Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

マスカットベイリーA

山口ワイン SOREINE 赤

この夏は広島・山口の旅と題して家族旅行に行きました。1日目は尾道ラーメンを食べつつ安芸の宮島泊。2日目は山口の名所を回りつつ湯田温泉泊といった日程です。過去、萩と秋吉台・秋芳洞などは大河ドラマ「花燃ゆ」の頃に行ってますので今回はそれ以外の山口ということで。そして、やはりありました山口のご当地ワイン(笑)。

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湯田温泉の旅館「梅乃屋」さんの夕食にてドリンクメニューでワインを発見。「Soreine」なんて名前なのでフランスワイン?かと思いましたが(笑)、「それいね」は山口弁の相槌で「そうだよね。 その通り。」の意味なんだとか。関西弁の「そやね。」とか、沖縄弁の「だからよ~。」みたいなものですね(笑)。作り手は「永山酒造合名会社」という山口県山陽小野田市にある清酒・焼酎を作る酒造会社で明治20年創業という老舗です。平成8年(1996年)からワイン作りを始めたそうです。「山口ワイナリー」という立派なワイナリーを構え、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネほか、カベルネ・フランやメルローなどヨーロッパ品種を精力的に栽培し「山口ワイン」を生み出している本格的なワイナリーでした。

公式ページは清酒・焼酎と共に山口ワイナリーのページがあります。

今日のワインも一応載っていますが日本ワインあるあるでほとんど詳細情報なし。

・マスカット・ベイリーA 100%

国産のマスカベAということですが、自社とは書いてませんね。まあ、エントリーモデルのようですから仕方がありません。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランとメルローのブレンドなんかがトップエンドのようです。いつか試してみたいですね。


山口ワイナリーを訪問。山陽小野田市の厚狭(あさ)という所にあります。
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訪問といってもリアル訪問ではありません(笑)。「ワイン工場」と共に「清酒焼酎製造蔵」とも書いてあるのでワイン以外も作ってるのかな?

Google Mapで山口県を俯瞰して山口ワイナリーの所在も印しました。(白い四角の所)
山口県
ついでに今回の旅で訪問した所も今回撮った写真をインポーズして示しています。下関の広島風お好み焼きの店も行ったので書き込んでいますが、なぜ下関なんだと思われるでしょう(笑)。実は広島市内で夜に広島焼きを食べようといくつか回ったんですが満員&劣悪な接客態度に辟易し、翌日下関でリベンジをしたというわけです。これが実は大正解。この「弘々家(こうこうや)」という所は「食べログ お好み焼き 百名店」なんだそうで、それはもうおいしゅうございました。山口県の広島焼きですけどね(笑)。ところで、広島の人に「広島焼き」というと怒られるそうで、「広島風お好み焼き」とか言わないといけないみたいですね。ほんとにややこしい人たちだ(笑)。実際「広島焼き」は「お好み焼き」と呼ぶには無理があり、どっちかというと鉄板焼きの一種だと思いました。そういう意味で「広島焼き」が一番ふさわしい呼び名ではないでしょうか。
ワインからかなり脱線しましたが、ついでに説明をしておくと、「JR宇部新川駅」は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」のラストシーンのロケ地として訪問。シンジとマリは駅を飛び出していったけど、まだアスカはホームのベンチにいるんじゃないかという不思議な感覚になりました。
「角島大橋」は…そう、映画「シン・仮面ライダー」のラストシーンのロケ地。
「本郷、感じるか、この風を!」
「ああ、一文字。もっとスピードを上げてくれ。」
感動です。あいにくの大雨でしたけど(泣)。

さあ、ワインをいただきますよ。ラベル平面化撮影はしていませんが。
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裏ラベルがない1枚ものなのでこれでOK。飲みきりサイズのハーフボトルです。

旬の和のお料理にマスカット・ベイリーAは結構合うんです。
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とにかく産地や生産者にもこだわった季節のお料理は最高でした。

抜栓はスクリュー回転。なんだか日本酒っぽいです(笑)。
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Alc.12%。
クリア感のあるガーネット。
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生のブドウ果実が熟したようなフォクシーフレーバー(笑)。
カシスっ気もあります。
甘味が残る辛口めのアタック。
あっさり軽めです。
この甘味さえ許せればクセがなく飲めます。
余韻云々を評するワインではないんでしょうが、楽しめました。
とにかく和の料理に寄り添ってくれた感じです。


*****

永山酒造合名会社
山口ワイナリー
SOREINE 赤
RRWポイント 83点


シャトージュン がぶ飲みシャトージュン・赤

スーパーで面白そうな日本ワインを発見。「がぶ飲み」と高らかに謳っています。吹っ切れているのか、実はおいしいのに謙遜なのか、はたまたいい訳なのか(笑)、その真意は計り知れませんが、とにかく試してみるとしましょう。これはれっきとした「日本ワイン」で、輸入濃縮果汁を日本で醸したような居酒屋飲み放題系ワインとは一線を画すことが期待できそうです。

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シャトージュンは1979年に山梨県甲州市の勝沼に創業したワイナリーですが、アパレルブランド『JUN』の直営なんだそうです。ラインナップをながめると、甲州などの日本の品種もありますが国際品種も積極的にやってるようですし、今日のワインに限らずいろんなコンセプトのワインにもチャレンジしているのがわかります。

公式ページはそこそこ情報も豊富で好感が持てます。

今日の「がぶ飲み」はまだ定番ではないのか、ショップサイトの方にしか載っていません。

・マスカット・ベイリーA 主体

「マスカットベーリーA主体に数種類の品種をブレンド」としかわかりませんし、ノン・ヴィンテージ(NV)なので収穫年も不明。まあ、そこそこ安価なつくりなのは想像できますが、日本産のブドウを日本で醸した「日本ワイン」であることが、一定の品質を担保してくれています。「がぶ飲み」には白もあるんですが、白はナイアガラ主体に甲州やデラウェアなど色々ごちゃまぜなんだそうです。

お馴染みマスカット・ベイリーAですが、今一度まとめておきます。
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川上善兵衛氏が1927年(昭和2年)に作り出した品種です。新潟県が原産の日本固有種ということで、2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。日本のワイン用黒品種では第1位の生産量を誇ります。

母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と、父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせたものですが、ベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種(ハイブリッド*)のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)はかなり特徴的です。いわゆるグレープジュースの香り。ファンタグレープなどは好きですが(笑)、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。

厳密に言うと、母方のベイリー自体は4分の1はヴィティス・ヴィニフェラの系統なので、マスカットベイリーAの半分がヴィティス・ラブルスカの血筋というわけではありません。(参考1参考2)それでもこの香りがよく出てくるというのは、ラブルスカの遺伝って、よっぽどキツイんですね(笑)。

父方のマスカット・ハンブルクはマスカット・オブ・アレキサンドリア(いわゆるマスカット)とチロル地方原産のスキアヴァ・グロッサ(Schiava Grossa)を交配した品種です。スキアヴァ・グロッサはドイツのトロリンガー(Trollinger)のことでしたね。ややこしい…。

(* 主にアメリカ系品種との交配品種。EU圏ではこれらを使ってワインを作ってもワインとは認められず輸入・販売もできません。ヨーロッパ人のヨーロッパ系品種至上主義の偏見から来るものと個人的には推察します。日本のマスカットベイリーAも厳密にはハイブリッドですが、2013年に国際ブドウ・ワイン機構 OIV に日本固有品種としてワイン用品種に登録されていますので、ワインとして欧州に輸出できます。なんかええ加減やな~。)

ところで、このマスカット・ベイリーA、ここでは「ベイリー」と書いていますが、今日のワインでは「ベーリー」と表記しています。アルファベット表記では「Muscat Bailey A」一択なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA、マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。元の英語がベイリー(Baily)ですから、特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますね。「Berry」と混同する人がいそうですから(笑)。

「がぶ飲み」の白がナイアガラ主体というのでナイアガラ(Niagara)も見ておきます。
Niagara
ナイアガラはコンコード(Concord)xキャサディ(Cassady)の交配で、その名の通りナイアガラの滝で有名なニューヨーク州のナイアガラで1863年に生まれた白品種です。コンコードは黒ブドウなので面白いですね。いずれもアメリカ系のヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)(**) なのでナイアガラもフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)があることがわかります。よって生まれの本国アメリカではもっぱら生食用やブドウジュースの製造に使用されます。(*コンコードの祖先にはセミヨンがいて、若干のヴィティス・ヴィニフェラの血筋は入っているようですが。)
ナイアガラ種が日本に導入されたのは1893年(明治26年)頃のことで、前述のマスカット・ベイリーAを生んだ日本ワインの父、川上善兵衛氏によって持ち込まれました。 ということで日本ではワイン用ブドウとしても普及したわけですね。アメリカでは今でも広範囲に栽培されているものの、フォクシー・フレーバーのワインは敬遠されるのでワイン用にはヨーロッパ種の導入が進みました。生産量は実はブラジルがナンバーワン。ナイアガラ・レッドという色変異種がブラジルで生まれています。(世界:3,246 ha、ブラジル:1,430 ha、アメリカ:1,196 ha、日本:551 ha、カナダ:87 ha @2016)


山梨県勝沼にあるシャトージュンを訪問します。「シャトー」って感じですね。
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周辺の地図を見渡すと勝沼地区には他にも名だたるワイナリーが林立しています。

山梨県を俯瞰しておきます。シャトージュンを示しましたが勝沼ってこのあたりです。
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昔は「勝沼町」と呼び、かつて山梨県東山梨郡にあった町でした。 日本のブドウ栽培とワイン醸造の発祥地であり、その名前はあまりにも有名ですね。2005年11月1日、塩山市・大和村と合併して甲州市が発足し、行政区分としての勝沼はなくなりました。しかしながら、JR勝沼ぶどう郷駅や中央道の勝沼ICにしっかり名前が残っています。


ラベル平面化画像。
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1枚もので簡素なデザインのシールですが、なんとなくノスタルジックな雰囲気なのは狙っているのかも。


さあ、スクリュー回転。
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Alc.11.5%。これぐらいだと確かにがぶ飲みにいいかも。
薄〜いクリアなルビー。
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カシス、ブドウ(笑)。
やっぱ少しフォクシーフレーバーです。
辛口アタック。
ほんのり甘味の雰囲気。
酸は穏やかでいい感じ。
立体感は当然ながら弱いんですが、
マスカベAの弱点、シャバシャバ感はあまり出てません。

なかなかいいですよ。バランスかな。
「がぶ飲み」と呼ばわるのは少しもったいない気がします。


*****

シャトージュン
がぶ飲みシャトージュン・赤
NV
RRWポイント 87点


ダイヤモンド酒造 シャンテ Y.A ますかっとべーりーA Y cube 2020

カーヴ・ド・リラックスさんの「日本ワイン 応援プレゼントキャンペーン」で当選しました!「ダイヤモンド酒造 シャンテ Y.A ますかっとべーりーA Ycube 2020」です。評判のいいマスカット・ベイリーAらしいですね。くじ運はないほうなのでとってもうれしいです。ずっと置いておくのも何なので早速いただいてみましょう。

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ダイヤモンド酒造は、昭和14年農家が集まって自分達の飲む自家消費用としてワイン醸造を行ったのがはじまりだそうです。山梨県勝沼の地でブドウ栽培から醸造まで一貫した地酒的なワイン造りを行うワイナリーとして、昭和38年に株式会社となり設備等の近代化を図って現在に至っているそうです。

で、今日のワインは変わった名前ですが、「Y cube」というのが「Y³」、Yの3乗のことで、オーナーの雨宮吉男(Yoshio)氏と2人の栽培農家、横内(Yokouchi)政彦氏と横内(Yokouchi)才仁氏の3つの「Y」からつけられています。3人の力で「通常の3乗美味いワインを造ろう」という思いも込められているそうです。

公式ページはリニューアル中となってますが一応内容は見られます。VGAサイズですが。

シャンテY・AますかっとベリーAのシリーズは載ってますが、今日の Y cube はないですね。

・マスカット・ベイリーA 100%

山梨県韮崎市穂坂町で横内政彦氏と横内才仁氏が栽培するマスカット・ベーリーAだけを使っているそうです。熟成も樽で12ヶ月間と贅沢にやってますね。

お馴染みマスカット・ベイリーAですが、今一度まとめておきます。
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川上善兵衛氏が1927年(昭和2年)に作り出した品種です。新潟県が原産の日本固有種ということで、2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。日本のワイン用黒品種では第1位の生産量を誇ります。

母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と、父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせたものですが、ベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種(ハイブリッド*)のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)はかなり特徴的です。いわゆるグレープジュースの香り。ファンタグレープなどは好きですが(笑)、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。

厳密に言うと、母方のベイリー自体は4分の1はヴィティス・ヴィニフェラの系統なので、マスカットベイリーAの半分がヴィティス・ラブルスカの血筋というわけではありません。(参考1参考2)それでもこの香りがよく出てくるというのは、ラブルスカの遺伝って、よっぽどキツイんですね(笑)。

父方のマスカット・ハンブルクはマスカット・オブ・アレキサンドリア(いわゆるマスカット)とチロル地方原産のスキアヴァ・グロッサ(Schiava Grossa)を交配した品種です。スキアヴァ・グロッサはドイツのトロリンガー(Trollinger)のことでしたね。ややこしい…。

(* 主にアメリカ系品種との交配品種。EU圏ではこれらを使ってワインを作ってもワインとは認められず輸入・販売もできません。ヨーロッパ人のヨーロッパ系品種至上主義の偏見から来るものと個人的には推察します。日本のマスカットベイリーAも厳密にはハイブリッドですが、2013年に国際ブドウ・ワイン機構 OIV に日本固有品種としてワイン用品種に登録されていますので、ワインとして欧州に輸出できます。なんかええ加減やな~。)

ところで、このマスカット・ベイリーA、ここでは「ベイリー」と書いていますが、今日のワインでは「ベーリー」と表記しています。アルファベット表記では「Muscat Bailey A」一択なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA、マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。元の英語がベイリー(Baily)ですから、特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますね。「Berry」と混同する人がいそうですから。


甲州市勝沼町にあるダイヤモンド酒造を訪問。向かいはワインビネガー工場です。
ダイヤモンド酒造
最寄り駅はJR勝沼ぶどう郷駅。大善寺(別名ぶどう寺)もありますし、大手ワイナリーもひしめいていますね。

山梨県を俯瞰して場所を確認。
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マスカット・ベイリーAは韮崎(にらさき)市穂坂町の畑からやって来ますから、結構勝沼からは遠いんですね。


ラベル平面化画像。
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ネックに巻いてあったシールは伸ばして下につけています。


さあ、抜栓。
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コルクは完全無印なので平面化はしません。

Alc.12.5%。
綺麗な透けルビー。
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イチゴキャンディ。
グレープジュース香はいわゆるフォクシーフレーバー。
甘み思わせますが辛口アタック。
重みやコクはないんですが、
王道のマスカット・ベイリーAの味わいです。
日本食に合うんです。


*****

ダイヤモンド酒造
シャンテ Y.A
ますかっとべーりーA Y cube 2020
RRWポイント 86点


酒井ワイナリー UNKAI (赤) 2019

今年もふるさと納税の返礼品で何本かの日本ワインを手に入れています。その内の1本をまた開けていきます。山形県、酒井ワイナリー。「UNKAI」と名付けられた何とも見事な竜とブドウのイラストがラベルに描かれています。なんでも限定250本のプロジェクトもののワインだそうです。こういう変わったワインが手に入るのもふるさと納税の醍醐味です(笑)。

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酒井ワイナリーは、酒井家16代目当主、酒井弥惣(さかいやそう)さんが1892年(明治25年)に現在の山形県南陽市赤湯でブドウ酒醸造業を始めたのが起源で、東北最古のワイナリーになるそうです。創業の畑は鳥上坂(とりあげざか)の山肌にあり、看板ワインの「バーダップ(Birdup)」の名前は「鳥上=バード+アップ」から来ているそうです(笑)。
今日のワインは、山形の酒蔵やワイナリーと世界的に著名なグラフィックアーティストがタッグを組みオリジナルの日本酒・ワインを開発するプロジェクトのひとつだそうで、ニューヨークで活躍するイラストレーター清水裕子氏がラベルデザインを手掛けています。竜がブドウの蔓を纏いながら天に昇るというカッコいいイラストですが、南陽市にある「白竜湖」をモチーフにしながら、代々続く赤湯ワインの歴史を表してるんだそうです。

公式ページはシンプルあっさりといった感じ。ワイン紹介はショップ兼用です。

今日の限定品ワインは載ってません。ふるさと納税プロジェクトのページを見ます。

・マスカット・ベイリーA
・ブラッククイーン

セパージュ%が不明。半々ぐらいじゃないかと勝手に想像します。通常ラインナップに「マスカットベーリーAブラッククイーン」がありますが、今日の限定ワインは「樽を選定し特に良いものを選び出して瓶詰めするバレルセレクションの特別な1本」ということです。通常版は「樽で12ヶ月熟成」なのでこれもおそらく同じような仕様と思われます。それでもセパージュ%不明(笑)。

たぶんガッツリ入ってるであろう「ブラッククイーン」を見ておきます。
ブラッククイーン
ブラッククイーンは1927年に日本で開発されたブドウ品種で、ベイリーとゴールデンクイーンとの交配によって誕生し、山形、長野、新潟、岩手などで主に栽培されています。交配したのはマスカット・ベイリーAを生んだ日本ワインの父、川上善兵衛氏です。

・ブラッククイーン = ベイリー(Bailey) x ゴールデンクイーン(Golden Queen)

父方のゴールデンクイーンはなんと白ブドウ品種で、「ゴールデンクイーン =(スペイン原産の)Black Alicante x(イギリスで交配された)Ferdinand de Lesseps」として1876年にイギリスで交配されて生まれた品種です。よってゴールデンクイーンはヨーロッパ品種のヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)と言えます。
ブラッククイーンの母方のベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種(ハイブリッド*)のため、父方がヴィティス・ヴィニフェラのゴールデンクイーンであったとしても、同様に父方にヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を持つマスカットベイリーAのように、ブラッククイーンにもフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)があることが想像されます。
ブラッククイーンというと、「ブラッククイーン」x「カベルネ・ソーヴィニヨン」の交配で「カベルネ・サントリー」や「甲斐ノワール」が生み出されたんでしたね。日本の品種の親戚関係も複雑であります(笑)。
(* 主にアメリカ系品種との交配品種。EU圏ではこれらを使ってワインを作ってもワインとは認められず輸入・販売もできません。ヨーロッパ人のヨーロッパ系品種至上主義の偏見から来るものと個人的には推察します。日本のマスカットベイリーAも厳密にはハイブリッドですが、2013年に国際ブドウ・ワイン機構 OIV に日本固有品種としてワイン用品種に登録されていますので、ワインとして欧州に輸出できます。なんかええ加減やな~。)

酒井ワイナリーを訪問。山形県置賜地方の南陽市。赤湯温泉で有名な所にあります。
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ワイナリーは周辺の温泉旅館に囲まれています。ラベルデザインのモチーフになった「白竜湖」がすぐ近くにありますね。

山形県を俯瞰して位置関係を見ます。おいしい山形HPから拝借したワインマップも添えて。
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過去に試した山形のワイナリーの所在も残しています。南陽市にワイナリーが集中しているのがワインマップを見るとわかりますね。山形というのは実はブドウの生産で山梨・長野に続き全国第3位を誇ります。


ラベル平面化画像。
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裏ラベルに澱の注意書きがありますが、酒井ワイナリーではろ過機を一切使わない昔ながらの「生詰めノンフィルター製法」によるワインづくりを今も続けているそうです。


さあ、抜栓。
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キャップシールが透明ですが、お陰でコルクに記されたヴィンテージが読むことができます。

コルク平面化。
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実はラベルには一切ヴィンテージの表示はなく、透明なキャップシールから見えるコルクに打たれた「2019」が唯一のヴィンテージ表示になります。

Alc.12%。
澄んだルビー。
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イチゴ、ラズベリー、グレープ。
マスカット・ベイリーAらしい香りですが、
フォクシーというほどではないですね。
若干甘み感じましたが辛口アタック。
上品な酸とうまく組み合う軽やかフルーティな味。

日本ワインらしい味わいという印象です。
軽いですが嫌味が全くないのが素晴らしい。


*****

酒井ワイナリー
UNKAI (赤)
Muscat Baily A Black Queen 2019
RRWポイント 90点


熊本ワインファーム マスカットベーリーA 樽熟成 2019

この夏、熊本ワインを訪れ、「菊鹿シャルドネ」をゲットした時に一緒に買っておいたマスカット・ベイリーAです。日本ワインもいろんなところで作られてるんだな~と実感するとともに、ワインの一期一会って大切だな~と思い知った旅でありました。またその時のことを思い出しながら、今度は日本固有品種の赤をいただいてみようと思います。

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熊本ワインファームは1999年に熊本県熊本市にワイナリーを設立。熊本市内にある西里醸造所「熊本ワイナリー」と県北部の山鹿市菊鹿町(きくかまち)にある「菊鹿ワイナリー」の2つの拠点を持ちます。

鹿児島に空路で入ったんですが、ちょっと足を延ばして熊本城を見学しました。
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2016年(平成28年)4月に発生した熊本地震から6年、天守閣は昨年復旧し非常にきれいになっていました。しかし、城内の石垣などまだまだ被害の爪痕は残っており、完全復旧には時間がかかるそうです。

そして、たまたまGoogle Mapで見つけたここに少し足を延ばしたという顛末です。
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ここが熊本ワイナリー西里醸造所。熊本城から車で15分という距離です。直営ショップ併設で試飲もできます。今回は見てませんが醸造所をガラス越しに見ることもできるようです。ということで、2022年のシャルドネ・デュ・モンド(Chardonnay du Monde® 2022)で「銀メダル」を取ったという「菊鹿シャルドネ」を買ったついでに今日のマスカットベーリーA 樽熟成 2019もゲットしたというわけです。

熊本ワインファームの公式ページ。熊本ワイナリーと菊鹿ワイナリー個別のHPへ飛べます。

ショップページのワイン解説はあまりにも情報なさすぎです。ネットで追加情報集めます。

・マスカット・ベイリーA 100% 

結局、裏ラベル以上の情報はなく、「樽熟成」というのがフレンチオーク樽で約1年間の熟成ということだけしかわかりませんでした。

さあ、マスカット・ベイリーAですが、今一度まとめておきます。
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川上善兵衛氏が1927年(昭和2年)に作り出した品種です。新潟県が原産の日本固有種ということで、2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。日本のワイン用黒品種では第1位の生産量を誇ります。

母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と、父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせたものですが、ベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種(ハイブリッド*)のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)はかなり特徴的です。いわゆるグレープジュースの香り。ファンタグレープなどは好きですが(笑)、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。

厳密に言うと、母方のベイリー自体は4分の1はヴィティス・ヴィニフェラの系統なので、マスカットベイリーAの半分がヴィティス・ラブルスカの血筋というわけではありません。(参考1参考2)それでもこの香りがよく出てくるというのは、ラブルスカの遺伝って、よっぽどキツイんですね(笑)。

父方のマスカット・ハンブルクはマスカット・オブ・アレキサンドリア(いわゆるマスカット)とチロル地方原産のスキアヴァ・グロッサ(Schiava Grossa)を交配した品種です。スキアヴァ・グロッサはドイツのトロリンガー(Trollinger)のことでしたね。ややこしい…。

ところで、このマスカット・ベイリーA、ここでは「ベイリー」と書いていますが、今日の熊本ワイナリーでは「ベーリー」と表記しています。アルファベット表記では「Muscat Bailey A」一択なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA、マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。元の英語がベイリー(Baily)ですから、特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますね。「Berry」と混同する人がいそうですから。

(* 主にアメリカ系品種との交配品種。EU圏ではこれらを使ってワインを作ってもワインとは認められず輸入・販売もできません。ヨーロッパ人のヨーロッパ系品種至上主義の偏見から来るものと個人的には推察します。日本のマスカットベイリーAも厳密にはハイブリッドですが、2013年に国際ブドウ・ワイン機構 OIV に日本固有品種としてワイン用品種に登録されていますので、ワインとして欧州に輸出できます。なんかええ加減やな~。)

今回訪問できなかった菊鹿ワイナリーです。熊本県北部、山鹿市 菊鹿町にあります。
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ストビューで近づけなかったのでHPから写真を拝借しています。カッコいいですよね。時間があれば行ってみたかったです。今回訪問の熊本ワイナリーから車で北上すること45分かかります。


熊本県~九州をGoogle Mapで俯瞰して位置関係を見ます。
熊本県
熊本(市)は今回ずいぶん久しぶりに訪れました。熊本城は今回が初めてです。阿蘇は大分県側から何度も行ってるんですけどね。しかし、今回のように行ってみなきゃ出会わないワインってあるんですよね(笑)。ワインも一期一会が大事です。


ラベル平面化画像。
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さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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Alc.12%。
クリアなガーネット。
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カシス、チェリー。
えっ?フォクシーフレーバーないですよ!
ちょっと意外。
酸味際立つ辛口アタック。
味の構造はあるんですが酸を受け止めきれない感じかな…。
しかし、いつものマスカット・ベイリーAの嫌味はないです。
バランスというほどではないんですが、
なんとかまとまってる感じで、
フィニッシュまで崩れないのはいいですね。

今日のマスカット・ベイリーAは上出来。
また、和食に合わせやすいこともわかりました。


*****

熊本ワインファーム
マスカットベーリーA 樽熟成 2019
RRWポイント 87点


岩の原葡萄園 善(赤)NV

正直マスカット・ベイリーAは日本を代表する品種とわかっていながら、個人的には積極的に飲みたくなるモーチベーションの低い品種です。ハイブリッド種であるがゆえのフォクシー・フレーバーであったり、コク重とは対極の風味によるところが大きいわけですが、しかしながら、定期的にはなんだかんだで飲んでいます(笑)。今日はそのマスカット・ベイリーAを生んだ日本ワインの父、川上善兵衛創設のワイナリーが作るマスカット・ベイリーAというのがお題です。

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新潟県上越市にある「岩の原葡萄園」は、前述のように川上善兵衛さんが1890年(明治23年)に創業したワイナリーです。130年超の歴史とはすごいですね。善兵衛さんは、本格的なワイン造りのため、現地の気候風土に適したブドウを求め品種改良に挑み続け、1万311回の品種交雑を行い、「マスカット・ベイリーA」をはじめとする優良22品種を世に送り出したそうです。ほかにもブラック・クイーンやベーリー・アリカントAなどもお馴染みですね。

公式ページはさすがに創業者の詳細や歴史がしっかり記されています。

善兵衛さんに因んだワインがラインアップになってます。良年しか作られないその名も「善兵衛」というのもあるんですね。今日のワイン「善」はいわゆるスタンダードラインです(笑)。

・マスカット・ベイリーA 100%

100%とは書いてないんですが、おそらくそうでしょう。ノンヴィンテージなことも含め特別な手間はかかってなさそうです(笑)。


さあ、マスカット・ベイリーAですが、今一度まとめておきます。
Takeda04
川上善兵衛氏が1927年(昭和2年)に作り出した品種です。新潟県が原産の日本固有種ということで、2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。日本のワイン用黒品種では第1位の生産量を誇ります。

母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と、父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせたものですが、ベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種(ハイブリッド*)のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)はかなり特徴的です。いわゆるグレープジュースの香り。ファンタグレープなどは好きですが(笑)、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。

厳密に言うと、母方のベイリー自体は4分の1はヴィティス・ヴィニフェラの系統なので、マスカットベイリーAの半分がヴィティス・ラブルスカの血筋というわけではありません。(参考1参考2)それでもこの香りが強く出るというのは、ラブルスカの遺伝って、よっぽどキツイんですね(笑)。

父方のマスカット・ハンブルクはマスカット・オブ・アレキサンドリア(いわゆるマスカット)とチロル地方原産のスキアヴァ・グロッサ(Schiava Grossa)を交配した品種です。スキアヴァ・グロッサはドイツのトロリンガー(Trollinger)のことでしたね。ややこしい…。

ところで、このマスカット・ベイリーA、ここでは「ベイリー」と書いていますが、本家とも言える岩の原葡萄園のHPでは「ベーリー」となっています。アルファベット表記では「Muscat Bailey A」一択なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA、マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。元の英語がベイリー(Baily)ですから、特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますね。「Berry」と混同する人がいそうですから。

(* 主にアメリカ系品種との交配品種。EU圏ではこれらを使ってワインを作ってもワインとは認められず輸入・販売もできません。ヨーロッパ人のヨーロッパ系品種至上主義の偏見から来るものと個人的には推察します。日本のマスカットベイリーAも厳密にはハイブリッドですが、2013年に国際ブドウ・ワイン機構 OIV に日本固有品種としてワイン用品種に登録されていますので、ワインとして欧州に輸出できます。なんかええ加減やな~。)


さあ、ワイナリー訪問。リアルでは新潟へ行ったことがないので楽しいです。
岩の原01
上越市は関川という一級水系が貫いており日本海に注いでいます。保倉川という支流と河口付近で合流。新潟と言えば、カーブドッチをはじめとする北側の新潟市の砂地にある「新潟ワインコースト」が目立ちますが、こちらの方も立地は良さそうな気がします。

新潟県を俯瞰して位置関係を見ておきます。
新潟県01
新潟は全体の数は少ないながらも見るべきワイナリーはいろいろありそうです。いずれ訪れたいなとは思っています。


ラベル平面化画像。
IMG_8162
うん、ネーミングと言い、ツバキをあしらったデザインと言い、カッコいいです。


さあ、スクリュー回転。
IMG_8175

Alc.12%。
赤味で透き通ったルビー。
Zen01

甘いイチゴシロップの香り。
しかしフォクシーフレーバーの嫌味はないです。
酸は感じるんですが印象のいい辛口アタック。
クリア感が持ち味の軽い感じではありますが、
ペラペラではない芯も感じられて好印象です。
最初の酸はフィニッシュまで結構いい仕事をしてくれました。
なかなか楽しめるマスカベA、また一つ見っけ、です。


*****

岩の原葡萄園
善(赤)NV
RRWポイント 86点


ヒトミワイナリー Shindo Funi(身土不二)Tubo(つぼ)Rouge 2017

久々に行ってきました滋賀県東近江市にあるヒトミワイナリー。よく試していたのがかれこれ3年以上前になります。時の経つのは早いの~。ショップ内を見渡すと、すごく種類が増えてました。面白そうなのを物色して決めたのがコレ。「クセが強いのでワイナリー限定販売」のPOPが決め手でした(笑)。レジでお金を払おうとするとお姉さんが唐突に「うちのワインを飲んだことがありますか?」と聞いてきました。「えっ?」となると、「うちのワインはクセが強いんですが大丈夫ですか?」とたたみかけるように質問が来ます。こんなこと聞いてくるワイナリーってあります?(笑)…「大丈夫。知ってます。❤」

IMG_6726
ヒトミワイナリーは1991年、滋賀県東近江市に創業。滋賀県人には(旧)永源寺町の方が通りがいいところです。アパレルメーカー(日登美株式会社)の社長、図師禮三(ズシ レイゾウ)さんが1984年60歳を機に社長から会長に退いた際、大のワイン好きが高じて自分のワインが作りたいと全くゼロからこのワイナリーを立ち上げたそうです。畑もゼロからで、今では自社農園・賃借農場合わせて1町4反もあるそうです…とHPに書いてます(笑)。調べましたよ。1町4反=1.39ha になります(笑)。


公式ページはいたって普通。ちょっとこなれてない感があるかな(失礼!)。

しかし今日のワインは「ワイナリー限定販売」ですから載ってないんですよね。

なので、店頭の説明パネルをそのまま貼っておきます。
IMG_1125
自分から「クセが強い」と言い切ってるところがいいですね。

・マスカットベイリーA
・カベルネ・ソーヴィニヨン

ブレンド比は不明ですが、味わいからしてもマスカットベイリーAがガッツリ主体と思われます。全房を滋賀名産信楽焼の茶壺で発酵・熟成。このワイナリー特徴は「にごりワイン」ですから、清澄・ろ過もしてないでしょう。仕上げに酸化防止剤無添加です。しかし、最後の2行、ツボりました。「ツボ」だけに(笑)。

『熟成の予測が見えないのでお早めにお飲みください。また、クセのあるワインですのでプレゼントには不向きです。』


訪問時の写真です。田舎にポツンとこの看板が現れます。
IMG_1129
まさかここで自家製ワインを売ってるとは思えない佇まい。それもそのはず?中へ入ると「パンの匠 ひとみ工房」という自家製パン屋さんもやってるんです。これがまたおいしいパンです。ハード系のパンを中心にワインといっしょに食べるパンを作ってるとのこと。ワインを買ったらパンも一緒に買ってください。

店内の様子を何枚か。
IMG_1126

いつの間にか種類がすごく増えています。
IMG_1128

他にも「クセがすごい!」がうたい文句のワインがあるんですね(笑)。
IMG_1127
どれも名前やPOPのコメント見ても味が想像できません(笑)。


最後に恒例、滋賀県を俯瞰して位置関係を確認しましょう。
Shiga_滋賀
周辺のその他のワイナリーも記しておきました。関西はやはり少ないですね。


ラベル平面化画像。
IMG_6483
何気にカッコいいラベルです。限定348本という少なさに驚き。


さあ、抜栓。
IMG_6721

コルク平面化。
IMG_6722
「BELIEVE NIGORI WINE」と書いてあるようです。

Alc.12%。
オレンジがかった透けるルビー。でも「にごりワイン」らしく澄んではいません。
IMG_6723
外観からして只者ではなさそうです。

すごいフォクシー、甘いキャンディ香。
まあ、イチゴ…ですね。
ブドウの果皮の香りもします。青草感とも。
酸味軽く乗った辛口アタック。
いろいろゴニョゴニョやってるだけに、
普通のマスカベAより深みが出てる感じはします。
香りから想像するような甘みもほんのり出てきます。
独特ではありますが、突拍子もないこともないですね。
後味で酸味が帰ってきます。
断然、普通の凡庸なマスカベAよりはいいと思いました。

数日後、改めて残りをテイスティングしましたが、
やはり出てきました「クセ」。でもこれはこれで面白い。


*****

ヒトミワイナリー
Shindo Funi(身土不二)
Tubo(つぼ)Rouge 2017
RRWポイント 84点


北条ワイン ホージョーワイン スタンダード赤

鳥取県は「ゲゲゲの鬼太郎」を目指して(笑)境港方面へは何度となく訪れていますが、今回は「名探偵コナン」を目的に(笑)開湯850年の日本屈指の名湯、三朝温泉へ来ています。夕食でワインをチョイスすると、ほら、鳥取の「北条ワイン」が出てきました。実はこの旅行、昨年計画したもののリベンジなんです。昨年はやはり訪問は断念し、お取り寄せして「北条ワイン 砂丘赤」をお試し、そのポテンシャルに驚いたものでした。

image0
このワイン、「スタンダード」というだけあって、マスカット・ベイリーAを使った北条ワインのスタンダードラインです。ノンヴィンテージというのもスタンダードらしいです(笑)。
北条ワインは1944年(昭和19年)よりワイン造りを始めたという超老舗で、鳥取県の真ん中の日本海沿いに12kmに渡り広がる北条砂丘に畑を持ち、砂丘農業でブドウを栽培しています。砂丘地のため水はけが良く、日本海の海風により昼と夜の温度差も大きく、ブドウ栽培にはうってつけということで、この地ではすでに江戸時代末期からブドウ栽培が始まっていたそうです。
実はこの旅、三朝温泉へ向かう途中で「倉吉ワイナリー」という、同じく北条砂丘のブドウでワインを作る作り手に出会っています。やはりこの地のポテンシャルを信じて100%地元産ブドウで頑張っておられるそうで、当然買い求めましたが、まだ試してないのでこれも楽しみであります。

しかし鳥取県、「米子鬼太郎空港」にも驚きましたが、これ「鳥取砂丘コナン空港」です。
IMG_0986
砂丘感は全くなく、ほぼ「コナン空港」です(笑)。空港限定グッズショップもあってなかなか楽しめます。北条ワインの近くにある「青山剛昌ふるさと館」が本家のコナンミュージアムなんですが…。


公式ページは昨年見たときからリニューアルしていました。内容は…逆に減ったかな?

今日のワイン、マスカット・ベイリーA主体となっていますが、たぶん100%じゃないかと。
・マスカット・ベイリーA 100%
ノンヴィンテージですし、醸造法も書かれていません。当然樽なんかないでしょうね。


今回はリアルで訪問しています。…っていうほどすごいところでもないんですが(笑)。
IMG_0976
前回ストビューで見た時から看板がリニューアルされています(笑)。

記念にワインを買い求めようと呼び鈴を鳴らすも留守のようで、勝手がわからないと言うおじいちゃん(笑)しかいなくて、「ネットでも買えますから、いいですぅ~。」とAirペイの外人ばりにその場を後にしました(笑)。
IMG_0974
北条ワインのあるところは鳥取県北栄町というんですが、2005年に条町と大町が合併し北栄町になっています。北条ワインの前の道に「北条」町時代のマンホールのふたを見つけました。ブドウの絵柄なのがうれしいですね。
ちなみに名探偵コナンの作者、青山剛昌さんは大栄町の方のご出身です(笑)


鳥取県から関西までの地図を俯瞰して、位置関係を確認します。
Hojo01
丹波ワインはじめ、すでに訪問したワイナリーも示してあるのでご確認を。今回出会った倉吉ワイナリーというのは、北条ワインのごく近く、倉吉市の白壁土蔵の町にあります。その他北条ワイン近くの、大山ワイナリーとひるぜんワイナリーは今回も未訪問です。


今回は夕食に夢中で(笑)ラベルの平面化撮影はしていません。裏ラベルも直撮り。
image1
ホテル価格でハーフボトル1600円でした。北条ワインで買えば710円です。

抜栓は女中さんがしてくれました。
image3
短い合成コルクです。

Alc.13%。濃いめのルビー。(マスクケースの上で…)
image2

まず、身構えて待っていましたが、
フォクシーフレーバーはぜんぜん気にならないレベル。
逆に薬草っぽい風味が気になるくらいでした。
やはり品種の特性と、ワインのレベルから、
「軽さ」は否めないんですが、なんだか飲みごたえはあるんですよね。
酸も穏やかで飲み疲れることなくスルスルいけました。


*****

北条ワイン
ホージョーワイン
スタンダード赤
RRWポイント 86点


大和葡萄酒(ハギーワイン)マスカット・ベーリーA スパークリング

さて今日は家でクリスマスパーティーでした。ケンタッキーフライドチキンとピザハットといういつものメニュー(笑)。合わせたのはサクッとマスカット・ベイリーAの泡です。どうしようもないマスカベAも泡にしたら結構いけるんじゃないでしょうか。そういえば、アメリカ在住中も我が家のクリスマスはケンタッキーだったのを思い出します。しかしアメリカ人はせっかくのクリスマスにケンタッキーなんか食べません。なので、イブの日にケンタッキーを買いに行くと日本人の家族だけが列を作っています(笑)。

IMG_4507
ハギーワイン(大和葡萄酒株式会社)は大正2年創業、会社設立は昭和28年という、山梨県は勝沼の老舗。日本古来の品種(甲州、竜眼、甲州三尺、紫葡萄)を原料に日本独自のワイン造りをしたりしているそうで、かなりのこだわり屋さんのようです。


公式ページはそのこだわりを存分に説明していて読み応えがあります。

しかし今日のワインの情報はショップページにさえなし。季節モノなんでしょうか。
・マスカット・ベーリーA 100%
エチケットのデザインからして、前に試したハギーワインの甲州新酒2020と同じくリカマンとのコラボ商品なのかもですね。裏ラベルに「高めの発酵温度で、軽すぎず複雑さを意識して仕上げた」とあります。このこだわり、期待していいんでしょうか(笑)。

今日のワインは「日本ワイン」。山梨県産のマスカット・ベイリーAを使用しています。いつも勝手にマスカベAと略してるマスカットベイリーAですが、まとめを記しておきます。
Takeda04
1927年(昭和2年)新潟県の岩の原ワイナリーで川上善兵衛氏が、母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせ作り出した品種です。日本固有種ということで、日本のワイン用黒品種では第1位の生産量です。2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。

アルファベット表記では「Muscat Bailey A」なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA他、(一番正しい)マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますがね。

母方のベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)ではありますが、ラブルスカ種の特徴であるフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)があります。いわゆるグレープジュースの香り。ファンタグレープの香りと言えばわかるでしょうか。ファンタグレープは好きですが、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。


大和葡萄酒株式会社(ハギーワイン)を訪問します。
Huggy00
勝沼、旧甲州街道沿いです。KAI(甲斐)というドラフトビールも作っていましたが、需要減で11月で販売終了になったそうです。


毎度のことですが、山梨県を俯瞰しておきましょう。
Huggy02
富士山のふもとの日本の誇るワイン産地、Koshu Valley。勝沼、見つかりましたか?


ラベル平面化画像。
IMG_4456
お洒落なデザインです。当然のようにNVですね。


さあ、開栓。
IMG_4505
ZORK社のスパークリングワイン用SPKキャップです。再栓できて便利ですよね。

Alc.12%。(pH:4.56、Brix:6.0)
鮮やかなルビー。
IMG_4506

いちご、ジャム…。
フォクシー感じませんね。いいかも。
辛口アタック。
味の芯はしっかりあって、
苦味様の複雑さも感じます。
何よりつまらないいつものマスカベAの感じがしない。
赤のスパークリングとしてはポイント高いですよ。

うん、泡は七難隠しますね~。


*****


大和葡萄酒(ハギーワイン)
マスカット・ベーリーA スパークリング
RRWポイント 87点


タケダワイナリー ルージュ 2018

山形県上山市のふるさと納税の返礼品でいただいたワインです。「ワインの郷かみのやま」からお届けと書いてあるのを見て「上山」を「かみのやま」と読むと知った関西人です(笑)。しかしながら、ふるさと納税が地方自治体のアピールにちゃんと貢献しているのをこういうことで実感しますね。遠い(笑)山形に思いを馳せながらいただくとしましょう。


IMG_3970
もともと山形の大地主だったタケダワイナリーの武田家は、1920年(大正9年)に当時としては珍しいワイン(ブドー酒)を作り始めたそうです。代々フランスで修行し、いち早くカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネなど欧州品種の導入も成功させ、現在に至るようですが、今日いただくのはマスカット・ベイリーAとなっております。(笑)


公式ページはデザインもいい感じで、なかなか読み応えもあります。

シャトー・タケダ他、上級キュヴェはなかなか素晴らしいラインアップですが、今日のタケダワイナリーというのは2018年春発売の新商品だそうで、ボトムレンジなんだそうです。だから…。
・マスカットベイリーA 100%
というわけですね。(笑)当然のように樽熟成などなしです。

いつも勝手にマスカベAと略してるマスカットベイリーAですが、まとめを記しておきます。
1927年(昭和2年)新潟県の岩の原ワイナリーで川上善兵衛氏が、母方にアメリカ原産の交雑種ベイリー(Bailey)と父方に欧州のマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)を掛け合わせ作り出した品種です。日本固有種ということで、日本のワイン用黒品種では第1位の生産量です。2010年の「甲州」に次いで、2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に登録され、国際的なワイン用ブドウ品種として公式に認められているのはご承知の通りです。
Takeda04
アルファベット表記では「Muscat Bailey A」なのですが、日本語表記となると、マスカット・ベーリーA、マスカット・ベーリA、マスカット・ベリーA他、(一番正しい)マスカット・ベイリーAの4表記がOIVに登録されてるそうです。特に「ベリー」はいかがなものか?と思いますがね。

母方のベイリーがヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)を含む種間交雑種のため、マスカット・ハンブルクがヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)であるものの、そのフォクシー・フレーバー(Foxy Flavor)は特徴的です。いわゆるグレープジュースの香りです。ファンタグレープなどは好きですが、個人的にはワインからこの香りがするのは勘弁してほしいところです。日本のワインはどれもこの香りがすると、一時期ノイローゼになったくらいです。(笑)


山形市のすぐ南側の上山市にあるワイナリー訪問。さすが立派。
Takeda01
東北最大級の遊園地リナワールドや東北に2つしかないコストコのひとつが近くにあります。いいところです。(笑)

公式ページに畑の地図がありました。これは興味深い情報ですが…。
Takeda03
Google Mapでなぞってみようとしましたが、地図があまりに不正確すぎてあきらめました。左右見比べてお楽しみください。(笑)

山形県を俯瞰して見ます。おいしい山形HPから拝借したワインマップも添えて。
Takeda02
蔵王のふもと、山形盆地にワイン産地が集まっていますね。寒暖の差が激しく、降雨量も少ないというブドウ栽培にはうってつけの条件なんだそうです。


ラベル平面化画像。
IMG_3930
シンプルでいいデザインです。YAMAGATAとは書いてますが、GI表示(Geographical Indication)ではないですね。GI山形の地理的表示保証制度の指定を受けたのは日本酒だけですから。


さあ、抜栓。
IMG_3965
スクリューキャップながらエチケットと同じ鳥マーク入り。

Alc.10%。(pH:4.08、Brix:6.0)
透け透けルビー。
IMG_3969

フォクシーフレーヴァーがガッツリ来て(笑)、イチゴ、アニスかな。
辛口アタック。
穏やかな果実味の酸にすぐ気がつきました。
で、厚みのカケラもないペラッペラな味。
タンニンもあるのはわかりますがほぼ主張なし。
余韻と呼べるほどの後味もなし。
なんとなく薬っぽさも出てきました…。

こういうのを飲むにつけ、
日本はマスカベAを作ってる場合じゃないとつくづく思います。


*****


タケダワイナリー
ルージュ 2018
RRWポイント 76点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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