Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

■ 白ワイン品種 ■

White Chocolate Moose Viognier 2019

以前、チョコレート・ムースなるIGPペイ・ドックのカベルネ・ソーヴィニヨンを試しましたが、今日のこれはそれのヴィオニエ・バージョンになります。その名も「ホワイト・チョコレート・ムース」。同じくカルディで売っていたものです。前回も思いましたが、この名前と味に因果関係はなさそうです。(笑)

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作り手は…表ラベルに「Les Producteurs Réunis à F34360 Cébazan」とあります。これはカベソー・バージョンと同じですね。前回も見た例の Union Caves Coopératives de Cébazan というワイン生産協同組合でしょう。

カルディのHPでは例によって情報ほとんどなし。

・ヴィオニエ 100%
くらいしかわかりません。しかし、表ラベルに「Vieilles Vignes」と「Oak Aged」の表記が堂々と書いてあります。何年からがヴィエイユ・ヴィーニュか不確かですし、オーク「樽」と書いてあるわけではないので、そこそこ古い木からのブドウにオークチップを漬けたやつって感じかもしれません。

例の協同組合にもう一度行っておきます。
Moose01
サン・シニアン(Saint-Chinian)の近くのセバザン(Cébazan)という町にあります。結構モダンで規模も大きそう。AOC Saint-Chinian、AOC Minervois、そしてIGP Pays d'Ocを主力にやってるそうです。テイスティングもできる直売所もあるようです。

ラングドックの地図上に白い四角で場所を示しています。AOCサン・シニアンのところ。
Languedoc_Roussillon00
今日のヴィオニエがサン・シニアン産であっても、AOCサン・シニアンの白はグルナッシュ・ブランが主体(30%以上)なので、ヴィオニエ100%ですと必然的にIGPペイ・ドックという扱いになります。

ヴィオニエはフランス・北部ローヌのコンドリューの村が原産。今でこそかなり人気の高いヴィオニエですが、1990年代になって世界中で栽培されるようになるまでは絶滅危惧種(笑)でした。
Viognier
世界中に広まったヴィオニエですが、その昔の1968年は14haまで生産量も落ち絶滅寸前だったといいます。1985年頃でも32haしかなく、ほぼローヌのみでフランス外に出ていない品種でした。その後、評論家に注目され人気が高まり、1990年代になって世界中で栽培されるようになったそうです。
フランス以外では、アメリカとオーストラリアがかなり多いですね。その他は、アルゼンチン、チリに南アってところでしょうか。フランス国内は2018年のデータで6,740haもの栽培面積があり、さすが本国、世界でダントツ(世界の54%)のヴィオニエ生産国です。なるほど、ラングドックからも今日のようなこんなワインが出てくるわけです。


エチケット平面化画像。
IMG_4815
名前が長い分、実はカベソー・バージョンより横長。


さあ、抜栓。
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無印~。コルクもこれだけ。DIAM1なだけマシだと思われ。

Alc.13.5%。(pH:4.57、Brix:7.0)
蜜のようなゴールドイエロー。
IMG_4985

洋梨、花梨、黄桃。
辛口アタック。
味わって、クールな白い花の印象が出てきました。
南仏ですが、新世界の華やかな感じではなく、
落ち着いたまとまりがあって好感が持てます。
ミネラリ―とういうか、喉越しと余韻の苦味系の味わいもいいですね。
ヴィオニエらしさがはっきりあって楽しいです。グー。


*****


White Chocolate Moose
Viognier 2019
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Gavelot Chardonnay 2019 Limoux AOP

カルディで1500円ほどのお手頃価格で売っているシャルドネですが、南仏ラングドックのAOCリムー(AOC Limoux)というだけでお買い求め。エチケットを見る限り、このワイン自体や作り手を深掘りするのは難しそうですが、リムーのシャルドネを味わいながらAOCリムーの深掘りだけでもしておくとしましょう。(笑)

IMG_4952
いろいろググってみましたが、どこかの協同組合だとは思いますが、案の定全く素性がつかめず。裏ラベルにポストコードらしきものがありましたが「モンペリエ」のものです。あとでラングドックの地図を見るとわかりますが、モンペリエはリムーからは結構離れています。カルディのサイトもほぼ情報ゼロ。今回はさすがに作り手探求はあきらめます。(笑)

せっかくなので、表ラベルにあった表記「Mis en bouteille dans la région de production」を深掘りしておきます。そこそこのワインを飲んでいたらあまり見ない表記です。(笑)

Mis en bouteille dans la région de production(生産地域にて瓶詰め)
これは「醸造したところとは別の場所で」瓶詰めした場合に表記されます。大抵はその地域か、その近くのネゴシアンによるものと考えたら良さそうです。AOCをうたってる場合はその域内もしくはその近くになるので少しマシと言えばマシです。(笑)

Mis en bouteille au château(シャトーにて瓶詰め)
Mis en bouteille au domaine(ドメーヌにて瓶詰め)
Mis en bouteille à la propriété(所有されている地所にて瓶詰め)
これらはよく見ますね。シャトーやドメーヌで生産から瓶詰めまで一貫してやってることがわかります。気を付けないといけないのは、「propriété(自地所)」は「共同組合のセラー」の意味を含むところです。なぜなら、大抵の生産者は所属する協同組合の株主であり、「自分の地所にて」をうたう権利を持っているからです。

Mis en bouteille par ~(~によって瓶詰め)
これは誰が瓶詰めをしたかだけを示すもので、大抵は「第3者」、つまりはネゴシアンです。


さて、ラングドック・ルシヨンをGoogle Map上で見て、AOCリムーを確認しましょう。
Languedoc_Roussillon
カルカッソンヌ(Carcassonne)の近く。AOCマルペールの南、AOCコルビエールの西側です。地図にも示していますが、赤・白・泡が認められたAOCです。

しかしながら、赤が認められたのが2003年のヴィンテージからと比較的最近で、もともとは白のみ、そのルーツは泡のAOCでした。リムーの発泡性ワインのルーツは1531年まで遡り、シャンパーニュよりも1世紀早く「世界最古の発泡性ワイン」はリムーなんだそうです。まとめると…。

<1938年制定AOC>
・Blanquette méthode ancestrale(=Limoux méthode ancestrale):弱発泡白
・Blanquette de Limoux(=Limoux blanquette de Limoux):発泡白

<1959年制定AOC>
・Limoux blanc:辛口白

<1990年制定AOC>
・Crémant de Limoux:発泡白

<2004年制定AOC>
・Limoux rouge:辛口赤

以上のような流れですが、始祖はやはり最初の2つ。AOC Limoux +「補助表記(Méthode ancestrale / Blanquette de Limoux)」が正式ですが、旧表示も認められています。
Blanquette méthode ancestrale は、モーザック(Mauzac)100%から作られ、「先祖代々の方法(méthode ancestrale)」の名の通り、瓶内で発酵・熟成を完結させるためオリが残った状態で濁りがあり、(糖の添加もないので)アルコールも7%程度と低くなります。
Blanquette de Limoux は(リキュール・ド・ティラージュを添加する)瓶内二次発酵なので多少モダンになりました。ただし、後にさらにモダンな Crémant de Limoux が制定されたとき、Blanquette de Limoux はモーザック(Mauzac)90%以上の使用が義務化されます。これら2つの古い発泡性のAOCは、Crémant de Limoux に置き換えられてもおかしくなかったんですが、製法や品種を古くさいままにすることでなんとか共存することができたというわけです。しかし、ワインを知ろうとする学習者にとっては複雑になって迷惑な話です。(笑)

これがリムーの歴史の象徴ともいえるモーザック(Mauzac)です。
Mausac
南西地方の AOC Gaillac(blanc)/AOC Gaillac premières côtes でもモーザックは主要品種であり、実は起源はそっちの方らしいです。因みに、Mauzac Rose というピンクの果皮の種類と Mauzac Noir という黒ブドウがあるんですが、ロゼの方はモーザックの色変異種であるものの、ノワールの方は血縁関係のない全く別の品種だそうです。

Crémant de Limoux は、シャンパーニュ以外のスパークリングに「クレマン」という用語が導入された波に乗って制定されたモダン対応(笑)のAOCです。よって、人気のシャルドネ、シュナン・ブランが主要品種になります。規定は細かいのですが、まとめると、シャルドネが40%以上、シュナン・ブランが20%以上、シャルドネ、シュナン・ブラン合わせて最大90%で、これに補助品種としてモーザック、ピノ・ノワール合わせて10~40%(モーザックは最大20%)を加えます。また瓶内熟成期間は9ヶ月とされ、Blanquette de Limoux も同じく9ヶ月です。

AOC Limoux(blanc)はシャルドネ、シュナン・ブラン、モーザックが使えますが、モーザックは必ず15%は入れないといけません。また、オーク樽での熟成が義務付けられています。これはラングドックのAOCとしては唯一の樽熟が義務付けられた白ワインだそうです
さて、ということは今日のこのワインAOC Limoux ですから、モーザックが15%入っていて、かつ樽熟成をしているということです。無名のお手頃ワインですが、ただのシャルドネと言われるよりなんだか上等な気がします。(笑)

AOC Limoux(rouge)はメルロー主体と覚えておけばいいですが、メルローは45~70%の範囲であり、最低20%はコ(Côt=マルベック)、シラー、グルナッシュをブレンドします。カベフラ、カベソーも使えますが合計で35%を超えてはいけません。

詳しくは、AOC Limoux の公式サイトというのがありますのでご参考ください。



さて、AOC Limoux の範囲をINAOの地図で見るとこうなっています。
Limoux01
リムーを含む41のコミューンが対象です。

パッとしない地図なのでやっぱりですがGoogle Mapに重ねてみます。
Limoux03
AOC Limoux の公式サイトによればこの中に57の生産者がいます。


一応、エチケット平面化画像。
IMG_4816
正体不明のワインでしたが、AOC Limoux からある程度わかりましたね。モーザックが15%以上ブレンドされていて、樽熟をしているということ。(ホントかな…。笑)

ラングドック・ワインの公式ページをやっている、ラングドックワイン委員会(CIVL=Conseil Interprofessionnel des Vins du Languedoc)はAOCを以下のようにランク付けし分類しています。リムーはグラン・ヴァンですね。

<Crus du Languedoc>
・AOC Corbières-Boutenac
・AOC La Clape
・AOC Minervois-La Livinière
・AOC Pic-Saint-Loup
・AOC Terrasses-du-Larzac

<Grands Vins du Languedoc>
・AOC Cabardès
・AOC Clairette-du-Languedoc
・AOC Corbières
・AOC Faugères
・AOC Fitou
AOC Limoux
・AOC Malepère
・AOC Minervois
・AOC Muscat-de-Frontignan
・AOC Muscat-de-Lunel
・AOC Muscat-de-Mireval
・AOC Muscat-de-Saint-Jean-de-Minervois
・AOC Picpoul-de-Pinet
・AOC Saint-Chinian

<Appellation Régionale>
・AOC Languedoc

<Dénominations Régionales>
・AOC Languedoc Cabrières
・AOC Languedoc Grès de Montpellier
・AOC Languedoc La Méjanelle
・AOC Languedoc Montpeyroux
・AOC Languedoc Pézenas
・AOC Languedoc Quatourze
・AOC Languedoc Saint-Christol
・AOC Languedoc Saint-Drézéry
・AOC Languedoc Saint-Georges-d'Orques
・AOC Languedoc Saint-Saturnin
・AOC Languedoc Sommières
・AOC Saint-Chinian Berlou
・AOC Saint-Chinian Roquebrun


さあ、抜栓。
IMG_4950
完全無印(笑)。しかし、DIAM1ではあります。

Alc.13%。(pH:4.48、Brix:6.2)
オレンジ系のイエロー。
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青リンゴ、花梨、白桃シロップ漬け。
酸を先に感じる辛口アタック。
と思ったら、それほどの酸味は感じず、
フレッシュな軽さに苦味様の風味が加わるなかなかのバランス。
ただし、水臭いとまではいかないながら、やっぱり軽め。
樽らしきものも感じませんね。

シャルドネってこんなだっけ?と思いますが、
15%以上入ってるはずのモーザックのせいだったりして…。


*****


Gavelot Chardonnay 2019
Limoux AOP
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01

Marcel Martin Louise d’Estrée Brut Méthode Traditionelle

自ら Red Red Wine と言ってるだけあって、もともと白をいただくのは少なめ。ましてや泡は何かキッカケがないと積極的には手を出さないのですが、今日のコレは「お楽しみスパークリングワインBOX」というキッカケがあったわけです。しかも、当たりならいいんですが、見事なハズレであります。(実は昨年も同じくじを引いて撃沈していますから、学習能力のなさも問題ですね。)今日は「反省文」としてこの記事を書くことにします(笑)。

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さて、Marcel Martin というロワール、ソーミュールの近くのデュエ・ラ・フォンテーヌ(Doué-la-Fontaine)という町の作り手ということは裏ラベルからわかりました。しかし、それ以上が所在含めあんまり情報がないんですよね。コスパのいいロワールのスパークリングワイン(Crémant de Loire)の生産者としてそこそこ名は通ってるようなんですが。

はい、これが踊らされたワインくじ。ドンペリが当たるとは思っていませんでしたが…。
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今日のハズレワイン、お値段を見ると、2,590円となってます。それを1,990円で買えたんだからお得じゃん!と早合点するなかれ。
瓶内二次発酵のトラディショナル方式(Méthode Traditionelle)なのはいいんですが、このチラシにあるように9ヶ月の熟成では、AOCクレマン・ド・ロワール(AOC Crémant de Loire)の規定である12ヶ月に満たないため、AOCクレマン・ド・ロワールを名乗ることができません。
じゃあ、どういう位置づけのワインかと調べたら、アメリカのスーパー大手トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)が大量輸入して安売りするアメリカ向けバージョンと同じラベルでした。トレジョ(アメリカ在住の日本人はこう呼びます。)ではいくらで売ってるかというと、なんと8.99ドル。日本円で950円ぐらいでしょうか。それを2,590円で売るとは相当なボッタクリであります。ハズレもショックですが、本当の値段を知ってさらにショックです。(笑)

公式ページは当然のように見つからず。ネット情報では、この作り手はアンジューとトゥーレーヌのエリアに30haの畑を所有し、作付けはシュナン・ブラン60%、シャルドネ20%、カベフラ20%だそうです。今日の泡は、ブドウ品種がロワールらしくシュナン・ブランなのが面白そうで、それがせめてもの救いです。セパージュを調べると、こんな感じですから。
・シュナン・ブラン 90%
・シャルドネ 10%
シャンパーニュ方式(トラディショナル方式)のシュナン・ブランの泡…。面白そう。少し元気が出てきました。

シュナン・ブランはロワールでの「Pineau de la Loire」というシノニムの他、いっぱい呼び方があるようです。南アフリカでは「Steen」でしたね。
CheninBlanc
シュナン・ブランは、2018年のDNA分析でサヴァニャン(Savagnin)と何らかの品種の自然交配で生まれたとされています。さらにこのシュナン・ブランとグエ・ブラン(Gouais Blanc)の交配から、バルザック・ブラン(Balzac Blanc)、コロンバール(Colombard)、ムスリエ・サン・フランソワ(Meslier Saint-François)といった品種が生まれたことが判明しています。

ついでに、いつもの「大ロワール全体地図」(笑)も貼っておきます。
Loire_s
ひと筋縄ではいかないロワールの全体像が見られていい地図だと思います。今日の作り手があるというデュエ・ラ・フォンテーヌ(Doué-la-Fontaine)という町はソーミュール(Saumur)のすぐ近くです。

この地図の出典は、ロワール渓谷のワインの公式ページというここからです。

わかりやすくていいサイトです。


エチケット平面化画像。
IMG_4778


さあ、抜栓。
IMG_4932
コルクの裏にも「Méthode Traditionelle」。これが唯一の「売り」なんでしょう。

Alc.11%。(pH:3.98、Brix:6.2)
ゴールドイエロー。
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黄桃、シトラス。
かすかな甘み感じる辛口アタック。
Brut って感じです。
グレープフルーツの味わい。
非常にキレのいい酸です。
かすかな柑橘系の苦味が残るのがイキですね~。

シュナン・ブランと言われればそんな気がします。
そんなこんなで実はなかなかおいしい…。(笑)


*****


Marcel Martin
Louise d’Estrée Brut
Méthode Traditionelle
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Kirkland Signature Asolo Prosecco Superiore D.O.C.G.

コストコでプロセッコを発見。コストコのプライベートブランド、カークランド・シグネチャーですが、なんと600円台です。特売ですかね、アメリカじゃ6.99ドルらしいですから、それより安い。アーゾロ・プロセッコ・スペリオーレDOCG(Asolo Prosecco Superiore DOCG)っていうのも普通のプロセッコよりちょっといいやつじゃないでしょうか。これは早速お試しです。

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コストコのカークランド・シグネチャーを試す際に苦労するのが、作り手がどこかということです。裏ラベルにヒントが書いてあるので、それを手掛かりに調べます。今回は「Distributed by C.V.B.C. & C. Spa」とあります。「Distributed」ですから作り手自体ではないかもしれませんね。場所はヴェネツィアの近くの「Fossalta di Piave」という町と書いています。わかりました。C.V.B.C. & C. Spa = Casa Vinicola Botter Carlo & C. Spa のようです。つまりは、ヴェネツィアにある大手エクスポーターのボッテール社。あれれ、ボッテール社って以前ネロ・ダーヴォラを試した時に見ましたね。

公式ページはこれです。

コストコのカークランド・シグネチャーが載ってるわけがありませんが。

一応ボッテール社を訪問しておきます。
Botter01
ヴェネチアから車で30分。小さな町の大きな工場って感じです。大手ですからね。

一応、ボッテール社の扱ってる「Prosecco Asolo DOCG Superiore」というのを見てみました。おそらく同じものじゃないかと。あまり大した情報はなかったです。
・グレラ 100%
プロセッコですからタンク内二次発酵(シャルマ方式)で作られます。

グレラ(Glera)はプロセッコの主要品種ですが、2009年まで Prosecco と呼ばれてました。
Prosecco03
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネのプロセッコがDOCGに昇格(Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCG)したのが2009年で、同時にプロセッコという品種の名前がグレラに変えられました。プロセッコという有名になった名称を「土地」に縛りつけるため、品種の名前の方を変えてしまうとは…イタリア、恐るべし。

さて、プロセッコをおさらいするのに、いつものサイトから地図を拝借。
Prosecco04
プロセッコDOC自体は、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州に渡り非常に広範囲ですね。このあたりは他にもいろんなDOCがあるので、プロセッコのみに限ったこういう地図は見やすいです。

しかし、細かく見ていくと、サブゾーンやらスペリオーレやらがあって非常に複雑になってます。上下関係でまとめると、こんなピラミッドで図示できるようです。
Prosecco02
今日の Asolo Prosecco Superiore 以上がDOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita=原産地呼称保証付き統制ワイン)になります。アーゾロ・プロセッコ・スペリオーレDOCG(Asolo Prosecco DOCG)は、2009年に Montello–Colli Asolani DOC から独立してDOCGになっています。その名残で、Colli Asolani Prosecco とも呼ばれていましたが2014年に廃止され Asolo Prosecco に統一されました。また、Montello–Colli Asolani DOC からは2011年に赤のみが Montello Rosso / Montello DOCG としてDOCG化しています。なので以上の3つはアーゾロ(Asolo)の町周辺の同じエリアが対象になります。

Superiore」があったりなかったりも気になりますが、規定ではプロセッコにはスパークリングじゃない白ワインもありまして、DOCGのプロセッコがスパークリングの場合に「Superiore」がつけられることになっています。ところが、ほとんどがスパークリングであるプロセッコにおいては、DOCGにはほぼ必ず「Superiore」がついてしまうわけです。(笑)

コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネDOCG(Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCG)がとてもややこしい。スペリオーレ(Superiore)が白(スティルワイン)や微発泡(Frizzante)の場合(ほとんどないんですが…)つけられないのは前述のとおりですが、ヴァルドッビアデーネ(Valdobbiadene)のコミューンで作られた場合、コネリアーノ(Conegliano)を省いてもいいんです。また、逆も同じ。コネリアーノ産はヴァルドッビアデーネを省いても構いません。
さらに、サブゾーンが2つ。カルティッツェ(Cartizze)とリヴェ(Rive)です。リヴェは12のコミューンと31の小区画から成り範囲が大きいです。カルティッツェは必ず「Superiore di Cartizze」という表記をつけないといけません。
しかし、いったい何パターンあるんだ、プロセッコ! やはりイタリアはカオスです~。

さて、性懲りもなくGoogle Map転記をして理解を深めますよ~。
Prosecco05
地形とエリアの相関が見たいという興味と、これをやらないと頭に入らないという個人的な事情が原動力です。(笑)
Prosecco Treviso DOC や Prosecco Trieste DOC はカッコ付きになってますが、サブゾーンであって単独のDOCではないという意味です。

また、コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネDOCG(Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCG)のエリアは、その美しい丘陵地帯がユネスコ世界遺産に認定されたそうです。
Prosecco01
2019年7月に認定されています。ユネスコのサイトに写真がたくさん載ってます。なかなかゴイゴイスーです。


ラベル平面化画像。
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さあ、抜栓。
IMG_4866
ミュズレもカークランド・シグネチャー仕様です。

Alc.11%。(pH:4.02、Brix:6.3)
クリスタルシルバーイエロー(笑)
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グレープフルーツ、ライムの香り。
辛口アタック。
青リンゴの味わいですね。
苦味成分が全体を引き締めてくれます。
これ、かなりうまいと思います。
700円でお釣りがくるとは思えない…。


*****


Kirkland Signature
Asolo Prosecco Superiore D.O.C.G.
Vino Spumante Extra Dry
WWWポイント 80点



WhiteWhiteWine01

Domaine Condamine de l’Evêque G.Bascou Picpoul de Pinet 2019

ラングドックのピクプール・ド・ピネ AOC(Picpoul de Pinet AOC)です。赤ワインが主体のラングドックにおいて白ワインのみが認められた珍しいAOCで、品種はピクプール100%というわかりやすい特徴があります。またひとつ「知識としては知ってるけど飲んだことないワイン」を見つけてしまいました。こりゃあ、試しておかないといけません。

IMG_4853
作り手は、ピクプール・ド・ピネAOCのエリアの近く、ネジニャン・レヴック(Nézignan-l'Évêque)という町にある、コンダミーヌ・レヴック(Domaine Condamine de l’Evêque)というところらしいことはわかりました。ギレム・バスクー(Guilhem Bascou)さんがオーナーで、G.Bascou が法人名になっているようです。35年前にお父様がブドウ園を購入してワイナリーを始め、ギレムさんが引き継いで15年だそうです。
ワイナリーとしてのプロフィールはだいたいわかりましたが、今日のワインのネックに、近くにあるポメロル(Pomérols)の町のワイン協同組合の名前「Les Costières de Pomérols」が入っています。どうやら瓶詰めはそこでやってるのかもしれません。つまりは、かなり小規模の作り手ということなんでしょう。

案の定、公式ページはなし(笑)。facebookは発見しましたが、ほぼ個人アカウントの内容。
仕方がないのでその組合のサイトに載っていたピクプール・ド・ピネの情報を頼ります。

・ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc) 100%
低温浸漬、シュールリー(Sur Lie)。樽はなしです。

今日の品種ピクプール(Picpoul)、本名ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc)です。
Picpoul04
非常に古くからの品種で、14世紀には「Picapoll Nigri」の記述があり、現在の Piquepoul Noir が認識されていたことがわかります。ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc)とピクプール・グリ(Piquepoul Gris)はピクプール・ノワール(黒品種)から突然変異で発生しています。なので、黒・白・グリ共に遺伝子情報は共通しています。
AOCシャトーヌフ・デュ・パプで認められた13種類のブドウの1種類がピクプールで、黒・白・グリが含まれていたのを思い出しますね。


一応、作り手訪問。結構しっかりしたお屋敷です。
Picpoul03
協同組合に頼っているとすれば、ここに醸造施設はないんでしょうか?


INAOの地図でピクプール・ド・ピネ AOC(Picpoul de Pinet AOC)の範囲を確認。
Picpoul01
トー湖(Étang de Thau)とエロー川(Hérault)に挟まれた以下の6つのコミューンです。
・Pinet
・Pomérols
・Castelnau-de-Guers
・Montagnac
・Mèze
・Florensac

これをGoogle Map上に重ねます。
Picpoul02
今日の作り手の所在も記入しています。AOCのエリアからはちょっと外れていますね。

いつものラングドック・ルシヨン網羅地図でAOCの位置関係を見ておきます。
Languedoc_Roussillon
しかし、ラングドックのAOCはたくさんあって、なかなか一筋縄ではいきませんね。Coteaux-du-Languedoc → Languedoc のような名称変更(2007年~)もするし…。

ラングドック・ワインの公式ページなるものがあって、そこではこれらAOCを以下のように分類していました。クリュやグラン・ヴァンの選定基準が今ひとつわかりませんが、上記「ラングドック・ルシヨン Google Map 転記地図」と照らし合わせてお楽しみください。(笑)

<Crus du Languedoc>
・AOC Corbières-Boutenac
・AOC La Clape
・AOC Minervois-La Livinière
・AOC Pic-Saint-Loup
・AOC Terrasses-du-Larzac

<Grands Vins du Languedoc>
・AOC Cabardès
・AOC Clairette-du-Languedoc
・AOC Corbières
・AOC Faugères
・AOC Fitou
・AOC Limoux
・AOC Malepère
・AOC Minervois
・AOC Muscat-de-Frontignan
・AOC Muscat-de-Lunel
・AOC Muscat-de-Mireval
・AOC Muscat-de-Saint-Jean-de-Minervois
AOC Picpoul-de-Pinet
・AOC Saint-Chinian

<Appellation Régionale>
・AOC Languedoc

<Dénominations Régionales>
・AOC Languedoc Cabrières
・AOC Languedoc Grès de Montpellier
・AOC Languedoc La Méjanelle
・AOC Languedoc Montpeyroux
・AOC Languedoc Pézenas
・AOC Languedoc Quatourze
・AOC Languedoc Saint-Christol
・AOC Languedoc Saint-Drézéry
・AOC Languedoc Saint-Georges-d'Orques
・AOC Languedoc Saint-Saturnin
・AOC Languedoc Sommières
・AOC Saint-Chinian Berlou
・AOC Saint-Chinian Roquebrun

ラングドック・ワイン公式のこのページから、各AOC個別の詳細ページに飛べますので概要を知るには十分です。


エチケット平面化画像。
IMG_4756
住所がポメロル(Pomérols)になってます。共同組合のあるところです。


さあ、スクリュー回転。
IMG_4850
キャップのデザイン、まんま協同組合(Les Costières de Pomérols)のものです。

これがその協同組合のピクプール・ド・ピネです。騎馬のマーク、同じでしょ。
Picpoul05
ブドウは持ち込みなのかもしれませんが、商品仕様はほぼ同じですね。

Alc.13%。(pH:4.16、Brix:6.2)
かすかに緑がかったゴールドイエロー。
IMG_4852

青リンゴ、レモン。
辛口アタック。
爽やかなラムネのようなうまさです。(笑)
かすかな苦味もいいアシストをしてくれています。
なかなかいいですね。

ピクプールの語源は「Piquepoul = lip biter(唇を噛むもの)」だそうで、
その酸味が特徴といいますが、それほどの酸はなかったです。


*****


Domaine de la Condamine de L’Evêque
G.Bascou Picpoul de Pinet 2019
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Marangona Lugana DOC 2017 Marangona

ガルダ湖はアルプスにも近い北イタリアのリゾート地。豊かな自然に恵まれた美しい湖水地帯の保養地で有名です。湖の東側はヴェネト州で、ヴェローナ周辺のDOC、バルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、ソアヴェと随分試してます。今日はガルダ湖の西側、ロンバルディア州にやってきました。その中でも白ワインのDOC、ルガーナ(Lugana DOC)をいただいてみようと思います。

IMG_4806
マランゴーナはガルダ湖の南の湖畔、ロンバルディアとヴェネトの州境のロンバルディア州側にある地元の作り手で、1600年代からの古い農家でしたが、1973年にワイナリーを立ち上げました。ルガーナDOCの中心に、樹齢10~50年の古木を植えた30haの畑を所有し、地元のテロワールを反映したクオリティの高いワインを生産しています。

公式ページはイタリア語オンリーで超シンプル。facebook見ると海外にも結構売り込んでるのに。

とりあえずデータシートはあるのでよかったですが。
・トゥルビアーナ 100%
樹齢20~30年のブドウを手摘み収穫、全房を使うようです。ステンレスタンクで発酵、そのままシュールリーで3~4ヶ月の熟成をします。

さあ、問題はルガーナDOCの主要品種、トゥルビアーナTurbiana)です。
VerdicchioNON
トゥルビアーナは地元の呼び名で、トレッビアーノ・ディ・ルガーナTrebbiano di Lugana)とも呼ぶそうです。ソアヴェでトレッビアーノ・ディ・ソアヴェTrebbiano di Soave)と呼ぶものと同じとされ、どちらもマルケ州の代表品種ヴェルディッキオVerdicchio Bianco)と同一というDNA鑑定結果が出ているようです。

しかし、ルガーナDOC公式サイトConsorzio Tutela Lugana D.O.C.)を見ると、「トゥルビアーナは長い間ヴェルディッキオの親戚とされてきて、混乱することもありましたが、最新の研究により、アロマにおいても、生育、栽培、醸造の観点からも異なる品種であることがわかっています。」と、別物であることを高らかにうたっています。(それもなんと日本語で。英語、ドイツ語、日本語のサイトがあります。フランス語はいらんの? 笑)
「とにかく、おらがトゥルビアーナは違う品種なんじゃい!」という地元愛のなせる業でしょうか。他にも「最近の科学的なテストで違う品種と判明した」とするサイトがありましたが、どちらも出典が不明なので今ひとつ説得力に欠けます。「ワイン自体の味わいも違うんだから違うんだ」とかも書いていて、とにかく違う品種であってほしいわけですね。(笑)


さあ、作り手訪問です。ガルダ湖のほとりの畑がきれいな地帯にあります。
Maragona00
ヴェネト州との州境の際々にあって、ぎりぎりロンバルディア州側にある感じです。

公式ページに所有畑の所在地図があったので、それを頼りに所有畑越しに望みます。
Maragona0
一部、所有畑がヴェネト州に入ってるのがわかります。税金とかどうなってるんでしょう。

ネットで拾ったこの地図で、ルガーナDOCとその周辺を見ていきます。
Maragona01
Bardolino DOC や Bianco di Custoza DOC は前に見てますので今回はスルー。
Lugana DOC は、San Martino della Battaglia DOC と同じエリアになってますね。これは品種の違いで、ルガーナDOCはトゥルビアーナが主要品種(90%以上という規定)なのに対し、サン・マルティーノ・デッラ・バッタリアDOCはフリウラーノ(Friulano)が主要品種(80%以上という規定)です。ルガーナDOCが1967年、サン・マルティーノ・デッラ・バッタリアDOCが1970年制定ですから、ルガーナが少し先輩です。

また、Riviera del Garda Classico DOC というガルダ湖左岸のエリアが、ルガーノDOCと重なっていますが、こちらは、Groppello(30%以上)、Barbera(25%以下) 、Marzemino(25%以下)、Sangiovese(25%以下)からの赤・ロゼか、Riesling / Welschriesling(=Riesling Italico)の白からなります。

もともとガルダ湖の周囲全部(ロンバルディア州もヴェネト州も)をカバーするガルダDOC(Garda DOC)というのが1996年にできるのですが、ヴェネト州側は Bardolino や Bianco di Custoza のみならず、Soave のエリアまでカバーしていたので、地元の生産者はそっちの地元DOCで作りますよね。
ロンバルディア州側はというと、もともと現在の Riviera del Garda Classico DOC エリアにあたるところに Riviera del Garda Bresciano DOC というのがあり、ガルダDOCのサブゾーンであったクラッシコ(Garda DOC Classico)とヴァルテネシDOC(Valtènesi DOC)を吸収した上で、2017年に Riviera del Garda Classico DOC という今の名前に変更されたという経緯があります。
ヴァルテネシ(Valtènesi)は Riviera del Garda Classico DOC のサブゾーンとして残っており、グロッペロ(Groppello)ベースの赤(リゼルヴァあり)やキアレットのDOCとなっています。
そして、驚くことに、ガルダDOCというのは以上以外という括りで、いまだ存在してるといいますから、まさにカオスです。またここでイタリア・カオス説の片鱗を見ました。
疲れたので、Garda Colli Mantovani DOC は触れません。(笑)


恒例なのでGoogle Map転記をしておきます。まあ、重ねただけですが…。
Maragona03
マランゴーナの所在を記しています。ガルダ湖の南、州境のあたりです。よく見るとわかりますが、ルガーナDOCは少しヴェネト州にまたがっています。大部分はロンバルディア州なんですが2つの州にまたがってると、よく特徴として言われます。


ラベル平面化画像。
IMG_4608
メッチャ下の方に貼ってある感じ。撮影しにくいっつ~の。おかげでインポーターシールは余裕でその上に貼ってありました。合格。(笑)


さあ、スクリュー回転。
IMG_4805
キャップにマーク入り。ギザギザのないこんなタイプでした。

Alc.12.5%。(pH:3.74、Brix:6.2)
薄いイエロー。
IMG_4803

シトラス、青リンゴ。
適度な酸が乗った辛口アタック。
味は軽めで、酸がきれいというか気持ちいいです。
ジューシーなのはこのせいですね。
ミネラル感もあまりなく、
ひたすら酸が心地よいまま爽やかに過ぎていく感じ。
味はあるんですが、やっぱり軽いかな~。


*****


Marangona
Lugana DOC 2017
Marangona
WWWポイント 77点



WhiteWhiteWine01

Montes Alpha Chardonnay 2018

チリのシャルドネをいただきます。モンテスのちょっといいレンジのモンテス・アルファです。モンテスは Montes Alpha M や Purple Angel など赤のいいのはいろいろ試してますが、そう言えば白はこれが初めてですね。チリでは間違いない作り手ですから楽しみです。

IMG_4802
モンテスは1987年創業とチリでは新しい方です。この年にリリースしたモンテス・アルファのカベルネ・ソーヴィニヨンが最初のワインだそうですが、これがいきなりの高評価。以降、チリのプレミアムワインとして国際市場への道を切り開いていく先駆者となったそうです。

公式ページはさすがチリのトップブランドという感じです。情報も豊富。

今日のシャルドネもヴィンテージ毎にデータシート完備。
・シャルドネ 100%
3種類の違うやり方で作った(MLFやったりやらなかったりとか…)ワインを最後にブレンド、35%のみをフレンチオーク樽で12ヶ月の樽熟成だそうで、なんだかややこしいことをやってます。

ブドウは D.O. Aconcagua Costa からとなっています。この D.O.(Denominación de Origen)について深掘りをしておきたいと思います。なぜなら、これはお馴染みの D.O. Aconcagua Valley とは別で、2012年に新たに設定された D.O. になるからです。いったいどのエリアになるのかということを、バルパライソ州のGoogle Mapで確認してみましょう。
Montes03
バルパライソ州は首都サンティアゴのある首都州を取り囲むように太平洋側に広がっており、アコンカグア・ヴァレーのみならず、カサブランカ・ヴァレー、サン・アントニオ・ヴァレーまでを含めてアコンカグア・リージョンRegión Vitícola de Aconcagua)を形成しています。

チリでは2011年に新しい原産地呼称表示の制度が導入されていまして、
 ●コスタ(Costa =海岸)
 ●エントレ・コルディジェラス(Entre Cordilleras =山脈の間の平地部分)
 ●アンデス(Andes =アンデス山脈)
の3つの地理条件をD.O.に付記できるようになっています。

じゃあ、D.O. Aconcagua Costa は D.O. Aconcagua Valley(Valle del Aconcagua)+ Costa なのかというとさにあらず、この翌年の2012年に別個に独立したD.O.として設定されたものになります。
Google Map上に(Costa)をつけた産地、アコンカグア・リージョンの海岸側の部分になります。つまり、アコンカグア・ヴァレーのコスタ(Zapallar と Quillota)+カサブランカ・ヴァレー+サン・アントニオ・ヴァレーという、海岸線に沿った広大な D.O. です。

今日のワインのラベルを見ると「Casablanca Vineyard」と書いてます。ブドウはモンテスのカサブランカ・ヴァレーの畑からだということです。(写真はモンテス公式サイトから)
Montes01
先ほど見たようにカサブランカ・ヴァレーもDOアコンカグア・コスタ(D.O. Aconcagua Costa)の一部ですから、DOアコンカグア・コスタを名乗ってもいいわけです。
実際、2017年のヴィンテージまで D.O. Casablanca Valley 表示でした。何を思ったか、2018年のこのワインからDOアコンカグア・コスタに変えたようです。真相はよくわかりませんが、おそらくアコンカグア・ヴァレーのコスタにあるサパジャール(Zapallar)の畑を所有してるからなんでしょう。同じく所有のカサブランカとレイダの畑と一緒に打ち出せますからね。

アコンカグア・リージョンの DO、サブリージョン、エリア、付記される地理条件のまとめです。
Región vitícola de AconcaguaValle del AconcaguaZapallar
Quillota
Hijuelas
Panquehue
Catemu
Llay-Llay
San Felipe
Santa María
Calle Larga
San Esteban
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Valle de CasablancaCasablancaCosta
Valle de San AntonioCartagena
Algarrobo
Costa
Costa
Valle de LeydaSan Juan
Santo Domingo
Costa
Costa
Valle del Marga-MargaQuilpuéCosta














(出典:Anexo:Regiones vitícolas de Chile

A

このあたりをしっかり調べたいんですが、SAG(Servicio Agrícola y Ganadero =農業牧畜庁)のサイトを見てもバッチリの資料ってないんですよね~。まあ、飲みながら調べながら、ぼちぼち追記・修正をしていくとしましょう。(笑)


ところで、モンテスの本拠地はコルチャグア・ヴァレーにある「Apalta Vineyard」です。リベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州のGoogle Mapに示しましたのでご確認を。
Montes02

これがそのモンテスの発祥の地であり、本拠地です。とっても近代的な施設。
Montes00
右にモンテスの拠点がわかる地図をつけています。北はサパジャールから南はイタタまで6拠点あるようです。


ラベル平面化画像。
IMG_4777
裏ラベルはエノテカ貼り替えですね。


さあ、抜栓。
IMG_4799
キャップシールはネックの模様含め高級感があります。コルクはこの「MONTES ALPHA」が2回繰り返しなだけなので平面化はしません。

Alc.14.5%。(pH:3.95、Brix:6.8)
ゴールドイエロー。
IMG_4801

リンゴ、シトラス、ナッツもあります。
キレのいい酸が乗った辛口アタック。
苦味もあるライムな感じの味わい。
いきいきした果実味たっぷりです。

案外、期待したのよりあっさり系でした。
こってりしすぎたシャルドネよりいいかも。


*****


Montes Alpha Chardonnay 2018
D.O. Aconcagua Costa
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Suavia Monte Carbonare 2017 Soave DOC Classico

ソアヴェ(Soave)というと、お手頃で軽い味わいのイメージですが、過去のイタ飯ブームなんかで乱造して品質を落としていたこともあったとか。しかしながら、上等なやつはやはりおいしいと聞きます。それじゃあ、ちょっといいやつを試してみようかなということで、こんなのをゲット。ソアヴェの代表的なワイナリー、テッサーリ家が醸すソアヴェ・クラッシコだそうですが、パーカーおじさんが93点をつけています。これはいいかも…って、おじさんに影響されすぎ(笑)。

IMG_4733
19世紀からソアヴェの丘フィッタ(Fittà)でワイン造りをするテッサーリ家が1982年から元詰めを始め、ソアヴェの古い呼び方「スアヴィア(Suavia)」を名乗って今に至ります。今日のワイン、パーカーおじさんの93点と書きましたが、その前年の2016年も93点。2015年も92点となかなかの評価です。

公式ページは凝った作りにして失敗してるタイプ(笑)。ワイン紹介探すのに難儀しました。

ラベルにも誇らしげに書いてありますが、
・ガルガネガ 100%
手摘み収穫、全房を圧搾、ステンレスタンクで発酵、MLFなしです。熟成はステンレスタンクで15ヶ月(シュールリー)、瓶詰め後さらに5ヶ月。結構長くやってますね。上等なソアヴェは樽を使うと聞きますが、これは樽はないようです。

Soave DOC は1968年制定。ガルガネガを70%以上使う規定です。
Suavia04
30%まで、Trebbiano di Soave(=Verdicchio)やシャルドネのブレンドが許されています。歴史的な地区(ソアヴェ周辺?)からのワインはクラッシコ(Classico)が名乗れます。いわゆるサブゾーンの扱いです。熟成は2ヶ月以上(サブゾーンは4ヶ月)の規定で樽の規定はありません。

1998年に Recioto di Soave DOCG(甘口デザートワイン、発泡)が、2001年に Soave Superiore DOCG がDOCG化しています。それぞれ熟成期間が10ヶ月、6ヶ月(Riservaは12~13ヶ月)となっています。(あれれ、今日の Soave DOC、Superiore が名乗れそうなもんですがね。)また、どちらもソアヴェDOC同様、サブゾーンとしてのクラッシコ(Classico)があります。


さあ、作り手訪問。ソアヴェの市街から北に車で15分ほどの山間です。
Suavia01
最近建て直したのか新しい建物ですね。

いつものヴェローナ周辺のDOC/DOCGをまとめた地図に所在を追記しました。
Suavia02
Valpolicella や Bardolino との位置関係もだいたいわかってきました。

しかし、これはヴェネト州のほんの西の端っこなんですよね。
Suavia03
まだまだ東側にはプロセッコはじめ大量のDOC/DOCGが存在します。課題多し…。


ラベル平面化画像。
IMG_4606
長~い1枚ものです。

インポーターシールは剥がしましたがこんなかんじでした。
IMG_4604

作り手のメッセージの、よりによって英語の方を隠すとは。みんな英語ぐらいは読みますから。アルカンさん、アカンよ。


さあ、抜栓。
IMG_4729
「SUAVIA」ロゴ入り。

コルク平面化。
IMG_4731
まあ、ここもロゴだけ。

Alc.12.5%。(pH:3.96、Brix:5.9)
薄めのゴールドイエロー。
IMG_4732

青リンゴ、白桃。
穏やかな酸を感じる辛口アタック。
スムースで滑らかな口当たりですね。
熟成の効果が感じられます。
しかし、昔から知ってるソアヴェの軽さはありますね。
ガルガネガの品種の個性なんでしょうか。
喉越しの苦味様の複雑さは最後に全体をまとめてくれます。
ちょっと、パーカーおじさんの高評価に戸惑います。


*****


Suavia
Monte Carbonare 2017
Soave DOC Classico
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01

Nikolaihof Wachau Terrassen Riesling 2014

お正月に高島屋のワインコーナーで買い求めた、オーストリアはヴァッハウ(Wachau)のトップ生産者ニコライホーフNikolaihof)のリースリングです。何種類かあったんですが、例によって一番お手頃なのをチョイス。オーストリアで初めて辛口白ワインでパーカーおじさんの100点を取った生産者ということでいいお値段がついてますからね。

IMG_4714
ニコライホーフは、紀元63年にローマ人がヴァッハウのドナウ河流域に建設したワインセラーが元になってるといいます。「2000年の歴史!」という謳い文句のようです。現在はというと、1992年にオーストリア初の demeter(デメテール)の認定を受けたビオディナミの先駆者です。
パーカーおじさんが100点をつけたのは「Nikolaihof Vinothek Riesling 1995」だそうで、17年の大樽熟成のあと2012年に瓶詰めされたものだそう。今日の普通のリースリング2014にはその片鱗はあるのでしょうか。(笑)

公式ページはワイナリーの説明やショップ・ホテル紹介はあれど肝心のワイン情報が見当たらず。

ネット情報に頼ります。インポーターはファインズ
・リースリング 100%
2000~12000Lの大樽で6ヶ月の熟成だそうです。畑はフォンシュタイン(Von Stein)らしいんですが、どこだか特定できず。今日のワイン名にある「Terrassen」というのはドイツ語で「段丘」の意味なので、ドナウ川河畔のいい具合の斜面なんでしょう。

仕事で欧州に行くとラインガウにあるヴィースバーデンばかりだったので、その昔からドイツのリースリングはしこたま飲んでいます。最近気づくのがアルザスのリースリングとドイツのはかなり味わいが違うこと。面白いな~と思う訳です。
Wachau03
オーストリアも違いがあるとこれまた楽しそうです。そう言えばオーストリアのリースリングってこれが初めてかも。


ニコライホーフを訪問します。マウターン・アン・デア・ドナウ(Mautern an der Donau)というドナウ川の河畔の小さな町にあります。かなり大きな中庭がありますね。
Nikolaihof01
ストビューでは中に入れませんが、レストランになってるようです。


さて、ヴァッハウ含めたドナウ川流域の産地の位置関係を把握します。ニコライホーフの場所も示してますのでご確認を。
Wachau02
ヴァッハウDACWachau DAC)としていますが、なんと昨年2020年に DAC(Districtus Austriae Controllatus)になっていました。近年どんどんDACが増えているようです。右上にインポーズしたオーストリア西部の地図で各DAC他ワイン産地がザクっと確認できます。

ヴァッハウDAC認定記念で、全DAC含むワイン産地を列挙しておきましょう。

<Niederösterreich(Lower Austria)
・Weinviertel DAC
・Kamptal DAC
・Kremstal DAC
・Traisental DAC
・Carnuntum DAC(2019年DAC化)
・Wagram
Wachau DAC(2020年DAC化)
・Thermenregion

<Wien(Vienna)
・Wiener Gemischter Satz DAC

<Burgenland>
・Leithaberg DAC
・Neusiedlersee DAC
・Mittelburgenland DAC
・Eisenberg DAC
・Rosalia DAC
・Ruster Ausbruch DAC
(Rustの貴腐ワイン。30° KMW以上のTrockenbeerenauslese。2020年DAC化)

<Steiermark>
・Südsteiermark DAC
・Vulkanland Steiermark DAC
・Weststeiermark DAC

<Bergland>(上記以外の産地みたいな感じ)
・Kärnten
・Oberösterreich
・Salzburg
・Tirol
・Vorarlberg

知らないうちにDACが増えてました。最新情報は常にチェックが必要ですね。


そう言えば、ヴァッハウにはちょっと変わった独自の格付けがありましたね。
Vinea Wachau(地域保護協会)によって以下の3ランクが設定されています。
・Steinfeder(羽のような草)〈15~17° KMW、Alc.11.5%以下〉
・Federspiel(鷹狩り)〈17~18.2° KMW、Alc.11.5~12.5%〉
・Smaragd(エメラルド色のトカゲ)〈18.2° KMW以上、Alc.12.5%以上〉
ネーミングのイラストを見つけたので貼っておきます。
Wachau01
イメージ湧きましたね。しかし、トカゲが一番上等なんだ…。


ラベル平面化画像。
IMG_4571
ユーロリーフ、デメテールのマークが誇らしげですね。

インポーターシールは裏ラベル隠さないものの微妙に重ねてました。
IMG_4569
裏ラベル隠さない努力は買いますが、ここまでするなら重ねないでください。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_4710
ネックにもコルクにも「demeter」。よっぽどビオディナミに心酔してるんでしょうか。

コルク平面化。
IMG_4711
コルクに demeter マークつけるの初めて見ました。

Alc.12%。(pH:4.06、Brix:6.0)
ゴールドイエロー。
IMG_4712

ライム、梨。ペトロールありですね。
フルーティ、甘みが若干ある辛口アタック。
酸味もフルーティな感じでいいですね。
グレープフルーツ、甘夏のような味わいを感じます。
最後まで生き生きフレッシュが続きます。
2014年でこの味わい、なかなか気に入りました。


*****


Nikolaihof
Wachau Terrassen Riesling 2014
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Sensi Vegante Vernaccia di San Gimignano DOCG 2019

有名な赤ワインばかりのトスカーナ州にて、唯一の白ワインのDOCGであるヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノVernaccia di San Gimignano DOCG)。これはお試ししないとと手に取りましたが、発見したのがコストコであり、もろヴィーガンっぽいネーミングのビオワインであることが少々気になります。(笑)

IMG_4707
センシィは1890年まで遡る歴史のある家族経営ワイナリーで、現当主マッシモ・センシィさんの代で事業を拡大、品質の高いワインを世界に安定供給しているんだとか。

公式ページはさすがしっかりしたのがあります。

ところが今日のビオワインのシリーズが載ってないんですよね。

困ったなと思ってると、Sensi Organic Wines というビオワイン専門の公式ページを発見。
Sensi02
今日の「Vegante」なるシリーズも載ってるんですが、キヤンティのみでヴェルナッチャ~がありません。DOCGの規定では Vernaccia di San Gimignano を85%以上使うことになっています。


このヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノという品種ですが、これまたイタリアのDOC規定のいい加減なとこなのですが、いろんな種類のヴェルナッチャ~というブドウが各地で認められています。で、これらすべて全くの別品種というから驚きです。同じ系統でさえないそうです。
Vernaccias
亜種ではありましたが、ランブルスコマルヴァジーアなんかもいっぱいありましたね。ほんとイタリア、土着品種がたくさんあるのは結構なのですが、正直カオスです。(笑)

主だったヴェルナッチャ~と名乗るDOC/DOCGをまとめた画像を拾いました。
Vernacciass
Vernaccia di San Gimignano DOCG は Vernaccia di San Gimignano が85%以上ですし、
Vernaccia di Oristano DOC は Vernaccia di Oristano 100% なので、微妙に間違ってますが。


作り手訪問と行きましょう。ランポレッキオ(Lamporecchio)という町にあります。
Sensi01
キヤンティのエリアですね。さすがに敷地、施設、でかいです。

今日のヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノDOCGはサン・ジミニャーノ(San Gimignano)のコムーネ周辺で、センシィからは車で1時間ほど南下したところにあります。
SanGimignano
美しい塔が立ち並んでいることでよく知られており、1990年には「サン・ジミニャーノ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録されています。行ってみたいですね~。

ネットで拾ったトスカーナ州の地図で位置関係を見ておきましょう。
Toscana_Map_N
Vernaccia di San Gimignano DOCG 見つかりましたか。キヤンティ・クラッシコの西側です。1966年に早々とDOCになっており、最初のDOCのひとつです。1993年にDOCGに昇格して今に至ります。
因みに、同じゾーンで San Gimignano DOC というのが1996年にできています。これはヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ以外の白(マルヴァジーア、トレッビアーノ)と赤ワインが対象です。

このトスカーナのDOC/DOCG地図を例によってGoogle Mapに重ねてみました。
Toscana_Map_O
センシィの場所も印をつけましたので、元の地図と見比べて全体を把握しておきましょう。


ラベル平面化画像。
IMG_4524
ユーロリーフのビオワイン。ヴィーガンワインとも書いてます。ワイン名が「Vigante」(=ヴィーガン)ですからね。ヴィーガンだと清澄で卵白など動物性のものを使いません。そもそも無濾過・無清澄のようですが。

インポーターシールは頑張って3ヶ国語で書いてある解説を丸隠しでした。
IMG_4523
きれいに剥がせなかったし、三菱食品さん、恨みますよ。


さあ、抜栓。
IMG_4708
キャップは「SENSI」のロゴのエンボスです。

コルク平面化。
IMG_4705
未来のコルク、ノマコルクです。

Alc.13%。(pH:4.26、Brix:6.1)
薄めのイエロー。
IMG_4706

白い花、洋梨…香りは少ないです。
酸味が乗った辛口アタック。
その後、酸は出しゃばらなくていいのですが軽い味わいです。
瓜のような、スイカの白いところのような薄い味わい(笑)。
かすかな苦味様の感じが救いです。

これはヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノの実力か、
ビオ、ヴィーガンのせいなのか…。


*****


Sensi Vigne e Vini
Vegante
Vernaccia di San Gimignano 2019
WWWポイント 76点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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