Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

2007年

Faustino Rivero Ulecia Gran Reserva 2007 Bobal-Tempranillo Utiel-Requena

DOウティエル・レケーナ(DO Utiel-Requena)の地品種ボバル(Bobal)を使ったグラン・レセルバ(オーク樽での18ヶ月を含む5年熟成)ですが、2007年とかなりのバック・ヴィンテージです。とってもお手頃価格だったので逆に心配ですが(笑)。とにかく深掘りしながらお試しと行きましょう。

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ラベルにはファウスティーノ・リベロ・ウレシアとありますが、作り手は1899年創業のマルケス・デル・アトリオ(Marqués Del Atrio)グループというリオハ発祥の大手生産者でした。ファウスティーノ・リベロ・ウレシアは創業当初のブランドですが、現在もこうしてラインアップに使っています。スペイン中の主要なワイン産地に進出しているようで、以前、リアス・バイシャスのアルバリーニョを試して、作り手を調べたらリオハの生産者だったので驚いたことがありますが、まさにそこでした。そして今日のワインもバレンシアのDOウティエル・レケーナと、リオハからはずいぶん離れたところのワインです。

これがグループ全体の公式ページ。ここから傘下のブランドに分かれています。


こちらがファウスティーノ・リベロ・ウレシア(Faustino Rivero Ulecia)の公式ページ

このブランドでDOウティエル・レケーナの他、リオハもリアス・バイシャスも出してます。

・ボバル 50%
・テンプラニージョ 50%

同じシリーズのクリアンサとレセルバは載っていたんですが、肝心の今日のグラン・レセルバが載っていません。オーク樽での18ヶ月を含む5年熟成は規定通りやってるでしょうが、2007年産ですから瓶熟成含めれば優に15年を超えています。セパージュはレセルバ他も載っていなかったんですが、上記の50%・50%というのはネット情報です。そこには熟成もオーク樽で24ヶ月となっていました。そんなところでしょう。

ボバル(Bobal)はスペイン原産。スペイン以外ではほぼ栽培されていません。
Bobal01
スペインのブドウ生産量の多い順から、白品種のアイレン(Airén)、テンプラニージョ、ボバルと、ボバルは第3位です。であるにもかかわらず、その栽培地域はバレンシア州、それもDOウティエル・レケーナに集中しています。DOウティエル・レケーナが「ボバル王国」と言われる所以です。DOウティエル・レケーナのワインづくりの歴史は2600年にも及びますが、その栽培面積の70%がボバルです。2番目がテンプラニージョで12%となります。このようにDOウティエル・レケーナは赤ワイン王国でもあるわけですが、タルダナ(Tardana)という白の地元品種を持っていたりもします。


作り手訪問しておきます。発祥の地のリオハになります。
Faustino-Rivero-Ulecia
リベロ家が1899年にファウスティーノ・リベロ・ウレシアをアルネド(Arnedo)の町に立ち上げています。ここは現在も稼働中の拠点ですが、現在はログローニョ(Logroño)近くにマルケス・デル・アトリオ(Marqués Del Atrio)グループとしての本拠地を置いています。2拠点間は車で40分ほど離れている感じですね。今日のワインはDOウティエル・レケーナなのに、なぜバレンシアの方の拠点を訪問しないのか疑問にお思いかもしれませんが、実は探しても探してもそれらしきところが発見できませんでした。もしかしてリオハで醸してるのかしら?(笑)


バレンシアのDOウティエル・レケーナ(DO Utiel-Requena)の位置関係を見ておきます。
mustiguillo02
バレンシア州(Comunidad Valenciana)はカステジョン県(Castellón)、バレンシア県(Valencia)、アリカンテ県(Alicante)の3県から成り、ウティエル・レケーナはバレンシア県の内陸部にあるDOです。標高が700~900mもある地域になります。

バレンシア州をGoogle Mapで俯瞰して州内のDOを描き込みました。
Valencia_DOs
バレンシア州には以下の3つのDO(Denominación de Origen=EUワイン法でいうDOP:Denominación de Origen Protegida)があります。

・Valencia
・Utiel-Requena
・Alicante

厳密に言うと、以下の3つもバレンシア州の原産地呼称ということになります…。

Cava (DO Cava の Levante ゾーン、Requenaの町に相当)

3つとも過去に試して記事を書いていますので詳しくはリンク先をご参照。


バレンシア州のDOアリカンテが少しムルシア州にはみ出ているようですが、このあたりは周辺の州のDOと合わせて位置関係を見るのが効果的です。以下をご参照ください。
Castilla-La-Mancha+Valencia
以下の他州のDOがバレンシア州に隣接しており、一緒に覚えた方がわかりやすいからです。地図で位置関係を確認ください。

・Manchuela(Castilla–La Mancha)
・Almansa(Castilla–La Mancha)
・Yecla(Murcia)
・Jumilla(Castilla–La Mancha / Murcia)

フミージャ(Jumilla)はカスティージャ・ラ・マンチャ州とムルシア州の両方にまたがっています。なかなかスペインのDOは一筋縄ではいかなそうです(笑)。


DO Utiel-Requena公式ページです。ご参考まで。


日本語ページもあります。実はこっちの方が情報豊富でわかりやすかったりします。

ここにDOウティエル・レケーナのワインのタイプ(ランク)が詳しく書いてあったので、コピペしておきます。興味深いです。

<DOウティエル・レケーナのワインのタイプ>

SUPERIOR(スペリオール)
指定地域内で栽培された優先品種を少なくとも85%以上使用し、樽を使用しない、あるいは、一定期間使用した、“スペリオール“と呼ぶに相応しい官能的特徴を持った、白、ロゼ、赤ワイン。

VENDIMIA INICIAL(べンディミア・イニシアル)
収穫開始10日目までのぶどうからつくられた、白、ロゼ、赤の DO ワインで、若いため、その特性の一つである、軽い炭酸ガスの発生がみられる。

BOBAL CON MENCIÓN ESPECÍFICA(ボバル・コン・メンシオン・エスペシフィカ)
ボバル単一品種からつくられた、ロゼ、赤のDOワイン。DO の定めるカテゴリーの必要条件を満たしている場合、クリアンサ、レセルバ、グラン・レセルバ、スペリオール、べンディミア・イニシアル、マドゥラード・エン・バリッカを名乗れる。

MADURADO(マドゥラード)
MADURADO EN BARRICA(マドゥラード・エン・バリッカ)
最大容量600Lまでのオーク樽もしくは桶で6ヶ月未満熟成させて、色、香り、味覚の特徴に変化をもたらしたワイン。

CRIANZA(クリアンサ)
スパークリング、微発泡、リキュールではない DO ワインで、赤の場合、最低24ヶ月熟成で、うち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成したワイン、白とロゼの場合、最低18ヶ月熟成で、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成したワイン。

RESERVA(レセルバ)
最低36ヶ月熟成させた赤ワインで、そのうち少なくとも12ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。または、最低24ヶ月熟成させた白、ロゼワインで、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。

GRAN RESERVA(グラン・レセルバ)
最低60ヶ月熟成させた赤ワインで、そのうち少なくとも18ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。または、最低48ヶ月熟成させた白、ロゼワインで、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。

BOBAL ALTA EXPRESIÓN(ボバル・アルタ・エクスプレシオン)
ボバル単一品種からつくられるワインで、樽熟成あり、なしのタイプがあり、この品種がテロワールを最大限表現しているもの。ぶどう畑の樹齢は35年以上、収量は4,000kg/ha (29.60 hl/ha)以下、統制委員会の事前許可のない限り散水は不可。栽培は、ぶどう畑の生物学的バランスの保護を第一に、環境へ配慮して行う。すべての農作業は、フィールドノートの記載によって確認がとられる。


ラベル平面化画像。
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裏ラベルには瓶詰めはレケーナ(Requena)でやってると書いてますね。どこなんだろう?


さあ、抜栓。
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ボトルにはスペインでよくある金の網がかかっていました。

コルク平面化。
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Alc.13%。
エッジがオレンジ化したガーネット。透け感も来てます。
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黒ベリー、チェリー、ドライフルーツ、香ばしい樽香。
辛口アタック。
厚みは弱いんですが熟成から来る複雑味は出ています。
酸はありますがさすがになめらかにこなれています。
ただ、水臭さに近い軽さは否めません。
そのせいで余韻もあっけない感じ。

期待ほどの熟成感は味わえませんでした。
熟成しない赤もあるという経験なのかもしれません。


*****

Faustino Rivero Ulecia
Gran Reserva 2007
Bobal-Tempranillo
Utiel-Requena
RRWポイント 88点


St. Stephan’s Crown Tokaji Aszú 3 puttonyos 2007

ハンガリーのトカイです。世界三大貴腐ワイン、シャトー・ディケムに代表されるフランスのソーテルヌやドイツのトロッケンベレンアウスレーゼは曲がりなりにも試してますので、あとはこのトカイということで、やまやで適当にピックアップしたものです。避けていたわけではないはずなんですが、何気にハンガリーのワインはこれが初めてということになります。

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「St. Stephan’s Crown」なるブランドですが、作り手が判然としません。裏ラベルには「Bodrogkisfalud」というトカイワイン地区(Tokaji borvidék)にある地名しか書いておらず、そこへ行くと、「Patricius Borház Kft.」というワイナリーがありまして、その敷地内に Google Map が「Szent Korona Pincészet Kft.」という名前で指し示すところがあります。これを英語にすると「Saint Crown Winery」。ステファンはないけど、なんとなく今日のワイン名のような気がします。もうここということにしておきましょう(笑)。
<裏ラベルの解説をヒントに調べると、ハンガリー初代国王イシュトヴァーン1世(I. István)は英語で「Stephan」1世と言うらしいです。>

Patricius Borház Kft.のHPはこれ。今日のワインなど載ってませんが。
Tokaj01
トカイの町のすぐ北側です。雰囲気だけでも見ておきましょう。

今日のワインは「Tokaji Aszú 3 puttonyos」となっています。Puttonyos(プットニョシュ)とは、貴腐ブドウの量の単位(1プットニョシュ = 貴腐ブドウ約25~26kg)で、136Lの樽に対して何プットニョシュのブドウを使用したかによってワインの糖度を示します。トカイの表示では、3、4、5、6の4ランクが使われます。
今日のワインのヴィンテージは2007年ですが、実は2013年からハンガリーのワイン法が改定されています。今日のワインはトカイ・アスーとは書いてあるのですが、トカイ・アスーの最低残留糖分は、この改正で 60g/L から 120g/L に引き上げられています。これは3~4プットニョシュのものはトカイ・アスーと呼べなくなったことを意味します。じゃあ今は何と呼ぶかというと、一番下のレンジといっしょになりまして、トカイ・サモロドニ(Tokaji Szamorodni)ということになります。このランクは Édes(甘口)と Száraz(辛口)があります。諸々まとめると…。

・Tokaji Eszencia(残留糖分450g/L~。貴腐ブドウ100%。甘すぎてAlc.5%未満。)
・(Tokaji Aszú Eszencia)(6プットニョシュ超級という設定だったが2010年廃止。)
・Tokaji Aszú(残留糖分120g/L~。実質5~6プットニョシュ。2013年改正。)
・Tokaji Szamorodni(残留糖分45g/L~。過去の3~4プットニョシュも含まれる。)


トカイの主要品種はフルミント(Furmint)です。
Furmint01
熟するのが遅くボトリティス・シネレア菌(Botrytis cinerea)にかかりやすいので貴腐化しやすい品種です。トカイではハールシュレヴェリュー(Hárslevelű)というローカル品種がブレンドされたりしますが、この品種の親がフルミントということが2008年のDNA分析でわかっており、親子ブレンドということですね。


ハンガリーの位置関係を見ておきましょう。いろんな国に囲まれています。
Map8
緯度的には、フランスで言うとアルザスからブルゴーニュあたりです。トカイは北東の端っこ、スロバキア国境に近いのですが、第一次大戦後ハンガリーが領土面積の3分の2を失っており(トリアノン条約)、トカイの一部もスロバキアになっている関係で、トカイを名乗れる産地がスロバキアにもあります。

さて、せっかくなので(笑)ハンガリーのワイン生産地域を地図にまとめます。
Hungary
白字が大括りのワイン生産地域です。それぞれいくつかのワイン生産地域からなります。ショプロン地域は北部ドゥナーントゥール地域に含める分類もあります。以下に列記します。

トカイ地域
(Tokaj)
 ・トカイ(Tokaj)

バラトン地域(Balaton)
 ・バダチョニィ(Badacsony)
 ・バラトンボグラー(Balatonboglár)
 ・バラトン高地(Balaton-felvidék)
 ・バラトンフュレド - チョパク(Balatonfüred-Csopak)
 ・ナジ - ショムロー(Nagy-Somló)
 ・ザラ(Zala)
ドゥナ地域(Duna)
 ・チョングラード(Csongrád)
 ・ハヨーシュ - バヤ(Hajós-Baja)
 ・クンシャーク(Kunság)

エゲル地域(Eger)
 ・ブッカリャ(Bükk)
 ・エゲル(Eger)
 ・マートラーリャ(Mátra)

北部ドゥナーントゥール地域(Észak-Dunántúl)
 ・ネスメーイ(Neszmély)
 ・エティック - ブダ(Etyek-Buda)
 ・モール(Mór)
 ・パンノンハルマ(Pannonhalma)
パンノン地域(Pannon)
 ・ペーチ(Pécs)
 ・セクサールド(Szekszárd)
 ・トルナ(Tolna)
 ・ヴィラーニー(Villány)

ショプロン地域(Sopron)
 ・ショプロン(Sopron)

以上、まだまだ間違いや説明不足等あると思います。今後、ハンガリーワインを飲む度に加筆・修正していければと思います。

ラベル平面化画像。
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裏ラベルには、フランスのルイ14世が「王のワインであり、ワインの王である(Vinum Regum Rex Vinorum)」とトカイワインを称賛したくだりが書かれています。なのでワイン名をハンガリー初代国王イシュトヴァーン1世に因んでいるわけですね。


さあ、抜栓。
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そんなに劣化してない感じなのですが、コルクがボロボロ崩れ、半分落としてしまいました。よって、コルク平面化できず、全量を茶こしでデキャンタへ移すという作業が発生してしまいました。

Alc.12%。
濃い飴色。茶味がかってます。
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煮詰まった花梨、梅。
味も花梨っぽさがあります。
甘いのは甘いですが、意外にきつくはないです。
なるほど、Tokaji Aszú じゃなくなったわけです(笑)。
とろみ、ネバ付きも少なくサラリとして飲みやすいです。
苦味が残るのがいいアクセントです。


*****


St Stephan's Crown
Tokaji Aszú 3 puttonyos 2007
WWWポイント76点



WhiteWhiteWine01

Château Machorre 2007 Bordeaux Supérieur

AOC ボルドー・シュペリュールの、ちょっと古めの2007年をいただきます。
お気づきの方もおられるかもしれませんが、普段はこんなワインを積極的に買い求めることはありません。どうせワインくじのハズレなんでしょうと思われた方、大正解です(笑)。でも、大ハズレではなく中当たりくらいかもしれません。


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なにせ、近所の京阪百貨店でやってる1本1,000円のワインくじですからね。当たればうれしいけど、ハズレてもそんなに痛手じゃありません。といっても、大ハズレで飲む気も起らないワインが手元に残るのは困りますが。(笑)

これがそのワインくじのチラシです。ボルドー赤ワイン限定。
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1等のクロ・デュ・マルキは出なかったですが、5等賞でした。全100本中、上から24本内に入ったわけですから上出来と言えるでしょう。(笑)

2007年の熟成ボルドー・シュペリュール。まだ少し興味はあります。ただし、インポーターの売れ残りワインでしょうから、情報豊富とはいかないのが困りもの。案の定、公式サイトのようなものは見つかりませんでした。インポーターのサイトでも作り手情報はほぼゼロでした。

ワインの情報だけはかろうじてあり、以下の通り。
・メルロー 60%
・カベソー 30%
・カベフラ 10%
醗酵はセメント・タンク。熟成は新樽率33%のフレンチオーク樽にて14ヶ月間。
ちょっと贅沢な樽使いです。ホントかな~。(笑)
エチケットに誇らしげなシールがありますが、この2007年がジルベール&ガイヤール(2015) で金賞を取ってるのは本当そうです。(笑)

と思ったら、立派な公式サイトを発見してしまいました。ちょっと目が節穴だったようで…。

ワイン情報はおおむねインポーターサイトの通りでした。15世紀にもさかのぼる歴史のあるところで、1992年に現在の所有者(Thiery SCEA、Marie Thieryさん)が取得したそうです。


シャトー訪問します。AOCボルドー(シュペリュール)といっても、その範囲は広大。情報少ない場所を突き止めるのは難儀しましたが、おそらくここです。(ストビューで近づけませんが。笑)
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ガロンヌ川沿いに遡り、AOCコート・デュ・マルマンデの手前ぐらいまで行った所です。

公式ページにシャトーの写真があったので貼っておきます。エチケットのイラスト通り。
Machorre01
メドック以外ではショボショボなシャトーが多いですが、ここは結構立派なシャトーでした。

AOCボルドーとAOCボルドー・シュペリュールの対象地域は同じです。
Machorre00
AOCボルドー・シュペリウールの方が、AOCボルドーよりも厳しい条件(例えば、樹齢20年以上、最低12ヶ月以上の熟成など)をクリアする必要があるなどの解説はありますが、はっきりしたことはINAOのサイトや官報も見るんですが、いまひとつ決定的な条件が見当たらないんですよね。不思議~。

AOCボルドー・シュペリウールの対象地域の地図をINAOのサイトから拝借します。
Machorre02
ボルドーとベルジュラックやコート・デュ・マルマンデなどとの境界は行政区分、すなわち県境になるようですね。


エチケット平面化画像。
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ちょっと印刷品質はアレですが、風格はありますね。
裏ラベルが少し汚れてますが…。

それはこのインポーターシールを剥がしたからです。
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剥がしにくいシールで作り手の名前や住所を隠すという不届き者の例です。


さあ、抜栓。
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汎用品なのは仕方なしですね。

コルク平面化。
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ミレジムが頭に打ってあるのは好感が持てます。

Alc.13%。(pH:4.20、Brix:7.3)
濃いガーネット。エッジはさすがに褐変です。
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黒ベリー、ナッツ、鞣し革。
熟成香がいい具合です。
辛口アタック。
くすんだ感じはなく果実味を残してうまく熟成した感じがします。
凝縮感ある味わいですが、中にメルローっぽい軽さも感じます。
傑出した感はやはり弱いんですが非常にバランスよくまとまっています。
タンニンも舌触りで収斂性の名残りをとどめますが極限までこなれてシルキー。
余韻も、軽め感もありつつのじんわり持続で楽しめました。
やはり、オリはけっこう出ています。

ボルドーの2007年は厳しかったからかもしれませんし、
シャトー自体の実力もあるでしょう。
しかし、これを1000円でゲットできたなら上出来です。(笑)


*****


Château Machorre 2007
Bordeaux Supérieur
RRWポイント 92点


Concha y Toro Carmín de Peumo 2007

コンチャイトロのカルメネール最高峰、カルミン・デ・ペウモです。
2万円コースなので偉いワインではないのですが、昔飲んだ感動が甦り、
最新のヴィンテージを試してみたくなり、ネットで探してみました。
2009年とか2013年はあるのですが、狙ってる2016年あたりが見つからず。
その昔飲んだ2007年の記録を頼りにエア・テイスティングをします。(笑)


IMG_0344
(写真はアメリカ在住時代に懐かしのiPhone4で撮ったものです。笑)
なかなかチリのトップエンドのクラスは日本に入ってきませんね。
セーニャやアルマビバなど有名どころはあるんですけどね。
ましてや、カルメネールのモノセパージュはまだまだ市民権を得てないか…。


公式ページはすでに慣れ親しんでいるいつものです。今日のワインを探してみます。


ワインの分類では、Fine Wine Collectionという上等カテゴリーに入っています。

Don Melchorというカベソーブレンドだけ別格扱いなのが気になりますが、
少なくともカルメネールではコンチャイトロの頂点であると言えます。

最新ヴィンテージが2017年のはずですが、2013年のデータしか載ってません。
仕方がないので2007年は当時のメモから。
・カルメネール 90%(91%)
・カベソー 6.5%(5%)
・カベフラ 3.5%(4%)
(*カッコ内は2013年のデータです。)
樽熟は、フレンチオークの新樽で18ヶ月+ボトルで12ヶ月。
2013年はエノロゴも変わってるようですし、仏樽で13ヶ月のみとなってます。
最近のヴィンテージは質を落としてるんでしょうか?

過去のパーカーおじさんの評価から考察してみると…
2003年 97点
2005年 97点
2007年 96点
2008年 95点
若干下降傾向なのが気になりますが、錚々たるもんです。
2007年の96点はなかなかなもんですよ。

その後はこんな感じ。
2010年 93点
2011年 94点
2013年 95点
2014年 93点
十分高評価ではありますが、落ちてきている気がします。
2016年を見つけてもガッカリしそうですね。


カルメネールはコンチャイトロのペウモの畑からで、
醸すのもカチャポアル・ヴァレーのペウモの施設です。ここです。
Chile002
混醸するカベソーとカベフラはマイポの方から持ってきているようです。

ペウモをワイン・マップ上で確認しておきましょう。
Chile001


ラベル平面化画像…ではなく、当時は剥がしてスクラップしていました。(笑)
IMG_0305
スクラップブックに丁寧に貼っていたんですよ。
今は簡単に平面化撮影でデジタル化、スクラップブックもブログとなりました。
便利な世の中になりましたね。

アメリカ在住中はほぼチリワイン、カルメネール一辺倒でしたけど、
一冊まるまるチリワインのスクラップブックは今見ても圧巻ですが…。

そのスクラップブックを見るとドン・メルチョールもいただいてましたね。
IMG_0307

当時はあまりテイスティングコメントはなく、「うま」とかしか書いてません。(笑)
しかし、カルミン・デ・ペウモ2007の記憶はなんとなく残っています。
抜栓したのが2011年でしたが、まだ少し若い印象の味でしたね。
しかしながら、カルメネールの本質を突き詰めた味は決して重苦しくなく、
いわば現代風の「おしゃれな」味わいに仕上げてあったような気がします。
爽やかなうまさを堪能できた忘れがたい1本となっています。



*****


Concha y Toro
Carmín de Peumo 2007
RRWポイント 95点


Château Malartic-Lagravière 2007 Pessac-Léognan

そう言えば、このブログを始めてからグラーヴの格付けワインを試してません。
正確にはシャトー・オー・ブリオンをとそのセカンドを試しましたが、
メドックの格付け第1級としていただきましたからね。
今日は、グラーヴで赤・白とも格付けされたマラルティック・ラグラヴィエール。
当然のように赤の方をいただいてみます。(笑)


IMG_8162
グラーヴの格付けワインは、やはりあまり偉くない価格のが多いです。
今日のはハーフですが、それでもなかなかのお値段。


公式ページはなかなか充実の内容で、一流シャトーって感じですね。
データもミレジムごとにしっかり載っています。
・カベソー 55%
・メルロー 40%
・カベフラ 3%
・プチヴェルド 2%
というセパージュ。樽熟は、新樽率80%で18ヶ月です。


さて、シャトー訪問。レオニャンの町のすぐ近くでした。
Malartic-Lagraviere02
グラーヴ格付けワインはグラーヴ地区でも北部に集中しています。
1987年には「ぺサック・レオニャン」として独自のAOCが認められ、
その他のグラーヴ地区とは別扱いなことを明確にした格好です。


ぺサック・レオニャンの地図にグラーヴ格付けシャトーを書き込み。
Malartic-Lagraviere03
一応、黄色い文字で格付け全16シャトーを示しています。
興味のある方は、クリックで拡大してご確認ください。

以下に、グラーヴ格付けシャトーの一覧を記します。
1953年に最初の格付けが行われ、1959年に修正、全16シャトーが認定されています。

<赤>のみ:7シャトー
・シャトー・オー・ブリオン(Château Haut-Brion / Pessac)[メドック第1級]
・シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン(Château La Mission-Haut-Brion / Talence)
・シャトー・パプ・クレマン(Château Pape-Clément / Pessac)
・シャトー・ド・フューザル(Château de Fieuzal / Léognan)
・シャトー・スミス・オー・ラフィット(Château Smith-Haut-Lafite / Martillac)
・シャトー・オー・バイィ(Château Haut-Bailly / Léognan)
・シャトー・ラトゥール・オー・ブリオン(Château La Tour-Haut-Brion / Talence)
 (※2005年にラ・ミッション・オー・ブリオンに統合)

<赤・白>両方:6シャトー
・ドメーヌ・ド・シュヴァリエ(Domaine de Chevalier / Léognan)
・シャトー・ラトゥール・マルティヤック(Château Latour-Martillac / Martillac)
シャトー・マラルティック・ラグラヴィエールChâteau Malartic-Lagravière / Léognan)
・シャトー・カルボニュー(Château Carbonnieux / Léognan)
・シャトー・ブスコー(Château Bouscaut / Cadaujac)
・シャトー・オリヴィエ(Château Olivier / Léognan)

<白>のみ:3シャトー
・シャトー・クーアン(Château Couhins / Villenave-d’Ornon)
・シャトー・クーアン・リュルトン(Château Couhins-Lurton / Villenave-d’Ornon)
・シャトー・ラヴィル・オー・ブリオン(Château Laville-Haut-Brion / Talence)
 (※2009年からラ・ミッション・オー・ブリオン・ブランとしてリリース)

メドックのように等級はありません。
しかし、メドック第1級のシャトー・オー・ブリオンは別格でしょうし、
赤・白両方で認定されたシャトーのほうが格上という考えもありそうです。
実際、赤・白両方格付けされた6シャトーは、異口同音に自身のサイトなどで、
「我は赤・白とも認定された6シャトーのひとつなり」と高らかにうたっています。


エチケット平面化画像。AOCぺサック・レオニャンです。
Malartic-Lagraviere01
裏ラベルには、やっぱり書いてますよ。
「我は赤・白とも認定された6シャトーのひとつなり」って。(笑)

インポーター徳岡のシールをはがすと、URLが隠れてました。
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困るんですよね。こういう大事な情報をシールで隠されると。


さて、抜栓。
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ミレジムが横に入ったコルク、専用キャップ。高級タイプです。

コルクの平面化撮影もしておきましょう。
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エチケットと同じ船のイラストです。

Alc.13%。
濃い、透けないガーネット。エッジは褐変気味です。
IMG_8161

ブラックベリー、チェリー、トリュフ、スパイス。
2007年ですからね。熟成香があります。
フレッシュ感ある辛口アタック。
酸とタンニンはまろやかに溶け込んでいますね。
が、なんだか味の厚みは弱めです。
余韻もじんわりと長く流石なんですが、
もう少し味の芯が欲しい気がします。
もしかして10年ほどでピーク過ぎたのかな?
オリはけっこう多かったです。

パーカーおじさんは90点だそうで。
そんなもんかな~。
期待先行がよくなかったのかも。(笑)


*****


Château Malartic-Lagravière 2007
Pessac-Léognan
RRWポイント 89点


Château Pichon Longueville Comtesse de Lalande 2007

メドック格付け第2級、シャトー・ピション・ロングヴィル…
コンテス・ド・ラランドです。長いな。
ほら、エチケットも二段書きになってますがな。
2007年からルイ・ロデレール社のルゾー家がオーナーで、
カベソー比率上げたり、ビオディナミを取り入れたりしてるそうです。
今日の2007年は、そうなる前のやつ、ということになりますね。


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ピション・ロングヴィル家とラランド家の両家の紋章を合わせたものが、
ボトルにも浮彫で入っています。浮彫はボルドーではめずらしい?
コンテス・ド・ラランドはラランド伯爵夫人の意。
お向かいのシャトー・ピション・バロンとは元々ひとつであったわけです。


公式サイトはなんと工事中。
仕方ないのでネット調査。
セパージュは、
・カベソー 58%
・メルロー 36%
・カベフラ 2%
・プチヴェルド 4%
樽熟は新樽率50%で18ヶ月のようです。

インスタは更新中のようです。
なかなか写真は見ごたえがあります。
Lalande03


県道D2号線に面してますから道からここのシャトーが見えます。
Lalande02
まわりは所有畑かと思いきや…

すぐ隣がシャトー・ラトゥールの入口です。
Lalande04
じゃあ、どこが所有畑なんでしょう? 向かいかな?

まあ、気にせず位置関係の確認とまいりましょう。
Lalande01
お勉強のため、近隣の格付けシャトーの場所も示しておきました。
この辺りのテロワールがワインの質を決めるのなら、
オー・バージュ・リベラルなんかが狙い目なんじゃないでしょうか。

エチケット平面化画像。
IMG_6854
グラスで飲ませてくれるボトルはエチケットが痛んでいることが多いです。
グラス試飲あるある。
売りものにならないからグラス試飲に回せってことなんでしょうね。(笑)


さて、いただきますよ。
Alc.13%。
濃いガーネット。
黒ベリー。
ヌルッと樽香はスパイス風味。
厚みのあるアタック。
ふわっと喉に軽めの収斂性。
構造感はそこそこながら、
余韻にかけて尻すぼみかな。
うまさの素性はいいです。


*****


Château Pichon Longueville Comtesse de Lalande 2007
RRWポイント 91点


Alejandro Fernández Dehesa La Granja 2007

偉いテンプラニージョも探していますよ。
ティント・ペスケラで産地のリベラ・デル・ドゥエロと共に、
スペイン随一のテンプラニージョの作り手として一躍有名になった、
アレハンドロ・フェルナンデス氏。
氏の率いるグルーポ・ペスケラがデエサ・ラ・グランハという、
新ワイナリーを得て1998年から醸すお手頃テンプラニージョです。


IMG_6430
ティント・ペスケラは試したことがないですが、
作り手が同じならデエサ・ラ・グランハもいいはずです。
パーカーおじさんもずっと90点以上つけてるみたいですし。

グルーポ・ペスケラの公式サイトが共通で、
氏が所有運営する4つのワイナリーにリンクされています。
そこからデエサ・ラ・グランハのページに入り、情報を探します。

セパージュは、テンプラニージョ100%。
熟成は、アメリカンオーク樽で熟成させるのがスペインっぽいですが、
堂々の24ヶ月の上、ボトルでさらに12ヶ月寝かせるそうです。
樽がどう香るか興味津々ですね。

さて、ワイナリーの場所を確認します。
Dehesa01
なんとか1枚でわかるよう詰め込みました。
まず右下のスペイン地図で「DO Ribera del Duero」を確認ください。
ブルゴスの南方を中心としたドゥエロ川流域です。
そこに、アレハンドロ・フェルナンデスのティント・ペスケラがあり、
今日のデエサ・ラ・グランハは西へ車で1時間半ってなところです。

産地呼称としては、「Vino de la Tierra de Castilla y León」となります。
Vino de la Tierra(VdlT)はかなり広域で、いわゆる「IGP」です。
(Indicación Geográfica Protegida)フランスで言う「Vin de Pays」ですね。
Dehesa03
この産地呼称(VdlT)は名前の通り、ほぼカスティージャ・イ・レオン州です。
カスティージャ・イ・レオン州は上図のように9つの県からなります。

さあ、ここがデエサ・ラ・グランハ。
Dehesa02
畑に囲まれたいい感じのワイナリーです。

エチケット。なぜか中国の受賞メダルがこれ見よがしに貼ってます。
IMG_6197
Vino de la Tierra de Castilla y Leónの地図入り表示がありましたね。


さて、抜栓です。
ミレジム入りコルク。キャップシールのエンボスもいい感じです。
IMG_6433
Alc.14%。完熟~。
濃い黒いガーネット、やはりエッジが褐変気味です。
黒ベリー、プンプン香ります。
独特な樽香も目立つ感じです。
これがアメリカンオークなんでしょうね。
非常にかすかではありますが「ケモノ」臭的なものも。
いわゆるブレタノマイセス由来のアレです。
辛口アタック。
酸味のような喉の収斂性があります。
味の構造感ありそうですが、まだ開いてない感じです。
デカンタします。
(未ろ過で澱があるのでデカンタしてねと公式ページにもありました。)

酸味感が穏やかになり、うま味が増した気がします。
でも、収斂性は健在です。
余韻もなめらかに続くようになりグッドですね。
風味に、長期熟成から来る若干の古くささを感じるのが、
個人的な好みではありますが、少しマイナス。

でもうまうまのテンプラニージョであることに間違いはありません。
しかし、デカンタはやるもんですね。


*****


Alejandro Fernández Dehesa La Granja 2007
RRWポイント 91点


Château Margaux 2007

ボルドー・メドック格付け第一級、いわゆる五大シャトー。
今日はそのうちのシャトー・マルゴー2007をお試しです。
同時にセカンドのパヴィヨン・ルージュの2014年も試しましたが、
それは明日の記事にします。


IMG_4898


「Grand Vin(偉大なワイン)」のエチケットがまぶしいです。
メドックの2007年はバッド・ヴィンテージのようですが、
それでも8万円以上はしますから、
バカうまでないかぎり「偉いワイン」ではないです。

日頃、当サイトのRRWポイントで90点以上をつけて満足している、
うまうまワインの10倍くらいうまくないといけません。
果たしてお値段に見合う1000点がつけられるでしょうか?
無理~!(笑)


IMG_4904a


公式サイトを見てみると、長い歴史を物語るように、
なんと1771年のヴィンテージから検索できます。
(あやしい日本語ですが、日本語表示もできます。)

2007年ものの説明では、やはり厳しい年だったそうで、
収穫のたった32%しかファーストに回せなかったとのこと。
セパージュは、
・カベソー 87%
・メルロー 11%
・カベフラ 2%
普通ならこれにプチヴェルドーが加えられるはずですが、
それもできなかったと悔しそうなコメントが書かれています。

パーカーおじさんなら100点を連発しているかと思いきや、
最近では1990年と2000年のみ。
2001年以降のパーカーポイントの推移を見てみましょう。
・2001年 PP93
・2002年 PP93
・2003年 PP98
・2004年 PP93
・2005年 PP98
・2006年 PP94
・2007年 PP92(*今日のはこれ)
・2008年 PP94
・2009年 PP99
・2010年 PP99
・2011年 PP93
・2012年 PP95
・2013年 PP88-90
・2014年 PP95
・2015年 PP99
・2016年 PP97-99
こうしてみると、おじさんは結構きびしい判定をしてますね。
やはり今日の2007年はPP92と低いです。
2013年もボルドーは厳しい年だったと聞きますので、
影響って出るもんですね。


IMG_4902


さて、いただきます。
Alc.13%。
2007年とあって褐変気味です。
ルビー色も薄まり、透明感があります。
パヴィヨン2014との画像比較を貼っておきます。
IMG_4903


フレッシュな黒ベリーですが、
香り自体の量や強さはさほどではなかったです。
店員さんは「さすが、すごい香り立ち方!」なんて言ってましたが、
スワリングしてもそこまでは感じませんでした。(笑)
樽香と判別できる要素も、すでに全体の香りに溶け込んでいるようで、
その点はエレガントな香りと言ってもいいでしょう。
辛口のアタック。
酸味やタンニンが寝かされて大人しい分そう感じます。
酸味が静かな分、「きぶさ」がまだ残ってるのを感じます。
完全に丸くなってるわけでもないのが面白いです。
今どきでは珍しい、古き良きボルドーの味ですね。
構造はありますが、評価としては傑出してるとは言い難いです。
普通、凡庸、そんな言葉が頭に浮かびます。

「忖度」して点数をつけるのは可能ですが、
いつもどおりの自然体で評価すればいいところ90点です。
きっとパーカーおじさんもそう思ったに違いないですが、
五大シャトーに「忖度」して92点にしたんだはず。(笑)


*****


Château Margaux 2007
RRWポイント 90点


E.Guigal Châteauneuf-du-Pape 2007

以前に飲んだE.ギガルのクローズ・エルミタージュが案外うまく、
また別で飲んだAOCシャトーヌフ・デュ・パプがもう一息でしたので、
E.ギガルのシャトーヌフ・デュ・パプなら完璧ではないかと思い、
ハーフですがゲットしてみました。


IMG_4547


問題はグルナッシュですね。
最近だいぶん慣れてきましたが、過去に飲んだまずいグルナッシュが災いし、
グルナッシュと聞くとなんとなく不安がつきまといます。(笑)

ちょっとお勉強。その昔行ったアヴィニョンの町と、
シャトーヌフ・デュ・パプのコミューンの位置関係をGoogle Mapで調べます。
CNPAVIGNON
アヴィニョンの北側とは漠然と知っていましたが、車で30分とは案外近いですね。

公式サイトで素性を調べます。
E.ギガルは日本語版(http://guigal.jp)英語版(http://www.guigal.com)があっていいですね。
特に英語版はミレジムごとのセパージュ詳細が載っていてありがたいです。

さて、この2007年は、
・グルナッシュ 80%
・シラー 10%
・ムールヴェードル 5%
・その他 5%
とのことですが、その他5%って?
AOCシャトーヌフ・デュ・パプはブレンド用の補助品種が13種も認められているので、
いろいろ入っていそうですね。
でも、80%はガルナチャ(グルナッシュ)かぁ…。
平均樹齢50年の古木(Vieux vigne)だそうで、
大樽で3年熟成というのもすごいです。
これでおいしくなっていればいいのですが。

さあ、抜栓。
Alc.14%。
縁がレンガ色がかった黒っぽい濃い赤です。
2007年ですから10年超の熟成ですね。
黒ベリー、スパイス。
やっぱりグルナッシュの粗めのタンニンを感じますが、
甘みのある複雑味の余韻へとスムーズにつながっていきます。
うま。
これが上等なシャトーヌフ・デュ・パプなんですね。


*****


E.Guigal Châteauneuf-du-Pape 2007
RRWポイント 89点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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