Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

オーストラリアワイン

Tamer Ridge Pinot Noir 2017 Tasmania

以前、Devil's Cornerというタスマニアのピノを試して、おいしくて驚いたのですが、
それはタスマニアを代表するTamer Ridgeというワイナリーのデイリーレンジでした。
そうなると、その本家はいかほどの味かと興味が湧きますよね。
というわけで、今日は満を持してそのテイマー・リッジをいただこうと思います。


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1994年創業のテイマー・リッジは、ピノ・ノワール作りに一家言あるようです。
「我々はワイン・メーカーである前に、ピノ・ノワール・メーカーである。」
このように公式サイトで訴えています。
「パーフェクトなピノ・ノワールを作るには、シドニー・ノーランが50%と、
アインシュタインが50%必要。」なんてことも書いてます。
シドニー・ノーランはオーストラリアを代表する画家・芸術家ですので、
ピノ・ノワール作りには「芸術」と「科学」が絶妙なバランスで必要ということが、
彼らの言いたいことなんでしょうね。とにかくすごい自信です。(笑)


公式ページはシンプルかつ大手っぽくよく出来ています。
ヴィクトリア州の大手生産者ブラウン・ブラザーズ傘下になってることもわかります。

ピノ・ノワールには上にリザーブやシングル・ブロックなどのラインナップがあり、
今日の素ピノは一番下のレンジのようですね。
・ピノ・ノワール 100%
樽熟は総量の20%のみで、新樽、2~3年落ち樽の混合で10~12ヶ月のようです。
デヴィルズ・コーナーは樽なしでしたから、ちょっとお手間入りという感じです。


テイマー・リッジはタスマニア島の北側、その名もテイマー川河畔にあります。
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ここはセラー・ドアということで訪問可能のようです。ここから川までの間、
テイマー・リッジのものかわかりませんが、ブドウ畑が広がっています。


タスマニアを含むオーストラリア地図上で位置を確認しておきましょう。
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Tamer Ridge、Devil's Corner間は車で2時間。タスマニア、結構大きいです。
オーストラリア最南端の産地ですが、南半球なので最冷涼地域ってことですね。


さあ、抜栓ならぬスクリュー回転。
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キャップのはエンボスで「TR」と入っています。

Alc.13.0%。(pH:3.63、Brix:6.3)
しっかりしたルビー。
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ラズベリー。海苔の佃煮風味からの茎っぽさ。
辛口アタック。
酸は若干前に出てくるんですが、
それほどきつくなく、フレッシュ感に貢献しています。
味わいのバランスはいいんですが、少々薄めか弱い感じがします。
喉越しから余韻で苦味様の味が加わり、複雑味を増していきます。
でも、フィニッシュでやっぱりあっさり目な印象で終わるんですよね。
レベルは十分高いんですが、少々期待が先行しましたかね~。

デヴィルズ・コーナーは派生ブランドながら、
独自の個性を確立している気がします。
なので親元のテイマー・リッジとは言え、
デヴィルズ・コーナーからマイナス1点しておきます。



*****


Tamer Ridge
Pinot Noir 2017
Tasmania
RRWポイント 92点


Yalumba The Virgilius Viognier 2017

前回のコンドリューとの比較試飲のためにゲットしたヤルンバのトップキュヴェ。
オーストラリアのヴィオニエのベンチマーク、その名もThe Virgilius Viognier。
当時はまだまだ珍しかったヴィオニエを、1980年にオーストラリアで初めて、
エデン・ヴァレーに3エーカー植えたのが始まり。まさにそこからのワインです。
1980年と言えばフランスでもほぼローヌのみで細々と栽培されていた頃です…。


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ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリーです。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
名前は古代ローマの詩人ウェルギリウスのことだと思いますが真相は不明。(笑)

いずれは試したいと思っていたワインですが、コンドリューの抜栓に合わせ、
ヴィオニエ頂点対決を実現するために、対戦相手として召喚いたしました。(笑)
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シャプティエのコンドリューの名前は「Invitare(招待する)」というラテン語から。
古代ローマの詩人ウェルギリウスとはいい組み合わせと思うのは僕だけでしょうか。

ヴィオニエはフランス・ローヌ地方北部のコンドリューの村が原産です。
1990年代になって世界中で栽培されるようになるまでは、絶滅危惧種(笑)でした。
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2010年のデータですが、フランス以外のヴィオニエの栽培面積比較です。
・オーストラリア 1,402 ha
・アメリカ合衆国 1,374 ha
・南アフリカ 892 ha
・アルゼンチン 816 ha
・チリ 753 ha
・ニュージーランド 163 ha
・カナダ 83 ha
・ポルトガル 82 ha
・イスラエル 50 ha
・ウルグアイ 45 ha
・スイス 31 ha
オーストラリア、アメリカがダントツですね。次が南アフリカか…。
南米を合計するとナンバーワンになりますね。
因みに本国フランスは2011年データですが、5,419 ha。さすが本家。


公式ページは何度も行ってますが、よく出来ています。

ワイン情報もミレジム毎にデータシートがあります。
・ヴィオニエ 100%
全房を直接フレンチオーク樽に圧搾・搾汁。発酵後、10ヶ月間のシュールリーで樽熟。
樽は、Barrique(225L)、Puncheon(500L)、Demi-muid(600L)の併用だそうで。


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地がかなり広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

Google Map上で場所を確認。アデレードから北東へ車で1時間ほどの距離。
Yalumba001
ヴィオニエを植えたというのがEden Valley。お隣のリージョンですね。
英語ではエデンじゃなくイーデン・ヴァレーと発音します。

オーストラリア広域地図で産地と共にヤルンバの位置関係を見ます。
Australia2
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。


ラベル平面化画像。
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裏ラベルには、35年に渡るヴィオニエへの取り組みが結実した頂点とあります。

そんなメッセージをインポーターシールがだだ隠しです。
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頼みますよ、サントリーさん。ヤルンバ専用サイトなんか作っていて、
かなり気合いが入ってるんですけどね~。(笑)


さあ、スクリュー回転。「Y」マーク入り。
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オーストラリアですから上等ワインでもスクリュー・キャップですね。

Alc.13.5%。(pH:3.74、Brix:6.1)
淡い緑がかったイエロー。
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白い花、バターかスパイス、かすかに白桃。
珍しく涙の細かいのがはっきりあります。
きれいな酸がある辛口アタック。
苦味様の複雑味をまとった、洋梨、黄桃、夏ミカン…。
でも果実味というには弱めかな。
フルーティさと苦味が絶妙のバランスで、
余韻を楽しせてくれる感じです。
白ワインの最高点(80点)をつけておきます。

さて、シャプティエのCondrieu Invitare 2016との勝負ですが、結論は互角。
写真を見てわかるようにコンドリューの方が色が濃いですが、
味わいは逆にヤルンバの方が濃い目・強めの主張がありました。
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ヴィオニエの共通項は感じつつも、その味わいの方向性は大きく違いました。
でも、どちらもおいしく、どちらも「正解」と言えると思います。
コンドリューのテイスティング結果は前回の記事にて詳しく書いています。


*****


Yalumba
The Virgilius Viognier 2017
WWWポイント 80点



WhiteWhiteWine01

Yalumba The Y Series Shiraz Viognier 2016

スーパーでまたヤルンバを見つけました。シラーズ・ヴィオニエって?
これって北ローヌのコート・ロティ(Côte-Rôtie)を彷彿とさせますよね。
ヤルンバはオーストラリアの老舗ながらヴィオニエへの拘りはすごいです。
ローヌのワインにリスペクトな作り手なんだなぁと思いつつ買い物かごへ。(笑)


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ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリー。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
一度、これをコンドリューと飲み比べしてみたいななんて思います。
オーストラリアなのでシラーを主にいろいろラインナップしていますが、
ヴィオニエへの拘りからすると、シラーもローヌへのリスペクトがありそうです。
ただ、今日のはYシリーズというお手頃入門レンジですが。(笑)


公式ページはヴィンテージ毎にワイン情報も完備でよく出来ています。

しかし、そのデータシートにはブレンド比の記述がありません。
コート・ロティのようにヴィオニエは数%だと思われますが…困りますね~。
ネットで情報を漁り、唯一見つけたのが日本のサイトで、4%とありました。
・シラーズ 96%
・ヴィオニエ 4%
できるだけ破砕なし、低温発酵、樽は使わない、なんてことは書かれています。

本家ローヌのコート・ロティも最近はヴィオニエを入れないことも多いようなので、
ヴィオニエによるシルキーな質感や芳香が加わったシラーを気軽に楽しめていいですね。


サントリーはヤルンバの専用サイトを作っています。

こういう大手がインポーターだとスーパーなんかで手に入りやすくなりますね。


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地が広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

オーストラリアの産地と共にヤルンバとの位置関係を見ます。
Australia2
アデレードの北東へ車で1時間ほどの距離です。
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。
今日のワインはSouth Australiaなので複数畑の広域からでしょうね。


ラベル平面化画像。横長のおシャレなデザインです。
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裏ラベルはオリジナルではなく、サントリー貼り替えタイプ。


さあ、スクリュー回転。
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YシリーズだけにYのエンボス入り。YalumbaのYかもしれませんが…。

Alc.14%。(pH:3.70、Brix:7.0)
ガーネット。涙は細かいですが数が少ない感じですかね。
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黒ベリー、プラム、黒胡麻、鉛筆の芯。
ヴィオニエというよりはがっつりシラーな感じ。
甘み・酸か迷う味の乗った辛口アタック。
アルコール感はっきりしたフルボディ。
味わいは繊細かつ華やかで、
厚みや複雑味では評せない、
ある種爽やかな味の実体があります。
ヴィオニエの効果なのかな~と勝手に想像。
後半、喉元へのタンニンでシラーらしさも出てきます。
余韻でもいい具合の深み感じ、
やはりシラーはシラーと実感。
なんだかんだで面白いです。


*****


Yalumba
The Y Series
Shiraz Viognier 2016
RRWポイント 90点


Shobbrook Wines Something Else 2016

ショブルックの「Something Else」(何かほかのもの)というワインです。
ネットで面白そうなオーストラリアのワインはないかと適当にゲットしました。
ビオディナミを実践する南オーストラリアのナチュラリスト御三家らしいです。
過去からあまりビオなんとかと相性が良くないので、引き気味に試します。(笑)


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当主トム・ショブルックさんは元々バロッサ・ヴァレーのブドウ農家出身で、
2001年から6年間イタリアに渡り修行の後、2007年からワイン造りをスタート。
とにかく一貫してナチュラルなブドウ、ワインを作ることに徹しているそうで。
手書き風のラベルを見ても、変なこだわりの強そうなお方です。(笑)


公式ページはなんだかファンキーな感じ。情報もぶっきら棒。(笑)

ワインは現在リリース中のものしか載っておらず、今日のはありません。(笑)
仕方ないので、ネット情報から。
・シラー
・メルロー
というブレンドで比率不明。というかラベルにはメルローとしか書いてない。(笑)
なんでもラベルデザイン担当の奥様が聞いたときに「メルロー」としか答えず、
そのままになってるとのこと。いい加減すぎる…。

同じくシラーにムールヴェードルをブレンドした「Tommy Ruff」というのがあり、
それをメルローに置き換えて、何かほかの(Something Else)を作ったんでしょう。
なのでラベルには「Something Else by Tommy Ruff」と書いてあります。
因みに、Tommy Ruffはオーストラリア・ニシン、地元のお魚の種類です。(笑)


裏ラベルに住所が書いてあったので、訪問してみます。
Adelaide02
しかし、Shobbrook Winesで検索すると30分ほど離れた場所がヒットします。

公式ページを読んでいると、やはりFlaxman Valleyに引っ越したとあります。
Adelaide00
実は家族が代々所有し、ワイン作りをしていたところは売却することになり、
12年間の活動を畳んで、新たに2haの畑を得て、ゼロから出発したそうです。
なんだか世の中厳しそうです。ビオディナミの畑、もったいないですね。


南オーストラリア州アデレード周辺のワインマップに所在を書き込みます。
Adelaide01
南オーストラリア州も広いので、いまひとつピンときませんね~。
グレーの四角部分を拡大してGoogle Map上に転記しましょう。

うん、これで何とかバロッサ・ヴァレーの雰囲気がわかります。(笑)
Adelaide03
そういえば、Adelaide HillsのBushfire(森林火災)収まってるようですね。
よかった。南オーストラリア州消防サイト


ラベル平面化画像。
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裏ラベルに、ほら、メルローとしか書いてません。シラー主体なのに。
インポーターはワインダイヤモンズ


さて、抜栓。
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コルクはこのデザインの2回繰り返しなので平面化しません。

Alc.13.5%。(pH:3.70、Brix:7.2)
濁りがかなりある濃いガーネット。エッジ微かに褐変。
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刺すような酸っぱいトップノーズ。やばいぞ。
チェリーかなと思うと、シンナー、セメダイン、マジックインキ。
果実味もへったくれもないですね。
そして酸味ONLYのアタック。
許せるギリギリレベルですが、かなりの酸味。
微炭酸にも感じるくらいです。
ミント菓子のような風味も感じます。
なんとかして味わいの芯を探すんですが、
あるような、ないような、不思議な味。
これを意図して作ったなら「アリ」かもしれませんが、
意図せずこれならほぼ「欠陥」でしょう。
フィニッシュ後も、ワインっぽい酸っぱいジュースを飲んだ気分…。
たまたま運が悪いのか、やはり「ビオ」が鬼門なのか…。


*****


Shobbrook Wines
Something Else 2016
RRWポイント 79点


Coldstream Hills Pinot Noir 2018

2回目の登場、オーストラリアのコールドストリーム・ヒルズのピノです。
前回は2016でしたからミレジムは2年進んでます。やはりおいしいかな?
漫画「瞬のワイン」でオーストラリアのロマネ・コンティと紹介されたように、
DRCをお手本に全房発酵でブルゴーニュ・スタイルを目指してますからね。
今日のこれはスタンダードラインですが、同じく全房発酵でやってます。


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オーストラリアの有名ワイン評論家ジェームズ・ ハリデー氏夫妻によって、
1985年設立されたワイナリーですが、1966年にサウスコープに買収され、
2005年にはそのサウスコープもフォスターズ(Foster’s)傘下になります。
オーストラリアのワイン業界の常ですが、大手の資本参加が当たり前になってます。
オーストラリアには何千というワイナリーがありますが、法人としては、
上位20社で全ワインの90%の流通を占めるそうです。


創設者のジェームズ・ ハリデー氏はご高齢ながら未だライターで活躍中で、
コールドストリーム・ヒルズも氏が育てたワインメイキングチームが、
引き続き高品質なワインを作り続けているそうですから、安心です。(笑)


公式ページは情報多そうですが、ショップ兼用で最新ヴィンテージのみ。

なので、残念ながら今日のワイン情報は2019年のもです。
・ピノ・ノワール 100%
当然ながらの全房発酵。新樽率27%のフレンチオークで8ヶ月の熟成です。
上等ラインのリザーブでは、これが新樽率41%で10ヶ月となります。


ワイナリー訪問です。
ColdstreamHills01
ビクトリア州の大都市メルボルンの東に車で1時間ほどのところ。
残念ながらストビューではここまで。


「Yarra Valley」を確認しておきましょう。メルボルンのすぐ横。
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コールドストリーム・ヒルズのサイトの説明では、ヤラ・ヴァレーは、
「ボルドーより冷涼でブルゴーニュより温暖」という表現をしています。
オーストラリア内では南の方なので冷涼で、お陰でピノ・ノワールや、
シャルドネが盛んなんでしょうね。
80軒以上のワイナリーがテイスティングやってるそうです。行きた~い。


ラベル平面化画像。
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レイアウトは同じですが、畑やブドウの写真が毎年差し変わります。
裏ラベルによると、ジェームズ・ ハリデーさん自ら撮った写真です。

実はインポーターラベルがこんなだったので剥がしています。
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バーコードに被せたんでしょうが、公式サイトのURLや住所も隠れてます。
困るな~、こういうのは。せめて剥がしやすいシールにしてほしいです。


さて、スクリューキャップ開栓です。
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Coldsream Hillsの頭文字がエンボスになってます。

Alc.14%。
透明感あるルビー。全房にしてはしっかり色が出ています。涙も形はっきり。
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フランボワーズ、プラム、茎っぽさと佃煮複雑香。
ブルゴーニュの上等な全房の雰囲気のある香りですよ。
辛口アタック。
複雑な香りは複雑味のある味に繋がっていることを実感します。
かすかな苦味が絶妙ですね。
余韻も酸・タンニン・苦味・複雑味すべてがハーモニー。
このままフィニッシュまでじんわり楽しめました。

ブルゴーニュでもなかなかない上等さを感じます。
ブルゴーニュの美味しいピノを探すことの意義が薄れそうです。


*****


Coldstream Hills
Pinot Noir 2018
Yarra Valley

RRWポイント 93点


Devil’s Corner Pinot Noir 2018 Tasmania

オーストラリア南端にあるタスマニア島、そこのピノ・ノワールだそうです。
南半球の南端ということは冷涼な気候になり、ピノにいいのかもですね。
リカマンで特売だったということは置いておいて(笑)初タスマニアです。
近年タスマニアでも注目のワイナリーだそうで、楽しみであります。


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1994年設立のタスマニアを代表するテイマー・リッジというワイナリーが、
デイリーレンジとして始めたのがこのデヴィルズ・コーナーなんだそうで。
その後ヴィクトリア州の大手生産者であるブラウン・ブラザーズに買収されますが、
その資金力を使い、Tamer RidgeDevil's Cornerを2つの異なるスタイルとして、
自社タスマニア・ブランドの確立に注力した結果、なんだかんだで(笑)、
デヴィルズ・コーナーはタスマニアで 1、2を争うブランドに成長したんだそうです。


公式ページは見やすくていいですが、ワイン情報はショップページ兼用です。

・ピノ・ノワール 100%
は当然として、醸造について詳しい記述がなくて残念。樽はなさそう。
興味深いのが「air maceration technique」を使っているという記述。
ミシェル・ロランおじさんのマイクロ・オキシジェネーションみたいなのかな?


テイマー・リッジの公式ページがこちら。デザイン・体裁はほぼ同じです。

こっちの方がかなりのピノ・ノワール押し。こっちのも試してみたいですね。
テイマー・リッジはテイマー川という大河の畔にあって、一帯をTamer Valleyといいます。
実はこの川が直角に曲がる船の難所があって、その名がDevil's Cornerなんです。
「悪魔の曲がり角」ってことですね。


さて、
デヴィルズ・コーナーを訪問ですが、テイマー・リッジからちょっと離れています。
もともと派生ブランドだったので本家とは別の場所なのはいいんですが、
船の難所の「Devil's Corner」とは全く別の場所なのがなんとも微妙です。(笑)
Devil01
きれいな畑に囲まれていますが、ポツンと一軒家状態ではあります。
施設はオシャレかつワイルドな感じでなかなかいい。行ってみたいです。


ワイン生産地としてのタスマニアを地図上で見ておきましょう。
Devil02
Tamer Ridge、Devil's Corner間は車で2時間の距離。結構離れています。


ラベル平面化画像。船の難所らしいイラストです。意味がわかりました。
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インポーターシールの貼り方がぞんざいですが、裏ラベルを隠していません。
普通は下のバーコードを隠しに行ってベッタリなんですが、これは偉いです。


さあ、オーストラリアですからスクリュー開栓です。
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DC(Devil's Corner)のエンボスが入ってますね。

Alc.13%。
赤味少し強めのルビー。
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ラズベリー、イチゴ、茎っぽさ。
辛口アタック。
かすかな苦味がアクセントで複雑な味わいです。
ハーブっぽさ?も感じます。
酸味もありますが、全く邪魔しないくらい穏やかなのはいいですね。
お陰で「フルーティさも忘れちゃいない!」といった喉越しと余韻。

むむむ...ちょっと驚きました。
これはかなりレベルの高いピノです。
タスマニア、やるじゃないか。


*****


Devil’s Corner
Pinot Noir 2018
Tasmania
RRWポイント 93点


Berton Vineyards Metal Durif 2018

DURIF」と書かれたオーストラリアワインを店頭で衝動買い。(笑)
デュリフ(Durif)は、カリフォルニアでプティ・シラーの名で知られています。
1880年頃、南仏で交配された品種ですが、フランスではほとんど残っておらず、
アメリカやオーストラリア、イスラエルに多いようです。
しかし、プティ・シラーがデュリフだと判明したのは1997年と最近ですから、
アメリカではプティ・シラー(Petite Sirah)のままでやってるみたいです。


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そこで疑問なんですが、オーストラリアは最初からデュリフと認識してたのかです。
アメリカは「何の品種かわかんないけどシラーっぽいからプティ・シラーにしちゃえ!」
とばかりに勝手に命名し、おまけにシラー(Syrah)のスペルを間違えるという、
アメリカ人らしいアホアホさを発揮しています。(プティ・シラーはPetite Sirah

オーストラリア人は最初からデュリフとしっかり認識して持ち込んだのでしょう。
でなきゃ、「DURIF」名のワイン作りませんもんね。エライぞオージー!
今日のワインを調べると、実は「Petite Sirah」名のバージョンが見つかります。
PSI
「Durif=Petite Sirah」ということが判明したのは、前述のように、
1997年カリフォルニア大学デイヴィス校のラボのDNA鑑定によってですから、
それまでデュリフをデュリフとして栽培していたオーストラリア人が、
「へ~、これプティ・シラーと同じなんだ。」とそこで初めて結びついたはずです。
で、「これプティ・シラーで売った方が売れるかも?」ってことでしょうね。(笑)

因みに、デュリフは南仏のデュリフ博士シラープルールサン(Peloursin)を交配、
シラーにベト病に対する抵抗力をつけるのが目的だったようです。
博士はがんばって広めたそうですが、あまり受けなかったようでその後衰退します。
また、アメリカのプティ・シラーの10%ほどは、デュリフ(プティ・シラー)とシラーが
さらに交配されたもので、プルールサンのDNAは1/4クォーターになってるそうです。
逆に3/4がシラーなので、ほとんどシラーですよね。ほんとアメリカってカオスな国。(笑)


作り手はBerton Vineyards公式ページはそこそこの情報はありそうです。

1996年にバロッサ・ヴァレーとイーデン・ヴァレーの間のHigh Edenに畑を取得、
高評価を得ると、ニュー・サウス・ウェールズ州リヴァリーナ地区に拠点を構え、
CoonawaraやPadthawayのあるLimeston Coastにも生産地を広げ急成長しています。

今日のワインはビッグ・リバーズ地域のリヴァリーナ地区の畑からのデュリフ100%。
Big Rivers地域は、New South Wales州のモラムビジー川(Murrumbidgee)と
ラックラン川(Lachlan)に挟まれた広大な地域で、Riverinaはサブリージョン。

ブドウは除梗・破砕されステンレスタンクで醸造、マロラクティック発酵まで行われ、
フレンチオーク樽に移され約4ヶ月の熟成をさせます。


さあ、イェンダ(Yenda)という町にあるワイナリーを訪問。
Berton01
なかなか規模の大きいワイナリーです。

公式ページのREGIONのところに所有畑の詳しい説明がありますが、
オーストラリアのかなりの広範囲に渡ってることがわかります。
Berton02
Berton Vineyardsの場所はBig RiversのRiverina地区。地図上に示しました。
BarossaやLimeston Coastにも畑を持ってます。(黄色で示しました。)
遠くないのかな?


ラベル平面化画像。
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メダルが並んでますが、いろいろ賞を取ってるようです。


さあ、スクリュー回転。
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オーストラリアですからスクリューですが、一応ワイナリーのマーク入り。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。雫は色付いてます。
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黒ベリー、チョコ、シナモン。
スモーキーな感じですね。
辛口アタック。
タンニンがしっかり効いた中にも、
酸味も乗った厚みのある味です。
シナモン・黒糖の風味もありますね。
余韻も後を引くんですが、最後に酸が少し強調される気がします。
フレッシュ感と思えば楽しめるんですけどね。

知ってるプティ・シラーの味とちょっと印象が違う気がします。
同じ品種でも、奥が深いですね〜。

あと、おいしいんではあるのですが、何故だか悪酔いする気がします。
いつもと同じ量を飲んでも、なぜかクラクラ酔いの回りが早いような。
なにか変なもの入ってる?(笑)


*****


Berton Vineyards
Metal Durif 2018
RRWポイント 90点


Maverick Breechens Shiraz 2017

連日、オーストラリアの大規模森林火災の報道を目にします。
犠牲者も出てますし、コアラやカンガルーの住む場所もなくなってるとか。
南オーストラリア州のアデレード・ヒルズでは火災被害が現在も甚大で、
現地のワイナリーの1/3以上のブドウ畑が焼き尽くされたとの報道も見ました。
(現地に90軒ほどある内60軒以上のワイナリーが影響を受けているそうです。)
現地のワインを飲んだところで、何かが変わるわけではないですが…。


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自然の驚異や温暖化の影響とは言いますが、ただただ終息を願うばかりです。
今日のワインはバロッサ・ヴァレー。アデレード・ヒルズではないですが…。


Maverickというこのワイナリー、2004年創業とまだ新しく、
自らをブティック・ワイナリーと言ってますから、規模もまだ小さそうです。
公式ページはそこそこの出来ですが、ワインの詳細情報は貧弱でした。

今日の「Breechens」というシリーズは「ハウスワイン」と書いてますが、
いわゆるエントリー、もしくはローエンドといったところです。
・シラー 100%
以上の情報は見当たりませんでした。
ネット情報では、開放タンクで発酵、一部フレンチオーク樽で熟成とのこと。


ワイナリー訪問。この辺りにしては質素な感じのワイナリーです。
Ade02
バロッサ・ヴァレーの中心地らしく周りは広大な畑です。
公式サイトの説明によると本格的なビオディナミを取り入れながら、
オーガニックを頑張ってやってるようです。(牛の角を埋めてたし…笑)

バロッサ・ヴァレーやアデレード・ヒルズの場所を確認しておきましょう。
Ade03
南オーストラリア州のアデレードの周辺になります。

Google Mapに転記したついでに、現在の火災状況も貼り付けました。
Ade04
南オーストラリア州消防のサイト情報。リアルタイム更新されてるみたいです。
地形的に山地で広がってるようで、バロッサ・ヴァレーまでは来てないようですが、
現在進行形ですから、被害の拡大はまだまだ未知数です。


ラベル平面化画像。横長の裏ラベル兼用タイプです。
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それにマッチさせようとする横型のインポーターシールは偉いです。


さあ、スクリュー回転。
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さすがローエンド、まったくの無印キャップです。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
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黒ベリー、青野菜、黒胡椒、スパイス。
甘みを感じた気がしますが辛口アタック。
その甘みは、実は酸と気づいた時には、
収斂性のタンニンと絡み合って味の固まり感を出しています。
決して重くなく、味の中心には果実味をしっかり感じます。
いつもながら、酸と果実味は表裏一体だな~と思いますね。
余韻も、いいバランスで続きますが、
果実味のせいか、軽めであっさりの印象で終わります。


*****


Maverick
Breechens Shiraz 2017
Barossa Valley
RRWポイント 88点


Yalumba The Y Series Viognier 2017

オーストラリアのヴィオニエをスーパーで買いました。
ヴィオニエはフランス・ローヌ地方北部のコンドリューが原産地で、
1985年頃まではほとんど地域外に出ていない品種でしたが、
1990年代になって世界中で栽培されるようになったそうです。
お陰でいろんな国(特に新世界)のヴィオニエが発見できます。
その秘密は味にあるんだと踏んで、各地のヴィオニエを試しています。


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ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリー。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
ヴィオニエに関してはオーストラリアならヤルンバを選んで正解のようです。
ただ、今日のはYシリーズというスタンダードタイプですが。(笑)


公式ページはヴィンテージ毎にワイン情報も完備でよく出来ています。

・ヴィオニエ 100%
南半球なので2017年の3~4月に収穫。ステンレスタンクで自然酵母で発酵。
発酵後は、オリと共にそのまま3ヵ月熟成されます。
トップキュヴェのThe Virgiliusは、全房を直接フレンチオーク樽に圧搾・搾汁。
発酵後、10ヶ月間のシュールリー。樽も使ってますし随分手間が違うようです。
いつかはトップのも試してみたいものです。(5000円は少し躊躇しますが…笑)


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地が広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

オーストラリアの産地と共にヤルンバとの位置関係を見ます。
Australia2
アデレードの北東へ車で1時間ほどの距離です。
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。
今日のヴィオニエはSouth Australiaなので複数畑の広域からでしょうね。


ラベル平面化画像。横長のおシャレなデザインです。
IMG_0827
インポーター(サントリー)シールは裏ラベルを丸隠しです。
剥がすとヤルンバの住所が書かれてました。情報を隠されるの困りますねえ。
まあ、サントリーさんのお陰でスーパーでも買えたわけですが。


さあ、スクリュー回転。
IMG_0866
YシリーズだけにYのエンボスがキャップに入っています。

Alc.13.5%。イエロー。
IMG_0867

白い花、花梨、白桃。
甘み感じさせるようなアタックながら辛口。
ボリューム感ある味わいですが、
苦味をまとっていますね。
酸はあくまで穏やかに、
バックグラウンドでいい仕事をします。

総じて好印象なんですが、 
後口まで苦味が続くのが評価を難しくさせますね〜。


*****


Yalumba
The Y Series Viognier 2017
South Australia
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01

Parker Coonawarra Estate Favourite Son Shiraz 2016

オーストラリアのシラーズを探してると、近所じゃPenfoldsばっか。
ちょっと足を延ばして京都三条御前のリカマンへ行くとこれがありました。
パーカー・クナワラ・エステートとな。名前に産地名が入ってるんですね。
クナワラと言えば、以前WYNNSを試しています。


IMG_0095
1985年にジョン&フェイ・パーカーによって設立だそうです。
親子か兄弟か不明ですが、2013年にはオーナーが変わってます。


公式ページはそこそこ情報もあり、よくできています。

クナワラは本来カベソーで有名な産地なので、ラインアップもカベソー推しです。
しかし…今日の「Favourite Son」というシリーズが見当たりません。
ショップ兼用サイトなのでネットでは売ってない感じですかね~。
しかし情報が取れないのは困ったもんです。仕方ないのでネット頼りします。
インポーターサイト他、いろいろ見つかりました。
・シラーズ 100%
樽熟は、一部だけフレンチオークの旧樽で6ヶ月だそうです。軽め。


さあ、ワイナリー訪問。クナワラの南端ペノラという町の近くです。
Parker01
まわりも畑。クナワラはテラロッサという赤い土壌で有名でしたね。

オーストラリアの他の銘醸地との位置関係をこの地図で確認。
Parker02
見にくいのでクナワラを黄色でマークしました。
サウス・オーストラリア州ですが、ヴィクトリア州との州境の際々。

「クナワラが小さすぎて見えない!」というハズキルーペの謙さんのために、
オーストラリア内の位置関係がわかるクナワラ拡大地図もご用意しました。(笑)
Parker03
しっかし、逆に、オーストラリアってでかいですね~。


ラベル平面化画像。裏ラベルを見るとUKのインポーターです。
IMG_9855
「Favourite Son」の説明らしきものも書いてます。
ワインは「息子」のように誰か一人をお気に入りに選べないとかなんとか。


さあ、スクリュー回転です。
IMG_0094
一応、ワイナリー名入りですね。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
IMG_0093

黒ベリー…以外気づかないです。
甘み乗ったような(?)辛口アタック。
果実味だな、これは。
味の厚み、複雑味は充分にあります。
やっぱり果実味が支配的ながら、
スモーキーな風味があって全体を盛り上げてます。
うん、まあまあ楽しませてくれます。

このスモーキーさ、タンニンなのかな?
いずれにせよ、いい具合に余韻に収束していきます。



*****


Parker Coonawarra Estate
Favourite Son Shiraz 2016
RRWポイント 92点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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