Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

サンソー

Swerwer 2019 Cinsault Grenache Tinta Barocca W.O. Swartland

南アフリカのコースタル・リージョンにはステレンボッシュやパールという有名どころがありますが、その北側に広大なスワートランド(Swartland)というディストリクトが広がっています。なかなかそこのワインに出会ってなかったんですが、今回そのスワートランドの面白そうな赤ブレンドを見つけたのでお試しといきたいと思います。

IMG_8880
ジャスパー・ウィッケンズ(Jasper Wickens)さんという若手醸造家が、AA Badenhorst Family Wines というスワートランドの有名ワイナリーで修業しながら、その近くに自分のブランドとして立ち上げたのがスワーワー(Swerwer)です。スワーワーとは南アフリカの言葉(アフリカーンス語)で「旅人、放浪者」の意味だそうで、ジャスパーさんがステレンボッシュで醸造を学んだ後、カリフォルニアのナパ・ヴァレーやスペインのプリオラート、フランスのルシヨンなど世界のあちこちでワイン作りを経験しており、自身のそんな経歴から名付けた自分のブランドなわけです。

公式ページは立派なのがあります。ワイン紹介の内容が薄いのが残念ですが。

セパージュ%も不明だったので、以下はネット情報からのものです。

・サンソー 53%
・グルナッシュ 34%
・ティンタ・バロッカ 13%

サンソーとグルナッシュは全房で一緒に発行させるそうです。ティンタ・バロッカをブレンドすることで深みとフレッシュ感が増すそうです。熟成方法・期間は不明。

サンソー(Cinsault)は南フランスを原産とする古い品種です。
Cinsault
ダントツでフランスでの栽培が多い(15,930ha)ですが、次点はなんとアルジェリアの 7,550ha。昔まだアルジェリアがフランス領だった頃、アルジェリアのサンソー(Cinsaut)というところで大量に作られていたからだそうです。以下、モロッコ(3,239ha)、南アフリカ(1,767ha)と続きます。意外に南アフリカは4番目なんですね。南アフリカではサンソーのモノセパージュも多いですが、サンソーとピノ・ノワールとの交配で生まれたピノタージュが国を代表する品種になっていますね。

ティンタ・バロッカ(Tinta Barroca)はポルトガル原産です。
Tinta-Barroca
ドウロで広く栽培され、ポートワイン(Vinho do Porto)用として公式に推奨されている5つの品種の1つです。タンニンが少なく、色が濃いのが特徴だそうです。全栽培面積 4,926ha の内、4,733ha までがポルトガルで、残りのほとんど(190ha)が南アフリカにあるようです。2018年に実施されたDNA分析によると、マルフォ(Marufo)とトウリガ・ナシオナル(Touriga Nacional)の間の自然交配だとされました。不思議なことにトウリガ・フランカ(Touriga Franca)も同じ親(Marufo x Touriga Nacional)なんですよね。


スワーワーを訪問しようと思いましたが、ストビューが届いておらず上空写真です。
Swerwer01
上空写真は南北逆なので注意してください。割とパールなんかからも近そうです。

このように、W.O. Western Cape は、いくつかの「Region(地域)」に分かれます。 
SAWO_Regions
スワートランドは Western Cape の中のコースタル・リージョン(Coastal Region)に属します。リージョン(Region)という大括りの範囲の中にディストリクト(District)がある関係です。

こちらが「District(地区)」を示した地図。スワートランドはディストリクトです。
SAWO_Districts
コースタル・リージョンの大部分をスワートランドが占めていますね。

これをGoogle Map上に重ね、スワーワーの所在を示しました。
South_Africa_WO_Western_Cap
スワーワーは広大なスワートランドの対象地域にはありますが、パールの極近ですね。

下の方のラベルを見てもらうと、「W.O. Swartland」の表示の他に「Swartland Independent」という表示があります。これはスワートランドの生産者で作った団体「Swartland Independent Producers」が使っている表示で、W.O.よりさらに厳しい独自の基準をメンバーには課しているようです。

いろいろ細かな規格を決めていますが、中でも面白いのが、「ブルゴーニュ・ボトルを使うこと」という項目です。意味は不明ですが、確かに今日のワインもなで肩のブルゴーニュ・ボトルです(笑)。


ラベル平面化画像。
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裏ラベルに「Swartland Independent Producer」のマークがついてます。

インポーターシールは裏ラベルを隠していませんでした。えらい。
IMG_8676


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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ミレジムがちゃんと入っています。

Alc.13%。
クリアで明るいガーネット。
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黒ベリー、ラズベリー、上等ピノ・ノワールの出汁感あり。
酸味がはっきり乗った辛口アタック。
果実味はハンパない感じがします。
程よい複雑味も楽しませてくれますし。
酸味を主体とした味わいはフィニッシュまでしっかり続きます。

ピノ・ノワールは入ってませんがピノっぽい。
ブルゴーニュ・ボトル縛りはそういうことなのかな?


*****

JC Wickens Wines
Swerwer 2019
Cinsault Grenache Tinta Barocca
W.O. Swartland
RRWポイント 90点


Château Pégau Pink Pégau 2019

ドメーヌ・デュ・ペゴーは知っていました。シャトーヌフ・デュ・パプのトップキュヴェ、ダ・カポは出せば出しただけほぼ全てパーカーおじさんが100点満点をつけていることを。店頭でこれを見つけた時はロゼがあるなんて知らなかったんですが、これとて抜かりはなくパーカーおじさんは90点をつけています。名前のピンク・ペゴーもイカしてる。お試しと行きましょう。

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フェロー家は17世紀からのブドウ栽培農家の家系で、1987年にポール・フェローさんと娘のローランスさんがシャトーヌフ・デュ・パプの畑でドメーヌ・デュ・ペゴー(Domaine du Pégau)を始めました。また、シャトー・ぺゴー(Château Pégau)というのもやっていて、世間ではセカンドのような位置づけで言われていますが、これは2012年に買い増した畑に対して使っている名前ということで、畑が違う以外は品質の差はないようです。ラベルに名前がありますが、ローランスさん(Laurence Féraud)が現在引き継いで当主をやってます。

公式ページは情報豊富でシャトーヌフ・デュ・パプの解説も丁寧にやってます。
Prg
今日のロゼはシャトー・ぺゴーのラインアップに含まれています。

・サンソー 70%
・グルナッシュ 20%
・カリニャン 10%

…というセパージュで、手摘み収穫、低温浸漬、ステンレスタンクで発酵、ステンレスの大桶で2ヶ月の熟成となっています。
AOCコート・デュ・ローヌにはロゼもありますので、AOCコート・デュ・ローヌかなと思うとさにあらず、Vin de France でした。AOC Côtes du Rhône Rosé の規定では(Rouge も同じ)、
主要品種がグルナッシュ、シラー、ムールヴェードルで、グルナッシュは最低40%以上となってますのでアウトです。補助品種は赤・白品種で無数にありますが、カリニャンとサンソーは30%以上入れたらダメとなってますのでこれまたアウトです。そもそもシャトー・ぺゴーとしてAOCコート・デュ・ローヌに適合しないヴァン・ド・フランスの畑を19ha持っていますので、そこからのブドウなのかもしれません。

ドメーヌ&シャトー・ぺゴー訪問。シャトーヌフ・デュ・パプの中心にあります。
Pegau01
畑に小石がゴロゴロあるのが見えます。シャトーヌフ・デュ・パプ特有の土壌です。

南部ローヌを俯瞰する地図で位置関係を把握しておきましょう。
Rhone_Sud_Meridional_FINAL
ドメーヌ&シャトー・ぺゴーのあるシャトーヌフ・デュ・パプのコミューンは赤で示した範囲ですが、AOCシャトーヌフ・デュ・パプの対象範囲はそこにとどまらず、Châteauneuf-du-Pape、Orange、Courthézon、Bédarrides、Sorgues の5つのコミューンに渡ります。結構な面積ですよね。実は南部ローヌの中でも最大級のAOCでした。


エチケット平面化画像。
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Vin de France・V.S.I.G のマークが入っています。VSIGとは「Vins Sans Indication Géographique」のことで、いわゆる地理的表示を伴わないワイン、つまり、テーブルワイン(Vin de France)のことです。裏ラベルはありませんでした。

インポーターシールは透明タイプで見落とすところでした。
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ミレジムがインポーターです。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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Alc.13.5%。
ピンクオレンジ。ロゼにしては濃い方です。
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ラズベリー、甘いイチゴジャムの香り。
きれいな酸から入る辛口アタック。
これぞロゼという味の芯があります。
濃い…と言えるロゼです。
お陰でアルコール感も旨味もしっかり感じられ、
非常に飲みごたえのあるロゼでした。
パーカーおじさんが高得点なのわかりました。


*****


Laurence Féraud
Château Pégau
Pink Pégau 2019
RRWポイント 89点


Pedro Parra Pencopolitano 2017

チリワインはいろいろと試したいんですが、日本に入ってくるのがお手頃なお馴染みのものばかりで、評価の高いプレミアムワインやブティックワイナリーのようなのがなかなか簡単に手に入らないんですよね。アメリカ在住中の割とバラエティーに富んだチリワインコーナーで選べた生活が懐かしいです。今日もめげずにネットで探した面白そうなチリワインをお試しです。イタタ・ヴァレーのちょっと変わったワインです。

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作り手についてですが、「ワインスペクテイター誌が現代のインディー・ジョーンズと呼ぶテロワリストでワイン業界で最も影響力のある人物としてデキャンター誌のパワーリスト50に3度名を載せた世界的地質学者ペドロ・パラ氏が立ち上げたペドロ・パラ・イ・ファミリア」というのがインポーターの振れ込みです。(笑)

ペドロ・パラさんはビオビオ州の州都コンセプシオン(Concepción)生まれで、2015年待望の自身のドメーヌを生まれ故郷に設立。これが今日の「Pedro Parra y Familia」なんですが、ここに至るまでの経歴がすごかったのです。ネット情報から端折って紹介すると…フランス大使館の奨学金でモンペリエ大学へ留学、ブドウ栽培学・地質学で修士号を取得。その後、パリ国立農業研究所(Institut National Agronomique Paris-Grignon<INA P-G>)で地質学・地表学・土壌の研究で博士号を取得。2004年にチリへ戻りますが、フランスでの人脈から、ヴォーヌ・ロマネの生産者ルイ・ミッシェル・リジェ・べレール(グラン・クリュの「ラ・ロマネ」を単独所有する名門ドメーヌ)さんがチリで立ち上げたプレミアムワイン「アリストスAristos)」のプロジェクトに地質学に基づいたコンサルとして参画します。その後も「テロワール・コンサルタント」の肩書で、イタリアの醸造家アルベルト・アントニーニさんがアルゼンチンのメンドーサで手掛けるプロジェクト「Altos las Hormigas winery」にも主要メンバーとして参加しました。2009年には醸造家のパコ・レイトン氏がチリのテロワール・ワインを標榜して立ち上げた「クロ・デ・フClos des Fous)」にも加わっています。(これは近々お試し予定。)

そんなテロワールの達人ペドロ・パラさんが、自分のワインを作るのに最高の土地と見出したのが、なんと生まれ故郷のコンセプシオンに近いビオ・ビオ・ヴァレーやイタタ・ヴァレーだというんですから面白いです。地元への郷愁なのかなと邪推しますがさにあらず、シスト(片岩)と非常に細かな石英を含む花崗岩が織り成す豊かな土壌に着目し、さらにこのあたりの畑が小規模ワイン農家が200年もの間守ってきた樹齢100年にも及ぶ希少なものであることを見据えてのことでした。


公式ページは裏ラベルに「www.pedroparrayfamilia.com」の記述はあるのですがつながりません。facebookは発見しましたが、今日のワインやワイナリーの情報は皆無。困りました。インポーター情報(楽天 / Yahoo!)やパーカーおじさんの記事に頼るしかなさそうです。

・サンソー 67%
・パイス 33%

イタタ・ヴァレーの、古生代の赤く風化した花崗岩質土壌のビオディナミ畑からだそうで。パーカーおじさんの記事によるとサンソーは「Guarilihue」から、パイスは「Portezuelo」の畑からなんだそうです。(あとで地図を見ます。)平均樹齢は99年だそうで。ゴイゴイスー。
30%は全房。天然酵母を使用しステンレスタンクで発酵。発酵中は1日2回のポンプオーバー。トーストしていないオークの大樽とコンクリートタンクの併用で12ヶ月間の熟成。
パーカーおじさんはこのあたり詳しく解説し(2017年からカリニャンが入らないとか、イタタ・ヴァレーからのブドウにみになったとか…)93点をつけています。なかなかな高評価です。


サンソー(Cinsault)は南フランスを原産とする古い品種です。
Cinsaul
ダントツでフランスでの栽培が多い(15,930ha)ですが、次点はアルジェリアの 7,550ha。昔まだアルジェリアがフランス領だった頃、アルジェリアのサンソー(Cinsaut)というところで大量に作られていたそうです。以下、モロッコ(3,239ha)、南アフリカ(1,767ha)と続きます。意外に南アフリカは4番目なんですね。ピノ・ノワールとの交配でピノタージュを生み出し、フランスではあまりないサンソーのモノセパージュもやってるのに。チリは 848ha、南アフリカの半分ぐらいですね。

さあ、パイス(País)です。スペイン原産らしいですが古い品種過ぎて親はすでに絶滅していると考えられます。発音は「i」にアクセントなので「パイース」と読んでください。
Pais
各国でいろんな名前で呼ばれていますが、発祥の地のスペインではリスタン・プリエト(Listán Prieto)と呼ばれていました。スペインが新大陸を植民地にすると、布教と共にワイン生産が持ち込まれます。1540年頃、メキシコにスペインのフランシスコ会修道士が持ち込んだのが最初とされています。ついた名前が「ミシオン(Misión)」、まさに「布教、伝道」という意味です。その後、スペインの入植者によってペルー、チリ、アルゼンチンに次々と導入されました。チリではパイス(País)と呼ばれます。パイスは「国」という意味です。スペインの入植者は「おらが国」という意味で名付けたんでしょうかね。近年、国際品種が隆盛を極めるまでは南米では最も重要なブドウ品種でした。一方、発祥の地スペインでは19世紀にフィロキセラによってほとんど一掃されてしまったということで(カナリア諸島には残ってるようですが)、現在はアメリカ大陸が最大の生産地で、チリが圧倒的に多いです。(総栽培面積:10,267haの内、チリ:9,693ha。@2016年)
アルゼンチンではクリオージャ・チカ(Criolla Chica)と呼ばれ、アルゼンチン名産のトロンテス(Torrontés)の親になっています(Criolla Chica x Muscat of Alexandria)。トロンテスの親が黒ブドウというのも興味深いです。


さて、イタタ・ヴァレー他、南方の産地を見てみましょう。このあたりは冷涼な気候でピノ・ノワールやシャルドネが多いようですね。たいてい見つかるのはこれらのワインです。
delSur-Austral01
マウレ州(Región del Maule)の南側がニュブレ州(Región de Ñuble)といい、イタタ・ヴァレー(Valle del Itata)はここにあります。地続きですが、ビオビオ州(Región del Biobío)に入るとビオビオ・ヴァレー(Valle del Biobío)になります。さらにラ・アラウカニーア州(Región de La Araucanía)にマジェコ・ヴァレー(Valle del Malleco)とカウティン・ヴァレー(Valle del Cautín)が続きます。この2つめっちゃ近いのに産地名が違うのは、それぞれマジェコ県(Provincia de Malleco)とカウティン県(Provincia de Cautín)と、別の県に属しているからのようです。ワイン・リージョンでいくと、マジェコ・ヴァレーまでが「Región vitícola del Sur」、カウティン・ヴァレー以南が「Región vitícola Austral」と分類が分れています。気候帯が変わるんでしょうかね。
さらにずっと南に行くとロス・リオス州(Región de Los Ríos)となり、オソルノ・ヴァレー(Valle de Osorno)という産地があるようですが、こんなところのワインは見たことがありません。相当南ですよ。寒くてブドウが育つんだろうか?


イタタ・ヴァレー(Valle del Itata)のあるニュブレ州(Región de Ñuble)を拡大。
Nuble01
実はこのニュブレ州というのは2018年に出来た新しい州です。それまではビオビオ州の一部(ニュブレ県)でした。コンセプシオン始め他のビオビオ州とは文化的に異なるということで州に昇格したそうです。
今日のワインのサンソーは「Guarilihue」から、パイスは「Portezuelo」の畑からでしたね。それぞれ場所を示しておきました。イタタ川やビオビオ川が大事な役目をしてることは地形から想像がつきます。


参考までにいつものチリのワイン産地(DO)の一覧表(サブゾーン含む)を貼っておきます。
RegiónSubregiónZonaÁreaTérmino complementario
Región vitícola de AtacamaValle de Copiapó
Valle del Huasco
Región vitícola de CoquimboValle del ElquiLa Serena
Vicuña
Paiguano
Costa
Andes
Andes
Valle del LimaríOvalle
Punitaqui
Monte Patria
Río Hurtado
Costa
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Valle del ChoapaSalamanca
Illapel
Andes
Andes
Región vitícola de AconcaguaValle del AconcaguaZapallar
Quillota
Hijuelas
Panquehue
Catemu
Llay-Llay
San Felipe
Santa María
Calle Larga
San Esteban
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Valle de CasablancaCasablancaCosta
Valle de San AntonioCartagena
Algarrobo
Costa
Costa
Valle de LeydaSan Juan
Santo Domingo
Costa
Costa
Valle del Marga-MargaQuilpuéCosta
Región vitícola del Valle CentralValle del MaipoIsla de Maipo
Talagante
Melipilla
Alhué
María Pinto
Colina
Calera de Tango
Til Til
Lampa
Santiago
Pirque
Puente Alto
Buin
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Andes
Valle del RapelValle del CachapoalRancagua
Peumo
Coltauco
Requínoa
Rengo
Machalí
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Valle de ColchaguaParedones
Pumanque
Litueche
Lolol
Nancagua
Santa Cruz
Palmilla
Peralillo
Marchigüe
La Estrella
San Fernando
Chimbarongo
Costa
Costa
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Valle de CuricóValle del TenoVichuquén
Rauco
Romeral
Costa
Entre Cordilleras
Andes
Valle del LontuéSagrada Familia
Molina
Entre Cordilleras
Andes
Valle del MauleValle del ClaroEmpedrado
Curepto
Talca
Pencahue
San Rafael
San Clemente
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Valle del LoncomillaSan Javier
Villa Alegre
Parral
Linares
Longaví
Retiro
Colbún
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Valle del TutuvénCauquenesEntre Cordilleras
Región vitícola del SurValle del ItataPortezuelo
Coelemu
Chillán
Quillón
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Valle del BiobíoYumbel
Mulchén
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Valle del MallecoTraiguénEntre Cordilleras
Región vitícola AustralValle del CautínPerquenco
Galvarino
Valle de OsornoOsorno
San Pablo
Purranque
La Unión
Futrono


































<Wikipedia Anexo:Regiones vitícolas de Chile より>
すべてスペイン語表記なのはご愛嬌。リンクはWikipediaのスペイン語のページにつながります。スペイン語が専門の自分用メモですので。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_6290
「ペンコポリターノ」というのはペドロ・パラさんの出身地「コンセプシオン(Concepción)から来た、コンセプシオン出身の」という現地の言葉らしいです。また、ロゴマークに地質学の象徴とも言われるハンマーが描かれています。
DOは… D.O. Secano Interior Itata となってますね。「Secano Interior」は、クリコ、マウレ、イタタ、ビオビオの非灌漑地域で栽培したパイスサンソーに適用される特別なD.O.呼称です。正確にはマタキト川(Río Mataquito)とビオビオ川(Río Biobío)の間の地域で灌漑などを行わず天然の雨水のみで栽培されることが条件となります。これはかつてパイスとサンソーがバルクワイン用で品質が劣るとみなされ、マウレやイタタといったDOが与えられなかったことから(救済措置として?)設定されたDOになります。

また、例によって不届きなインポーターシールです。
IMG_6289
ペドロ・パラさんの重要なメッセージが丸隠しです。


さあ、抜栓。
IMG_6513
キャップシールにも地質学の象徴ハンマーが。

コルク平面化。
IMG_6514
DIAM5です。ここはDOイタタになってますね。

Alc.14%。
ルビー。ごくかすかに褐変。
IMG_6515

フランブエサ、セレサ、鉄っぽさ、リコリス。
辛口アタック。
味にも鉄っぽさがありますね。
厚み、重みは弱いんですが、
なぜだか深遠な奥深さを感じます。
酸は次第に存在感を増してきますが、
迷宮のような複雑味が次のステージを期待させます。
そして後味からドラマチックにフィニッシュに向かいます。

これは新しい出会いの味ですね。
ですが、うまさは素直に伝わってきます。
93点。またパーカーおじさんと同じになってしまいました。


*****

Pedro Parra y Familia
Pencopolitano 2017
Itata D.O. Secano Interior Itata
RRWポイント 93点


Viña Indómita Cinsault Reserva 2017

チリのインドミタです。インポーターがリカマングループの都光酒販なので、
リカマンの店頭にしこたま置いてます。カリニャンのモノセパージュなど、
面白いのは過去いくつか試しましたが、今日もまた面白いのを発見しました。
サンソー(Cinsault)のモノセパージュ(単一品種)です。さて、どんなお味?


IMG_3044
サンソーはフランスのラングドック・ルシヨンを原産とする古い品種ですが、
南仏中心に広く栽培されている割には、補助品種として使われるのが通常で、
モノセパージュはすごく珍しいですね。

過去に飲んだプロヴァンスやタヴェルのロゼにはガッツリ入ってましたし、
シャトーヌフをはじめとするローヌのワインにもちょこちょこ入ってます。
Cinsault01
でも100%サンソーは原産地のラングドックでもなかなか見当たらないです。

サンソーとピノ・ノワールを交配してピノタージュを生んだ南アフリカでは、
そこそこサンソー100%があるらしいですが、お目にかかったことはありません。
南アフリカ全体の2%がサンソーだそうです。まだまだ珍しい訳です。

そんな中発見したチリのサンソー100%。これは楽しみです。と思っていたら、
過去記事を読むとサンソー100%を飲んでました。なんとカリフォルニア。(笑)


過去も行ってますが、公式ページはそこそこしっかりしてます。

ところが、このサンソーのバリエタルが載っていません。
もう今は作ってないんでしょうかね。ネットでいろいろ調べてると、
昔はサンソーとパイス(País)のブレンドも出していたみたいですね。
パイスはメキシコではミシオン(Misión)と呼ばれる、スペイン人の征服者が、
新大陸に持ち込んだ最初の品種です。これも興味深いですが…。

とにかく、南部イタタ・ヴァレーのサンソー100%以外情報なしです。

前も行ってますが、サンティアゴ-バルパライソ間の高速道路沿い、
カサブランカ・ヴァレーにビニャ・インドミタはあります。
Cinsault02
今日のサンソーはイタタ・ヴァレーとのことですが、ビニャ・インドミタは、
このカサブランカとマイポの他、南部のビオ・ビオ・ヴァレーに畑があります。
イタタ・ヴァレーはビオ・ビオ・ヴァレーと同じビオ・ビオ州ですが、
ビオ・ビオ・ヴァレーのサブリージョンではなく並立の位置づけです。
イタタ・ヴァレーにも畑があるんでしょうね。

これは公式ページにあったビオ・ビオ・ヴァレーにある畑の写真。
Cinsault03
イタタとビオ・ビオは隣接してるので同じような雰囲気でしょうか。

チリのワイン・リージョンをおさらいしておきましょう。
Cinsault05
こうチリワインばっかり飲んでいるとだいたい制覇していますね。(笑)
マジェコ(Malleco)やチョアパ(Choapa)はまだですね。今後の課題。

同じような地図ですが、産地と州境で把握しておきましょう。
Cinsault04
あとは川ですね。主要な産地はヴァレー(渓谷)というだけあって、
大河の流域になってますからね。

どうでもいいですが、イタタ・ヴァレーを貫くイタタ川に行ってみます。
Cinsault06
やはり、ごっつい川ですね。


ラベル平面化画像。
IMG_2980


さあ、無印のスクリュー回転。
IMG_3041
1000円でおつりが来るお値段ですから、こんなもんでしょう。(笑)

Alc.13.5%。(pH:3.48、Brix:7.0)
クリア感あるルビー。微妙にオレンジ帯びてます。
IMG_3043

フランボワーズ、梅、茎っぽさ。
独特の酸味から入る辛口アタック。
カリフォルニアのサンソー100%を思い出しました。(笑)
味わいはブルゴーニュのピノを思わせる貫禄があります。
最初の酸味は始終居座るんですが、嫌味ではないです。
タンニンもピノっぽいベールのような効き方をしてきます。

酸の評価が難しいですが、ピノ的に楽しめますね。
なので、サンソーとピノ・ノワールを掛け合わせたピノタージュは、
もっとピノっぽくてもいいような気がします。(笑)


*****


Viña Indómita
Cinsault Reserva 2017
D.O. Itata Valley
RRWポイント 89点


The Scholium Project 1MN Bechtold Ranch 2016

リカマンの店頭で変なワインを見つけました。
作り手はスコリウム・プロジェクト。プ、プロジェクト!?
ラベルにもカリフォルニア赤ワインとしか書いていません。
怪しい。怪しすぎる。こういうワインは調べて試してみなきゃです。(笑)


IMG_1175
味もそっけもない幾何学模様のラベル。ワインとして楽しまれるのを拒否するかのようです。


公式ページはお世辞にもよく出来た作りではありません。

コンタクトページで所在を調べようとしたら、メールフォームのみ。
「私達は小さなチームなので全員忙しい。電話もらっても誰も出られません。
メールには頑張って答えます。」とのメッセージ。
ネットで調べると、オーナーのAbe Schoener(エイブ・ショーナー)さんが、
何だかんだあって(笑)2006年に独立して作ったワイナリーらしいです。
旧来のカリフォルニアワインではなく、自分が美味しいと思うワインを実験的に追求し、
それを一般的にリリースしてしまう驚きのワインメーカーなんだそうで。(笑)

ショップサイトへ行くと今日のワイン情報がありました。

ローダイ(Lodi)にある樹齢140年の自根のサンソー(Cinsault)100%だそうです。
除梗を一切しない全房発酵。オーク樽で12ヶ月の熟成。
「ローダイのワインと思うな。ヴォルネイだと思え。」なんて書いてます。
ブルゴーニュのピノみたいな味になってるんでしょうかね。(笑)

この畑を受け継いだ時「Malvasia Nera」が植えられていると説明を受けたそうですが、
ローダイ周辺に入植したドイツ系移民がMalvasia Neraと呼んでいた品種が、実は、
サンソーであると2年後にわかったそうです。
それに因んでワイン名を「最初のマルヴァジーア・ネラ」と言う意味で、

First Malvasia Nera = 1MN

と名付けたらしいっす。ギャフン!わかんね~って!(笑)
ネットには、この作り手の詳しい解説もありましたのでリンクしておきます。

INFO 情報 情報


さて、ワイナリー訪問を試みます。
ナパ近くのソラノ郡、Suisun Valleyにあるとの情報からここがヒット。
Scholium01
Google Map上は「閉鎖」となっているのが気になりますが…。

Suisun Valleyは1982年にAVA(American Viticultural Area)に認定されてます。
The Scholium Projectの場所と一緒に位置関係を見ておきましょう。
Scholium02
しかし、カリフォルニアはいろんな産地がありますね。課題多し。


ラベル平面化画像。
IMG_0935
このデザイン、情報で、初見で買おうと思う人少ないと思います。

その上、これです。キャップシールなしでコルクむき出し。
IMG_1172
で、また変な模様が。ここにはミレジムを打ってくださいね。(笑)

コルクも平面化しました。
IMG_1173
で、また、意味不明の図形。数学の問題を思いだします。

さあ、お味はいかに? ヴォルネイのピノのようでしょうか?(笑)
Alc.12.81%。(細かっ。)クリア感あるガーネット。
IMG_1174

香り立つチェリー、プラム、カシス。
フレッシュ&ふくよかな黒ベリーって感じ。
不思議な酸と甘みをかすかに感じましたが、辛口アタック。
奥に苦味もあり、ハーブ感も絡んだ複雑な味ですね。
余韻も不思議な爽やかさで続きます。
酸多めだからかと思いますが。
程よくLingeringな余韻。
苦味の後味が残りますが、でも嫌じゃない。

面白いな~。ワインの可能性を感じます。
スコリウム・プロジェクト、覚えておきましょう。


*****


The Scholium Project
1MN Bechtold Ranch 2016
RRWポイント 88点


Triennes Rosé 2017 IGP Méditerranée

プロヴァンスからのロゼです。
というか、プロヴァンスと言えばロゼです。
にもいただいたトリエンヌです。
ドメーヌ・デュジャックのジャック・セイスと、
ロマネ・コンティのオベール・ド・ヴィレーヌが、
南仏プロヴァンスに1989年に立ち上げたワイナリーでしたね。


IMG_6396


公式ページのトップページはロゼの写真です。
やはりプロヴァンスではロゼ推しなんでしょうかね。
ワインの詳細情報は乏しく、セパージュも、
「主にサンソーで、グルナッシュ、シラー、メルローをブレンド」
となってるだけで比率不明。

サンソー(Cinsault)はフランス南部(プロヴァンスかラングドック)が原産で、
黒ブドウですが、混醸するか、これみたいにロゼにするのも多いようですね。


エチケット平面化画像。
IMG_6186


ドメーヌの場所は、プロヴァンスのナン・レ・パンでしたね。
Trie01
IGP Méditerranée(地中海)はこの辺り一帯、コルシカ島まで含みます。
ドメーヌ訪問は前回やってますので、そちらをご参照ください。

Mediterranee


さて、スクリュー回転。
Alc.12.5%。
透明に薄っすらピンク色。
シトラスの柑橘系、花梨、蜜のような甘香です。
辛口アタック、酸の中に果実味が見つかります。
さっぱりしてて、やはりほぼ白として楽しめます。

夏の午後にいいって公式ページに書いてました。
その通り。


*****


Domaine de Triennes
Rosé 2017 IGP Méditerranée
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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