Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

 -- ジュラ・サヴォワ

Michel Tissot & Fils Crémant du Jura Rosé Brut

ジュラの泡、クレマン・デュ・ジュラCrémant du Jura)のロゼをいただきます。このAOCは白とロゼがありますが、ピノ・ノワールとローカル品種の黒ブドウを使ったロゼの方が面白そうなのでお試しです。お勉強だけしていると、変な形のクラヴランに入った黄ワイン(Vin Jaune)が6年も熟成してるとか、藁の上で陰干しする藁ワイン(Vin de Paille)だとか、ジュラを知識先行の奇異の目で見てしまいますが、実際は多様で個性的なワインがいろいろあって楽しいということがわかってきました。やはり、「百聞は一飲にしかず」です。(笑)

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実は結構歴史の古いジュラにおいて、ジュラ最古の生産者であり、ジュラで初めての瓶内二次発酵スパークリングを生み出したのが、このワインに名前のあるティソ家なんだそうで。
ジョセフ・ティソ(Joseph Tissot)さんが、1896年に Maison Tissot というネゴシアンを立ち上げ、自社ワインや近隣の協力農家からのブドウでワインを作って売り出します。1920年には息子のミシェル・ティソ(Michel Tissot)さんがスパークリングワインの生産を始めたそうです。なるほど、今日のワイン名はここから来てそうですね。
1948年にこのミシェル・ティソさんは、ジュリエット・クラヴラン(Juliette Clavelin)さんと結婚するんですが、このジュリエット・クラヴランさんのご先祖がヴァン・ジョーヌ(Vin Jaune)用の620mlビン、クラヴラン(Clavelin)の名前の元になってるというので驚きました。ティソ家はまさにジュラの歴史ですね。
ミシェル・ティソさんのメゾン・ミシェル・ティソは、2005年に同じくジュラの名門ネゴシアン(1632年から続くそうです)であるアンリ・メール(Henri Maire)に買収されています。ここはティソ・メール(Tissot Maire)というブランドでクレマン・デュ・ジュラを展開しているんですが、一部ミシェル・ティソ(Michel Tissot & Fils)ブランドも残しているようです。今日のワインがそれですね。

ティソ・メールの公式ページはこれ。以上の歴史はここからいただきました。

今日のワインもこのティソ・メールのものと同じスペックと思われます。
・ピノ・ノワール
・トゥルソー(Trousseau)
・プルサール(Poulsard)
比率は不明ですが、ピノ・ノワールが主体に若干のトゥルソーとプルサールとあります。1995年制定のAOCクレマン・デュ・ジュラの規定ではこれら3つの品種が50%以上であればOKです。瓶内二次発酵の「Méthode Traditionelle」にて熟成は澱と共に9ヶ月との規定ですが、これは12ヶ月やっているようです。

ピノ・ノワール、トゥルソー、プルサールの外観です。
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何%かはわかりませんが、しっかりローカル品種が入ってるのがうれしいですね。
クレマン・デュ・ジュラAOCの白(Blanc)でも、現地のシノニムでムロン・ダルボワ(Melon d'Arbois)と呼ばれるシャルドネに加え、ピノ・ノワールとトゥルソーを合わせて70%以上にしないといけない規定です。白品種のサヴァニャン(Savagnin)も使用可ですが必須ではありません。黒ブドウがかなり幅を利かせていると言えますね。

アンリ・メール、もしくはティソ・メールを訪問。アルボワ市街から車で10分の郊外です。
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上空から見ると近代的でかなり大きな施設であることがわかります。


さて、AOCクレマン・デュ・ジュラの範囲ですが、このようにジュラ全域です。
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これは、広域の AOC Côtes du Jura(赤・白・ロゼあり。Vin Jaune、Vin de Paille も全域であります。)と全く同じ範囲です。

以前描いた地図でジュラ全域をGoogle Map上で見ておきましょう。
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緯度的にはボーヌ以南のブルゴーニュとほぼ同じで、距離も車で1時間以内の距離です。遠く離れたシャブリがなんでブルゴーニュ?と思うぐらいジュラの方が近い。(笑)

ジュラ・ワインの公式ページにもっといい地図がありましたので貼っておきます。
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地図の形状が違いますが、対象コミューンと実際の栽培範囲との差なんでしょうね。ずいぶんとジュラが身近に思えてきました。そろそろ黄ワインや藁ワインにも手を出そうかな…。


エチケット平面化画像。
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さあ、抜栓。
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あちこちジュラとは書いてますが、ミュズレは無印です。

Alc.12%。(pH:3.89、Brix:6.7)
サーモンピンク。
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ベリーっぽくもあり白桃っぽくもあり。
辛口アタック。
苦味様の複雑味は黒ブドウ由来ですかね。
奥行き感じる泡としてなかなか秀逸と思います。
白ワインカテゴリー(WWWポイント)で評価します。


*****


Michel Tissot & Fils
Crémant du Jura Rosé Brut
WWWポイント 79点


Jean Perrier et Fils Savoie Pinot Noir 2018 Cuvée Gastronomie

サヴォワのピノ・ノワールをいただきます。以前、ビュジェBugey AOC)のピノ・ノワールを試して良かったので、その類推でサヴォアで試してみます。サヴォワAOC(Savoie AOC)の赤は、ガメ、ピノ・ノワール、モンドゥーズが主要品種で、これら3種が作付けの90%を占めないといけません。白主体のAOCなので赤は全体の2割ほどですが、ピノ・ノワールは主要品種ですから、しっかり作ってるんじゃないかと期待します。

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作り手のジャン・ペリエ・エ・フィスは1853年創業、7代続くサヴォアの老舗です。ドメーヌ名にもなっている3代目のジャン・ペリエさんが規模を拡大、その息子のヴィクトールさんが1947年にサヴォアで初めて自社瓶詰めを始めるなど、サヴォアのワインを牽引してきた作り手と言えるかもしれません。実際、公式ページにはドメーヌの歴史の前にサヴォワ・ワインの歴史が書かれています。(笑)

公式ページは動画を使ってサヴォアの雰囲気が伝わるいい感じのものです。

今日のピノは「Cuvée Gastronomie」という副題が示すように日常の食事に合わせるデイリー・レンジのようですが、きちっと紹介も載ってます。
・ピノ・ノワール 100%
手摘み収穫、MLFあり、樽はなしです。早飲み仕様、2年内の消費を推奨だそうで。
ブドウは、ブルジェ湖(Lac du Bourget)北側のショターニュ(Chautagne)とジョンジュー(Jongieux)、イゼール川(L'Isère)流域の渓谷(La Combe de Savoie と呼ばれる)など複数の場所から来ているそうで、どうりで「Vin-de-Savoie+産地名」が名乗れないわけです。

各ワイン紹介と共に、ブドウと畑の写真が載ってました。親切~。
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と思ったら、ピノ・ノワールの写真はモンドゥーズと同じものでした。(笑)

さて、作り手訪問です。
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以前モンドゥーズを試したドメーヌ・イヴ・ジラール・マドゥーの近くでした。シニャン(Chignin)の駅を挟んで反対側です。


サヴォワAOC(Savoie AOC)もしくはヴァン・ド・サヴォアAOC(Vin-de-Savoie AOC)の範囲をお馴染みのINAOの地図で見てみましょう。サヴォア全域対象のAOCというのがわかります。
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この地図で「Vin-de-Savoie+産地名」の16地域もわかりますね。

そしていつものGoogle Map転記地図。作り手の所在も書き込みました。
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とどのつまり、Vin-de-Savoie(もしくは単にSavoie) 、Roussette-de-Savoie、Seyssel の3つしかAOCはないんですが、「Vin-de-Savoie+産地名」x 16 と 「Roussette-de-Savoie+産地名」x 4 の地理的名称付きバージョンと、Crémant de Savoie、Vin de Savoie Mousseux、Vin de Savoie Pétillant、Seyssel Mousseux、Seyssel Molette などが話をややこしくしています。違いや位置づけはINAOのサイトなんかで調べましょう。(笑)


エチケット平面化画像。
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シンプルなデザイン。山の稜線のようなライン。嫌いじゃないです。

はい、例によってインポーターラベルはこのありさまです。
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フランス語だからって作り手のメッセージを隠してはいけませんね。


さあ、抜栓。
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キャップにエンボスでドメーヌのロゴ。「SAVOIE」&エチケットと意匠を合わせたネックの模様もいいですね。

コルク平面化。
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これは完全に汎用品でした。2年で飲み切り推奨ですからDIAM1でいいんでしょう。

Alc.12%。(pH:4.24、Brix:6.6)
クリアできれいなローズ系のルビー。
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フランボワーズ、チェリー、かすかな佃煮香も。
ハーブでなくミントっぽいかな。
酸味がかすかに乗った辛口アタック。
うっ、軽いな…。
厚み、複雑味を期待するのは酷かもしれません。
ただ、酸とフワッとした苦味がバランスを取ってくるので、
案外と楽しめることが判明します。

油淋鶏にバッチリ会いました。(笑)
へたなブルゴーニュより、こんなピノもありです。


*****


Jean Perrier et Fils
Savoie Pinot Noir 2018
Cuvée Gastronomie
RRWポイント 88点


Domaine Yves Girard-Madoux Vin de Savoie Mondeuse 2017

以前、ビュジェ(Bugey AOC)を試したのは無難にピノ・ノワールでしたが、
Bugey AOCでは、ガメとモンドゥーズ(Mondeuse)の単一品種もありました。
モンドゥーズは隣のサヴォワを代表する品種だそうで、以来気になってました。
本家サヴォワのモンドゥーズをお取り寄せしましたので、試してみましょう。


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以前 Roussette-de-Savoie を試した時、Vin-de-Savoie(もしくはSavoie)は、
16ヶ村だけ後ろに村名を付け、コミューン単独のAOCを名乗れることを知りました。
今日の作り手は、その内の1つ、シニャン(Chignin)村にあります。
1960年代から続く Vignoble de la Pierre というところですが、4代目現当主の
イヴ・ジラール・マドゥーさんは Domaine Yves Girard-Madoux と名乗ってます。
リュット・レゾネを実践し地元のレストランでも人気が高いとか…。


AOC Vin-de-Savoie(もしくはSavoie)は、白・赤・ロゼ・発泡ロゼとあり、
赤に限ると、ガメ、ピノ・ノワール、モンドゥーズ・ノワールが主要品種です。
他の補助品種もありますが、この3種が作付けの90%以上ないといけません。
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Tressot Noir と Mondeuse Blanche との自然交配で生まれたのがモンドゥーズ。
Mondeuse Blanche はシラーの母親にあたります。(父は Dureza。)
ほぼサヴォワ(Savoie)とビュジェ(Bugey)でしか栽培されていません。


公式ページはフランス語のみですが、内容は充実。

・モンドゥーズ 100%
粘土石灰質土壌の平均樹齢30年のモンドゥーズをステンレスタンクで発酵・醸造。
全房、除梗のみ、除梗・破砕の3種類の混合なんて書いてますが、今ひとつ意味不明。(笑)
インポーター情報も貼っておきます。


さあ、サヴォワ県シニャン村の作り手訪問。
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背後が山の斜面で、向かいの Vin-de-Savoie Apremont や Abymes が見渡せます。


位置関係や他の産地をGoogle Map上に描いたサヴォワ地図で確認しましょう。
(Domaine Yves Girard-Madoux も書き込んでます。シニャン村を探せ!)
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通常の Vin-de-Savoie と Roussette-de-Savoie はサヴォワほぼ全域が対象ですが、
前述の Vin-de-Savoie+村名を名乗れるところ(16ヶ村)を以下に列記します。

・Vin-de-Savoie Abymes
・Vin-de-Savoie Apremont
・Vin-de-Savoie Arbin
・Vin-de-Savoie Ayze
・Vin-de-Savoie Chautagne
・Vin-de-Savoie Chignin(今日の作り手)
・Vin-de-Savoie Chignin-Bergeron
・Vin-de-Savoie Crépy(もとは Crépy のみ)
・Vin-de-Savoie Cruet
・Vin-de-Savoie Jongieux
・Vin-de-Savoie Marignan
・Vin-de-Savoie Marin
・Vin-de-Savoie Montmélian
・Vin-de-Savoie Ripaille
・Vin-de-Savoie Saint-Jean-de-la-Porte
・Vin-de-Savoie Saint-Jeoire-Prieuré

以上、ABC順に並んでますので、地図と照らし合わせて楽しんでください。(笑)
ややこしいことに、各地独自の品種規定なんかがあります。割愛しますが。(参考:INAO

また、Roussette-de-Savoie+村名の4ヶ村も挙げておきます。
これは品種がルーセット(=アルテス)に限定されますから助かります。

・Roussette-de-Savoie Frangy
・Roussette-de-Savoie Marestel
・Roussette-de-Savoie Monterminod
・Roussette-de-Savoie Monthoux

クレピー(Crépy)はシャスラ(Chasselas)主体(大抵100%)の白なんですが、
現在は「Vin de Savoie Crépy」と、Vin-de-Savoie軍団の軍門に下ったようなので、
セイセル(Seyssel)のみが単独名のAOCということになりますね。

セイセルは、基本 Roussette (=Altesse) 主体の辛口白ですが、ややこしいことに、
ローカル品種のモレット(Molette)100%にすると Seyssel Molette が表示できます。
また、セイセルはスパークリングの方が主流で Seyssel Mousseux という単独AOCです。
モレット(Molette)主体のシャンパーニュ方式(瓶内二次発酵)ですが、
ルーセットを10%以上ブレンドすることというイミフな規定があります。(笑)


エチケット平面化画像。
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お洒落なデザイン。モンドゥーズの「M」がいっぱいです。
しかし、真ん中は何故にスイス国旗?
インポーターシールは最初からこの位置です。えらい。


さあ、抜栓。
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まあ、汎用品ですね。

コルク平面化。
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みんな大好きノマコルク。(笑)サトウキビ由来のバイオプラスチック製です。

Alc.12.5%。(pH:3.85、Brix:6.2)
濃い紫系ガーネット。
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チェリー、プラム、黒糖かリコリスか…何か。
酸味が特徴的ですが辛口アタック。
酸味のせいか軽めの味わいに感じます。
薄っぺらくはないんですが、
重み・厚みは最小限ですね。
タンニンも効いてるのがわかります。
余韻はあっさり終わりました。

ピノ寄りの味わいに感じました。
だからか、中華に合わせて正解でした。


*****


Domaine Yves Girard-Madoux
(Vignoble de la Pierre)
Vin de Savoie Mondeuse 2017
RRWポイント 88点


Domaine des 13 Lunes Une Hirondelle Rousette de Savoie 2018

ちょっと前にジュラの赤を試しましたが、今日はその少し南のサヴォワの白です。
サヴォワ(Savoie)では生産量の70%が辛口白で、ジュラ同様土着品種が豊富。
アルテス、シャスラ(スイス原産とも)、ジャケールが代表的なサヴォワの品種。
今日のワインはAOC Roussette-de-Savoie。アルテス100%で作られるAOCです。
ルーセットというのがアルテスのシノニム、と言うっか、現地での呼称です。
AOC名になるくらいですから、現地呼称の方が一般名称より通りがよさそうです。


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作り手はDomaine des 13 Lunes。「ドメーヌ・13の月」という意味です。
何やらビオディナミくさい名前だなと思ったらその通りでした。(笑)
DRCやルフレーヴにビオディナミを伝授した巨匠ピエール・マッソンの後継ぎ、
ヴァンサン・マッソンに師事したシルヴァン・リオタールさんが、
2016年にサヴォワに設立した超新星自然派ドメーヌなんだそうです。


公式ページはシンプルで必要最小限の情報のみ。

よってインポーター情報に頼ります。
・ルーセット(アルテス) 100%
白は除梗せず、80%をグラスファイバー製タンクで、20%を228リットルの樽
(オーク50%、アカシア50%)で発酵後、そのまま10ヶ月間熟成だそうです。

AB (Agriculture Biologique) 認証をFR-BIO-15にて、ビオディナミのデメテール
(Demeter) 認証も2020年取得予定だそうです。認証って時間かかるんですね…。


さて、サヴォワとイゼールの県境の「Abymes」という所にある作り手訪問。
後ほど地図で確認しますが、峡谷の間の一面ブドウ畑の超田舎です。(笑)
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畑の向こうにドメーヌを確かに発見しましたが、やはりストビューでは近づけず。
しかし、このテロワール、雰囲気、好きだな~。


例によって、謎に包まれた(?)サヴォワをGoogle Map上に表しますよ!
一応、該当コミューンなど調べつつ線を引いたのでそんなに悪くないです。(笑)
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まず、Vin-de-SavoieRoussette-de-Savoieはサヴォワほぼ全域が対象です。

Vin-de-Savoieは、ジャケール(Jacquière)、ルーサンヌ(Roussanne)
<サヴォワではBergeronというシノニムで呼びます。>、ルーセット
(Roussette=Altesse)、シャスラ(Chasselas)、グランジェ(Gringet)
<オート・サヴォワ県原産のローカル品種>などを使った辛口白が主体。
モンドゥーズ(Mondeuse)、ペルサン(Persan)などのローカル品種や、
ガメ、ピノ・ノワールを使った赤・ロゼもこのAOCで作られます。

Roussette-de-Savoieは今日のワインですが、Roussette (=Altesse) 100%。
名前からしてルーセットですから当然ですよね。逆にルーセットは、
どれだけサヴォワ全域に広く栽培されているんだってことですよね。

で、Vin-de-SavoieRoussette-de-Savoieは、それぞれ後ろに村名を付け、
そのコミューン単独のAOCを作ります。Roussette-de-Savoie ~ は、
品種がルーセットに決まっていていいんですが、Vin-de-Savoie ~ の場合は、
主要品種が微妙に違ったりとその地域の特色があるのでややこしいです。
全部調べて書きませんが(笑)、例えば、Vin-de-Savoie Ayzeの場合、
主要品種がサヴォワ全体ではマイナーなグランジェ(Gringet)になります。
これら後ろにコミューン名がつくAOCは地図に書き込んでますのでご確認を。

今日の作り手Domaine des 13 Lunesは、Vin-de-Savoie Abymesにあります。
このAOCではジャケール(Jacquière)の白が主流だそうですが、確かにここは、
ジャケール100%のVin-de-Savoie la Mise en Abymesというのも出しています。

~ de Savoieが付かない村名単独のAOCが2つあります。一つがレマン湖近く、
クレピー(Crépy)です。ここはシャスラ(Chasselas)主体(大抵100%)の白。
(現在は「Vin de Savoie Crépy」と、Vin-de-Savoie軍団に統合されてるようです。)

もう一つがセイセル(Seyssel)で、Roussette (=Altesse) 主体の辛口白です。
ローカル品種のモレット(Molette)100%にするとSeyssel Moletteが表示できます。
セイセルはスパークリングの方が主流でSeyssel Mousseuxという単独AOCです。
モレット(Molette)主体のシャンパーニュ方式(瓶内二次発酵)ですが、
ルーセットを10%以上ブレンドする規定があります。ややこしや~。

地図を描いていて気づきましたが、セイセルはローヌ川を挟んで2つあります。
アン県(Ain)側とオート・サヴォワ県(Haute-Savoie)側どちらもセイセル。
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もちろん、どちらもAOC Seysselになりますからご安心を。(笑)


いっぱいローカル品種やら初耳のブドウが出てきたのではないでしょうか。
これ見ても仕方がないですが(笑)一応どんな品種だか雰囲気だけでも…。
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ねっ。違いなんてわかんないよね~。(笑)

ええい!ついでにこれも行っときますか!
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とにかく、サヴォワはローカル品種が多くてユニークということだけ、
覚えておきましょう。(笑)


エチケット平面化画像。
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裏ラベルはないですが、よく見ると裏に書くお約束事のようなことは、
表ラベル下の青い部分に書かれていますね。AB、Demeter申請中とも。

裏はインポーターラベルのみでしたので別撮り。
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ヌーヴェル・セレクション公式サイトに今日の作り手の紹介があります。


さあ、抜栓。
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一応コルクは13 Lunes専用品ですが、表面ボロボロ。

コルク平面化しておきます。
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あまり上等なコルクではなさそう。これがビオディナミ?(笑)

Alc.12%。
ゴールドイエロー。
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青リンゴ、花梨、ネーブル。
キラキラした白い花を想像する香り。
爽やかな甘みを感じさせますが、辛口アタック。
白桃、黄桃両方を連想する味わいです。
後味に花梨風味も来ますね。

よく冷やして夏に飲むと最高って気がしました。
サヴォワ、なかなか面白いじゃないの。


*****


Domaine des 13 Lunes
Une Hirondelle
Roussette de Savoie 2018
WWWポイント 79点



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Domaine Baud Génération 9 En Rougemont Côtes du Jura Poulsard 2018

そうだ、フランス・ジュラのワインを飲もう。ということでネットでお取り寄せ。
ジュラなら黄ワイン(Vin Jaune)や藁ワイン(Vin de Paille)やらも興味を引きますが、
ここは赤でしょうということで、ジュラの稀少品種プルサール100%を入手。
外出自粛が続く中「いろんなワインをお取り寄せでお家で飲もう」シリーズです。(笑)


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ジュラ広域のCôtes du Jura AOCですが、プルサール(Poulsard)のモノセパージュ。
トゥルソー(Trousseau)やピノ・ノワールとブレンドすることが多いそうですが、
お試しにはブレンドよりこんな単一品種の方が面白そうです。
しかし、ヴァン・ジョーヌを入れるクラヴラン(Clavelin、620ccの小ぶりの瓶)
ではないですが、肩の張った少し変わった形の瓶ですね。一応、750mlです。


作り手は、ジュラのワインの中心地であるアルボワ(Arbois)ではなく、
L'ÉtoileとChâteau-Chalonの間にあるDomaine Baud Génération 9というところ。
九代目ドメーヌ・ボーって意味ですが、1742年から数えて本当に9代目だそうで。
ジェネラシオン・ヌフって、三代目 J SOUL BROTHERSみたいですね。(笑)

公式ページは情報多く、なかなかちゃんとしてます。

ただ、今日のワインは、
・プルサール(Poulsard) 100%
で、伝統的な作り方くらいしかわかりません。
プルサールは果皮が薄く、アントシアニン(色素)も少なく、黒ブドウと言っても、
オレンジ色に輝くクリアな赤ワインになります。モノによってはほぼロゼだったり。

あまり違いは判りませんが、写真でジュラの黒品種を見ておきましょう。
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この作り手のfacebookで黒ブドウの写真を見つけ、プルサールかなと思いましたが、
このサンプル写真で見比べても判別付かず。(笑)


さて、Château-ChalonとL'Étoileの間にあるドメーヌ訪問してみましょう。
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こじんまりしてるようで、広い店舗や地下カーヴが備わってます。

所有畑は全部で22ha。AOCの内訳は以下の通り。
・AOC Côtes du Jura:15.5ha
・AOC Château-Chalon:3.5ha
・AOC L'Étoile:3ha
Château-Chalonはサヴァニャン100%のいわゆる黄ワイン(Vin Jaune)のみ、
L'Étoileも黄ワインと藁ワイン(Vin de Paille)と辛口白で、白ばっか。
ということで、黒品種はAOC Côtes du Jura(ジュラ全域)のどこかになります。

ただ、この作り手は白品種の方が圧倒的(76%)です。以下が作付け面積比。
・シャルドネ(=Melon d'Arbois)57%
・サヴァニャン(Savagnin)20%

・トゥルソー(Trousseau)10%
・プルサール(Poulsard)7%
・ピノ・ノワール(=Savagnin Noir)7%

(=)はジュラ地方でのシノニムです。
これらから、Vin Jaune、Vin de Pailleの他、泡のCrémant du Jura(白・ロゼ) 、
Macvin du Jura(VDL、Vin de Liqueur)という即ち酒精強化ワインも作っています。
クレマン・デュ・ジュラとマクヴァン・デュ・ジュラはAOCです。


さあ、恒例Google Map書き込みマップ。まずドメーヌを見つけてください。
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AOC ArboisやChâteau-Chalon、L'Étoileの範囲は真ん中の地図を参照。
アルボワ・ピュピラン(Arbois Pupillin)なんてAOCもありますね。
で、今回なんとブルゴーニュのコート・シャロネーズとマコネも入ってます。(笑)
ボーヌからアルボワまで車で1時間の距離でした。案外ジュラって近い?

やはり最後はフランス地図を眺めておきましょう。(笑)
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どうも地域ごとに区切って覚えると地域間の距離や位置関係が掴めません。
グラン・オーセロワがブルゴーニュなんだったら、ジュラの方が近い!(笑)
まあ、この地域分類は、品種や文化含めた歴史的なものなんでしょうけど。


エチケット平面化画像。
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裏ラベルに公式ページと同じ説明があります。プルサールの色を出すために、
しっかり毎日のルモンタージュ・ピジャージュが欠かせないようですね。
インポーターはヌーヴェル・セレクション。作り手紹介のページがあります。


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルクは汎用品。ボトルにあった金メダル貼っておきます。

汎用品ですが一応コルク平面化。
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Alc.14%。
クリアに透き通ったルビー。オレンジ味ありますね。しかし、薄い。
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ブルーベリー、カシス、シナモン風味。
紅茶っぽい感じも?
辛口アタック。
シナモン風味は味でも感じられました。
香りと味が通じるパターンですね。
厚みはないですが、ペラペラではない程よい味わい。
酸味がかすかできれい、お陰で口当たりがいいです。
微妙にタンニンもあるのがわかります。
アントシアニンは少ないのにね。

ピノ・ノワール的ですが、しっかり赤ワインしてます。
ブラインドでロゼとは間違わないはず。(笑)
おもしろい。


*****


Domaine Baud Génération 9
En Rougemont
Côtes du Jura Poulsard 2018
RRWポイント 90点


Yves Duport “Sous le Château” Pinot Noir “Terre Rouge” 2016 Bugey

ビュジェ(Bugey AOC)のピノ・ノワールが売っていたのでお試しします。
2009年AOCになった産地ですが、過去はVDQSのVin du Bugeyと呼ばれてました。
場所はというと、ジュラ(Jura)の南側、サヴォワ(Savoie)のすぐ横です。(笑)
しかし、ジュラもサヴォワも含め、ビュジェがどこの地域に属するんだか?なので、
記事カテゴリーはジュラ・サヴォワを新設して一緒にしておきました。

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ビュジェはシャルドネ主体の白が多いですが、赤・ロゼ・泡も作られています。
赤はガメ、ピノ・ノワール、サヴォワの名産モンデュース(Mondeuse)が使われます。
Cerdon、Machuraz、Manicle、Montagnieu、Virieu-le-Grandの5コミューンは、
Bugey AOCのサブリージョンとして「Bugey Manicle」のように併記できます。
Roussette du BugeyというAOCもありますが、これはRoussette(=Altesse)という、
サヴォワの特産品種単一で作られる白ワインになります。


イヴ・デュポールは 4 代続く造り手で、ブルゴーニュで修行しビオワインを実践。
ピノ・ノワールやモンデュース(Mondeuse)はなんと全房発酵してるそうですよ。
公式ページはそこそこ情報あります。今日のピノ・ノワールは安い方のレンジのようです。

上等な方は10~12ヶ月の樽熟ですが、これ(安い方)は「数ヶ月」となっています。(笑)
・ピノ・ノワール 100%
とブレンドはせず。
他にモンデュース(Mondeuse)や、白のシャルドネ、ルーセット(=アルテス)
もそれぞれ100%単一モノセパージュで作っています。混ぜない主義!


さあ、Bugey地方にあるイヴ・デュポール訪問です。
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近くにローヌ川が流れています。アン(Ain)とイゼール(Isère)の県境ですね。

今日のワインは「Sous le Château(城の下)」という名前がついています。
やはり場所にちなんだ畑名で、ワイナリー近くのグロスレ城(Château de Groslée)
のふもとの畑なんだそうです。確かにそれらしき畑が見えます。
Bugey_02
残念ながらストビューがなく、畑には近寄れませんでした。


Bugey AOCをフランス地図で確認。ジュラとサヴォワも見つかりましたか?
Bugey_fr01
ローヌと一緒のカテゴリーに分類する解説書なんかがありますが、
同じローヌ川の上流がサヴォワとビュジェを貫いているからですね。
ローヌからはかなり離れてるのでちょっと無理がありますね。(笑)

Bugey AOCの位置関係をフランスの県の地図に示しました。
ビュジェはスイスと国境を接するアン(Ain)県の一地方ということです。
(因みにSavoieのあるサヴォワ県はスイスではなくイタリアと国境を接します。)
Bugey_fr
サヴォワとビュジェは隣合って接してるので、一括りにする解説もありますが、
ワインのスタイルの違い以前に、県(行政区分)が違うということです。
Google Mapの同範囲も貼ったのでジュラ山脈・ローヌ川の位置関係も把握を。


エチケット平面化画像。
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フランス語ですが、「Sous le Château」の畑の説明が書かれています。
同じシリーズのモンデュース(Mondeuse)100%も同じ畑からだそうです。
ユーロリーフ認証のビオワインであることも書かれています。


で、このインポーターシールのええ加減な貼り方!!
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公式ページでこの作り手の解説をしっかり載せてあるの今回は許しましょう。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_2068
残念ながら、キャップシールもコルクも汎用品のようですね。

しかし、ミレジムがちゃんとコルク横に打ってあるのは偉いです。
IMG_2070

Alc.12%。
ルビー。全房っぽく薄いめの色ですね。
IMG_2069

フランボワーズ、チェリー。
茎の青臭い感じと鉛筆の芯の混じり合った感じの香りも。
これも全房のお陰か、ビオディナミの影響か?(笑)
辛口アタックです。
酸が薄っすらと覆っているのにすぐ気づきます。
苦味のある複雑味があって結構楽しめる味です。
酸は残るんですが余韻もじっくり味わえます。

ビュジェ、けっこういいですね。
ビオだからか(?)オリがけっこうありました。


*****


Maison Yves Duport
“Sous le Château”
Pinot Noir
“Terre Rouge” 
2016
Bugey AOC
RRWポイント 90点



--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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