南アフリカのコースタル・リージョンにはステレンボッシュやパールという有名どころがありますが、その北側に広大なスワートランド(Swartland)というディストリクトが広がっています。なかなかそこのワインに出会ってなかったんですが、今回そのスワートランドの面白そうな赤ブレンドを見つけたのでお試しといきたいと思います。
ジャスパー・ウィッケンズ(Jasper Wickens)さんという若手醸造家が、AA Badenhorst Family Wines というスワートランドの有名ワイナリーで修業しながら、その近くに自分のブランドとして立ち上げたのがスワーワー(Swerwer)です。スワーワーとは南アフリカの言葉(アフリカーンス語)で「旅人、放浪者」の意味だそうで、ジャスパーさんがステレンボッシュで醸造を学んだ後、カリフォルニアのナパ・ヴァレーやスペインのプリオラート、フランスのルシヨンなど世界のあちこちでワイン作りを経験しており、自身のそんな経歴から名付けた自分のブランドなわけです。
公式ページは立派なのがあります。ワイン紹介の内容が薄いのが残念ですが。
セパージュ%も不明だったので、以下はネット情報からのものです。
・サンソー 53%
・グルナッシュ 34%
・ティンタ・バロッカ 13%
サンソーとグルナッシュは全房で一緒に発行させるそうです。ティンタ・バロッカをブレンドすることで深みとフレッシュ感が増すそうです。熟成方法・期間は不明。
サンソー(Cinsault)は南フランスを原産とする古い品種です。
ダントツでフランスでの栽培が多い(15,930ha)ですが、次点はなんとアルジェリアの 7,550ha。昔まだアルジェリアがフランス領だった頃、アルジェリアのサンソー(Cinsaut)というところで大量に作られていたからだそうです。以下、モロッコ(3,239ha)、南アフリカ(1,767ha)と続きます。意外に南アフリカは4番目なんですね。南アフリカではサンソーのモノセパージュも多いですが、サンソーとピノ・ノワールとの交配で生まれたピノタージュが国を代表する品種になっていますね。
ティンタ・バロッカ(Tinta Barroca)はポルトガル原産です。
ドウロで広く栽培され、ポートワイン(Vinho do Porto)用として公式に推奨されている5つの品種の1つです。タンニンが少なく、色が濃いのが特徴だそうです。全栽培面積 4,926ha の内、4,733ha までがポルトガルで、残りのほとんど(190ha)が南アフリカにあるようです。2018年に実施されたDNA分析によると、マルフォ(Marufo)とトウリガ・ナシオナル(Touriga Nacional)の間の自然交配だとされました。不思議なことにトウリガ・フランカ(Touriga Franca)も同じ親(Marufo x Touriga Nacional)なんですよね。
スワーワーを訪問しようと思いましたが、ストビューが届いておらず上空写真です。
上空写真は南北逆なので注意してください。割とパールなんかからも近そうです。
このように、W.O. Western Cape は、いくつかの「Region(地域)」に分かれます。
スワートランドは Western Cape の中のコースタル・リージョン(Coastal Region)に属します。リージョン(Region)という大括りの範囲の中にディストリクト(District)がある関係です。
こちらが「District(地区)」を示した地図。スワートランドはディストリクトです。
コースタル・リージョンの大部分をスワートランドが占めていますね。
これをGoogle Map上に重ね、スワーワーの所在を示しました。
スワーワーは広大なスワートランドの対象地域にはありますが、パールの極近ですね。
下の方のラベルを見てもらうと、「W.O. Swartland」の表示の他に「Swartland Independent」という表示があります。これはスワートランドの生産者で作った団体「Swartland Independent Producers」が使っている表示で、W.O.よりさらに厳しい独自の基準をメンバーには課しているようです。
いろいろ細かな規格を決めていますが、中でも面白いのが、「ブルゴーニュ・ボトルを使うこと」という項目です。意味は不明ですが、確かに今日のワインもなで肩のブルゴーニュ・ボトルです(笑)。
ラベル平面化画像。
裏ラベルに「Swartland Independent Producer」のマークがついてます。
インポーターシールは裏ラベルを隠していませんでした。えらい。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
ミレジムがちゃんと入っています。
ピノ・ノワールは入ってませんがピノっぽい。
ブルゴーニュ・ボトル縛りはそういうことなのかな?
ジャスパー・ウィッケンズ(Jasper Wickens)さんという若手醸造家が、AA Badenhorst Family Wines というスワートランドの有名ワイナリーで修業しながら、その近くに自分のブランドとして立ち上げたのがスワーワー(Swerwer)です。スワーワーとは南アフリカの言葉(アフリカーンス語)で「旅人、放浪者」の意味だそうで、ジャスパーさんがステレンボッシュで醸造を学んだ後、カリフォルニアのナパ・ヴァレーやスペインのプリオラート、フランスのルシヨンなど世界のあちこちでワイン作りを経験しており、自身のそんな経歴から名付けた自分のブランドなわけです。
公式ページは立派なのがあります。ワイン紹介の内容が薄いのが残念ですが。
セパージュ%も不明だったので、以下はネット情報からのものです。
・サンソー 53%
・グルナッシュ 34%
・ティンタ・バロッカ 13%
サンソーとグルナッシュは全房で一緒に発行させるそうです。ティンタ・バロッカをブレンドすることで深みとフレッシュ感が増すそうです。熟成方法・期間は不明。
サンソー(Cinsault)は南フランスを原産とする古い品種です。
ダントツでフランスでの栽培が多い(15,930ha)ですが、次点はなんとアルジェリアの 7,550ha。昔まだアルジェリアがフランス領だった頃、アルジェリアのサンソー(Cinsaut)というところで大量に作られていたからだそうです。以下、モロッコ(3,239ha)、南アフリカ(1,767ha)と続きます。意外に南アフリカは4番目なんですね。南アフリカではサンソーのモノセパージュも多いですが、サンソーとピノ・ノワールとの交配で生まれたピノタージュが国を代表する品種になっていますね。
ティンタ・バロッカ(Tinta Barroca)はポルトガル原産です。
ドウロで広く栽培され、ポートワイン(Vinho do Porto)用として公式に推奨されている5つの品種の1つです。タンニンが少なく、色が濃いのが特徴だそうです。全栽培面積 4,926ha の内、4,733ha までがポルトガルで、残りのほとんど(190ha)が南アフリカにあるようです。2018年に実施されたDNA分析によると、マルフォ(Marufo)とトウリガ・ナシオナル(Touriga Nacional)の間の自然交配だとされました。不思議なことにトウリガ・フランカ(Touriga Franca)も同じ親(Marufo x Touriga Nacional)なんですよね。
スワーワーを訪問しようと思いましたが、ストビューが届いておらず上空写真です。
上空写真は南北逆なので注意してください。割とパールなんかからも近そうです。
このように、W.O. Western Cape は、いくつかの「Region(地域)」に分かれます。
スワートランドは Western Cape の中のコースタル・リージョン(Coastal Region)に属します。リージョン(Region)という大括りの範囲の中にディストリクト(District)がある関係です。
こちらが「District(地区)」を示した地図。スワートランドはディストリクトです。
コースタル・リージョンの大部分をスワートランドが占めていますね。
これをGoogle Map上に重ね、スワーワーの所在を示しました。
スワーワーは広大なスワートランドの対象地域にはありますが、パールの極近ですね。
下の方のラベルを見てもらうと、「W.O. Swartland」の表示の他に「Swartland Independent」という表示があります。これはスワートランドの生産者で作った団体「Swartland Independent Producers」が使っている表示で、W.O.よりさらに厳しい独自の基準をメンバーには課しているようです。
いろいろ細かな規格を決めていますが、中でも面白いのが、「ブルゴーニュ・ボトルを使うこと」という項目です。意味は不明ですが、確かに今日のワインもなで肩のブルゴーニュ・ボトルです(笑)。
ラベル平面化画像。
裏ラベルに「Swartland Independent Producer」のマークがついてます。
インポーターシールは裏ラベルを隠していませんでした。えらい。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
ミレジムがちゃんと入っています。
Alc.13%。
クリアで明るいガーネット。
黒ベリー、ラズベリー、上等ピノ・ノワールの出汁感あり。
酸味がはっきり乗った辛口アタック。
果実味はハンパない感じがします。
程よい複雑味も楽しませてくれますし。
酸味を主体とした味わいはフィニッシュまでしっかり続きます。
ピノ・ノワールは入ってませんがピノっぽい。
ブルゴーニュ・ボトル縛りはそういうことなのかな?
*****
JC Wickens Wines
Swerwer 2019
Cinsault Grenache Tinta Barocca
W.O. Swartland
Swerwer 2019
Cinsault Grenache Tinta Barocca
W.O. Swartland
RRWポイント | 90点 |
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