Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

ピノ・グリ/ピノ・グリージョ

Pirovano Grande Amore Pinot Grigio delle Venezie DOC 2019

カルディで売ってるピノ・グリージョです。Delle Venezie DOC なんですが、2017年に同名のIGPが昇格したものです。デッレ・ヴェネツィエDOCの公式サイトに書いてありますが、このDOCは「Pinot Grigio delle Venezie」としてピノ・グリージョをもっと推すためにDOC化されたようなもので、対象地域ではイタリアの全ピノ・グリージョの85%が栽培されているんだそうで。

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1000円ほどのお手頃ワインですから、作り手は大量に生産する大手なのはなんとなく想像がつきます。調べると当たらずとも遠からず、ミラノに近いところにある大手ではありましたが、4世代続く家族経営で、その歴史は面白いです。もともとは(19世紀中頃)プーリア州で靴屋をしていたアマディオ・ピロヴァーノさんが周りの農家から買ったワインを出していた居酒屋が始まりだそうです。居酒屋は繁盛しレストランになり、アブルッツォ州とピエモンテ州からもワインを買い付け、ワインの卸売りも始めて事業が広がっていきます。「Pirovano」としての創業は1910年となっていますが、この頃にはロンバルディア州に移ってきたんでしょうか、パヴィアに近い Oltrepò Pavese DOC のワイナリーを所有しているようです。

公式ページにはイタリア全土からのワインがラインナップされてます。所謂ネゴシアンですね。

今日のワイン、「Grande Amore」なるものはプーリアの赤ワインしかなく、ピノ・グリージョは近しいものを参考にします。
・ピノ・グリージョ 100%
ブドウはヴェネト州からとあるだけで、醸造の説明はありませんでした。

ピロヴァーノを訪問してみます。ミラノ北、車で1時間の所でした。
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奥にはタンクも見えますが、全体は企業のオフィス+物流倉庫って感じです。


作り手に関してはこれ以上広がりようがないので、Delle Venezie DOC を見てみます。
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対象地域は、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州のトレンティーノ(トレント自治県)となっており、3州にまたがる広大な範囲です。ピロヴァーノの所在も記入してるので、ロンバルディア州ミラノと合わせて位置関係ご確認ください。
このDOC、元は IGT Delle Venezie として1995年にできた IGT(Indicazione Geografica Tipica)で、2017年にDOC化しています。IGTとはEUワイン法でいうところの IGP(Indicazione Geografica Protetta)のことです。
前述のように Pinot Grigio delle Venezie DOC と表記してピノ・グリージョを前面に押し出すためにできたようなDOCです(ピノ・グリージョは85%以上の規定)。ただのビアンコ(Bianco)もあり、シャルドネ、フリウラーノ、ガルガネガ、ミュラー・トゥルガウ、ピノ・ブランなど主要品種を50%以上使う規定になっていますが、これはピノ・グリージョを栽培していない作り手を救済するために残されている設定と言え、大半をピノ・グリージョが占めます。
Delle Venezie DOC の成立に伴い、元のIGTは IGP Trevenezie として残されました。(3州にまたがるという意味でしょうか、「3つのヴェネツィア」って変な名前です。)対象範囲はDOCと全く同じですが、IGP Trevenezie には赤の設定があり、国際品種含めほぼ何でもOKとなっています(85%以上で品種表示も可能)。Delle Venezie DOC は白のみです。

最後に、DOC DELLE VENEZIE公式サイトをリンクしておきます。

ほぼ「Pinot Grigio delle Venezie」の専用サイトなのがわかると思います(笑)。

ピノ・グリージョ(Pinot Grigio)は当然ながらピノ・グリ(Pinot Gris)のイタリア語名です。
Pirovano03
2016年の統計では全世界で合計48,570haのピノ・グリージョが栽培されていますが、イタリアはその内の18,831haを占め、実に40%近くにもなります。
原産国であり本家のフランスはたった2,867haで90%がアルザスに集中しています。お隣のドイツは6,713haとフランスの倍ほどありますが、それでもイタリアの足元にも及びません。その他の多い国と言ってもアメリカの7,462haとオーストラリアの3,652haが続くぐらいで、圧倒的にイタリアがピノ・グリージョ王国と言えるでしょう。そしてその85%がDelle Venezie DOCのエリアに集中してるわけですから、「Pinot Grigio delle Venezie DOC」を推したくなる気持ちはよくわかります。(笑)

ピノ・グリージョは、ピノ・ノワールの突然変異体と言われています。もしくはピノ・ブランの変異種の可能性もあるそうです。そもそもピノ・ブランもピノ・ノワールの突然変異体で、そのピノ・ブランもピノ・グリからの変異の可能性もあるようです。
PGM
ややこしいですが、ピノ・ムニエ含め、とにかく元々はピノ・ノワールから始まってるということです。(笑)


ラベル平面化画像。
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おっと、安定剤使用です。アカシアガム? 普通、アカシアかアラビアガムと書きます(笑)。


さあ、抜栓。
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キャップシールの「P」は頭文字でしょうか。

コルク平面化。
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ノマクルク採用です。

Alc.12%。(pH:4.20、Brix:6.0)
薄い薄いイエロー。
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梨、花梨。
辛口アタック。
みずみずしい軽さ。
ライムっぽい酸もあります。

しかし、軽い。水臭いくらい軽いです。
安定剤(アカシアガム)ぶっ込んでこれですか。
ちょっと残念。


*****


Pirovano
Grande Amore Pinot Grigio
delle Venezie DOC 2019
WWWポイント 76点



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Il Sole Bianco Pinot Grigio Friuli DOC 2019

Red Red Wine とは言うものの、「白ワインの聖地」なんて呼ばれるフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州Friuli-Venezia Giulia)のワインを試さなくてはと、ふと思い立ち、近所のワイン屋さんを物色。選択肢はいくつかありました。Friuli Colli Orientali DOC からのゲヴュルツ、ピノ・グリージョ、Ribolla Gialla というローカル品種の3種(同一メーカー)と、Friuli Grave DOC のソーヴィニヨン・ブラン、そして州全体の広域DOCになる Friuli DOC のピノ・グリージョ。しばし悩みましたが、結局一番お手頃価格のこれになりました。(笑)

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Friuli DOC は、Friuli Venezia Giulia DOC とも呼ばれ、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州全体が対象となる2016年にできた新しいDOCです。広域ということでお安いローエンドになるんでしょうが、使える品種や85%以上で品種名が表示できるなどの規定は個々の先輩DOCをおおよそ踏襲しています。国際品種を使った赤ワインも昔からOKです。

しかし…困るのがこのワインの作り手がはっきりしないこと。(笑)
裏ラベルには「Esse PI Spa」とあります。これ、インポーターのコルドンヴェール(イオンとやまやが共同出資しているインポーター)がよく扱ってるところですが、イタリアの登記情報のサイトでは「Casa Vinicola Sartori S.p.a.」のことだと書いています。
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所在は、ヴェローナ近くのヴァルポリチェッラ地域のネグラールとなっています。ちょっとフリウリ・ヴェネチア・ジュリアからは離れていますが・・・。

公式ページはあるんですが、当然のように今日のワインは載ってませんし、イオンややまやで売ってるコルドンヴェールのワインもまったくのスルー。ほんとにここかしらと不安になります。
Satori01
一応、訪問だけしておきます。拠点のここから手広くやってると理解しておきましょう。
で、今日のワインの情報もないので、DOCの規定通りでいくと…
・ピノ・グリージョ 100%(規定では85%以上)
熟成はなし、といったところでしょう。そして、ユーロリーフのビオワインです。


さあ、気を取り直してフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州(Friuli-Venezia Giulia)を深掘りしておきましょう。イタリアの国境付近の州はどこもややこしい歴史を持っていますが、ここもご多分に洩れません。州の大部分を占めるのが「フリウリ地方」で、ポルデノーネ県(Pordenone)、ウーディネ県(Udine)、ゴリツィア県(Gorizia)の東北部から成ります。
Friuli-Venezia00
1866年にはこのフリウリはイタリアに帰属していますが、ゴリツィア県の残りと現在の州都トリエステを擁するトリエステ県(Trieste)から成る「ヴェネツィア・ジュリア」がイタリアに編入されるのは第一次世界大戦後を待つことになります。もっともユーゴスラビアとの国境が正式に確認されたのは1975年ですから、結構近代までややこしい地域だったわけです。(現在国境を接するのはスロベニア。笑)州の名前が長ったらしいのも、「フリウリ」+「ヴェネチア・ジュリア」だということがわかりましたね。そしてアルファベット表記の Friuli の後に付くハイフンは「+」の意味ということになります。

フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州をGoogle Mapで俯瞰します。DOC/DOCGの地図もインポーズしましたので地形図と見比べてください。州の北側大半は山地になっておりワインが作られていないことがわかります。また、スロベニアとの国境近くの方が銘醸地が多いようですね。
Friuli-Venezia
今日のワインの Friuli DOCFriuli Venezia Giulia DOC)は2016年にできた新しいDOCですが、要するに、それまでのフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州のDOC/DOCGを包括する全部入りのDOCが出来たってことになります。

それまでの広域の原産地保護の地理表示は「IGP(IGT)delle Venezie」というのがありました。これはなんと、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州のみならず、ヴェネト州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州(トレンティーノ側)まで含む3州にもまたがる範囲になります。
DelleVenezie
そしてこのIGP、2017年に「Delle Venezie DOC」という名称でDOCに昇格します。指定品種を50%以上使う条件と、特にピノ・グリージョは85%以上使うと品種名付きで「Pinot Grigio delle Venezie」と名乗れるという規定になっています。旧来の IGP delle Venezie は「IGP Trevenezie」に名称変更(Tre Venezie =3つのヴェネチアの意。)になり継続することになってます。なので、この新DOCとIGPは対象地域が同じになります。

で、ネットサーフィン(死語)で見つけたのが、同じワインの「Pinot Grigio delle Venezie DOC」バージョン。Friuli DOC とヴィンテージも同じ2019年です。どゆこと?
Friuli-Venezia01
市場ごとにDOCの使い分けでもしていなければ、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州以外からのピノ・グリージョを使ったバージョンがあるってことでしょうか。安ワインですし、真相は闇の中ということにしておきます。(笑)


ラベル平面化画像。
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ほんと透明ボトルの平面化撮影は大変。ユーロリーフ付きのビオワインです。


さあ、スクリュー回転。
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無印…。

Alc.12%。(pH:4.15、Brix:5.8)
明るいゴールドイエロー。
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花梨、洋梨、グリーンのニュアンスも。
大人しめの酸が乗った辛口アタック。
瓜系の?白い果実の風味があります。
突出した特徴がないのが飲みやすさなのかな~。
とにかく、安物感なくスルスルいけるのはいいですね。

フリウリ、やはりこれは良さげなところです。
有名DOC/DOCGやオレンジワインなんかも課題だな~。


*****


Il Sole Bianco
Pinot Grigio Friuli DOC 2019
WWWポイント 78点



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Santa Margherita Pinot Grigio 2018 Valdadige DOC

コストコで適当にゲットしたピノ・グリージョです。Valdadige DOCというのもお初なのでポイントでした。よく調べてみると、この作り手サンタ・マルゲリータは、ピノ・グリージョからロゼワインしか作れなかった1960年頃に、白ワインとして醸造する技術を世界で初めて開発したワイナリーなんだそうで。面白そうなワインがコストコにあるもんですね。(笑)

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サンタ・マルゲリータは1935年にヴェネツィアにほど近いポルトグルアーロ(Portogruaro)で創業しています。アルト・アディジェのピノグリージョでの成功の他、ヴァルドッビアーデネでの高品質な辛口プロセッコも手掛け、Conegliano Valdobbiadene Prosecco SuperioreのDOCG昇格(2009年)にも貢献したとか。トレンティーノからヴェネト州の東側に至るまでの広大なテリトリーで多様なワインを送り出す大ワイナリーに成長してるようです。


公式ページは大手の貫禄でよくできています。

今日のピノ・グリージョの白も看板ワインなんでしょう、データシートもしっかり完備。
・ピノ・グリージョ 100%
マストを得るときに、ピンク色の果皮とのコンタクトを断つことで白ワインに仕上げるようです。

ピノ・グリージョはフランス語のピノ・グリのことで、ピノ・ノワールの突然変異体と言われています。もしくはピノ・ブランの変異種の可能性もあるそうです。そもそもピノ・ブランもピノ・ノワールの突然変異体で、そのピノ・ブランもピノ・グリからの変異の可能性もあるようです。
PGM
ややこしいですが、ピノ・ムニエ含め、とにかく元々はピノ・ノワールから始まってるということです。(笑)


恒例の作り手訪問。フォッサルタ・ディ・ポルトグルアーロ(Fossalta di Portogruaro)という町にあるサンタ・マルゲリータを訪問します。
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周りは畑ながら、ワイナリーはもはや大企業といった雰囲気ですね。


Google Map上のトレンティーノ・アルト・アディジェ州にValdadige DOCを重ねます。
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トレンティーノ・アルト・アディジェ州を構成する、ボルツァーノ自治県(アルト・アディジェ/南チロル)とトレント自治県(トレンティーノ)にまたがる結構広域なDOCです。ガルダ湖畔で一部ヴェネト州にも入ってますのでご注意を。
サンタ・マルゲリータの所在も記入してます。Valdadige DOCからはずいぶん離れてますね。

このDOCは名前からわかるように(Valle dell'AdigeもしくはVal d'Adige)南北に走るアディジェ川に沿った渓谷に当たります。他にもいろいろDOCがありますね。課題は多し。(笑)
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オーストリアと関連の深い地域ですから Valdadige DOC はドイツ語表記の Etschtaler DOC とも呼ばれます。1975年にDOCとなっていますが、そのサブゾーンだった Valdadige Terradeiforti が2006年に単独のDOCに昇格しています。違いは、Valdadige Terradeiforti DOC がヴェネト州側の狭域に限られ、よりピノ・グリージョに特化した(85%以上)DOCとなっています。因みに Valdadige DOC は赤・白・ロゼがOKで、Valdadige Terradeiforti DOC は赤・白のみです。


ラベル平面化画像。
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インポーターは三国ワインなんですね。


さあ、抜栓。
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キャップシールは金色の汎用品。

コルクを平面化して見てみましょう。
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ワイナリー名のみでした。DIAM5を採用です。

Alc.12.5%。(pH:4.02、Brix:6.3)
淡いゴールドイエロー。
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香りは夏ミカン、グレープフルーツからの…黄桃も。
辛口アタック。
酸は穏やかです。
味わいも柑橘系にほろ苦さがミックスされた感じ。
出過ぎた特徴はないんですが、
特徴がないのが何でも合わせやすいという特徴かも。


*****


Santa Margherita
Pinot Grigio 2018 
Valdadige DOC
WWWポイント 78点



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--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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