ってますね。
すごく立派なところで、ゲストハウスやイベントもやってるそうです。

イル・パラジオの公式ページは別にあって、これです。

前者のサイトはワインを含む生産品、後者のこれはエステート全体用って感じですね。


さて、少しキヤンティのおさらいをしましょう。まずは位置関係。
ワイナリーの場所も白四角で示しました。ギリ、キヤンティ・クラッシコ外。
Plagio01
キヤンティはかなり広範囲で、キヤンティ・クラッシコを内包しています。
キヤンティは1967年にChianti DOCとなり、1984年にDOCGに昇格しています。
キヤンティ・クラッシコはキヤンティのサブゾーンでしたが、1996年に、
Chianti Classico DOCGとして単独のDOCGとなっています。
違いは熟成期間がクラッシコの方が長く規定されているほか(木樽は不要)、
サンジョヴェーゼの最低含有率がキヤンティの70%に対し、クラッシコ80%です。


ラベル平面化画像。
IMG_3152
裏ラベルには、いかにスティングと奥様がワイナリーの再建に尽くしたかと、
最高のブドウを生み出すのに15年もかかったということが書いています。
ビオディナミで有名なコンサルのアラン・ヨーク氏を雇っているので、
ユーロリーフ付きのビオワインになってますね。

そして「スティングのワインにかけた情熱、献身、愛情を称賛して、
彼のロマンチックな曲名からネーミングしている」と説明があります。
ソロ活動10年目に出たベスト盤に収録された新曲2曲のうちのひとつで、
前衛的な映像が印象的なビデオクリップが記憶に残っている曲です。
Sting
Youtubeのビデオクリップ映像からキャプチャーしてコラにしてみました。

そんなことせずにYoutubeをリンクした方が早かったですね。(笑)

このブログで初めてYoutubeをリンクしました。(笑)
よし、イル・パラジオの Message In A Bottle も試して、記事を書くとき、また貼ろう。

インポーターシールはオリジナル裏ラベルを隠さない偉いやつでした。
IMG_3154
ジェロボームさん、よくできました。


さあ、抜栓です。
IMG_3192
一応、コルクは名前入り。

コルク平面化。
IMG_3194
5年耐用のDIAM5を採用です。

Alc.13%。(pH:3.60、Brix:6.9)
クリア感ある濃いめルビー。
IMG_3195

ブラックベリー、ダークチェリー、オリーブ、スパイス。
複雑な香り。樽はないのに濡れ木も感じます。
酸味を感じる辛口アタック。
味はしっかり厚みがあり重め。
なので、最初の酸がそれを中和してくれてます。
結果的に、果実味と相まって全体としてエレガント~。
やはり酸は一歩出た感じなんですが、
余韻でも絶妙なハーモニーとして楽しめるんですよ。

スティング、ほんとにワイン造り頑張ったんだね。
いいよコレ。驚きました。(笑)


*****


Tenuta Il Palagio
When We Dance
Chianti 2017
RRWポイント 92点


Feudo Arancio Inzolia 2018 Sicilia DOC

フェウド・アランチョというのはよく見かけますね。種類もいろいろ。
シチリア島の作り手ですが、ネロ・ダーヴォラやこのインツォリアのみならず、
カベソー、メルロー、ピノ・ネロ、シャルドネなど国際品種何でもやってます。
まあ、そういう節操のない感じに加え、趣味の悪い(失礼!)ラベルと、
1000円程のお値段で、何となく敬遠してましたが、本日初アランチョです。(笑)


IMG_3109
フェウド・アランチョは2001年にシチリア島の西、Sambuca di Siciliaに設立。
インポーター情報では、フェウド・アランチョは「最高のコスパ・ワインの提供」と
「料理と相性の良いワインを造る」というコンセプトの下設立されたらしいです。
北イタリア、トレント近くが本拠地のGruppo Mezzacorona傘下のようですが、
公式ページを見る限り、シシリー、シチリア島のワインというアイデンティティーを
かなり前面に押し出してるように思えます。


公式ページは、さすが大手、カッコよくできています。

一応、各ワインのデータシートもあります。
・インツォリア 100%
当然のように樽はなく、シュール・リーで4ヶ月の熟成です。

インツォリアはシチリア島原産のシチリアを代表する白品種です。
Feudo04
アンソニカ(Ansonica)という名前でトスカーナでも栽培されていますが、
シチリアDOCの主要品種となるほどシチリアでは重要な品種のようです。

今日のワインはSicilia DOCですが、2011年にIGTから昇格したDOCです。
(IGT=Indicazione Geografica Tipica、DOC=Denominazione di Origine Controllata)
同時に従来のIGTカテゴリーとして、IGP Terre Sicilianeが新設されています。
Sicilia DOCは、Bianco(白)の場合、指定品種を50%以上使う必要があります。
Inzolia(=Ansonica)、 Catarratto、Chardonnay、Grecanico Dorato(=Garganega)、
Grilloがその指定品種です。
今日のワインのようにInzoliaを表示するには、Inzoliaが85%以上必要です。
今日のは100%インツォリアなのでOKですね。


さあ、Sambuca di SiciliaにあるFeudo Arancioを訪問しますよ。
Feudo02
すごい。さすがに立派な施設と周辺の畑です。

敷地総面積が280ha。ここ周辺の所有畑は内240haにのぼるそうです。
その上、創設から2年後の2003年、島の東側のワイナリーを取得します。
ラグーザ県のアカーテ(Acate)というところにあります。これが入り口。(笑)
Feudo05
ここはさらに大きく、総敷地面積が690ha、畑が450haあるそうです。
2拠点の畑を合わせると700ha近くを所有していることになります。
今日のインツォリアはアカーテの畑からとありますから、ここからですね。

シチリア島を俯瞰して、全体の位置関係や距離感を見ましょう。
Feudo03
創業の地のSambuca di SiciliaとAcateは車で3時間の距離になります。
また、Sambuca di Siciliaの市街地からフェウド・アランチョへ行く途中、
アランチョ湖という小さな湖を発見。なるほどここから来た名前ですね。


ラベル平面化画像。
IMG_2911
イスラームな雰囲気のラベルデザイン。
地中海の真ん中にして最大の島、シチリア。古来より交通と通商の要地で、
諸勢力が交替し、地中海における「文明の十字路」と言われるくらいです。
いつぞやの何らかの文明のデザインをモチーフにしてるんでしょうね。


さあ、抜栓。
IMG_3106
無印キャップシールですが、ネックには紋章がついてました。(冒頭写真参照)

コルク平面化。
IMG_3107
名前、デザイン入り。2年耐用のDIAM2を採用してますね。

Alc.13%。(pH:3.53、Brix:6.0)
ゴールドイエロー。
IMG_3108

みずみずしい梨、レモンのシャーベット、白い花。
酸味を感じる辛口アタック。
ライム味のかき氷が溶けたあとのような味わいです。(笑)
しかし、中にミネラル感や青い苦味様の風味があり、
味に膨らみを持たせてくれています。
薄っぺらくないのはいいですね。

キンキンに冷やして飲むのに最高です。
行ったことないけど、シチリア島が思い浮かびます。(笑)


*****


Feudo Arancio
Inzolia 2018
Sicilia DOC
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01

Cristom Pinot Noir Mt. Jefferson Cuvée 2016 Willamette Valley

オレゴンはウィラメット・ヴァレーのピノ・ノワールをいただきます。
クリストムってなんだか聞いたことがあるなってくらいで適当にチョイス。
ネットなんかじゃ「オレゴンのカレラ」なんて書いてあるのもありますね。
オレゴンでは屈指のピノ・ノワール生産者というのは間違いないようです。


IMG_3082
1992年にポール・ゲリーさん夫妻が創業。今は息子トムさんが引き継いでます。
で、ワインメーカーがスティーヴ・ドーナー(Steve Doerner)さんなんですが、
元カレラで10年間アシスタント・ワインメーカーを務めたんだそう。
なるほど、それでオレゴンのカレラというわけですね。
ピノ・ノワールとシャルドネ専門で、ちょいとヴィオニエもやってるようです。
そんなところもカレラっぽいですね。


公式ページのワイン紹介はアメリカ式にショップ兼用。

今日のMt. Jefferson Cuvée 2016は辛うじて載ってましたが、情報ほぼゼロ。
・ピノ・ノワール 100%
クリストムの畑は、自社のまわり、エオラ・アミティ・ヒルズAVAにありますが、
このMt. Jefferson Cuvéeは一部買いブドウを使うのでEola-Amity Hills AVAにならず、
Willamette Valley AVAになるようです。
カレラのように全房発酵ですが、50%だけだそうで、ちょっとオリジナリティですね。
ブドウの自社畑率は69%だそうで、残り31%を近隣の優良生産者から調達してます。
そういう意味でラインアップではローエンドになるんでしょうが、この2016年には、
パーカーおじさんが93点をつけています。これはピノにしてはなかなか高得点では?


ワイナリー訪問します。セイラムの町の近くEola-Amity Hills AVA内です。
Cristom00
この前試した、同じくオレゴンのFaillaのすごくご近所でした。

自社畑というのはワイナリー周辺のこれらの区画になるようです。
Cristom01
この地図は公式ページにはなかった情報で、Google Mapに上がってました。

Eola-Amity Hills AVAと一緒にクリストムの所在を確認します。
Eola00
オレゴン州の太平洋側、南北に240kmに渡って流れるウィラメット川流域が、
Willamette Valley AVAです。そのサブリージョン(狭域AVA)が以下の6つ。
・Chehalem Mountains AVA
・Yamhill-Carlton AVA
・Ribbon Ridge AVA
・Dundee Hills AVA
・McMinnville AVA
・Eola-Amity Hills AVA
セイラムの西側がEola-Amity Hills AVAになり、地図の黄色で囲った所です。
(AVA=American Viticultural Area)

実はこのEola-Amity Hills AVAの地図、前回より正確になっています。
なぜなら、Eola-Amity Hills AVA公式ページにこんな地図があったからです。
Eola01
トレースするのは大変でしたが、こういう情報は公式ページ様様です。
Eola-Amity Hills Vineyard Map」という、各ワイナリーの所在を示した、
更に詳しい地図もありました。クリックするとその地図がJPGで開きますが、
かなりデカいので気を付けてください。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_2956
さっき見た畑の地図がイラストで入ってますね。275樽生産されたとも。
1樽225Lとして、750mlなら300本になるので、8万2,500本の生産ですね。


これがインポーターシール。微妙に裏ラベルを隠してます。
IMG_2952
当然剥がしましたが、5ミリほどですから、重ねなきゃいいのに。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_3075
キャップシールにはシンボルマーク。

コルク平面化。シンボルマークはここにも。
IMG_3077
アメリカ式のTEL&URL。横にはヴィンテージを入れてほしいものです。

Alc.13.5%。(pH:3.81、Brix:6.9)
しっかりルビー。
IMG_3078

ラズベリー、アメリカンチェリー。
生木か茎っぽさ、半分だけ全房でしたね。
若干酸がある辛口アタック。
味わいは酸に囲われて軽く感じます。
もう少し貫禄が欲しいような…。
喉越しでタンニンも酸に加勢します。
おかげで、余韻の導入部は慌ただしい感じがします。

オレゴンのカレラはちょっと言い過ぎのような…。(笑)
でも、パーカーおじさんはこれに93点つけたんですよね~。
まあ、カレラもそうだったわけですが、
もう少し上のレンジを試す必要がありそうです。


*****


Cristom Vineyards
Pinot Noir Mt. Jefferson Cuvée 2016
Willamette Valley
RRWポイント 88点


Viña Indómita Cinsault Reserva 2017

チリのインドミタです。インポーターがリカマングループの都光酒販なので、
リカマンの店頭にしこたま置いてます。カリニャンのモノセパージュなど、
面白いのは過去いくつか試しましたが、今日もまた面白いのを発見しました。
サンソー(Cinsault)のモノセパージュ(単一品種)です。さて、どんなお味?


IMG_3044
サンソーはフランスのラングドック・ルシヨンを原産とする古い品種ですが、
南仏中心に広く栽培されている割には、補助品種として使われるのが通常で、
モノセパージュはすごく珍しいですね。

過去に飲んだプロヴァンスやタヴェルのロゼにはガッツリ入ってましたし、
シャトーヌフをはじめとするローヌのワインにもちょこちょこ入ってます。
Cinsault01
でも100%サンソーは原産地のラングドックでもなかなか見当たらないです。

サンソーとピノ・ノワールを交配してピノタージュを生んだ南アフリカでは、
そこそこサンソー100%があるらしいですが、お目にかかったことはありません。
南アフリカ全体の2%がサンソーだそうです。まだまだ珍しい訳です。

そんな中発見したチリのサンソー100%。これは楽しみです。と思っていたら、
過去記事を読むとサンソー100%を飲んでました。なんとカリフォルニア。(笑)


過去も行ってますが、公式ページはそこそこしっかりしてます。

ところが、このサンソーのバリエタルが載っていません。
もう今は作ってないんでしょうかね。ネットでいろいろ調べてると、
昔はサンソーとパイス(País)のブレンドも出していたみたいですね。
パイスはメキシコではミシオン(Misión)と呼ばれる、スペイン人の征服者が、
新大陸に持ち込んだ最初の品種です。これも興味深いですが…。

とにかく、南部イタタ・ヴァレーのサンソー100%以外情報なしです。

前も行ってますが、サンティアゴ-バルパライソ間の高速道路沿い、
カサブランカ・ヴァレーにビニャ・インドミタはあります。
Cinsault02
今日のサンソーはイタタ・ヴァレーとのことですが、ビニャ・インドミタは、
このカサブランカとマイポの他、南部のビオ・ビオ・ヴァレーに畑があります。
イタタ・ヴァレーはビオ・ビオ・ヴァレーと同じビオ・ビオ州ですが、
ビオ・ビオ・ヴァレーのサブリージョンではなく並立の位置づけです。
イタタ・ヴァレーにも畑があるんでしょうね。

これは公式ページにあったビオ・ビオ・ヴァレーにある畑の写真。
Cinsault03
イタタとビオ・ビオは隣接してるので同じような雰囲気でしょうか。

チリのワイン・リージョンをおさらいしておきましょう。
Cinsault05
こうチリワインばっかり飲んでいるとだいたい制覇していますね。(笑)
マジェコ(Malleco)やチョアパ(Choapa)はまだですね。今後の課題。

同じような地図ですが、産地と州境で把握しておきましょう。
Cinsault04
あとは川ですね。主要な産地はヴァレー(渓谷)というだけあって、
大河の流域になってますからね。

どうでもいいですが、イタタ・ヴァレーを貫くイタタ川に行ってみます。
Cinsault06
やはり、ごっつい川ですね。


ラベル平面化画像。
IMG_2980


さあ、無印のスクリュー回転。
IMG_3041
1000円でおつりが来るお値段ですから、こんなもんでしょう。(笑)

Alc.13.5%。(pH:3.48、Brix:7.0)
クリア感あるルビー。微妙にオレンジ帯びてます。
IMG_3043

フランボワーズ、梅、茎っぽさ。
独特の酸味から入る辛口アタック。
カリフォルニアのサンソー100%を思い出しました。(笑)
味わいはブルゴーニュのピノを思わせる貫禄があります。
最初の酸味は始終居座るんですが、嫌味ではないです。
タンニンもピノっぽいベールのような効き方をしてきます。

酸の評価が難しいですが、ピノ的に楽しめますね。
なので、サンソーとピノ・ノワールを掛け合わせたピノタージュは、
もっとピノっぽくてもいいような気がします。(笑)


*****


Viña Indómita
Cinsault Reserva 2017
D.O. Itata Valley
RRWポイント 89点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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