ジャコーザ・フラテッリと書いたバローロを見つけました。ジャコーザってあのブルーノ・ジャコーザの親戚筋でしょうか(笑)。ハーフボトルでお手頃だったので思わず手を出してしまいました。久しぶりのバローロ。昨今はネッビオーロなら何でもOKという割り切りもしますが、やはり木樽18ヶ月を含む計38ヶ月の熟成の妙を味わいたいものです。
HPにある歴史によると、19世紀末にジャコーザ家の4兄弟が小作人として働くためにランゲに移住してきたとあります。兄弟の一人、ジュゼッペさんは1895年になんと宝くじで大当たりして念願のワイナリーをネイヴェ村のボルゴノーヴォに手に入れたそうで、これが今のジャコーザ・フラテッリなんだそうです。ワイナリーは代々引き継がれ、1990年代には著名な畑を買い増したりして事業を大きく飛躍させたとあります。しかし、この話にはブルーノ・ジャコーザは出てきません。故ブルーノ・ジャコーザ氏は1929年生まれで、自分の名前を冠したブランド「ブルーノ・ジャコーザ」として1961年に出したのがファースト・ヴィンテージなので、ブルーノ・ジャコーザを興した時にすでにジャコーザ・フラテッリはあったということになります。なぜこんなにブルーノ・ジャコーザにこだわっているかというと、あとで見ますが、この2つのジャコーザはネイヴェ村で隣同士に建ってるからなのです。なのにその関係性がどこのも書いてないって変じゃないですか?
公式ページは内容充実、助かります。ワイン紹介もデータシートでバッチリです。
ただし、畑名のないノーマルバローロなので畑まではわかりません。
・ネッビオーロ 100%
熟成は木樽で最低2年+瓶内で 1 年間とのことなのでバローロの規定よりちょっと長めにやってますね。
ピエモンテ州でもゲンメやガッティナーラなど北の方ではスパンナ(Spanna)と呼ばれ、ヴァッレ・ダオスタ州ではピコテンドロ(Picotendro)、ロンバルディア州ヴァルテッリーナ(Valtellina)ではキアヴェンナスカ(Chiavennasca)というシノニムがありましたね。
また、ネッビオーロには大きく以下の4つの品種(クローン)があるとされています。
ネイヴェ・ボルゴノーヴォ(Neive-Borgonovo)にあるジャコーザ・フラテッリを訪問。
立派なワイナリーですが、写真を見ておわかりでしょうか? 棟続きにブルーノ・ジャコーザの看板が上がっています。これは関係がないわけないですよね。さらにブルーノ・ジャコーザはこの向かい側に最新のセラーを建てているようです(写真中、真ん中下)。う~ん、このあたりの事情に詳しい方、教えてください!
さあ、ランゲ(Langhe)DOCの地図で位置関係を見てみましょう。
ジャコーザ・フラテッリのあるネイヴェ・ボルゴノーヴォ(Neive-Borgonovo)はバルバレスコ(Barbaresco)DOCGのエリアにあるのがわかります。バローロ(Barolo)DOCGとはちょっと離れています。
バローロDOCGに特化して拡大した地図も見ておきましょう。
ラベル平面化画像。
ハーフボトルだからか紋章が真ん中から左側にシフトしています。
インポーターシールは余白に貼ってありました。えらい。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
おお、10年耐用のDIAM10です。さすが長期熟成ワイン。
HPにある歴史によると、19世紀末にジャコーザ家の4兄弟が小作人として働くためにランゲに移住してきたとあります。兄弟の一人、ジュゼッペさんは1895年になんと宝くじで大当たりして念願のワイナリーをネイヴェ村のボルゴノーヴォに手に入れたそうで、これが今のジャコーザ・フラテッリなんだそうです。ワイナリーは代々引き継がれ、1990年代には著名な畑を買い増したりして事業を大きく飛躍させたとあります。しかし、この話にはブルーノ・ジャコーザは出てきません。故ブルーノ・ジャコーザ氏は1929年生まれで、自分の名前を冠したブランド「ブルーノ・ジャコーザ」として1961年に出したのがファースト・ヴィンテージなので、ブルーノ・ジャコーザを興した時にすでにジャコーザ・フラテッリはあったということになります。なぜこんなにブルーノ・ジャコーザにこだわっているかというと、あとで見ますが、この2つのジャコーザはネイヴェ村で隣同士に建ってるからなのです。なのにその関係性がどこのも書いてないって変じゃないですか?
公式ページは内容充実、助かります。ワイン紹介もデータシートでバッチリです。
ただし、畑名のないノーマルバローロなので畑まではわかりません。
・ネッビオーロ 100%
熟成は木樽で最低2年+瓶内で 1 年間とのことなのでバローロの規定よりちょっと長めにやってますね。
さて、ネッビオーロ(Nebbiolo)。もちろんイタリア原産です。
ピエモンテ州でもゲンメやガッティナーラなど北の方ではスパンナ(Spanna)と呼ばれ、ヴァッレ・ダオスタ州ではピコテンドロ(Picotendro)、ロンバルディア州ヴァルテッリーナ(Valtellina)ではキアヴェンナスカ(Chiavennasca)というシノニムがありましたね。
また、ネッビオーロには大きく以下の4つの品種(クローン)があるとされています。
●Nebbiolo Bolla(かつて一般的だったが減少傾向)
●Nebbiolo Lampia(現在最も普及しているクローン)
●Nebbiolo Michet(ネッビオーロ・ランピアがGFLVウイルスによって変異)
○Nebbiolo Rosé(形態学的に非常に異なる)
2004年のDNA分析では、最初の3つは遺伝的に同一であることが証明されています。ネッビオーロの親子関係は不明で、少なくとも片親は絶滅していると考えられます。ピエモンテやロンバルディアの数ある土着品種(Brugnola、Freisa、Nebbiolo Rosé、Negrera、Neretto di Bairo、Pignola Valtellinese、Rossola Nera、Vespolina)のどれかがもう片方の親で、残りの品種もネッビオーロの子孫に当たるそうです。なので、ネッビオーロはピエモンテやロンバルディアの品種の祖(Lead Variety)と考えられています。
ネイヴェ・ボルゴノーヴォ(Neive-Borgonovo)にあるジャコーザ・フラテッリを訪問。
立派なワイナリーですが、写真を見ておわかりでしょうか? 棟続きにブルーノ・ジャコーザの看板が上がっています。これは関係がないわけないですよね。さらにブルーノ・ジャコーザはこの向かい側に最新のセラーを建てているようです(写真中、真ん中下)。う~ん、このあたりの事情に詳しい方、教えてください!
さあ、ランゲ(Langhe)DOCの地図で位置関係を見てみましょう。
ジャコーザ・フラテッリのあるネイヴェ・ボルゴノーヴォ(Neive-Borgonovo)はバルバレスコ(Barbaresco)DOCGのエリアにあるのがわかります。バローロ(Barolo)DOCGとはちょっと離れています。
バローロDOCGに特化して拡大した地図も見ておきましょう。
バローロDOCGの規定にはいろいろありますが、ネッビオーロは当然域内からですが、それを醸すのも同じく域内で行わないといけません。なので、今日の作り手はバローロから少し離れていますが、バローロ域内のどこかしらで醸造していると考えられます。それがどこなのか明かしてくれていないのが困りますが。
上の地図にも示していますが、とにかくバローロ対象エリアというのをコミューン(コムーネ)で見ておきましょう。
・Barolo(バローロ)
・Castiglione Falletto(カスティリオーネ・ファッレット)
・Serralunga d’Alba(セッラルンガ・ダルバ)
・La Morra(ラ・モッラ)
・Monforte d’Alba(モンフォルテ・ダルバ)
・Roddi(ロッディ)
・Verduno(ヴェルドゥーノ)
・Cherasco(ケラスコ)
・Diano d’Alba(ディアーノ・ダルバ)
・Novello(ノヴェッロ)
・Grinzane Cavour(グリンツァーネ・カヴール)
以上、計11のコムーネが Barolo DOCG 対象の生産地域です。これらはサブゾーンでもあり、同一域内ならバローロDOCGとともに併記できます。その他にも170のサブゾーン(MeGAs)があり、こちらも併記可能です。(MeGAs=Menzioni Geografiche Aggiuntive=additional geographical definitions)
ラベル平面化画像。
ハーフボトルだからか紋章が真ん中から左側にシフトしています。
インポーターシールは余白に貼ってありました。えらい。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
おお、10年耐用のDIAM10です。さすが長期熟成ワイン。
Alc.13%。
透けるガーネット。エッジがクリアに透けながらオレンジ味の褐変があります。
黒ベリー、スミレ、プラム。
辛口アタック。
こってりと味の深さがあります。
複雑味の中にはピリッと苦味も感じました。
心地よいタンニン感はバローロらしく唯一無二ですね。
余韻は優雅。
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Giacosa Fratelli
Barolo 2018
Barolo 2018
RRWポイント | 92点 |
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