Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

イタリアワイン

Terre da Vino Barolo DOCG 2015

スーパーで売っていたバローロです。最近よく無名のバローロ、バルバレスコがスーパーに置いてあるのでついつい手を出してしまいます。無名といっても、バローロDOCGの規定がありますから、バローロ域内のネッビオーロ 100%をバローロ域内で醸し、合計38ヶ月の熟成(内、木樽で18ヶ月)をしていることは保証されているわけで、最低限の品質は確保されているわけです。で、今日のバローロ、1,780円+税で10%ポイント還元(笑)。自分史上、最安のバローロかも。

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作り手のテッレ・ダ・ヴィーノ社は1980年にピエモンテの農家と生産者組合が母体となって立ち上げられました。トリノ大学のコンサルを受けたり、醸造家、生物学者、農学者らのプロフェッショナルを自ら抱え栽培等のアドバイスを契約農家に行ない、低収量・完熟収穫を徹底し高品質のワインを産みだしてるそうです。現在、2,500人以上の栽培者がおり、畑の総面積は5,000ha以上にもなるそうです。2000年にはセラーをバローロ地区のど真ん中に移し、2,000樽のバリックを空調付きのホールで熟成させるといった近代的な施設を構えています。

公式ページはさすがに立派ですが個々のワイン情報は弱いですかね。

ラインアップはピエモンテの有名DOC/DOCGばかり。高品質を目指してるのがわかります。
・ネッビオーロ 100%
バローロDOCGの規定、合計38ヶ月の熟成、内木樽で18ヶ月は当然クリアでしょうが、このワインはオーク樽で2年熟成となっていますので、規定より半年ほど長くやってるようです。


テッレ・ダ・ヴィーノを訪問します。かなり立派な施設ですね。
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バローロの集落からも車で5分です。写真に見えているのは建物の正面で、木材を使った凝った作りのファサードになっています。醸造施設ほかは後方にかなり大規模に広がっています。

いつものバローロの地図に所在を書き込んでみました。
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まさに、バローロ・エリアのど真ん中。そこにあんな巨大で近代的な施設を作っちゃったわけですね。そしてそれをお安く提供する。偉いワインならぬ、偉い生産者です。(笑)

バローロのコムーネの地図でズームインして見てみると、ぎりぎりバローロ村内にあります。
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まわりは見渡す限りの銘醸地。メインの建物の最上階には、クライアントの訪問に対応し試飲や会議ができる多機能スペースがあり、ここからは、バローロの壮大な景色が一望にできるそうです。行ってみた~い。


ラベル平面化画像。
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デザインはシンプル過ぎて、バローロの威厳がちょっと感じられないですかね(笑)。


さあ、抜栓。
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無印キャップは致し方なし。

コルク平面化。
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ワイナリーの名前入りノマコルク。

Alc.13.5%。(pH:4.46、Brix:7.5)
エッジレンガ色。わりと透けるガーネットです。
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黒ベリー、イチジク、スパイス、リコリス。
辛口アタック。
酸もいい感じに控えめです。
複雑味ある味わい。
立体感もしっかりと感じます。
すごくいいバランス。有名作り手と見紛います。
やはり、バローロもいいバランスが全てですね。
余韻もぬかりない感じで満足のうちにフィニッシュ。

超お手頃なのにしっかりバローロしていて驚きです。
こだわりの小規模生産者でなくとも、このレベル。
偉い。


*****

Terre da Vino
Barolo DOCG 2015
RRWポイント 93点


Velenosi Brecciarolo 2017 Rosso Piceno Superiore DOC

ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC(Rosso Piceno Superiore DOC)。マルケ州のモンテプルチアーノ主体の赤のDOCです。アブルッツォ州モリーゼ州のモンテプルチアーノはよく飲んでますが(サイゼリアのワインがモリーゼのモンテプルチアーノです。笑)、マルケ州のものは初めてなので楽しみですね。ここはサンジョヴェーゼをブレンドするようです。

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作り手は、ロッソ・ピチェーノ DOC の中心地であるアスコリ・ピチェーノ(Ascoli Piceno)にある1984年創業の家族経営の「ヴェレノージ」です。パーカーおじさんやヒュー・ジョンソンさんも記事で触れ高評価をしている生産者のようです。
ヴェレノージ(Velenosi)はオーナー家の苗字なんですが、Veleno はイタリア語で「毒」の意味で、形容詞が Velenoso(有毒な)であり、「ヴェレノージ」は結局「有毒な人たち」という意味になってしまいます。(笑)

公式ページはトップページが全面動画で圧倒されます。少々使いにくいですが情報は十分。

ここの畑は一部アブルッツォ州にもまたがっており、多様なワインを作っているようです。
・モンテプルチアーノ 70%
・サンジョヴェーゼ 30%
というのが今日のワインのセパージュです。Rosso Piceno DOC の規定では、モンテプルチアーノは35~85%となっており、100%にはできません。また、サンジョヴェーゼは15~50%と、必ず15%は混ぜないといけないことになってます。
熟成は、新樽を使う上級キュヴェの1年落ちのバリックで18ヶ月間です。上級キュヴェとは、ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC(Rosso Piceno Superiore DOC)の「Roggio del Filare」とオッフィダ DOCG(Offida DOCG)の「Ludi」というワインです。

モンテプルチアーノについて若干触れておきます。当然イタリア原産。
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よく混同するのが、Vino Nobile di Montepulciano DOCG ですが、これはトスカーナのDOCGで、まさに Montepulciano という町(トスカーナ州シエナ県)のDOCGです。しかし、このDOCGはサンジョヴェーゼ(=Prugnolo Gentile)で作らないといけません。モンテプルチアーノ種はこの町の名前から来てるんですが、おかしな関係ですね。
ところで、ヴェレノージの公式ページにあった、自社で使ってるブドウ品種の解説ページがなかなかすごいです。白6品種、黒6品種、計12品種について独自の解説をしています。是非ご覧あれ。


作り手訪問。アスコリ・ピチェーノ(Ascoli Piceno)の市街のすぐ東側ですね。
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ブレッチャローロ(Brecciarolo)という地区で、今日のワインの名前になっています。きっとこの周辺の畑からなんでしょうね。

さあ、マルケ州をGoogle Mapで俯瞰して、今日の作り手の位置関係を見ましょう。
Marche_Italy
アスコリ・ピチェーノの町は州の南端で、アブルッツォ州との州境も近いです。Rosso Piceno DOC の範囲も示していますが州の大半をカバーするかなりの広範囲です。ただし、今日のワインの Superiore(Rosso Piceno Superiore DOC)はサブゾーンになり、アスコリ・ピチェーノの町周辺のみ(地図にも示してます)となります。また、スペリオーレを名乗るには最低1年間の熟成が必要になります。今日のワインは18ヶ月なので軽々クリアしてますね。
ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC(Rosso Piceno Superiore DOC)の範囲なんですが、ほぼオッフィダ DOCG(Offida DOCG)と重なってます。オッフィダ DOCG は、モンテプルチアーノ主体(85%以上)の赤と、パッセリーナ(Passerina)、ペコリーノ(Pecorino)の白から成るDOCGで、同じようなDOC/DOCGが同一地域にあるという、イタリアらしいカオスを見せていますね。(笑)
ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC は1968年からの歴史あるDOCですが、オッフィダ DOCG は2001年にDOCが出来、2011年にDOCGに昇格しています。なんか抜かされちゃった感がありますね。ちなみに今日の作り手は両方のワインをラインアップしています。かしこい?
おまけで言うと、オッフィダ DOCG が出来たとき、元々のオッフィダ DOC にあったスパークリングと甘口白は、テッレ・ディ・オッフィダ DOC(Terre di Offida DOC)に名称変更になってDOCのまま残っています。 

実は、アスコリ・ピチェーノの町は歴史地区の美しい町並みで有名な観光地です。
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このポポロ広場が特に有名で、世界一美しいと言われるヴェネチアのサンマルコ広場ともよく比較されるそうです。行ってみたいですね~。そしてそこでロッソ・ピチェーノのワインをいただく…。


ラベル平面化画像。
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ウサギがいていい感じです。が、公式ページを見るとウサギがいない新しいデザインに変わってるようです。残念です。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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3回も繰り返しているこのイラスト、なんでしょうね? ポポロ広場?
コルクはDIAM5を採用ですね。

Alc.13.5%。(pH:4.58、Brix:8.0)
 濃いガーネット。
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カシス、プラム、チェリー。
辛口アタック。
かすかな酸は、平坦な風味に複雑味を与えています。
が、やっぱり奥行きは弱い感じがしますね。
モンテプルチアーノの個性という気もしますし、
しかし、ただのモンテプルチアーノのよりは上にも感じます。

サンジョヴェーゼも効いているかもしれませんね。
バランスはよく、楽しめるいいモンテプルチアーノということで。


*****

Velenosi
Rosso Piceno Superiore DOC
Brecciarolo 2017
RRWポイント 89点


Kirkland Signature Asolo Prosecco Superiore D.O.C.G.

コストコでプロセッコを発見。コストコのプライベートブランド、カークランド・シグネチャーですが、なんと600円台です。特売ですかね、アメリカじゃ6.99ドルらしいですから、それより安い。アーゾロ・プロセッコ・スペリオーレDOCG(Asolo Prosecco Superiore DOCG)っていうのも普通のプロセッコよりちょっといいやつじゃないでしょうか。これは早速お試しです。

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コストコのカークランド・シグネチャーを試す際に苦労するのが、作り手がどこかということです。裏ラベルにヒントが書いてあるので、それを手掛かりに調べます。今回は「Distributed by C.V.B.C. & C. Spa」とあります。「Distributed」ですから作り手自体ではないかもしれませんね。場所はヴェネツィアの近くの「Fossalta di Piave」という町と書いています。わかりました。C.V.B.C. & C. Spa = Casa Vinicola Botter Carlo & C. Spa のようです。つまりは、ヴェネツィアにある大手エクスポーターのボッテール社。あれれ、ボッテール社って以前ネロ・ダーヴォラを試した時に見ましたね。

公式ページはこれです。

コストコのカークランド・シグネチャーが載ってるわけがありませんが。

一応ボッテール社を訪問しておきます。
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ヴェネチアから車で30分。小さな町の大きな工場って感じです。大手ですからね。

一応、ボッテール社の扱ってる「Prosecco Asolo DOCG Superiore」というのを見てみました。おそらく同じものじゃないかと。あまり大した情報はなかったです。
・グレラ 100%
プロセッコですからタンク内二次発酵(シャルマ方式)で作られます。

グレラ(Glera)はプロセッコの主要品種ですが、2009年まで Prosecco と呼ばれてました。
Prosecco03
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネのプロセッコがDOCGに昇格(Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCG)したのが2009年で、同時にプロセッコという品種の名前がグレラに変えられました。プロセッコという有名になった名称を「土地」に縛りつけるため、品種の名前の方を変えてしまうとは…イタリア、恐るべし。

さて、プロセッコをおさらいするのに、いつものサイトから地図を拝借。
Prosecco04
プロセッコDOC自体は、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州に渡り非常に広範囲ですね。このあたりは他にもいろんなDOCがあるので、プロセッコのみに限ったこういう地図は見やすいです。

しかし、細かく見ていくと、サブゾーンやらスペリオーレやらがあって非常に複雑になってます。上下関係でまとめると、こんなピラミッドで図示できるようです。
Prosecco02
今日の Asolo Prosecco Superiore 以上がDOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita=原産地呼称保証付き統制ワイン)になります。アーゾロ・プロセッコ・スペリオーレDOCG(Asolo Prosecco DOCG)は、2009年に Montello–Colli Asolani DOC から独立してDOCGになっています。その名残で、Colli Asolani Prosecco とも呼ばれていましたが2014年に廃止され Asolo Prosecco に統一されました。また、Montello–Colli Asolani DOC からは2011年に赤のみが Montello Rosso / Montello DOCG としてDOCG化しています。なので以上の3つはアーゾロ(Asolo)の町周辺の同じエリアが対象になります。

Superiore」があったりなかったりも気になりますが、規定ではプロセッコにはスパークリングじゃない白ワインもありまして、DOCGのプロセッコがスパークリングの場合に「Superiore」がつけられることになっています。ところが、ほとんどがスパークリングであるプロセッコにおいては、DOCGにはほぼ必ず「Superiore」がついてしまうわけです。(笑)

コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネDOCG(Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCG)がとてもややこしい。スペリオーレ(Superiore)が白(スティルワイン)や微発泡(Frizzante)の場合(ほとんどないんですが…)つけられないのは前述のとおりですが、ヴァルドッビアデーネ(Valdobbiadene)のコミューンで作られた場合、コネリアーノ(Conegliano)を省いてもいいんです。また、逆も同じ。コネリアーノ産はヴァルドッビアデーネを省いても構いません。
さらに、サブゾーンが2つ。カルティッツェ(Cartizze)とリヴェ(Rive)です。リヴェは12のコミューンと31の小区画から成り範囲が大きいです。カルティッツェは必ず「Superiore di Cartizze」という表記をつけないといけません。
しかし、いったい何パターンあるんだ、プロセッコ! やはりイタリアはカオスです~。

さて、性懲りもなくGoogle Map転記をして理解を深めますよ~。
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地形とエリアの相関が見たいという興味と、これをやらないと頭に入らないという個人的な事情が原動力です。(笑)
Prosecco Treviso DOC や Prosecco Trieste DOC はカッコ付きになってますが、サブゾーンであって単独のDOCではないという意味です。

また、コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネDOCG(Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCG)のエリアは、その美しい丘陵地帯がユネスコ世界遺産に認定されたそうです。
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2019年7月に認定されています。ユネスコのサイトに写真がたくさん載ってます。なかなかゴイゴイスーです。


ラベル平面化画像。
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さあ、抜栓。
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ミュズレもカークランド・シグネチャー仕様です。

Alc.11%。(pH:4.02、Brix:6.3)
クリスタルシルバーイエロー(笑)
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グレープフルーツ、ライムの香り。
辛口アタック。
青リンゴの味わいですね。
苦味成分が全体を引き締めてくれます。
これ、かなりうまいと思います。
700円でお釣りがくるとは思えない…。


*****


Kirkland Signature
Asolo Prosecco Superiore D.O.C.G.
Vino Spumante Extra Dry
WWWポイント 80点



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Marangona Lugana DOC 2017 Marangona

ガルダ湖はアルプスにも近い北イタリアのリゾート地。豊かな自然に恵まれた美しい湖水地帯の保養地で有名です。湖の東側はヴェネト州で、ヴェローナ周辺のDOC、バルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、ソアヴェと随分試してます。今日はガルダ湖の西側、ロンバルディア州にやってきました。その中でも白ワインのDOC、ルガーナ(Lugana DOC)をいただいてみようと思います。

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マランゴーナはガルダ湖の南の湖畔、ロンバルディアとヴェネトの州境のロンバルディア州側にある地元の作り手で、1600年代からの古い農家でしたが、1973年にワイナリーを立ち上げました。ルガーナDOCの中心に、樹齢10~50年の古木を植えた30haの畑を所有し、地元のテロワールを反映したクオリティの高いワインを生産しています。

公式ページはイタリア語オンリーで超シンプル。facebook見ると海外にも結構売り込んでるのに。

とりあえずデータシートはあるのでよかったですが。
・トゥルビアーナ 100%
樹齢20~30年のブドウを手摘み収穫、全房を使うようです。ステンレスタンクで発酵、そのままシュールリーで3~4ヶ月の熟成をします。

さあ、問題はルガーナDOCの主要品種、トゥルビアーナTurbiana)です。
VerdicchioNON
トゥルビアーナは地元の呼び名で、トレッビアーノ・ディ・ルガーナTrebbiano di Lugana)とも呼ぶそうです。ソアヴェでトレッビアーノ・ディ・ソアヴェTrebbiano di Soave)と呼ぶものと同じとされ、どちらもマルケ州の代表品種ヴェルディッキオVerdicchio Bianco)と同一というDNA鑑定結果が出ているようです。

しかし、ルガーナDOC公式サイトConsorzio Tutela Lugana D.O.C.)を見ると、「トゥルビアーナは長い間ヴェルディッキオの親戚とされてきて、混乱することもありましたが、最新の研究により、アロマにおいても、生育、栽培、醸造の観点からも異なる品種であることがわかっています。」と、別物であることを高らかにうたっています。(それもなんと日本語で。英語、ドイツ語、日本語のサイトがあります。フランス語はいらんの? 笑)
「とにかく、おらがトゥルビアーナは違う品種なんじゃい!」という地元愛のなせる業でしょうか。他にも「最近の科学的なテストで違う品種と判明した」とするサイトがありましたが、どちらも出典が不明なので今ひとつ説得力に欠けます。「ワイン自体の味わいも違うんだから違うんだ」とかも書いていて、とにかく違う品種であってほしいわけですね。(笑)


さあ、作り手訪問です。ガルダ湖のほとりの畑がきれいな地帯にあります。
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ヴェネト州との州境の際々にあって、ぎりぎりロンバルディア州側にある感じです。

公式ページに所有畑の所在地図があったので、それを頼りに所有畑越しに望みます。
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一部、所有畑がヴェネト州に入ってるのがわかります。税金とかどうなってるんでしょう。

ネットで拾ったこの地図で、ルガーナDOCとその周辺を見ていきます。
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Bardolino DOC や Bianco di Custoza DOC は前に見てますので今回はスルー。
Lugana DOC は、San Martino della Battaglia DOC と同じエリアになってますね。これは品種の違いで、ルガーナDOCはトゥルビアーナが主要品種(90%以上という規定)なのに対し、サン・マルティーノ・デッラ・バッタリアDOCはフリウラーノ(Friulano)が主要品種(80%以上という規定)です。ルガーナDOCが1967年、サン・マルティーノ・デッラ・バッタリアDOCが1970年制定ですから、ルガーナが少し先輩です。

また、Riviera del Garda Classico DOC というガルダ湖左岸のエリアが、ルガーノDOCと重なっていますが、こちらは、Groppello(30%以上)、Barbera(25%以下) 、Marzemino(25%以下)、Sangiovese(25%以下)からの赤・ロゼか、Riesling / Welschriesling(=Riesling Italico)の白からなります。

もともとガルダ湖の周囲全部(ロンバルディア州もヴェネト州も)をカバーするガルダDOC(Garda DOC)というのが1996年にできるのですが、ヴェネト州側は Bardolino や Bianco di Custoza のみならず、Soave のエリアまでカバーしていたので、地元の生産者はそっちの地元DOCで作りますよね。
ロンバルディア州側はというと、もともと現在の Riviera del Garda Classico DOC エリアにあたるところに Riviera del Garda Bresciano DOC というのがあり、ガルダDOCのサブゾーンであったクラッシコ(Garda DOC Classico)とヴァルテネシDOC(Valtènesi DOC)を吸収した上で、2017年に Riviera del Garda Classico DOC という今の名前に変更されたという経緯があります。
ヴァルテネシ(Valtènesi)は Riviera del Garda Classico DOC のサブゾーンとして残っており、グロッペロ(Groppello)ベースの赤(リゼルヴァあり)やキアレットのDOCとなっています。
そして、驚くことに、ガルダDOCというのは以上以外という括りで、いまだ存在してるといいますから、まさにカオスです。またここでイタリア・カオス説の片鱗を見ました。
疲れたので、Garda Colli Mantovani DOC は触れません。(笑)


恒例なのでGoogle Map転記をしておきます。まあ、重ねただけですが…。
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マランゴーナの所在を記しています。ガルダ湖の南、州境のあたりです。よく見るとわかりますが、ルガーナDOCは少しヴェネト州にまたがっています。大部分はロンバルディア州なんですが2つの州にまたがってると、よく特徴として言われます。


ラベル平面化画像。
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メッチャ下の方に貼ってある感じ。撮影しにくいっつ~の。おかげでインポーターシールは余裕でその上に貼ってありました。合格。(笑)


さあ、スクリュー回転。
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キャップにマーク入り。ギザギザのないこんなタイプでした。

Alc.12.5%。(pH:3.74、Brix:6.2)
薄いイエロー。
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シトラス、青リンゴ。
適度な酸が乗った辛口アタック。
味は軽めで、酸がきれいというか気持ちいいです。
ジューシーなのはこのせいですね。
ミネラル感もあまりなく、
ひたすら酸が心地よいまま爽やかに過ぎていく感じ。
味はあるんですが、やっぱり軽いかな~。


*****


Marangona
Lugana DOC 2017
Marangona
WWWポイント 77点



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Suavia Monte Carbonare 2017 Soave DOC Classico

ソアヴェ(Soave)というと、お手頃で軽い味わいのイメージですが、過去のイタ飯ブームなんかで乱造して品質を落としていたこともあったとか。しかしながら、上等なやつはやはりおいしいと聞きます。それじゃあ、ちょっといいやつを試してみようかなということで、こんなのをゲット。ソアヴェの代表的なワイナリー、テッサーリ家が醸すソアヴェ・クラッシコだそうですが、パーカーおじさんが93点をつけています。これはいいかも…って、おじさんに影響されすぎ(笑)。

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19世紀からソアヴェの丘フィッタ(Fittà)でワイン造りをするテッサーリ家が1982年から元詰めを始め、ソアヴェの古い呼び方「スアヴィア(Suavia)」を名乗って今に至ります。今日のワイン、パーカーおじさんの93点と書きましたが、その前年の2016年も93点。2015年も92点となかなかの評価です。

公式ページは凝った作りにして失敗してるタイプ(笑)。ワイン紹介探すのに難儀しました。

ラベルにも誇らしげに書いてありますが、
・ガルガネガ 100%
手摘み収穫、全房を圧搾、ステンレスタンクで発酵、MLFなしです。熟成はステンレスタンクで15ヶ月(シュールリー)、瓶詰め後さらに5ヶ月。結構長くやってますね。上等なソアヴェは樽を使うと聞きますが、これは樽はないようです。

Soave DOC は1968年制定。ガルガネガを70%以上使う規定です。
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30%まで、Trebbiano di Soave(=Verdicchio)やシャルドネのブレンドが許されています。歴史的な地区(ソアヴェ周辺?)からのワインはクラッシコ(Classico)が名乗れます。いわゆるサブゾーンの扱いです。熟成は2ヶ月以上(サブゾーンは4ヶ月)の規定で樽の規定はありません。

1998年に Recioto di Soave DOCG(甘口デザートワイン、発泡)が、2001年に Soave Superiore DOCG がDOCG化しています。それぞれ熟成期間が10ヶ月、6ヶ月(Riservaは12~13ヶ月)となっています。(あれれ、今日の Soave DOC、Superiore が名乗れそうなもんですがね。)また、どちらもソアヴェDOC同様、サブゾーンとしてのクラッシコ(Classico)があります。


さあ、作り手訪問。ソアヴェの市街から北に車で15分ほどの山間です。
Suavia01
最近建て直したのか新しい建物ですね。

いつものヴェローナ周辺のDOC/DOCGをまとめた地図に所在を追記しました。
Suavia02
Valpolicella や Bardolino との位置関係もだいたいわかってきました。

しかし、これはヴェネト州のほんの西の端っこなんですよね。
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まだまだ東側にはプロセッコはじめ大量のDOC/DOCGが存在します。課題多し…。


ラベル平面化画像。
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長~い1枚ものです。

インポーターシールは剥がしましたがこんなかんじでした。
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作り手のメッセージの、よりによって英語の方を隠すとは。みんな英語ぐらいは読みますから。アルカンさん、アカンよ。


さあ、抜栓。
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「SUAVIA」ロゴ入り。

コルク平面化。
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まあ、ここもロゴだけ。

Alc.12.5%。(pH:3.96、Brix:5.9)
薄めのゴールドイエロー。
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青リンゴ、白桃。
穏やかな酸を感じる辛口アタック。
スムースで滑らかな口当たりですね。
熟成の効果が感じられます。
しかし、昔から知ってるソアヴェの軽さはありますね。
ガルガネガの品種の個性なんでしょうか。
喉越しの苦味様の複雑さは最後に全体をまとめてくれます。
ちょっと、パーカーおじさんの高評価に戸惑います。


*****


Suavia
Monte Carbonare 2017
Soave DOC Classico
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01

Nosia Eremo delle Fate Aglianico 2018 Beneventano DOC

カルディの偵察中に目に留まったワインです。「アリアニコか~、どこ産かな~?」と裏ラベルを見ると「Beneventano Denominazione di Origine Controllata」とあります。ええっ!? ベネヴェンターノDOC!? ベネヴェンターノって確か IGT(Indicazione Geografica Tipica)だったはず。いつから DOC に昇格したんでしょう? IGTの間違いだとは思いましたが、こんな間違いする~? 意図的に DOC と書いているのだとしたらタチが悪いなと思いつつスルーしていたんですが、このネタ、記事に書きたくってお買い求めしてしまいました。(笑)

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こんな間違いを意図してやってるとしたら相当ワルの確信犯です。そんな不届き者はと裏ラベルを見ると作り手は「Nosia」とあります。インポーターのオーバーシーズのサイトで調べると、「ノジア(旧ヴィノジア)」と書いてあり、なんと昔タウラージを試したことのある Vinosia のことでした。2004年設立の新しい作り手です。

これが問題部分の拡大写真。堂々と Beneventano D.O.C. と書いてます!
Eremo01
念のため、よ~くよ~く調べましたが、 IGT Beneventano が DOC に昇格した形跡はまったくありません。

IGT(Indicazione Geografica Tipica)は、EUワイン法による IGP(Indicazione Geografica Protetta)のことで、いわゆる「保護地理表示ワイン」。2009年のEUワイン法改正以降イタリアでもEU方式を採用していますが、旧呼称の使用も認められています。でないと、DOC も DOCG も DOP になっちゃいますからね。


ノジア(旧ヴィノジア)の公式ページは工事中でした。Coming Soon ですって。
Eremo07
だいたいURLが「https://www.vinosia.com/」のままです。いずれ変えるんでしょうね。
今日のワインは、ネット情報により、
・アリアニコ 100%
樽はなしって感じのようです。

さあ、恒例なので作り手訪問です。
場所はわかるんですが、ストビューがないので外観が拝めません。上空写真を貼っておきます。
Eremo03
場所はパテルノポリというタウラージのすぐ近く。ベネヴェントやアヴェリーノの町からでも車で1時間くらいの距離です。

前にヴィノジアのタウラージを試した時に、ワイナリーの外観写真を発見してました。
Eremo06
上の上空写真、ここで間違いなさそうですね。


さて、今日はついでにカンパーニア州のおさらいをしておきます。
Eremo05
イタリアをブーツに例えると、「むこうずね」の部分ですね。このパターンでいくと、かかとがプーリア州、土踏まずがバジリカータ州、つま先がカラブリア州となります。(笑)
この地図、英語表記になってるので注意してください。Piedmont とか、Tuscany とか。

カンパニア州の公式サイトからDOC/DOCGの地図をいただきました。
Eremo04
しかし今日の課題は、IGT / IGP です。そこまでカバーしてる地図ってないんですよね。

こうなったら自分で描くしかないです。例によってGoogle Map上に描いてみました。
Eremo02
わかる範囲ですべての IGP を記入していますが、抜けはあるかもしれません。また大抵は IGP Benevento / Beneventano のようにベネヴェント県全域といった広域が対象ですが、IGP Dugenta のようにコミューンで限定される IGP もあります。
また IGP は、赤・白・ロゼ、品種もほぼ何でもOKみたいなパターンが多いです。カンパーニア州ではDOCも赤・白OKがほとんどですね。赤はアリアニコ、白はファランギーナやフィアノが多いですかね。タウラージDOCGはアリアニコの赤のみですぞ。


ラベル平面化画像。
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「Eremo delle Fate」というのは「妖精の庵」という意味のようです。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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至って普通の汎用品でした。

Alc.12.5%。(pH:4.35、Brix:7.9)
ガーネット。
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カシス、チェリー…酸の香りがします。
ゼラニウムのにおい。これは嫌な予感。
やはり特徴的な酸味ある辛口アタック。
味の厚みはあって、いい感じなんですが。
後味までこの酸は暗躍しますね。
そのうち、またゼラニウム臭が気になってきます。

カルディのお安いレンジなのはわかりますが、
おいしいタウラージを造るヴィノジアなら、
もう少し頑張ってほしいところです。


*****


Nosia
Eremo delle Fate Aglianico 2018
Beneventano DOC
RRWポイント 82点


Ceretto Monsordo Rosso 2016 Langhe

ボトルに直接ブツブツで書いた文字。変なの~って思いながら気になってたんですよね。ついに手に取ってしまいました。カベソー主体にメルローとシラーをブレンド。いわゆるボルドースタイルですが、イタリアはピエモンテのランゲDOC(Langhe DOC)なんですね。バローロ、バルバレスコの名門チェレット(Ceretto)が作り手というのも後で知りました。これは面白そうです。

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チェレットは1930年代にリッカルド・チェレットさんがアルバに創業した家族経営ワイナリーです。1960年代に2代目のブルーノさんとマルチェロさんのチェレット兄弟が引き継ぎ、「最上の畑で、最上の酒を造る」なんてポリシーで銘醸地の畑を買い進め、バローロ、バルバレスコの最高の造り手の一つという地位に登り詰めたというわけです。現在は3代目が運営しているそうです。
で、今日のワインはそんな作り手が、ピエモンテの伝統的なワインとはまた違ったワインを目指し作ったボルドーブレンドです。

公式ページは半分はレストランの紹介だったりして手広いビジネスのにおいがします。

ワイン紹介、データシート完備ですが、インポーター情報も頼ります。
・カベソー 50%
・メルロー 28%
・シラー 22%
品種ごとに醸造、300Lのフレンチオーク樽(新樽率40~50%)で別々に熟成。ブレンドするのは瓶詰前だそうです。このモンソルドという国際品種を使ったランゲ・ロッソは1997年がファーストリリースだそうで、最初はネッビオーロやピノ・ノワールも入っていたそうですが、現在はこのボルドーブレンドに落ち着いてるようです。


アルバにあるチェレット訪問。アルバ市街から車でほんの10分ほどの場所です。
Ceretto01
ここが Tenuta Monsordo Bernardina という名前で、今日のワインはアルバの畑からのブドウをこのワイナリーで醸しているので「モンソルド」と名付けられています。バローロ、バルバレスコの畑にはそれぞれ専用のワイナリー(Bricco Rocche と Bricco Asili)を現場に設置しています。ワインに最上の個性を発揮させるため、それぞれの銘醸地で醸すというのがポリシーなんだそうです。すごいこだわりですね。

今日のワインのブドウは、モンソルド・ベルナルディーナ醸造所のあるアルバ周辺からというのはわかっていますが、一応ランゲDOCの範囲をいつものごとくGoogle Mapで見ておきましょう。
Monferrato_Langhe02
バローロ、バルバレスコの間にアルバの町。そしてそれを取り囲む広大なランゲ。その東側のさらに広域なモンフェラート含め、だいたいの位置関係は把握できましたでしょうか。さらに詳しいピエモンテのDOC/DOCGは左側にインポーズした地図でご確認ください。タナロ川ほか、位置関係を把握するには川に注目です。

さて、今日のワインのランゲDOCLanghe DOC)をおさらいしておきましょう。ランゲDOCはバローロ、バルバレスコ対象地域含む54ものコミューンが対象で、1994年にDOCとなっています。赤の主要品種は、ネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェット、フレイザなどピエモンテお馴染みの品種の他、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールの国際品種が入っています。それぞれ85%以上で品種名が表記できます。今日のワインはカベソー50%なので、ランゲ・ロッソ(Langhe Rosso)となります。また、ランゲには白(Langhe Bianco)もロゼもパッシートによるデザートワインもあります。白の主要品種も、Arneis、Favorita、Nascetta、Rossese Bianco といったローカル品種の他、シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、リースリングの国際品種が入っています。


ラベル平面化画像といきたいところですがラベルはなし(笑)。さすがに真っ黒のボトルではうまく撮れず完全な平面化は断念しまして、適当に撮った写真を切り貼りしてお茶を濁します。
IMG_4463
おっと、ユーロリーフのビオワインですね。


さて、抜栓。
IMG_4717

コルク平面化。
IMG_4718
CERETTOのみ、シンプル。

Alc.14%。(pH:4.29、Brix:7.8)
濃いガーネット。
IMG_4719

黒ベリー、ダークチェリー、スギっぽい樽香あり。
スパイスも。
辛口アタック。
若干の酸味がクールな感じを与えてます。
厚みのある味はなかなかですよ。
タンニンの収斂性も程よく喉元をくすぐる感じ。
酸は少し引きずるんですが、余韻も貫禄で続きます。

国際品種でありながらもピエモンテのアクセントあり。
ピエモンテのボルドーブレンド。いいじゃない。


*****


Ceretto
Monsordo Rosso 2016
Langhe DOC
RRWポイント 91点


Sensi Vegante Vernaccia di San Gimignano DOCG 2019

有名な赤ワインばかりのトスカーナ州にて、唯一の白ワインのDOCGであるヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノVernaccia di San Gimignano DOCG)。これはお試ししないとと手に取りましたが、発見したのがコストコであり、もろヴィーガンっぽいネーミングのビオワインであることが少々気になります。(笑)

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センシィは1890年まで遡る歴史のある家族経営ワイナリーで、現当主マッシモ・センシィさんの代で事業を拡大、品質の高いワインを世界に安定供給しているんだとか。

公式ページはさすがしっかりしたのがあります。

ところが今日のビオワインのシリーズが載ってないんですよね。

困ったなと思ってると、Sensi Organic Wines というビオワイン専門の公式ページを発見。
Sensi02
今日の「Vegante」なるシリーズも載ってるんですが、キヤンティのみでヴェルナッチャ~がありません。DOCGの規定では Vernaccia di San Gimignano を85%以上使うことになっています。


このヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノという品種ですが、これまたイタリアのDOC規定のいい加減なとこなのですが、いろんな種類のヴェルナッチャ~というブドウが各地で認められています。で、これらすべて全くの別品種というから驚きです。同じ系統でさえないそうです。
Vernaccias
亜種ではありましたが、ランブルスコマルヴァジーアなんかもいっぱいありましたね。ほんとイタリア、土着品種がたくさんあるのは結構なのですが、正直カオスです。(笑)

主だったヴェルナッチャ~と名乗るDOC/DOCGをまとめた画像を拾いました。
Vernacciass
Vernaccia di San Gimignano DOCG は Vernaccia di San Gimignano が85%以上ですし、
Vernaccia di Oristano DOC は Vernaccia di Oristano 100% なので、微妙に間違ってますが。


作り手訪問と行きましょう。ランポレッキオ(Lamporecchio)という町にあります。
Sensi01
キヤンティのエリアですね。さすがに敷地、施設、でかいです。

今日のヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノDOCGはサン・ジミニャーノ(San Gimignano)のコムーネ周辺で、センシィからは車で1時間ほど南下したところにあります。
SanGimignano
美しい塔が立ち並んでいることでよく知られており、1990年には「サン・ジミニャーノ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録されています。行ってみたいですね~。

ネットで拾ったトスカーナ州の地図で位置関係を見ておきましょう。
Toscana_Map_N
Vernaccia di San Gimignano DOCG 見つかりましたか。キヤンティ・クラッシコの西側です。1966年に早々とDOCになっており、最初のDOCのひとつです。1993年にDOCGに昇格して今に至ります。
因みに、同じゾーンで San Gimignano DOC というのが1996年にできています。これはヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ以外の白(マルヴァジーア、トレッビアーノ)と赤ワインが対象です。

このトスカーナのDOC/DOCG地図を例によってGoogle Mapに重ねてみました。
Toscana_Map_O
センシィの場所も印をつけましたので、元の地図と見比べて全体を把握しておきましょう。


ラベル平面化画像。
IMG_4524
ユーロリーフのビオワイン。ヴィーガンワインとも書いてます。ワイン名が「Vigante」(=ヴィーガン)ですからね。ヴィーガンだと清澄で卵白など動物性のものを使いません。そもそも無濾過・無清澄のようですが。

インポーターシールは頑張って3ヶ国語で書いてある解説を丸隠しでした。
IMG_4523
きれいに剥がせなかったし、三菱食品さん、恨みますよ。


さあ、抜栓。
IMG_4708
キャップは「SENSI」のロゴのエンボスです。

コルク平面化。
IMG_4705
未来のコルク、ノマコルクです。

Alc.13%。(pH:4.26、Brix:6.1)
薄めのイエロー。
IMG_4706

白い花、洋梨…香りは少ないです。
酸味が乗った辛口アタック。
その後、酸は出しゃばらなくていいのですが軽い味わいです。
瓜のような、スイカの白いところのような薄い味わい(笑)。
かすかな苦味様の感じが救いです。

これはヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノの実力か、
ビオ、ヴィーガンのせいなのか…。


*****


Sensi Vigne e Vini
Vegante
Vernaccia di San Gimignano 2019
WWWポイント 76点



WhiteWhiteWine01

Simon di Brazzan Cabernet Franc 2017 Venezia Giulia IGT

「白ワインの聖地」なんて呼ばれるフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州(Friuli-Venezia Giulia)ですが、赤ワインも当然ありまして、カベフラやカベソーなんかが主要品種になってるようです。ちょうどヴェネチア・ジュリア IGP(Venezia Giulia IGP)のカベフラを発見しましたので、お試しといきましょう。

IMG_4666
シモン・ディ・ブラッツァンという作り手ですが、当主のダニエーレさんの名前のついた Azienda Agricola di Drius Daniele というのが正式名称のようですね。1956年にダニエーレさんの祖父母が立ち上げたワイナリーです。ダニエーレさんが農薬アレルギーということで(笑)ビオロジックを推進しているとのこと。場所は、スロベニアとの国境に近い(言ってみれば歴史的にもややこしい)ゴリツィア県(Gorizia)にあります。

公式ページはシンプルですがないよりマシ。ワイン情報は最小限しかないですが。

ユーロリーフのビオワインということはアピールしてますが、醸造法などの記述はありません。
・カベルネ・フラン 100%
以上。ということで。(笑)


ゴリツィア県(Gorizia)コルモンス(Cormons)にあるワイナリー訪問。
Friuli-VeneziaIGP01
スロベニアの国境まで車で10分とかかりません。また、スロベニア側にもブドウ畑が広がっており、プリモルスカというスロベニアの銘醸地になっています。


フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州をGoogle Mapで俯瞰します。DOC/DOCGの地図もインポーズしましたので地形図と見比べてください。州の北側大半は山地になっておりワインが作られていないことがわかります。今日のワインは、ヴェネチア・ジュリア IGPVenezia Giulia IGP)で、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州全体が対象です。
Friuli-VeneziaIGP
フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州のDOC/DOCGを包括する全部入りのDOCが、2016年に新しくできた Friuli DOCFriuli Venezia Giulia DOC なんですが、このDOCもフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州全体が対象です。個人的に気になるのが、同じ範囲のIGPの方の名称に「フリウリ」が付かないところです。ヴェネチア・ジュリア IGP の方は1996年に制定と、フリウリDOCより20年も早くできています。何か背景がありそうなんですが…。

ということで、いろいろややこしい背景がありそうなフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州(Friuli-Venezia Giulia)を深掘りしておきましょう。
Friuli-Venezia00
イタリアの国境付近の州はどこもややこしい歴史を持っていますが、ここもご多分に洩れません。州の大部分を占めるのが「フリウリ地方」で、ポルデノーネ県(Pordenone)、ウーディネ県(Udine)、ゴリツィア県(Gorizia)の東北部から成ります。
1866年にはこのフリウリはイタリアに帰属していますが、ゴリツィア県の残りと現在の州都トリエステを擁するトリエステ県(Trieste)から成る「ヴェネツィア・ジュリア」がイタリアに編入されるのは第一次世界大戦後を待つことになります。もっともユーゴスラビアとの国境が正式に確認されたのは1975年ですから、結構近代までややこしい地域だったわけです。(現在国境を接するのはスロベニア。笑)州の名前が長ったらしいのも、「フリウリ」+「ヴェネチア・ジュリア」だということがわかりましたね。そしてアルファベット表記の Friuli の後に付くハイフンは「+」の意味ということになりますね。

でもやっぱりわからない。フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州全域対象のDOCが「フリウリ DOC」もしくは「フリウリ・ヴェネチア・ジュリア DOC」なのに対し、同じ範囲のIGPがフリウリの付かない「ヴェネチア・ジュリア IGP」なこと…。


エチケット平面化画像。
IMG_4457
特徴的なデザインですね。裏にはしっかりユーロリーフのマーク。

微妙に裏ラベルにかぶっているインポーターシールがこれ。
IMG_4458


さあ、抜栓。
IMG_4663

コルク平面化。
IMG_4661
DIAM10とはいいのを使ってますね。

Alc.12.5%。(pH:4.55、Brix:6.2)
エッジがかすかに褐色かな。ガーネット。
IMG_4664

黒ベリー、チェリー、プラム。
西洋杉っぽいのは樽かな?
酸味乗った辛口アタック。
酸のおかげか、厚みはあるんですがクールな味わいです。
なんとなくロワールのカベフラのキャラクターを感じますね。
重苦しくないクールな味のバランスが続きます。
余韻もいい感じで楽しめました。
意外にもなかなか良かったです。


*****

Simon di Brazzan
Cabernet Franc 2017
Venezia Giulia IGT
RRWポイント 92点


Podere 29 Unio Nero di Troia e Primitivo 2018 Puglia IGP

最近、試したことのないブドウ品種や産地を選んで買っていたら、ストックの大半がイタリアワインという事態になってきました(笑)。土着品種の多さや多様性(多数のDOC/DOCG!)ではイタリアが一番ってことなんでしょうが。今日のコレは「Nero di Troia」という品種が引っ掛かりポイントですね。プーリア州からはプリミティーヴォやネグロアマーロばっかりでしたから。

IMG_4626
ポデーレ29というこの作り手、プーリア州フォッジア(Foggia)近くのトレッサンティ(Tressanti)で、父のパオロ・マッラーノさんと息子のジュゼッペさんが2007年設立した新進ワイナリーだそうで。
プーリア州の土着品種であるウーヴァ・ディ・トロイア(Uva di Troia)にこだわって作り続け、この品種のスペシャリストとして評価されてるそうです。この作り手はネーロ・ディ・トロイア(Nero di Troia)の呼び方を使っていますが、ウーヴァ・ディ・トロイアのシノニムです。

公式ページは動画多用。さすが新しいワイナリーの雰囲気です。
Puglia00
ワイン情報もしっかりしています。
・ネーロ・ディ・トロイア 60%
・プリミティーヴォ 40%
これぞプーリアといったブレンドですね。ワイン名の「Unio(ウニオ)」は「結合、融合」の意味で、このブレンドのことを指しています。樹齢は12年だそうで、熟成はステンレスタンクで2ヶ月、フレンチオーク樽で4ヶ月です。
今日のワインはIGP(*)プーリアですが、このIGPではウーヴァ・ディ・トロイアやプリミティーヴォ含め多様な品種が使用可能で、今日のワインのように2品種のダブルネームも表示可能です。
*IGP(Indicazione Geografica Protetta)=IGT(Indicazione Geografica Tipica)

ウーヴァ・ディ・トロイア(Uva di Troia)の名前はフォッジア近くのトロイア(Troia)の町から来てるのは想像がつきます。トロイの木馬やトロイア戦争のトロイアとは別の町ですが、このコムーネ自体が、トロイアを征服した伝説のトロイの木馬の戦士の一人であるギリシャ神話の英雄ディオメデスによって造られたという伝説がありますから、全くの無関係ではなさそうですが。
IMG_4627
収量が少ない品種で、高品質でコクのあるワインが作られるにもかかわらず、年々生産量は減っているようです。そんな中、この品種にこだわる今日の作り手は偉いですね。

しかしながら、意外とこの品種を主要品種の一つとするDOC/DOCGは多いです。以下に列挙。
Barletta DOC、Cacc’è Mmitte di Lucera DOC、Castel del Monte DOC、Castel del Monte Nero di Troia Riserva DOCG、Castel del Monte Rosso Riserva DOCG、Orta Nova DOC、Rosso di Cerignola DOC、San Severo DOC、Tavoliere delle Puglie(Tavoliere)DOC など。


作り手訪問。フォッジアの町から東(海岸の方)へ車で30分くらいのところです。
Podere01
家屋は小ぶりですが、この周辺に14haの畑を所有しているそうです。


プーリア州を、例によってGoogle Mapで俯瞰して見ておきましょう。
今日の作り手、ポデーレ29の所在も印をつけたのでご確認ください。
Puglia01
いっぱいあるプーリアのDOC/DOCGの地図とリストもつけましたので、番号を照らし合わせてお楽しみいただけます。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_4615
手を合わせて Unio(結合)なんですね。インポーターシールはバーコードとAlc.表示を隠していました。ギリギリアウト。


さあ、抜栓。
IMG_4622

コルク平面化。
IMG_4623
ヴィンテージがコルク横に打たれてますね。いいことです。

Alc.13.5%。(pH:4.45、Brix:8.0)
ローズがかった濃いガーネット。
IMG_4625

カシス、チェリー。チョコっぽい風味も。
辛口アタック。
結構、酸はあるんですが、いいアクセントになってます。
奥行きも感じる味でなかなかいいですよ。
フルーティなので軽い印象もあるんですが、
その果実味もいいようにしか効いてない感じです。

ちゃんと品種の特徴を見せながら、普通においしい。
ウーヴァ・ディ・トロイアのポテンシャルを感じます。
絶対プリミティーヴォよりおいしいと思います。


*****

Azienda Agricola Podere 29
Unio Uva di Troia e Primitivo 2018
Puglia IGP
RRWポイント 91点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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