Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

 -- ボルドー

Château Beau-Site 2003 Saint-Estèphe

シャトー・ボー・シット(Château Beau-Site)というサン・テステフのワインです。特売だったので飛びついたんですが、2003年というなかなかのバックヴィンテージなのも熟成が進んでいて面白そうです。エチケットにはクリュ・ブルジョワ・スペリュール(Cru Bourgeois Supérieur)とありますので(当時は)そこそこのレベルであったことが伺えます。

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「美しい場所」を意味するシャトー・ボー・シットは、19世紀半ばには既に非常に高く評価されていたようなんですが、1855年の格付け時にサンプルを提出しなかったため格付けから外れてしまったなんて本当かどうかわからない情報がありました。(笑)

で、今日のワインは「Cru Bourgeois Supérieur」と表示されていますが、これはかつて公式の格付けとして存在した「Cru Bourgeois」の上位クラスになります。特に優良なワインには「Cru  Bourgeois Supérieur」と 「Cru Bourgeois Exceptionnel」という上位格付けが与えられていました。しかしながら、2007年に運用が不適切であるとの理由で「Cru Bourgeois」は公式の格付けではなくなり、使用が禁止されます。2009年に政府より使用許可が下り「Cru Bourgeois」の名称は再び使われ始めています。ただし、反対する生産者もあり、かつて上位格付けだったところも含め加盟していないシャトーも多く存在するようです。今日のシャトー・ボー・シットも現在は表示してないようです。これが2015年のエチケットです。シンプルになりましたね。
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シャトー・ボー・シットは、1955年にボルドー大手ネゴシアンのボリー・マヌー(Borie-Manoux)社のオーナー、カステジャ(Castéja)家が取得して現在に至ります。ボリー・マヌー社はシャトー・バタイエ(Château Batailley)やシャトー・ランシュ・ムーサ(Château Lynch-Moussas)他も所有していて、これらワインの流通は自社で独占的にやっています。


公式ページは存在はしますが、ワイン情報含めほぼ情報なし。


ボリー・マヌー社(Borie-Manoux)のサイトの1ページになってるって感じですからね。

ネット情報を総合するとこんな感じです。
・カベソー 70%
・メルロー 30%
熟成は新樽率50%のオーク樽で12~15ヶ月。


さあ、サン・テステフのシャトー訪問。う~ん、前の道からは雑木でシャトーが見えません。
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格付け第3級シャトー・カロン・セギュールのすぐお隣でした。

サン・テステフを俯瞰してシャトーの位置関係を見てみます。
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メドック格付け61シャトーのうち、サン・テステフには5つしかなく、
2級にモンローズとコス・デストゥルネルの2つ。
3級はカロン・セギュールのみです。
4級にラフォン・ロシェ。5級にコス・ラボリ。
合計5つになります。


エチケット平面化画像。
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インポーターシールが隠しているのはバーコード(と、Alc.13%、750ml表示)のみ。


さあ、抜栓。ゲッ! コルク折れてしまいました! 1/3はボトル内に落としました。
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2003年くらいでコルクがそんなに脆くなるとは思えないんですが。コルクの破片が中に入らないようにとスクリューをいつも完全に貫通させないんですが、それがいけなかったようです。

Alc.14%。(pH:4.51、Brix:7.0)
濃い濃いガーネット。エッジは褐変。
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黒ベリー、ドライフルーツ、黒鉛。
柔らかな樽香は黒糖風味にも感じます。
辛口アタック。
酸味がしっかりベースにありますね。
味の立体感、構造感はなかなか立派。
テクスチャーはビロードのごとし。
タンニンは限りなくシルキー。
余韻もたおやかに続きます。
久々に熟成ボルドーを堪能させていただきました。


*****

Château Beau-Site 2003
Saint-Estèphe
RRWポイント 93点


Château Pichon Longueville Comtesse de Lalande Réserve de la Comtesse 2011

メドック格付け第2級、ポイヤックのシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド(Château Pichon Longueville Comtesse de Lalande)です。ファーストは随分前に試してますが、本日は家飲み、順当に(笑)セカンドをお試しです。その名を「伯爵夫人のリザーヴ(Réserve de la Comtesse)」といい、その伯爵夫人の肖像もラベルにあり、ファーストの「金」の装飾に対し「銀」でコーディネートされています。どちらかというと個人的にはこっちの方の雰囲気が好みです。(笑)

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もともとシャトー・ピション・ロングヴィル(Château Pichon Longueville)と呼ばれたこのシャトーの歴史は17世紀に遡りますが、1850年に当主ジョセフ・ドゥ・ピション・ロングヴィル男爵(Baron Joseph de Pichon Longueville)の死をきっかけに相続のため分割された結果として、Château Pichon Longueville Baron(Baron=男爵)と Château Pichon Longueville Comtesse de Lalande(Comtesse de Lalande=ラランド伯爵夫人)に分かれることになります。1855年の格付け時にはすでに分割されていたわけですが、両方とも2級になって良かったですね。(笑)

シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの方は、実際は3人の姉妹が相続しており、ワイン造りに一番関心を持っていた次女がラランド伯爵に嫁いだことで、シャトー名にコンテス・ド・ラランド(ラランド伯爵夫人)をつけるに至っています。
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エチケットにも肖像があしらわれていますが、このお方がラランド伯爵夫人なんでしょうかね。(画像はシャトーの公式インスタグラムから拝借)ずいぶんおきれいな方とお見受けします。(笑)

公式ページは工事中です。2年前にファーストを試した時も工事中でした。おいおい。

公式インスタグラムに誘導していますが、写真ばかりで知りたい情報が取れません。
仕方がないのでネット情報に頼ることになります。
・カベソー 43%
・メルロー 49%
・プチヴェルド 8%
もともとメルローの比率の高いシャトーですが、2011年のセカンドは若干ですがメルローがカベソーを逆転してしまっています。普通はファーストと同じくカベフラもブレンドされているんですが、2011年はそれもなしですね。
樽熟はたぶん新樽率40%のバリックで12ヶ月と思われます。
ちなみに、パーカーおじさんは今日のワインに87点をつけています。微妙ですね…。


シャトー訪問。ポイヤックはよく行ってますから(Google Mapで)もうお馴染みです。
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シャトー道路(県道D2号線)を隔てて斜め向かいが兄弟シャトーのピション・ロングヴィル・バロン。すぐ右隣がシャトー・ラトゥールの入り口です。

公式インスタグラムは写真ばかりで大した情報はないのですが、よくよく見るとシャトー所有畑の地図が載ってました。画像は6分割だったのでつなぎ合わせるのに難儀しましたがこれです。
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ジロンド川の方面にはほとんどなく(シャトー・ラトゥールなんでしょうね。)、やはり元は一つのシャトーということで、シャトー・ピション・バロンの背後に広がっています。

例によって、これをGoogle Map上に重ねてみます。やはり臨場感が違います。(笑)
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あれれ? 一部、サン・ジュリアンにはみ出てますよ。いいのかな?

地図には十字架のついた小屋のイラストがあったので探してみました。
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ありました。これですね。ちょうどこの小屋より向こうがポイヤックです。手前側も所有畑ですが、行政区分ではサン・ジュリアンになります。しかし、きれいな畑です。遠くにシャトーも見えます。

最後にいつもの地図でポイヤックの格付けシャトーをおさらいしておきましょう。
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ポイヤックは名だたる第1級が3つもあります。第2級は元シャトー・ピション・ロングヴィルの2つですね。ところが第3級がゼロで、第4級がデュアール・ミロンのみ。あとは第5級が12もあります。どれが3級か4級かとかで混乱しないので、ポイヤックは割と覚えやすいかもしれません。まとめておきます。上の地図で位置関係も確認しましょう。

<第1級>
・Ch. Lafite-Rothschild(ラフィット・ロートシルト)
・Ch. Mouton Rothschild(ムートン・ロートシルト)
・Ch. Latour(ラトゥール)
<第2級>
・Ch. Pichon-Longueville-Baron(ピション・ロングヴィル・バロン)
Ch. Pichon-Longueville-Comtesse-de-Lalande(ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド)
<第3級>なし
<第4級>
・Ch. Duhart-Milon(デュアール・ミロン・ロートシルト)
<第5級>
・Ch. d’Armailhac(ダルマイヤック)
・Ch. Clerc-Milon(クレール・ミロン)
・Ch. Batailley(バタイエ)
・Ch. Haut-Batailley(オー・バタイエ)
・Ch. Haut-Bages-Libéral(オー・バージュ・リベラル)
・Ch. Croizet-Bages(クロワゼ・バージュ)
・Ch. Lynch-Bages(ランシュ・バージュ)
・Ch. Lynch-Moussas(ランシュ・ムーサ)
・Ch. Grand-Puy-Ducasse(グラン・ピュイ・デュカス)
・Ch. Grand-Puy-Lacoste(グラン・ピュイ・ラコスト)
・Ch. Pédesclaux(ペデスクロー)
・Ch. Pontet-Canet(ポンテ・カネ)
合計18シャトーです。


エチケット平面化画像。
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エチケットからはわかりませんが、シャトーは2007年に買収され、現在はあのシャンパーニュのルイ・ロデレール社長、フレデリック・ルゾーさんの所有になっています。


さあ、抜栓。
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キャップシールも銀!

コルク平面化。
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専用デザイン&横ミレジム。さすがです。

Alc.13%。(pH:4.60、Brix:7.3)
濃いガーネット。
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黒ベリー、ダークチェリー。
スギの樽香、黒鉛。
辛口アタック。
割と生き生きした酸は健在です。
そのせいか厚みは弱く感じます。
複雑味や繊細なテクスチャーはあるんですけどね。
弱いというより、上品という形容がいいかもしれません。
酸のおかげでしょうか、若干早めに余韻は退散。

十分おいしいんですが、重厚なポイヤックを期待すると少々肩透かしかも。
メルロー多めと無関係ではないと思うので、このシャトーの個性でしょうね。


*****

Château Pichon Longueville Comtesse de Lalande
Réserve de la Comtesse 2011
Pauillac
RRWポイント 91点


L'Enchanteur de Vray Croix de Gay 2015 Pomerol

ポムロールをいただきましょう。シャトー・ヴレ・クロワ・ド・ゲイ(Château Vray Croix de Gay)のセカンドワインではありますが、ちゃんとポムロールです(笑)。2014年にシャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノー氏が取得したといいますからレベルは高いはずですよ。

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「2014年にシャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノー氏が取得した」というと、前に試したラランド・ド・ポムロールのシャトー・シオラック(Château Siaurac)もそうでした。エチケットのデザインもよく似ていますが、調べると醸造はシャトー・シオラックでやってるようです。裏ラベルのURLがなんとシャトー・シオラックのもの(www.siaurac.com)でした。オーナーが同じですから、畑は違えど、実質は同じシャトーってことになりそうですね。

なので、公式ページはシオラックのものしかありません。

そして案の定、シオラックのワインしか載っていません。以下裏ラベル&ネット情報。
・メルロー 100%
新樽率15%のオーク樽で 11ヶ月の熟成です。


シャトー訪問は、シャトー・シオラック訪問ってことで。
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公式ページの空撮映像からスクショしました。Google Mapでもここが Château Vray Croix de Gay ということになってます。しかし、ラランド・ド・ポムロールもきれいですな~。

シャトー・シオラックの場所と、ラランド・ド・ポムロール、ポムロールの位置関係を確認。
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シオラックはコミューンで言うとネアック(Néac)側になります。サンテミリオン他、リブルヌ周辺もついでにおさらいおしておきましょう。

ところで、今日のシャトー・ヴレ・クロワ・ド・ゲイの畑はポムロールにあるわけでして、それは一体どこなんだってことです。Google Mapでも引っ掛かりませんし、ネット情報でもはっきりしたことが書いていません。唯一見つけた情報が「ペトリュスとトロタノワの隣の2つの砂利のパーセル」であるということです。ちょっとこれで捜索してみましょう。
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ペトリュスとトロタノワに印をつけましたが、このあたり有名シャトーがひしめき合っていて、「隣の2区画」なんて言われても特定不可能ですね。「Châteaux La Croix de Gay」というのがペトリュスの近くにあるんですが、これは別物で、このシャトー名が先に登録されたためにシャトー・ヴレ・クロワ・ド・ゲイ(Château Vray Croix de Gay)は「Vray(e)=本当の」をつけることになったそうです。「新加勢大周」の世界ですね。(笑)


エチケット平面化画像。
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イラストには十字架と遠くにポムロール教会らしきものが見えます。ペトリュスとトロタノワの間のあたりなんでしょうね。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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十字架がシンボルなのは理解しますが、そこはミレジムを打ちましょうよ。

Alc.14%。(pH:4.67、Brix:7.8)
濃いガーネット。
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ブラックベリー、ブルーベリー。
スギ、シダの樽香は上品な感じ。
酸味がクールな辛口アタック。
構造感、深み、貫禄がありますが、
フルーティな軽さも併せ持ってますね。
タンニンは大人しいくらいの穏やかさ。
余韻はあっさりですが、絶妙なバランスが奏功してます。
最後に少々残る甘みに気づきました。

とてもおいしいではありますが、
シャトー・シオラックのセカンドの方が若干上回ってました。
樽を使ってないのにね。


*****


L'Enchanteur de Vray Croix de Gay 2015
Pomerol
RRWポイント 94点


Château Lalande-Borie 2011 Saint-Julien

このエチケットのデザイン、サン・ジュリアンの格付け2級ワインのシャトー・デュクリュ・ボーカイユ(Château Ducru-Beaucaillou)に似てますよね。それもそのはず、このシャトー・ラランド・ボリー(Château Lalande-Borie)というのも同じボリー家の所有なんです。畑こそ違えど実体は同じワインだったんですが、2019年のヴィンテージからル・プティ・デュクリュ(Le Petit Ducru de Ducru-Beaucaillou)と改名、名実ともにシャトー・デュクリュ・ボーカイユの(サード)ワインになったそうです。今は無き名前となったラランド・ボリー、試しておきましょう。

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300年の歴史を持ち、1855年のメドックの格付けでは第2級となったシャトー・デュクリュ・ボーカイユ(Château Ducru-Beaucaillou)をボリー家が取得をしたのが1942年です。1970年にボリー家は同じサン・ジュリアンに30haの畑(内、18haはシャトー・ラグランジュの畑だったそうです。)を取得、シャトー・ラランド・ボリー(Château Lalande-Borie)の名前でリリースを始めます。

本家シャトー・デュクリュ・ボーカイユには、ラ・クロワ・ド・ボーカイユ(La Croix Ducru-Beaucaillou)というセカンドと、ル・プティ・カイユ(Le Petit Caillou)というサードワインがあったのですが、2019年ヴィンテージからエチケットデザインも一新、シャトー・ラランド・ボリーはル・プティ・デュクリュLe Petit Ducru)としてサードワインに統合されたようです。
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以前の雰囲気を残しつつ、すべて八角形の縁のデザインで統一感が出ましたね。ラランド・ボリーのエチケットのショボい建物だったイラストはシャトー・デュクリュ・ボーカイユっぽいイラストに置き換わっています。


公式ページは、さすが2級シャトーといったカッコいいものです。

しかし、ラランド・ボリーの後継、ル・プティ・デュクリュの2019年からしかデータが載っていません。仕方がないのでネット情報から。
・カベソー 60%
・メルロー 40%
新樽率30%(残りは1年落ち)のオーク樽で12ヶ月の熟成です。

サン・ジュリアンのシャトー・デュクリュ・ボーカイユを訪問しておきます。
Borie01
立派なシャトーです。しかし、ラランド・ボリーのエチケットのショボい建物は見当たらず。どこなんでしょうね。

いつものサン・ジュリアン全体がわかる地図で位置関係を見ておきます。
Borie03
AOCサン・ジュリアンの格付け11シャトーをおさらいしておきます。

(第2級)Château Gruaud-Larose(グリュオ・ラローズ)
     Château Ducru-Beaucaillou(デュクリュ・ボーカイユ)
     Château Léoville-Barton(レオヴィル・バルトン)
     Château Léoville-Las-Cases(レオヴィル・ラスカーズ)
     Château Léoville-Poyferré(レオヴィル・ポワフェレ)
(第3級)Château Langoa-Barton(ランゴア・バルトン)
     Château Lagrange(ラグランジュ)
(第4級)Château Beychevelle(ベイシュヴェル)
     Château Branaire-Ducru(ブラネール・デュクリュ)
     Château Talbot(タルボ)
     Château Saint-Pierre(サン・ピエール)
以上、11シャトー。1級はないですが、ずいぶん2級が多いAOCですね。


エチケット平面化画像。
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このころから、URLはシャトー・デュクリュ・ボーカイユの「www.chateau-ducru-beaucaillou.com」になってますね。
裏ラベル汚いですが、インポーターシールを剥がした跡です。インポーターはコルドンヴェール。写真はありません。


さあ、抜栓。
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キャップシールも本家に見劣りしないエンボス入りです。

コルク平面化。
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ミレジムはちゃんと横にも。「L B」はラランド・ボリーですね。瓶詰め後、ラベル貼付け前だと、こう書いておかないと他のワインと間違うからでしょう。同じ場所で瓶詰めしていたことが伺えます。

Alc.13%。(pH:4.48、Brix:6.9)
エッジ褐変気味の濃いガーネット。
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黒ベリー、ダークチェリー、スパイス。
ヨーグルトか乳製品のような酸のニュアンス。
酸味が立つ辛口アタックです。
味の厚みは充分。
複雑味もあります。
最初の酸は喉越しから余韻まで残るんですが、
若々しいフレッシュネスと考えれば気にはならないかな。

パーカーおじさんは2014年に試飲して86点をつけています。
こっちは10年後の抜栓ですが、うん、そんな感じです。


*****


Château Lalande-Borie 2011
Saint-Julien
RRWポイント 89点


Château Le Virou Sublimus 2016 Blaye-Côtes de Bordeaux

「わ、同じワイン持ってる!」って人が全国に何十人もいらっしゃると推察します。赤ワインくじのハズレですから(笑)。通常価格は6,000円とのことですから、そんなに悪いもんじゃないんでしょうが、ハズレ消費という後ろ向きのモチベーションなので、抜栓といってもいつものワクワク感がないのはちょっと悲しいかな。いえいえ、これでおいしけりゃワインの神様の一期一会の思し召しに感謝なのであります。

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シャトー・ル・ヴィルーはブライ・コート・ド・ボルドーのアペラシオンにありますが、かつてはカトリックの修道士が所有していたといい、歴史が1640年にまで遡ります。なんだかんだあって、2013年に現所有者のピエール・ジャン・ララケ(Pierre Jean Larraqué)さんが取得し、高品質なワインを産みだしてるそうです。実は前にシャトー・ヴェルヌーというメドックのワインを試していますが、そこもこのピエール・ジャン・ララケさんの所有。なかなかおいしかったです。と言うっか、これもワインくじのハズレだったのでした。(笑)


公式ページPierre Jean Larraqué のサイト内になります。

ワイン情報はしっかりしていて、データシートも完備。
・メルロー 90%
・カベフラ 10%
右岸らしいセパージュです。熟成は400Lの樽で24ヶ月です。


シャトー訪問。ブライの町から東へ車で15分ぐらいの所。
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ストビューで近寄れなかったので、公式ページの写真を拝借。


ブライ・コート・ド・ボルドーBlaye-Côtes de BordeauxAOC(2009年制定)は前にも見ていますが、Côtes de Bordeaux が後ろにつくAOCが他にもいくつかあって、これらは肩寄せ合って「コート・ド・ボルドー軍団」を組んでいます(笑)。その、コート・ド・ボルドー軍団の公式サイトはこれ。以下の地図に示された、コート・ド・ボルドー(Côtes de Bordeaux)と名の付くAOCの合同サイトです。
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それぞれ少々離れていますが、マイナーな産地が一緒になって、名前に「ボルドー」が入るようにした、マーケティングのための結びつきという感じですね。(笑)
なんとこの軍団には日本語サイトもあります。並々ならぬマーケティング努力を感じます。

AOC Blaye Côtes de Bordeaux 単独の公式サイトというもあります。


そこには、AOC対象地域と畑の分布のわかる地図がありました。
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INAOのサイトにも地図はなかったので、これは助かります。

これを例によってGoogle Mapに転記します。
Virou01
今日のシャトー・ル・ヴィルーの所在にも印をつけましたのでご確認を。


エチケット平面化画像。
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裏ラベルにあるURLにはなぜか繋がりません。

インポーターシールは包み紙の上から貼ってました。
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さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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シンプルですがちゃんと横にミレジム入り。

Alc.15%。(pH:4.27、Brix:7.3)
濃い濃いガーネット。
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スギっぽい、きつめの樽香から来ました。
黒ベリー、ダークチェリー、スパイス、鉛筆の芯。
辛口アタック。
深み、厚み、しっかりしたストラクチャーです。
舌触りはシルキーなテクスチャーを感じます。
収斂性はかすかながら喉元を心地よくくすぐる感じ。
余韻も貫禄の続き方をしてくれます。
エッ? これは素晴らしい。傑出してますね。

ハズレだとか、ブライだとか偏見はいけませんね。
全国のこのワインをお持ちの方、安心してください。(笑)


*****


Château Le Virou
Sublimus 2016
Blaye-Côtes de Bordeaux
Pierre Jean Larraqué
RRWポイント 97点


Château Smith Haut Lafitte Le Petit Haut Lafitte 2017

グラーヴの格付けシャトー、シャトー・スミス・オー・ラフィットですが、そのセカンドワインのル・プティ・オー・ラフィットをお試しです。1953年のグラ―ヴの格付けでは赤のみで選ばれたシャトーでしたが、現オーナーによって品質は激変し、最近は赤・白ともぺサック・レオニャンで最高レベルのワインと評価されているようです。

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シャトー自体は1365年にさかのぼる長い歴史がありますが、1720年にスコットランド人のジョージ・スミス氏がこのシャトーを購入し、イギリスへの輸出の成功もあって名声を確立します。シャトー名もオーナーに因んだ「スミス・オー・ラフィット」になったのがこの頃です。
グラーヴの格付けがなされたあと、1958年にはルイ・エシェノエ(Louis Eschernauer)社がオーナーとなり、地下に2000樽が収容できる大規模セラーを作るなどの大きな投資を行います。
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ただし、1990年にここを取得した現オーナー、ダニエルとフロランスのカティアール夫妻(Florence & Daniel Cathiard)が手腕を振るうまではあまりいい結果は出ていなかったようです。夫妻は新たな投資を行うと同時に、収穫を手摘みに戻す、選別をより厳しくするなどの取組みを行い、目覚ましく品質を向上させました。2009年にはなんとパーカーおじさんの100点をもらっちゃいます。

公式ページはやはり一流の雰囲気、作りになっていますね。

セカンドワインは「Les Hauts de Smith」というのが元々あり、今日の「Le Petit Haut Lafitte」が後から(2010~?)加わってダブルセカンドとなっているようです。公式ページではル・プティ~の方が先載ってますし。また、ル・プティ~には、ファーストやレ・オー・ド・スミスのようにカベフラやプチヴェルドがブレンドされないようで、これで差別化して個性を出してるようですね。はい、これが今日のワインのセパージュ。
・カベソー 60%
・メルロー 40%
データシートは残念ながら2017年のがないんですが、ネット情報では新樽率20%で14ヶ月の熟成をするようです。


シャトー訪問。レオニャン(Léognan)の東、マルティヤック(Martillac)にあります。
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敷地も大きく不思議な佇まいの建物です。この地下にあのバカ広いセラーがあるんですね。

公式ページにこんな上空写真が載ってました。
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色の着いてるところが所有畑でしょうか。説明がないのでわかりません。しかし、ドローンを飛ばしてブドウの品質の良し悪しを上空から分析するシステムを使っているそうで、その分析写真なのかもしれません。伝統的な方法にこだわったり、最新技術を使ったり、なかなか面白いシャトーです。それが昨今の評価に表れてるんでしょうね。


恒例のグラーヴ格付けシャトー地図。グラーヴについては試したシャトーに丸印を追記していってます。シャトー・スミス・オー・ラフィットにも黄色い丸をつけました。ご確認を。
HavtLafitte

以下に、グラーヴ格付けシャトーの一覧を記します。
1953年に最初の格付けが行われ、1959年に修正、全16シャトーが認定されています。

<赤>のみ:7シャトー
・シャトー・オー・ブリオン(Ch. Haut-Brion)<Pessac>[メドック第1級]
・シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン(Ch. La Mission-Haut-Brion)<Talence>
・シャトー・パプ・クレマン(Ch. Pape-Clément)<Pessac>
・シャトー・ド・フューザル(Ch. de Fieuzal)<Léognan>
シャトー・スミス・オー・ラフィットCh. Smith-Haut-Lafite)<Martillac>
・シャトー・オー・バイィ(Ch. Haut-Bailly)<Léognan>
・シャトー・ラトゥール・オー・ブリオン(Ch. La Tour-Haut-Brion)<Talence>
 (※2005年にラ・ミッション・オー・ブリオンに統合)

<赤・白>両方:6シャトー
・ドメーヌ・ド・シュヴァリエ(Domaine de Chevalier)<Léognan>
・シャトー・ラトゥール・マルティヤック(Ch. Latour-Martillac)<Martillac>
・シャトー・マラルティック・ラグラヴィエール(Ch. Malartic-Lagravière)<Léognan>
・シャトー・カルボニュー(Ch. Carbonnieux)<Léognan>
・シャトー・ブスコー(Ch. Bouscaut)<Cadaujac>
・シャトー・オリヴィエ(Ch. Olivier)<Léognan>

<白>のみ:3シャトー
・シャトー・クーアン(Ch. Couhins)<Villenave-d’Ornon>
・シャトー・クーアン・リュルトン(Ch. Couhins-Lurton)<Villenave-d’Ornon>
・シャトー・ラヴィル・オー・ブリオン(Ch. Laville-Haut-Brion)<Talence>
 (※2009年からラ・ミッション・オー・ブリオン・ブランとしてリリース)


エチケット平面化画像。
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QRコードで真贋確認サイトにつながるようですが、今ひとつ使い方よくわからず。


さあ、抜栓。
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キャップシール、エンボスの模様がカッコいいです。

コルク平面化。
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「Le Petit」とだけですが、ミレジムもしっかり入ってます。

Alc.13.5%。(pH:4.41、Brix:7.0)
濃いインキーなガーネット。粘性の涙は細かくて色つき。
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香り立つブラックベリー、ブラックチェリー、シダ、森の下草。
辛口アタック。
構造感しっかりしてますよ。
シルキーなタンニンに包まれた、
舌触りもビロードのようなテクスチャーがあります。
酸味もあるのに気づきますが、いいフレッシュネスになってます。
余韻は若干尻すぼみなきらいがあるんですが、
全体的な感じは相当レベル高いと思われます。

パーカーおじさんは2017のこれに90点をつけていますが、
その前後の、2016に93点、2018に92点と、かなりの高評価。(笑)


*****


Châteav Smith Havt Lafitte
Le Petit Havt Lafitte 2017
RRWポイント 94点


Château Beaumont 2016 Haut-Médoc

シャトー・ボーモンです。オー・メドックのクリュ・ブルジョワですが、前に2015年をセカンド含め試しています。最近はあちこちで見かけますので、やまやの店頭で見つけ思わず購入。というのも、2015年がかなりおいしかったんですよね。今日のは2016年。さあ、どうでしょうか。なぜオー・メドックのシャトー・ボーモンがおいしいのかも含め考えてみましょう。(笑)

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このシャトーの歴史は古く1772年に始まるようです。その後近代まで所有者はいろいろ変わっていますが、1986年に日本のサントリーとフランスのCASTELグループが共同出資するグラン・ミレジム・ド・フランス社が取得して現在に至ります。(GMF社はシャトー・ベイシュヴェルも所有しています。)大規模な投資もあって品質向上目覚ましく、クリュ・ブルジョワでもトップクラスの評価になっています。


公式ページはさすがクリュ・ブルジョワといった感じで、見やすいです。
ChBeaumont01
ワイン情報もミレジム毎に整理されており、データシートも詳細情報が載ってます。
・カベソー 50%
・メルロー 47%
・プチヴェルド 3%
ただし、なぜだか熟成の詳細が書かれていません。ネット情報では、新樽は毎年1/3更新(新樽率33%)で12~14ヶ月のようです。なぜ書かないんだろう?


シャトー訪問。フランス革命の以前からある歴史の古い立派なシャトーです。
Beaumont02
キュサック・フォール・メドック(Cussac-Fort-Médoc)村ですが、市街地からはちょっと離れています。シャトーまで真っ直ぐな一本道が所有畑を貫いていて威厳がありますね。

シャトー・ボーモン周辺を俯瞰しながら付近のAOCとの位置関係を確認します。
ChBeaumont02
やはりこれを見て気になるのが、なぜサン・ジュリアンとマルゴーの間がオー・メドックなのかということです。ジロンド川沿いに続いていて、土壌もサン・ジュリアンに似ているといいます。ジロンド川から離れたリストラックやムーリスが単独AOCになるのも解せません。
とにかく、シャトー・ボーモンはオー・メドックであっても、サン・ジュリアンやマルゴーに近いテロワールなのがうまさの秘密かもしれないと勝手に想像しておきます(笑)。

INAOの地図でオー・メドック(AOC Haut-Médoc)の範囲を確認しておきましょう。
Beaumont02
あれれ? ポイヤックやマルゴーなどの村名AOCもすべてオー・メドックの対象範囲になってますね。地区AOCであるオー・メドックは村名AOCを包括するんですね。

ついでなので、AOCメドック(AOC Médoc)の範囲もINAOの地図で見てみます。
ChBeaumont03
なんと、オー・メドックも含む広域が対象になっています。全メドックって感じですね。サンテステフ以北をオー・メドックに対しメドック(=バ・メドック / Bas-Médoc)と言うと思ってましたが…。まあ、オー・メドック対象地域のワインはわざわざメドックを名乗ることはないでしょうから問題はないんでしょうが。(笑)


エチケット平面化画像。
IMG_4481
ジェームス・サックリングやワインエンスージアストの点数シールが誇らしげに貼ってあります。因みにパーカーおじさんは88-90点だそうです。

裏ラベルのセパージュやURLなどの大事な情報を隠してたのはコイツです。
IMG_4477
頼んますよ、コルドンヴェールさん。

ネックには格付けシャトーのような真贋確認シールがありました。
IMG_4496
QRコードのサイトにアクセスすると「本物」の確認ができ、ワインの情報サイトにもつながります。すばらしい。


さあ、抜栓。
IMG_4491

コルク平面化。
IMG_4492
シャトー名、イラスト入り。ミレジムもしっかり表示。DIAM5を採用です。

Alc.13.5%。(pH:4.27、Brix:6.9)
濃いガーネット。粘性の涙は細く数が多いです。
IMG_4494

黒ベリー、プラム。
程よい樽感とほのかな青野菜と鞣し革。
(個人的に好きな感じのブレットっぽい風味です。)
辛口アタック。
おお、この構造感と複雑味。
薄っすらとした酸がフレッシュさ加えます。
タンニンは肩透かしなくらいソフトでシルキー。
余韻もいいバランスのまま長く楽しめました。

やはり、シャトー・ボーモン、なかなかいけます。
これがサン・ジュリアンとマルゴーの間の味…。


*****


Château Beaumont 2016
Haut-Médoc
RRWポイント 94点


Château Marquis de Terme 2016

メドック格付け第4級、マルゴーのシャトー・マルキ・ド・テルムをお試し。何らかの形で試した格付けシャトーは、全61シャトー中(セカンドも含めですが…笑)これで52個目となりました。あと少しで全制覇ですが、あとはあんまりパッとしないやつしか残ってないんですよね。(笑)

IMG_4422
このように、いつもの「なんちゃってボトル撮影」はしていますが、これは帰宅後にルーティーンとして撮ったわけでして、実はこのワインは「いきなり!ステーキ」にBYOとして持ち込んで抜栓いたしました。店内でもボトルショットはこのように撮りましたが、あまりにも殺風景なので帰宅後に取り直したという次第。(笑)
IMG_0279
アメリカではBYOB(Bring Your Own Bottle)と言ってましたが、日本ではBYOと言うようですね。で、ニューヨーク周辺では抜栓料とか持ち込み料とかなく、たいていタダで持ち込めます。これは酒類販売のライセンスが取りにくいという事情で、もともとアルコールを置いてないレストランが多いからなんですが。しかし、ここ日本では抜栓は自分でやりますし、グラスを借りるだけで1000円+税を取られるのは何となく抵抗感があります。加えて、1000円くらいのワインを持ち込むのはバランス的にもったいない気がして、結局こんな感じの5000円オーバーのワインを持ってくるハメになってしまいます。(笑)


シャトーの歴史は1762年に遡ります。フランソワ・デ・ペギアン・マルキ・ド・テルム侯爵が結婚したレドゥー・デンプレット嬢が持参金としてこのシャトー(地所)を持ってきたそうで、自分の名前(爵位)をシャトーにつけたのが始まりです。セネクローズ家(Sénéclauze)が1935年に取得、現在もオーナーです。パッとしない評価のシャトーでしたが近年は投資もしっかり行ない品質向上しているようで、2014年以降コンスタントにパーカーおじさんの90点以上をもらっています。因みに今日の2016年は、おじさん92点です。

公式ページは気合入ってる感じですが、如何せんワイン情報、畑情報が薄いです。
ショップサイトに入るとさすがに若干のデータがありました。
・カベソー 58%
・メルロー 35%
・プチヴェルド 7%
ファーストラベルですが、樹齢は平均35年とそんなに古木ではないです。樽熟は新樽率50%のフレンチオーク樽で16~18ヶ月。


シャトー訪問。一応、マルゴーの鉄道駅からストビューで歩いてみました。(笑)
MarquisDTerme01
駅から歩ける距離にマルゴーの格付けシャトーが密集してるので、近辺の地図を大きくしておきます。こうして見ると一番駅から遠いのがシャトー・マルゴーですね。

恒例の「マルゴーまるごと地図」でAOCマルゴー全体を見てみましょう。
MarMargaux
AOCマルゴーの全格付けシャトーを等級付きで記入しています。
例によって、AOC Margauxの計21シャトーを以下に列記しておきます。

MARGAUX マルゴー村>(9シャトー)
(第1級)Château Margaux(マルゴー)
(第2級)Château Durfort-Vivens(デュルフォール・ヴィヴァン)
     Château Lascombes(ラスコンブ)
     Château Rauzan-Ségla(ローザン・セグラ)
     Château Rauzan-Gassies(ローザン・ガシー)
(第3級)Château Ferrière(フェリエ―ル)
     Château Malescot-Saint-Exupéry(マレスコ・サン・テグジュペリ)
     Château Marquis-d’Alesme(マルキ・ダレーム)
(第4級)Château Marquis-de-Terme(マルキ・ド・テルム)

CANTENAC カントナック村>(9シャトー)
(第2級)Château Brane-Cantenac(ブラーヌ・カントナック)
(第3級)Château Boyd-Cantenac(ボイド・カントナック)
     Château Cantenac-Brown(カントナック・ブラウン)
     Château Desmirail(デスミライユ)
     Château d’Issan(ディッサン)
     Château Kirwan(キルヴァン)
     Château Palmer(パルメ)
(第4級)Château Pouget(プージェ)
     Château Prieuré-Lichine(プリューレ・リシーヌ)

LABARDE ラバルド村>(2シャトー)
(第3級)Château Giscours(ジスクール)
(第5級)Château Dauzac(ドーザック)

ARSAC アルサック村>(1シャトー)
(第5級)Château du Tertre(デュ・テルトル)


アルサック村のデュ・テルトルや、ラバルド村のドーザックなんかを一度に入れようとするので、こんなパースになってしまいます。しかし、マルゴー村の密集度はハンパないですね。


ところで、AOCマルゴーを名乗れるのはこの4村だけではありません。
Margaux
またまたINAOの地図を拝借しますが、このようにマルゴー村の北側にあるスッサン(Soussans)村もAOCマルゴーになります。ただ、1855年のメドック格付けシャトーがひとつもないということで、いつもスルーしていますが。(笑)

エチケット平面化画像。
IMG_4232
2008年からこの現行デザインに変わってるようですね。裏ラベルには先ほど触れたような簡単な歴史が書いています。QRコードは公式ページへのリンクです。親切~。

上等ワインの証し、真贋確認システムです。
IMG_4420
専用サイトの情報ページにつながるシャトーもありますが、ここは単に「本物よ」と言われて終わりです。つまんな~い。


さあ、抜栓。
IMG_4417
抜栓したのは「いきなり!ステーキ」でですが。

コルク平面化。
IMG_4418
基本通り、ミレジム表示もしっかりしています。

Alc.13%。(pH:4.34、Brix:5.6)
ガーネット。
IMG_4421

黒ベリー、ダークチェリー。
濡れ木樽、スパイス、青野菜もかすかながら。
辛口アタック。
構造感あるんですが「薄め」の味わい…。
重々しくない個性として楽しめるかもですが、
がっつりリブロースステーキにはちょっと弱いかな…。
もうちょっとフルボディーなのを期待していました。
よ~し、飲み残しを他のものに合わせてみようっと。


*****


Château Marquis de Terme 2016
Margaux
RRWポイント 89点


Domaine de Chevalier La Petite Lune 2015

やまやで買ったAOCボルドーのワインですが、エチケットにはドメーヌ・ド・シュヴァリエ(Domaine de Chevalier)/ ベルナール家とあり、裏ラベルを見てもドメーヌ・ド・シュヴァリエの元詰めとなっています。ドメーヌ・ド・シュヴァリエはペサック・レオニャンのグラーヴ格付けシャトーで、赤・白共に格付けされている6シャトーのひとつです。AOCボルドーですから、サードワインかそれ以下だと思いますが、デザイン含めなんとなく気合が入ってそうです。試してみましょう。


IMG_4295
ドメーヌ・ド・シュヴァリエは1953年にグラーヴの格付けをされているわけですから昔から評価が高かったことは想像できます。1983年に大手酒造メーカーを所有していたベルナール家がここを取得します。現当主のオリヴィエ・ベルナール氏というのがかなりのやり手のようで、ボルドー最大の生産者協会組織であるUGCB(ユニオン・デ・グラン・クリュ・ボルドー)の会長でもあるそうです。以下の画像を見てください。今日のワインを仕掛けたのもこのお方のようですよ。

ボトルのネックについていたPOPです。(開いて撮影しています。)
DomChevalierL
ネット情報も加味して要約すると(笑)、オリヴィエ・ベルナール氏が、ドメーヌ・ド・シュヴァリエのコンサルであるステファン・ドゥルノンクール氏に「ボルドーのあんまり有名でないところのテロワールを活かしてワインを作りたいな~。いっちょ、ええボルドー作ったって~や。」と頼んだような感じです。(笑)

もう一つこのワインで特筆すべきは、「La Petite Lune(小さい月)」という名前や、エチケットの月をあしらったデザインです。これは、これまたオリヴィエ・ベルナール氏が最高の辛口ボルドー・ブランを作るためにソーテルヌで始めた「Clos des Lunes」のプロジェクトのコンセプトを継承しているのが見てわかります。これはただのAOCボルドーやサードワインなんかじゃなさそうですよ…。

ドメーヌ・ド・シュヴァリエの公式ページはこれ。

しかし、今日のワインが載ってるわけもありません。

一応、グラーヴ地区レオニャンにあるドメーヌ・ド・シュヴァリエを訪問。
DomChevalier
入り口からかなり奥まったところにあり、ストビューでは入れません。周りが自社畑に囲まれた非常にきれいな建物が奥にあります。

前述のように、ソーテルヌに新しいシャトーを2011年から始めています。その名を「Clos des Lunes」といいます。ここは辛口白のみのところですが、今日のワインのコンセプトはここから来てると思われます。公式ページはこちら。

しかし、ここにも今日のワインは載っていません。プチ・リュンヌって名前なのにね。

一応、ここも訪問してきましょう。
ClosLunes
ソーテルヌのど真ん中、シャトー・ディケムに隣接するというすごい立地です。


と言うわけで、ワイン情報はネットに頼ります。
・メルロー 70%
・カベフラ 30%
ボルドー右岸っぽいセパージュですね。コンサルのステファン・ドゥルノンクール氏がセレクトしたブドウを(アントル・ドゥ・メールあたりと思われ)実際にドメーヌ・ド・シュヴァリエのチームが醸造してるそうです。


今日のワインはドメーヌ・ド・シュヴァリエそのものではありませんが、一応訪問はしたので(笑)ドメーヌ・ド・シュヴァリエの所在をいつもの地図に追記しておきます。
DomChevalierG
グラーヴ格付けシャトーもまだまだ攻略しないといけませんね。課題多し。


エチケット平面化画像。
IMG_4142
デザインのテイストは「Clos des Lunes」のものと酷似しています。


さあ、抜栓。
IMG_4289
なんとキャップシールにもミレジムが入っています。このデザインも Clos des Lunes 譲りです。

コルク平面化。
IMG_4290
プチ・リュンヌ専用品、かつ横にミレジム入り。

Alc.13.5%。(pH:4.36、Brix:7.1)
濃いガーネット。
IMG_4294

カシス、ブルーベリー、スパイス。
華やかながら軽めの香り。
辛口アタック。
重々しくないですが、味の厚み・構造感はしっかりしてます。
かすかな酸が果実味も与えてます。
余韻もあっさりして、すべてが軽めなんですが、
全体が絶妙のバランスで作られてる気がします。
そういうのって「うまい!」って思うんですよ。


*****

Domaine de Chevalier
La Petite Lune 2015
RRWポイント 92点


Château Sociando-Mallet 2012

オー・メドックのシャトー・ソシアンド・マレです。前に2011年を試していますが、今日のは1年進んで2012年。格付け3級以上の品質があるとか、メドック一の超長熟だとか、いろいろと評価が高いようで、昔から気になっているワインです。まあ、今回はリカマンで特価だったわけなんですが…。(笑)


IMG_4196
シャトー・ソシアンド・マレは、1633年の文書によると、ソシオンド(Sociondo)という名のバスク出身の貴族が所有していたようで、相当古い歴史があります。その後、どこかで「Sociondo」が「Sociando」にスペルミスされてしまいます。(笑)1831年の所有者のマリー・エリザベス・アラレットさんがマレ家に嫁いた頃、当時の習慣は地所に自身の名字をくっつけることだったようで、こうしてとうとう「ソシアンド・マレ」の名前が完成します。バンザ~イ!
その後シャトーはいくつかの人の手を経ますが、畑は5Haほどしかなく荒れ果てていたそうです。1969年に現オーナーのジャン・ゴートロー(Jean Gautreau)さんが購入することになるんですが、この方がシャトーを見事なまでに復活させ今に至ります。現在、畑は83haにもなり年間45万本近く生産するとのこと。


公式ページは簡素ですがいい感じ。
CSM00
ただし、ワイン情報は受賞歴だけしっかり書いてあるのに、ワイン自体の詳細がありません。
この2012年に90点をつけたパーカーおじさんの記事に頼ります。
・カベソー 55%
・メルロー 40%
・カベフラ 5%
新樽率100%のフレンチオーク樽で約12ヶ月の熟成と結構贅沢です。パーカーおじさんは2015年に試飲した記事の中で、まだ10~15年以上熟成してよくなりそうと書いてます。8年じゃまだまだ若いのかしら…。

シャトー訪問。ストビューではなく空撮写真にしてみました。
CSM01
いやあ、きれいな畑に囲まれてますね~。

例によってGoogle Mapでシャトーの位置関係を俯瞰で見ます。
Soci03
オー・メドックとは言いますが、サンテステフにほぼ隣接しています。境界から歩いても5分ほどの距離。サンテステフの格付け第3級シャトー・カロン・セギュールのお隣さんです。

ボルドー左岸、メドック地区全体も俯瞰して見ます。
Medoc03
オー・メドック(Haut-Médoc)の分布、(バ)メドック(Bas-Médoc)の位置関係も把握できましたでしょうか。


エチケット平面化画像。
IMG_3490
シンプルで潔いデザインです。裏にはジャン・ゴートローさんのサインも。
「Sociando-Mallet, ... tout simplement.」のメッセージに注目。「(格付けシャトーでもクリュ・ブルジョワでもなく)ただ単にソシアンド・マレである」というジャンさんの名言のようです。


さあ、抜栓。
IMG_4188
ネックのデザインも凝ってましたが、キャップシールのエンボスもカッコいいです。

コルク平面化。
IMG_4189
ミレジム、シャトー名、シンボルマーク入り、完璧です。

Alc.13%。(pH:4.22、Brix:7.0)
濃いインキーなガーネット。褐変は見られませんね。
IMG_4193

黒ベリー、黒糖、濡れ木、スパイス。いいぞ。
辛口アタック。
程よい凝縮感と、
表層は滑らかながら厚みある構造感は立派。
重さやドギツさなく優しい味わいです。
タンニンもごくごくシルキー。
余韻もバランス崩れることなく長く続きます。
とってもおいしいんですが、
これはまだまだ熟成のポテンシャルありですね。

もう5年ぐらい寝かしたらもっと良さそう。
もう1本買っとくか?


*****


Château Sociando-Mallet 2012
RRWポイント 96点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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