スペインのバレンシア州で主に栽培されるボバル(Bobal)という品種は、
黒ブドウとしての栽培面積がテンプラニージョに次いで第2位だそうです。
で、Bodegas Mustiguillo(ムスティギージョ)はMr.ボバルとも称される、
ボバルの名手なんだそうで、これは楽しみであります。


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公式ページはあまりカッコよくないですが、まずまずといったところ。
今日のワイン、同じデザインで「メスティサヘ(mestizaje)」というのは載ってますが、
「メスティス(mestís)」というのは見当たりません。
輸出用に別の名前を使ってるようですね。
「mestizaje」は混血の意味ですが、国によっては発音しにくいですからね。
「mestís」はバレンシア方言で「mestizaje」の意味と裏ラベルにありました。
以下、メスティサヘ(mestizaje)の情報です。
・ボバル 72%
・ガルナチャ(グルナッシュ) 17%
・シラー 11%
樽熟はフレンチオーク樽で10ヶ月。


ワイナリー訪問します。なかなか立派な建物です。
Mustiguillo01
バレンシア州、ウティエル(Utiel)の近く。バレンシアから車で1時間。

この辺りのDO(Denominación de Origen)は「Utiel-Requena」になります。
Utiel01
やはり、ボバルが代表品種になってます。地域の80%を占めます。
テンプラニージョは12%だけだそうです。
その他使用可能な品種は、グルナッシュ、アリカンテ(ガルナチャ・ティントレラ)、
カベソー、メルロー、シラー、ピノ・ノワール、プチヴェルド、カベフラと国際品種ばかり。


ラベル平面化撮影。裏ラベルを見ると「DOP El Terrerazo」とあります。
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あれ? DO Utiel-Requenaじゃないんだ。
調べると、「El Terrerazo」は2010年に設定された「Vino de Pago」です。
VP(Vino de Pago)はスペインの格付けの頂点で、
2003年のワイン法改正で新たに設定されたランクです。
一つの村で他とは際立って上質のワインを生む畑に適用されます。

スペインの格付けをEUワイン法と並べて図示するとこうなります。
swdo-hie
VP El TerrerazoなのをEU法にならってDOP El Terrerazoとしてるんですね。
結局これ、DO Utiel-Requenaの中でも飛びぬけて上等なワインということです。
なんでも、今のところ「Vino de Pago El Terrerazo」を名乗れるのは、
今日のBodegas Mustiguilloだけなんだそうです。ゴイゴイスー。

敬意を表して、「DOP El Terrerazo」を地図上に示します。
Bobal01
公式ページにPDF地図があったので転記しています。


さて、抜栓。
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テクニカルコルク、5年耐用のDIM5を採用。
キャップシールの「m」がラベルと同じロゴでかわいいですね。

Alc.13.5%。
濃い赤紫色ガーネット。
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ブラックベリー、ブラックチェリー、なめし皮。
辛口アタック。シャープな苦味を被っている感じ。
味の構造感はしっかりあるんですが若干ドライな印象。
変な甘みや酸味がなく、シンプルかつストレートなうまみです。
タンニンはかすかながらいい演出をしています。
余韻は短めながら最後まで印象的なうまさが続きます。

おお、
ボバルのポテンシャルとこの作り手の実力が知れた気がします。


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Mustiguillo mestís Bobal 2016
DOP El Terrerazo
RRWポイント 91点