Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

シラー/シラーズ

Viña Falernia Donna Maria Syrah 2014

ビニャ・ファレルニアのシラーです。スーパーで1000円ほどでした。
なぜ手に取ってしまったかというと、ラベルのAppassimentoの文字です。
以前この作り手のカルメネールをアパッシメントしたものを試しました。
正直微妙だったんですが、やっぱりここは何でもアパッシメントをやるんだと、
すごく気になってしまい、ちょっとリベンジ的にお試ししたくなりました。(笑)


IMG_2592
Appassimentoとは、イタリアなんかでよく行われている、収穫時期を遅らせ、
ブドウを樹上で陰干しして、果実の濃縮度を高めるという手法です。

やはり、ビニャ・ファレルニアを始めたオリヴィエール家はイタリアからの移民。
1951年、今日のワイン名にもなったDoña Maria Gramola Olivierお母さんとその一家が、
北イタリアDOC Trentinoの町トレント(トレンティーノ・アルト・アディジェ州)から、
チリの北方にあるエルキ・ヴァレー(Elqui Valley)に入植します。

息子さんでしょうか、アルド・オリヴィエールさんが1975年からブドウ栽培を開始。
イタリアで醸造家だった従弟ジョルジオ・フレッサティさんを呼び寄せ、
1998年にビニャ・ファレルニアを設立(結構新しい)、今に至るという訳です。


公式ページは画像豊富でなかなかいい感じ。

ワイン情報もしっかりあります。
・シラー 100%
お手頃価格のワインですが、手摘み収穫100%(15kg入りカゴで)です。
40%のブドウはアパッシメントで樹上で自然乾燥させ収穫、60%は通常収穫。
また全量ではないようですが、一部を仏オーク樽で6ヶ月熟成させています。


さあ、チリの北方、エルキ・ヴァレーにあるワイナリー訪問です。
Falernia01
木材を前面に使ったモダンな建物ですね。貯水池とエルキ川の畔は一面畑です。

アンデスから流れ出るクラロ川(Río Claro)の狭い河岸にブドウ畑が現れ、
やがてトゥルビオ川(Río Turbio)に名を変え、畑が山間に広がっていきます。
ビクーニャ(Vicuña)の町からビニャ・ファレルニアのあたりで畑は最大になり、
川も最終的にエルキ川(Río Elqui)となり、ラ・セレナ(La Serena)の町から、
太平洋に注ぎ込みます。これがエルキ・ヴァレー。エルキ川流域です。


恒例のGoogle Map書き込みでワイナリーの所在を確認します。
Falernia00
エルキ・ヴァレーは細長いチリの最北端のワイン産地になります。
(実際には、更に北のアタカマ砂漠の方の海岸側にHuasco Valleyや、
Copiapó Valleyという産地があります。)


ラベル平面化画像。
IMG_2470
かなりワイドなラベルは、左右の説明が裏ラベルを兼ねてる感じです。
おかげでインポーターラベルを貼るのに苦心したようです。

微妙にラベルに重なっていたので剥がして別撮りです。
IMG_2468
ワイン情報を盛り込もうという姿勢は評価できます。(笑)


さあ、スクリュー回転。
IMG_0078
無印スクリューキャップはお値段的に仕方ないですね。

Alc14.5%。濃ゆい。
濃いガーネット。
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カシス、ブルーベリーのコンポート。
シナモンかミント、スパイス…。
カルメネールのアパッシメントの時も感じましたが、
どうも個性的な香りになるようですね。
ちょっとコールタールかアスファルトの感じも。(笑)
辛口アタック。
奥に甘みを感じるんですが、甘々ではないな~とか思ってる間に、
結構厚みのある味が押し寄せてきて、結局程よいバランスになりました。(笑)
深み、凝縮感出すのにアパッシメントは有効なんでしょうね。
ただその副産物なのか、ハッカのような独特の風味はちょっと邪魔かも。

しかし、カルメネールはゴメンナサイでしたが、シラーは許せますね。
なんとなくアパッシメントの良さは出ていますから。
ここはカベソーのアパッシメントも出してるようです。試そうかな?


*****


Viña Falernia
Donna Maria Syrah 2014
RRWポイント 90点


Emiliana Coyam 2016 Los Robles Estate

チリのビオワインの草分けと言ったらこのエミリアーナじゃないでしょうか。
以前このブログでも、お手頃入門シリーズのカルメネールを試していますが、
エミリアーナはその随分前から「ビオ」や「オーガニック」で売り出してます。
10年以上前ビオなんて珍しかった頃にも、若干敬遠気味に何度かいただいてましたが、
(笑)今日はそのエミリアーナのフラッグシップ「コヤム」をいただきますよ。


IMG_2529
COYAMというのはチリの先住民族マプチェ族の言葉で「オークの木立」の意味です。
何だか樽をガンガンに効かせたワインかなと想像しますが、なんのことはない、
コヤムが作られるビオディナミの畑がオークの古木に囲まれていたからだそうで。

インポーターの情報ですと、エミリアーナは1986年にギリサスティ家が設立、
90年代後半から有機栽培を実践、2001年にチリ初のオーガニック認証ワイン、
Coyam 2001をリリース。今日のワイン、その15年目のヴィンテージって訳ですね。


公式ページは大手らしく立派。ビオな画像があふれてます。(笑)

データシート完備ですが2017のものしかありません。
しかし、裏ラベルにセパージュがあって助かりました。
・シラー 49%
・カルメネール 22%
・カベソー 16%
・ムールヴェードル 5%
・マルベック 4%
・グルナッシュ 3%
・テンプラニージョ 1%
シラーがベースにがっつりカルメネール、いい感じです。
しかし、なんとたくさんの種類のブレンドでしょう。
これでもすごいですが、2017年のヴィンテージではこの上さらに、
プチヴェルドとカリニャンもブレンドしています。(笑)
醸造もグラヴィティ・フローや樽内でのMLFなど自然な方法を取っています。
樽熟は75%がフレンチオークの新樽、20%がフードル(2000Lと5000Lの大樽)で、
残り5%はセメントタンクで、14ヶ月間になります。

パーカーおじさんの評価はと調べると、2012年が91+点、2013年が92点。
過去もだいたい90点以上ですから好評価は安定してそうです。


エミリアーナは、カサブランカ・ヴァレーを中心に、マイポ、カチャポアル、
コルチャグア、ビオビオなど各地に自社畑を922ha所有、契約畑は334haを管理し、
内オーガニック認証受けた畑はほとんどの1200haにもなるそう。ゴイゴイスー。
今日のCoyamの畑は、最初に有機栽培化した所有畑の内で最良のところで、
Los Robles Estateと呼ばれます。Robleはスペイン語でオーク。即ちコヤムです。
コルチャグア・ヴァレーの、そのLos Robles Estateに行ってみましょう。
Coyam01
ナンカグアとサン・フェルナンドの間のティンギリリカ川沿いです。
この周りの木がオークの古木ですね。Coyam専用の畑&ワイナリーです。

いつもの広域地図でColchagua Valley他の位置関係を見ておきます。
Chile _Rapel_Valley
見にくいですが、ティンギリリカ川沿いの四角い黄色印がLos Robles Estateです。

カチャポアル川流域が、カチャポアル・ヴァレー。ティンギリリカ川流域が、
コルチャグア・ヴァレー。合わせてラペル・ヴァレーになるんでしたね。
ちゃんと2つの川が合流するとラペル川という名前になります。
ティンギリリカ川もコルチャグア川って名前だと完璧なんですが、少し残念。(笑)
ついでなので、ティンギリリカ川とはどんな川なのか見ておきましょう。
Coyam02
Los Robles Estate近くの橋から覗いてみました。普通の川です。(笑)


ラベル平面化画像。
CoyamY
ユーロリーフのマークがありますが、このマークをつけるときには必ず、
管理団体のコード番号と農業原料が生産された場所を併記する必要があります。
このワインの場合、CL-BIO-001Chilean Agricultureと書いています。
最初の「CL」は管理が行われる国のISO国名コード、すなわちチリです。
「BIO」は明白ですね。そして「001」はおそらく認証第1号なんでしょう。

EcocertもEcocert Chileの認証となってます。Ecocertはフランス発ですが、
世界80ヶ国に認証機関を置いています。チリにも当然あるってことですね。

尚、ラベルにはありませんが、エミリアーナは2005年に中南米で初めて、
厳しいビオディナミの認証機関であるDemeterから認証を受けています。


さあ、抜栓。
IMG_2526
キャップシール、コルク共にCOYAM専用品ですね。

コルクも平面化。
IMG_2527
あんまり大したことなかったですね。

Alc.14.5%。
濃いインキーなガーネット。
IMG_2528

ブラックベリー。
黒糖、モカ、ビターなチョコ…。
酸か甘みか、そんな風味がしっとり乗った辛口アタック。
味の厚み、ボリューム、構造感はありありです。
それでいて重々し過ぎずエレガントなのは、
酸+甘みのアクセントが始終効いているからでしょう。
ただちょっと甘味成分が少々くどい気もしてきます。
新世界のカベソーなんかで感じる、果実味というか…「甘さ」です。
これをサラッとドライに仕上げてくれたらバッチリ好みなんですが。
パーカーおじさんと同じくらいの点数になりました。(笑)


*****


Emiliana
Coyam 2016
Los Robles Estate
Valle de Colchagua
RRWポイント 91点


Domaine de Triennes Saint-Auguste 2014

以前にカベソーブレンドロゼも試しているプロヴァンスのトリエンヌです。
今日は最上キュヴェと思われるシラー(+カベソー、メルロー)ブレンドをお試し。
トリエンヌは、ブルゴーニュのスーパースターとも言える二人の作り手、
デュジャックのジャック・セイスと、DRCのオベール・ド・ヴィレーヌが、
南仏プロヴァンスに新天地を見つけ1989年に立ち上げたワイナリーでしたね。


IMG_2155
このワインはIGP(Indication Géographique Protégée)Méditerranéeです。
このIGPはプロヴァンス中心にコルシカ島まで含むかなり広範囲です。
2009年にVDP(Vin de Pays)からIGPに切り替わりました。


公式ページは前にも見てますが、結構ショボいです。

一応最小限の情報はあるんですが、ワイン紹介もシンプル過ぎ。
今日のワインはシラーにカベソーとメルローをブレンドしてるようですが、
セパージュ比率がまったくわかりません。
インポーターサイト(ラック・コーポレーション)を見ても同様です。
シラーはピジャージュ、カベソー・メルローはルモンタージュするとか、
熟成はドメーヌ・デュジャックのお古の樽で12ヶ月とかは書いてるんですが。


ドメーヌはマルセイユの西に車で小1時間のナン・レ・パンにあります。
Triennes02
幹線道路(D560号線)に面したポツンと一軒家状態ですが、
背後に広大な畑が広がっています。


ざっくり、フランス内でのプロヴァンス(Provence)の位置関係を見ます。
Bugey_fr01
西側は南部ローヌと密接な位置関係になってますね。

プロヴァンス拡大。トリエンヌの場所も示しました。
Triennes03
「南仏プロヴァンス」というと、リュベロン地方の素朴な村々を想像しますが、
実はワイン生産地域で言うとローヌの範疇になってるんですよね。

昔、南仏プロヴァンスのイメージを求めてリュベロン地方の村々を訪問。
その時撮った写真です。プロヴァンス~っとロゼばっか飲んでました。(笑)
Triennes04
この辺りはアヴィニヨンを中心としたヴォークリューズ(Vaucluse)県で、
広域ではIGP Vaucluseという括りになります。(2009年まではVin de Pays)


ちょっと脱線したので、ナン・レ・パンのトリエンヌに話を戻します。
これはGoogle Mapに上がっていたトリエンヌの畑の写真です。
Triennes01
テロワールを感じる、なんとも素晴らしいショットなので貼っておきます。(笑)


エチケット平面化画像。イノシシがシンボルのようです。
IMG_2003
ユーロリーフ取得のビオワインですね。
ところで、このインポーターの裏ラベル、最初にカベソーが書いてます。
ネット上インポーターサイトですら、すべてシラーが先に書いてます。
なんかややこしいことしてくれますね。(笑)


さて、抜栓。
IMG_2152
キャップのイノシシちゃん含めいい感じです。

コルク平面化。
IMG_2153
ミレジムはちゃんと横に打ってありました。上出来。

Alc.13.5%。
ガーネット。涙は粘性あり。
IMG_2154

ブラックベリー、プラム。
かすかにブレタノマイセス感。
辛口アタック。
酸味もかなりあるんですが、
いいアクセントと思っておきましょう。
そこそこの構造感のある味です。
喉越しでタンニン性の重みが出てきて欲しい気がしたんですが、
酸のお陰か、あくまでフルーティな印象。

酸がもう少しこなれれば、余韻ももっと楽しめるんですけどね。
ビッグネームが作るワインにしてはちょっと惜しい…。


*****


Domaine de Triennes
Saint-Auguste 2014
Cabernet-Sauvignon/Syrah/Merlot
RRWポイント 89点


Porta 6 Reserva Vinho Regional Lisboa 2016

以前ジャケ買いして意外においしかったPorta 6というポルトガルのワインですが、
その上級バージョンか、レセルバ(Reserva)というのを発見しました。
ボトルがなで肩になって、スクリューキャップがコルクになってます。
これはきっと、さらに美味しいんじゃないかと即買いです。(笑)


IMG_1422
同じイラストが使われてますが、前のようにボトル全体を覆うのではなく、
オシャレに小さくなってます。名前が金文字になったのも上等感出てますね。


公式ページは通常バージョンの「Porta 6」押しですが、Reservaもちゃんと載ってました。

しかし、セパージュを確認すると、通常バージョンとは随分違ってました。
・シラー 40%
・アリカンテ・ブーシェ 20%
・カベソー 20%
・トウリガ・ナシオナル 20%
アラゴネス(テンプラニージョ)主体だったのがシラー主体になってます。
それで、このボトル形状(ローヌ風?)になったのでしょうかね。

アリカンテ・ブーシェ(Alicante Bouschet)はポルトガルではよく見ます。
フランス原産で、プティ・ブーシェとグルナッシュの交配種です。
「タンテュリエ」という果肉が赤いという特徴があります。
スペインでは「Garnacha Tintorera」で知られてますが、
ポルトガルではアレンテージョで多く栽培されているとのこと。

トウリガ・ナシオナルはご存知ポルトガルを代表する黒品種でしたね。

完全除梗でステンレスタンクで醸造・熟成のようです。
「レセルバ」というなら樽を使ってると思ったのですが意外です。



ワイナリー訪問します。
リスボン県のすぐ北、レイリア県(Distrito de Leiria)のVidigal Winesです。
Vidigal01
ラインアップも多く、生産量も大量でしょうから、施設も大きいです。

公式ページに載っていた地図だと位置関係がわかりやすいです。
Vidigal02
この地図にあるポルトガル中のだいたいの産地を手広く扱っているようです。

ついでですが、DOCとIGがわかる詳しい地図を貼っておきます。
Portugal_DOCs_IG
DOC(Denominação de Origem Controlada)は原産地呼称統制。
IG(Indicação geográfica)は、いわゆるVinho Regional(生産地表示ワイン)。


ラベル平面化画像。
IMG_1314
Vinho Regional Lisboa = IG Lisboaがわかりますね。


さあ、抜栓。キャップは無地ですね。
IMG_1423
コルクは横にも刻印ありますが、ミレジムでなくワイナリー名でした。

Alc.14%。
濃いガーネット。
IMG_1444

黒ベリー、ダークチェリー。
辛口アタック。
苦味と旨味が絡み合った複雑でボディーのある味わい。
爽やかさの酸も感じますが、
余韻からフィニッシュまで衰えないボリュームでうまさが続きます。

セパージュは全然違いますが、通常バージョンと似た味わいで、
レセルバの名前通り、ちょっとだけこっちの方が美味しい気がします。
(笑)


*****


Vidigal Wines
Porta 6 Reserva
Vinho Regional Lisboa 2016
RRWポイント 92点


Maverick Breechens Shiraz 2017

連日、オーストラリアの大規模森林火災の報道を目にします。
犠牲者も出てますし、コアラやカンガルーの住む場所もなくなってるとか。
南オーストラリア州のアデレード・ヒルズでは火災被害が現在も甚大で、
現地のワイナリーの1/3以上のブドウ畑が焼き尽くされたとの報道も見ました。
(現地に90軒ほどある内60軒以上のワイナリーが影響を受けているそうです。)
現地のワインを飲んだところで、何かが変わるわけではないですが…。


IMG_1163
自然の驚異や温暖化の影響とは言いますが、ただただ終息を願うばかりです。
今日のワインはバロッサ・ヴァレー。アデレード・ヒルズではないですが…。


Maverickというこのワイナリー、2004年創業とまだ新しく、
自らをブティック・ワイナリーと言ってますから、規模もまだ小さそうです。
公式ページはそこそこの出来ですが、ワインの詳細情報は貧弱でした。

今日の「Breechens」というシリーズは「ハウスワイン」と書いてますが、
いわゆるエントリー、もしくはローエンドといったところです。
・シラー 100%
以上の情報は見当たりませんでした。
ネット情報では、開放タンクで発酵、一部フレンチオーク樽で熟成とのこと。


ワイナリー訪問。この辺りにしては質素な感じのワイナリーです。
Ade02
バロッサ・ヴァレーの中心地らしく周りは広大な畑です。
公式サイトの説明によると本格的なビオディナミを取り入れながら、
オーガニックを頑張ってやってるようです。(牛の角を埋めてたし…笑)

バロッサ・ヴァレーやアデレード・ヒルズの場所を確認しておきましょう。
Ade03
南オーストラリア州のアデレードの周辺になります。

Google Mapに転記したついでに、現在の火災状況も貼り付けました。
Ade04
南オーストラリア州消防のサイト情報。リアルタイム更新されてるみたいです。
地形的に山地で広がってるようで、バロッサ・ヴァレーまでは来てないようですが、
現在進行形ですから、被害の拡大はまだまだ未知数です。


ラベル平面化画像。横長の裏ラベル兼用タイプです。
IMG_1100
それにマッチさせようとする横型のインポーターシールは偉いです。


さあ、スクリュー回転。
IMG_1161
さすがローエンド、まったくの無印キャップです。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
IMG_1162

黒ベリー、青野菜、黒胡椒、スパイス。
甘みを感じた気がしますが辛口アタック。
その甘みは、実は酸と気づいた時には、
収斂性のタンニンと絡み合って味の固まり感を出しています。
決して重くなく、味の中心には果実味をしっかり感じます。
いつもながら、酸と果実味は表裏一体だな~と思いますね。
余韻も、いいバランスで続きますが、
果実味のせいか、軽めであっさりの印象で終わります。


*****


Maverick
Breechens Shiraz 2017
Barossa Valley
RRWポイント 88点


Alain Voge Cornas “Les Chailles” 2011

北部ローヌのコルナスをいただきますよ。
作り手はアラン・ヴォージュ。コルナスきっての生産者です。
調べると、今日の2011年、パーカーおじさんは94点つけてますね。
なんでもトップキュヴェの2010年は100点満点だったみたいです。
ゴイゴイスー。どおりで偉いワインの値段じゃなかったわけだ。


IMG_0370
AOCコルナスはシラー100%。何も混ぜてはいけません。キッパリしてます。
北ローヌの赤はシラー主体ですが、たいてい白品種を混醸できます。
コート・ロティにはヴィオニエ、(クローズ)エルミタージュ、
サン・ジョセフにはルーサンヌ・マルサンヌを加えてもいいわけです。
いかにコルナスの個性が際立っているかってことですね。


公式ページは正直かっこいいです。今風。

2011年のミレジムのデータこそないですが、畑の位置や解説が充実しています。
2003年から「レ・シャイユ」と名付けたとか、他のシリーズより早飲み可とか。
手摘み収穫、ほぼほぼ除梗。自然酵母でステンレスタンクで発酵。
樽熟はバリックで18ヶ月、新樽は使いません。熟成のポテンシャルは10年。


さて、ドメーヌ訪問します。コルナスのコミューンの真ん中です。
Cornas01
アラン・ヴォージュは数世代続く家族経営のドメーヌですが、
1958年に当主アラン・ヴォージュさんが実家に戻りワインの品質を高めました。
大学時代はラグビーをやっていたそうです。その精神でワイン作りしてるとか。

コルナスをGoogle Mapで確認しましょう。
Cornas02
左下の地図は今日のLes Chaillesの畑の位置を示したものです。
何ヶ所かの畑からのブレンドってことですね。

最後に北部ローヌを俯瞰して、コルナスの位置関係を把握しましょう。
Northern_Rhone01
アラン・ヴォージュはサン・ペレ(Saint-Péray)にも畑を所有。
AOCサン・ペレはルーサンヌ・マルサンヌからの白のみのAOCです。
スパークリングも認められていて、アラン・ヴォージュはどっちも出してます。
(サン・ペレの泡は、シャンパーニュと同じ伝統的方式です。)


エチケット平面化画像。
IMG_0290

裏ラベルはなく、インポーターのラベルだけでした
IMG_0297


さあ、抜栓といきましょう。
IMG_0367
コルク、キャップとも汎用品です。

でもコルク平面化しておきました。(笑)
IMG_0368

Alc.13.5%。
ガーネット。
涙は粘性ありそうですが輪郭ははっきりしません。
IMG_0369

ブラックベリー、ブラックチェリー、
スパイス、鉄分、ヴァニラ…。
辛口アタック。
フレッシュな感じの酸と舌にザラつきが残ります。
そこにタンニンが絡み合って味の正体が掴みにくいんですが、
そこそこの厚みはあるようです。
余韻からフィニッシュにかけてまた酸は主張してきますね。
これはちょっと減点なんですよね。
食事に合わすと気になりにくく、真価を発揮しそうです。
2日目も試してみようっと。

まあまあイケてるうまさなのはわかりましたが、
パーカーおじさんの94点は残念ながら出ないですね。



***** 


Alain Voge
Cornas “Les Chailles” 2011
RRWポイント 89点


Saint Cosme Côtes-du-Rhône 2017

南部ローヌ、ジゴンダスのトップ生産者シャトー・ド・サン・コム。
500年の歴史を持つというシャトーの15代目ルイ・バリュオールさんは、
本格的な元詰めを始め、ジゴンダスのトップクラスのワインを生み出しています。
パーカーおじさんも「南部ローヌのスーパースター」とベタ褒め。
今日はそこのネゴシアンブランド、サン・コムのコート・デュ・ローヌをお試し。


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シャトー・ド・サン・コムのネゴシアンブランドがサン・コム…。
ややこしいですが、本拠地でない北ローヌ産ワインはだいたいサン・コム名です。
コート・ロティ、クローズ・エルミタージュ、コンドリューなんかがそうです。
ジゴンダスを拠点にいろんなワインを作っていますが、
基本シャトー・ド・サン・コム名はジゴンダスの自社畑のみ。
シャトーヌフ・デュ・パプもありますが、サン・コム名になります。


公式ページはシンプルながら内容は充実してます。
メアドを登録すると当主Louis Barruolさんからニュースレターが届きます。(笑)

ワイン情報もミレジム毎に置いています。
データシートに数値データがなく、ほぼエッセイなのは困りますが。(笑)
インポーターサイト他参考にしてまとめると以下のようになります。
・シラー 100%
部分的に除梗。(かなりの部分は除梗なしってこと?)
熟成はタンクのみ。
AOCコート・デュ・ローヌですが、ブドウの出どころははっきりしていて、
友人といとこが所有するヴァンソーブル(Vinsobres)近くの2区画から。

サイトをよく見ると、アメリカのニューヨーク州にもワイナリーを所有。
Forge Cellarsというワイナリーだそうです。多角経営ですね~。



さて、シャトー訪問です。ジゴンダスの真ん中の山間にあります。
Cosme00
ワイナリーの名前の由来、サンコム・チャペルがすぐ近くにあります。
12世紀に建てられた古い教会。コムの綴りが違うのが気になります。(笑)

ジゴンダスはこんな場所でしたね。サンタ・デュックの時の地図に追記。
Cosme01

サン・コムのコート・デュ・ローヌの畑は、Vinsobres近くからでしたね。
石灰岩を含んだ砂、赤い粘土、球状の石からなる土壌だそうで、
ヴィラフランシエンヌの丘というらしいですが、どこだか突き止められず。
ヴァンソーブル(Vinsobres)と南ローヌのAOCを俯瞰しておきましょう。
Cosme02
Vinsobresは2006年AOC昇格と比較的新しく、赤しか認められていません。
ラストー、ボーム・ド・ヴニーズ(Beaumes-de-Venise)も赤のみでしたね。

因みに、ジゴンダスは赤とロゼが認められており、
シャトーヌフ・デュ・パプとケランヌ(Cairanne、2016年AOC昇格)は、
赤と白が認められています。
その他のAOCは赤・白・ロゼが認められています。(Vacqueyras、Liracなど)

ついついお勉強みたいになってきますね。(ワインエキスパート受験の弊害…)
シャトーヌフの白なんて覚えるより飲んだ方が絶対楽しい。おいしかったです。


エチケット平面化画像。
IMG_9352
裏ラベルのエノテカシールは例によって情報量ゼロなので剥がしています。


さあ、抜栓。
IMG_0260
コルク横はミレジムではなくシャトー名入りです。

コルクを平面化撮影。
IMG_0261
紋章とともに「Volat Fama Per Orbem」というラテン語が書かれています。
Famaは「評判」ですが、「名声」の意味もあるので、カッコよく訳せば、
「名声、世界に響き渡る」ってな感じでしょうか。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
IMG_0264

ブラックベリー、クローブ、ナツメグ...
鉄っぽさを感じます。、動物臭はないですね。
冷たい感じの辛口アタック。
これは酸だとわかりますが、 出すぎている感じはないです。
味の厚み、構造感は充分あります。
タンニンは余韻にかけて程よい喉の収斂生をもたらします。
酸は後味にも残るのが少々残念なんですが、
全体のまとまりはOKです。


*****


Saint Cosme
Côtes-du-Rhône 2017
RRWポイント 91点


Parker Coonawarra Estate Favourite Son Shiraz 2016

オーストラリアのシラーズを探してると、近所じゃPenfoldsばっか。
ちょっと足を延ばして京都三条御前のリカマンへ行くとこれがありました。
パーカー・クナワラ・エステートとな。名前に産地名が入ってるんですね。
クナワラと言えば、以前WYNNSを試しています。


IMG_0095
1985年にジョン&フェイ・パーカーによって設立だそうです。
親子か兄弟か不明ですが、2013年にはオーナーが変わってます。


公式ページはそこそこ情報もあり、よくできています。

クナワラは本来カベソーで有名な産地なので、ラインアップもカベソー推しです。
しかし…今日の「Favourite Son」というシリーズが見当たりません。
ショップ兼用サイトなのでネットでは売ってない感じですかね~。
しかし情報が取れないのは困ったもんです。仕方ないのでネット頼りします。
インポーターサイト他、いろいろ見つかりました。
・シラーズ 100%
樽熟は、一部だけフレンチオークの旧樽で6ヶ月だそうです。軽め。


さあ、ワイナリー訪問。クナワラの南端ペノラという町の近くです。
Parker01
まわりも畑。クナワラはテラロッサという赤い土壌で有名でしたね。

オーストラリアの他の銘醸地との位置関係をこの地図で確認。
Parker02
見にくいのでクナワラを黄色でマークしました。
サウス・オーストラリア州ですが、ヴィクトリア州との州境の際々。

「クナワラが小さすぎて見えない!」というハズキルーペの謙さんのために、
オーストラリア内の位置関係がわかるクナワラ拡大地図もご用意しました。(笑)
Parker03
しっかし、逆に、オーストラリアってでかいですね~。


ラベル平面化画像。裏ラベルを見るとUKのインポーターです。
IMG_9855
「Favourite Son」の説明らしきものも書いてます。
ワインは「息子」のように誰か一人をお気に入りに選べないとかなんとか。


さあ、スクリュー回転です。
IMG_0094
一応、ワイナリー名入りですね。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
IMG_0093

黒ベリー…以外気づかないです。
甘み乗ったような(?)辛口アタック。
果実味だな、これは。
味の厚み、複雑味は充分にあります。
やっぱり果実味が支配的ながら、
スモーキーな風味があって全体を盛り上げてます。
うん、まあまあ楽しませてくれます。

このスモーキーさ、タンニンなのかな?
いずれにせよ、いい具合に余韻に収束していきます。



*****


Parker Coonawarra Estate
Favourite Son Shiraz 2016
RRWポイント 92点


Espíritu de Chile Syrah Gran Reserva 2014

シラーって、どんなだったかシラー?
ということで、こんなのを飲んでいます。
ハーフボトルですが、ちょっとした味見には十分です。


IMG_9620
ハーフはボルドー型。フルボトルはブルゴーニュ型の瓶のようですね。


公式ページこれのようなんですが、
チリの観光協会のページにワインコーナーがあるくらいのレベル。
そしてそのワインもデザインもラインアップも変わってしまってます。
第一、シラーがラインアップされていません。

調べていると、このブランド、アレスティが作ってるらしいです。
しかし、「Viña Aresti」のサイトには当然アレスティ・ブランドのみ。
困ったなと思ってると、アレスティは「ACWグループ」とあります。
よっしゃー!とACWグループにアクセスすると、やりました、ワイン紹介発見。
しかし、最初の「espiritudechile.com」にリンクされてるだけでした。
なんという、堂々巡り…。

シラー100%らしいこと以外はサッパリです。
Gran Reservaですから、何らかの樽熟はしてると思います。


「Viña Aresti」訪問しておきましょう。
Aresti02
今日のワインもDOクリコー・ヴァレーですが、クリコーにあります。
クリコーの町からは車で40分ほど南下、モリーナの町外れです。
なかなか立派な敷地、建物、畑ですよ。

クリコーはラペル(コルチャグア+カチャポアル)のすぐ南です。
Aresti01
首都サンティアゴからだと車で2.5時間ってとこですね。


ラベル平面化画像。
IMG_9600


さあ、スクリュー回転。
IMG_9619
一応、マークが入ってます。

Alc.13.5%。
濃い透けないガーネットです。
IMG_9617

黒ベリー、干し草…。
辛口アタック。
薄い酸味に覆われてますが、味の厚みはそこそこあり。
喉越しのタンニンが心地よいです。
余韻にも酸が残ますがじんわり長い。

なんとなくのスモーキーさ、スパイシーさ。
これがシラーだったっけか?


*****


Espíritu de Chile Syrah Gran Reserva 2014
RRWポイント 90点


George Wyndham BIN555 Shiraz 2017

これ、結構お手頃なのにジョージ・ウィンダムのフラッグシップだそうで。
現存するオーストラリアで最も歴史の長いワイナリーで、1835年に、
オーストラリアで初の商業用シラーの植樹をしたシラーズのパイオニア…。


IMG_9613
1828年、イギリスから移住したジョージ・ウィンダムが、
ニュー・サウス・ウェールズ州のハンター・ヴァレーに開いたそうです。


公式ページを見ると「Black Cluster」という上級シラーズが載ってました。
今日のはやはりエントリー。フラッグシップは言い過ぎでした。(笑)
しかしワイン情報は貧弱です。なぜか栄養表示のみ。(笑)

インポーターは国際ワイン流通業のペルノ・リカール社でした。
その公式ページも見ますが情報は似たり寄ったり。
シラーズ100%なんでしょうが、樽使いがわかりません。


ワイナリー訪問しようと思いますが場所不明。
公式ページにもともと「Dalwood Wines」という名前だったとあります。
1887年「Wyndham Estate」に改名。2015年に「George Wyndham」となったそう。
なので「Dalwood」で検索したらこれが出てきました。
Dalwood01
ハンター・ヴァレーですし、1928年創立も一致するので間違いないです。
しかし、ここは今も「Dalwood Estate」という名前で自社ワインを作ってます。
謎だらけですね~。
ペルノ・リカール社がブランド名だけ買ったのでしょうかね。


ハンター・ヴァレーの位置を確認しておきましょう。
12x16-Australia-wine-map2
シドニーが州都のニュー サウスウェールズ州ですね。
ニューキャッスルまで流れているハンター川沿いになります。


ラベル平面化画像。
IMG_9599


さて、オーストラリアなのでスクリュー回転です。
Alc.14.5%。
濃いガーネット。若さ感じる紫がかり。
IMG_9611

黒ベリー、ブラックチェリー、ナッツっぽい風味も。
スパイシーというのかな。
辛口アタック、鉄っぽさ感じます。
味の厚みはある方です。
鉄っぽい酸味はいいアクセントになってます。
シラーズ特有の重っ苦しさを軽減してくれてるようです。
余韻になんとなく苦味が残ります。シラーズ風。

値段が値段だけに貫禄はないんですが、
バランスはよく、美味しくいただけます。


*****


George Wyndham
BIN555 Shiraz 2017
RRWポイント 89点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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