DOウティエル・レケーナ(DO Utiel-Requena)の地品種ボバル(Bobal)を使ったグラン・レセルバ(オーク樽での18ヶ月を含む5年熟成)ですが、2007年とかなりのバック・ヴィンテージです。とってもお手頃価格だったので逆に心配ですが(笑)。とにかく深掘りしながらお試しと行きましょう。
ラベルにはファウスティーノ・リベロ・ウレシアとありますが、作り手は1899年創業のマルケス・デル・アトリオ(Marqués Del Atrio)グループというリオハ発祥の大手生産者でした。ファウスティーノ・リベロ・ウレシアは創業当初のブランドですが、現在もこうしてラインアップに使っています。スペイン中の主要なワイン産地に進出しているようで、以前、リアス・バイシャスのアルバリーニョを試して、作り手を調べたらリオハの生産者だったので驚いたことがありますが、まさにそこでした。そして今日のワインもバレンシアのDOウティエル・レケーナと、リオハからはずいぶん離れたところのワインです。
これがグループ全体の公式ページ。ここから傘下のブランドに分かれています。
こちらがファウスティーノ・リベロ・ウレシア(Faustino Rivero Ulecia)の公式ページ。
このブランドでDOウティエル・レケーナの他、リオハもリアス・バイシャスも出してます。
・ボバル 50%
・テンプラニージョ 50%
同じシリーズのクリアンサとレセルバは載っていたんですが、肝心の今日のグラン・レセルバが載っていません。オーク樽での18ヶ月を含む5年熟成は規定通りやってるでしょうが、2007年産ですから瓶熟成含めれば優に15年を超えています。セパージュはレセルバ他も載っていなかったんですが、上記の50%・50%というのはネット情報です。そこには熟成もオーク樽で24ヶ月となっていました。そんなところでしょう。
ボバル(Bobal)はスペイン原産。スペイン以外ではほぼ栽培されていません。
作り手訪問しておきます。発祥の地のリオハになります。
リベロ家が1899年にファウスティーノ・リベロ・ウレシアをアルネド(Arnedo)の町に立ち上げています。ここは現在も稼働中の拠点ですが、現在はログローニョ(Logroño)近くにマルケス・デル・アトリオ(Marqués Del Atrio)グループとしての本拠地を置いています。2拠点間は車で40分ほど離れている感じですね。今日のワインはDOウティエル・レケーナなのに、なぜバレンシアの方の拠点を訪問しないのか疑問にお思いかもしれませんが、実は探しても探してもそれらしきところが発見できませんでした。もしかしてリオハで醸してるのかしら?(笑)
バレンシア州(Comunidad Valenciana)はカステジョン県(Castellón)、バレンシア県(Valencia)、アリカンテ県(Alicante)の3県から成り、ウティエル・レケーナはバレンシア県の内陸部にあるDOです。標高が700~900mもある地域になります。
バレンシア州をGoogle Mapで俯瞰して州内のDOを描き込みました。
バレンシア州のDOアリカンテが少しムルシア州にはみ出ているようですが、このあたりは周辺の州のDOと合わせて位置関係を見るのが効果的です。以下をご参照ください。
以下の他州のDOがバレンシア州に隣接しており、一緒に覚えた方がわかりやすいからです。地図で位置関係を確認ください。
・Manchuela(Castilla–La Mancha)
フミージャ(Jumilla)はカスティージャ・ラ・マンチャ州とムルシア州の両方にまたがっています。なかなかスペインのDOは一筋縄ではいかなそうです(笑)。
DO Utiel-Requena公式ページです。ご参考まで。
同日本語ページもあります。実はこっちの方が情報豊富でわかりやすかったりします。
ここにDOウティエル・レケーナのワインのタイプ(ランク)が詳しく書いてあったので、コピペしておきます。興味深いです。
ラベル平面化画像。
裏ラベルには瓶詰めはレケーナ(Requena)でやってると書いてますね。どこなんだろう?
さあ、抜栓。
ボトルにはスペインでよくある金の網がかかっていました。
コルク平面化。
ラベルにはファウスティーノ・リベロ・ウレシアとありますが、作り手は1899年創業のマルケス・デル・アトリオ(Marqués Del Atrio)グループというリオハ発祥の大手生産者でした。ファウスティーノ・リベロ・ウレシアは創業当初のブランドですが、現在もこうしてラインアップに使っています。スペイン中の主要なワイン産地に進出しているようで、以前、リアス・バイシャスのアルバリーニョを試して、作り手を調べたらリオハの生産者だったので驚いたことがありますが、まさにそこでした。そして今日のワインもバレンシアのDOウティエル・レケーナと、リオハからはずいぶん離れたところのワインです。
これがグループ全体の公式ページ。ここから傘下のブランドに分かれています。
こちらがファウスティーノ・リベロ・ウレシア(Faustino Rivero Ulecia)の公式ページ。
このブランドでDOウティエル・レケーナの他、リオハもリアス・バイシャスも出してます。
・ボバル 50%
・テンプラニージョ 50%
同じシリーズのクリアンサとレセルバは載っていたんですが、肝心の今日のグラン・レセルバが載っていません。オーク樽での18ヶ月を含む5年熟成は規定通りやってるでしょうが、2007年産ですから瓶熟成含めれば優に15年を超えています。セパージュはレセルバ他も載っていなかったんですが、上記の50%・50%というのはネット情報です。そこには熟成もオーク樽で24ヶ月となっていました。そんなところでしょう。
ボバル(Bobal)はスペイン原産。スペイン以外ではほぼ栽培されていません。
スペインのブドウ生産量の多い順から、白品種のアイレン(Airén)、テンプラニージョ、ボバルと、ボバルは第3位です。であるにもかかわらず、その栽培地域はバレンシア州、それもDOウティエル・レケーナに集中しています。DOウティエル・レケーナが「ボバル王国」と言われる所以です。DOウティエル・レケーナのワインづくりの歴史は2600年にも及びますが、その栽培面積の70%がボバルです。2番目がテンプラニージョで12%となります。このようにDOウティエル・レケーナは赤ワイン王国でもあるわけですが、タルダナ(Tardana)という白の地元品種を持っていたりもします。
作り手訪問しておきます。発祥の地のリオハになります。
リベロ家が1899年にファウスティーノ・リベロ・ウレシアをアルネド(Arnedo)の町に立ち上げています。ここは現在も稼働中の拠点ですが、現在はログローニョ(Logroño)近くにマルケス・デル・アトリオ(Marqués Del Atrio)グループとしての本拠地を置いています。2拠点間は車で40分ほど離れている感じですね。今日のワインはDOウティエル・レケーナなのに、なぜバレンシアの方の拠点を訪問しないのか疑問にお思いかもしれませんが、実は探しても探してもそれらしきところが発見できませんでした。もしかしてリオハで醸してるのかしら?(笑)
バレンシアのDOウティエル・レケーナ(DO Utiel-Requena)の位置関係を見ておきます。
バレンシア州(Comunidad Valenciana)はカステジョン県(Castellón)、バレンシア県(Valencia)、アリカンテ県(Alicante)の3県から成り、ウティエル・レケーナはバレンシア県の内陸部にあるDOです。標高が700~900mもある地域になります。
バレンシア州をGoogle Mapで俯瞰して州内のDOを描き込みました。
バレンシア州には以下の3つのDO(Denominación de Origen=EUワイン法でいうDOP:Denominación de Origen Protegida)があります。
・Valencia
・Utiel-Requena
・Alicante
厳密に言うと、以下の3つもバレンシア州の原産地呼称ということになります…。
・Cava (DO Cava の Levante ゾーン、Requenaの町に相当)
3つとも過去に試して記事を書いていますので詳しくはリンク先をご参照。
バレンシア州のDOアリカンテが少しムルシア州にはみ出ているようですが、このあたりは周辺の州のDOと合わせて位置関係を見るのが効果的です。以下をご参照ください。
以下の他州のDOがバレンシア州に隣接しており、一緒に覚えた方がわかりやすいからです。地図で位置関係を確認ください。
・Manchuela(Castilla–La Mancha)
・Almansa(Castilla–La Mancha)
・Yecla(Murcia)
・Yecla(Murcia)
・Jumilla(Castilla–La Mancha / Murcia)
フミージャ(Jumilla)はカスティージャ・ラ・マンチャ州とムルシア州の両方にまたがっています。なかなかスペインのDOは一筋縄ではいかなそうです(笑)。
DO Utiel-Requena公式ページです。ご参考まで。
同日本語ページもあります。実はこっちの方が情報豊富でわかりやすかったりします。
ここにDOウティエル・レケーナのワインのタイプ(ランク)が詳しく書いてあったので、コピペしておきます。興味深いです。
<DOウティエル・レケーナのワインのタイプ>
・SUPERIOR(スペリオール)
指定地域内で栽培された優先品種を少なくとも85%以上使用し、樽を使用しない、あるいは、一定期間使用した、“スペリオール“と呼ぶに相応しい官能的特徴を持った、白、ロゼ、赤ワイン。
・VENDIMIA INICIAL(べンディミア・イニシアル)
収穫開始10日目までのぶどうからつくられた、白、ロゼ、赤の DO ワインで、若いため、その特性の一つである、軽い炭酸ガスの発生がみられる。
収穫開始10日目までのぶどうからつくられた、白、ロゼ、赤の DO ワインで、若いため、その特性の一つである、軽い炭酸ガスの発生がみられる。
・BOBAL CON MENCIÓN ESPECÍFICA(ボバル・コン・メンシオン・エスペシフィカ)
ボバル単一品種からつくられた、ロゼ、赤のDOワイン。DO の定めるカテゴリーの必要条件を満たしている場合、クリアンサ、レセルバ、グラン・レセルバ、スペリオール、べンディミア・イニシアル、マドゥラード・エン・バリッカを名乗れる。
・MADURADO(マドゥラード)
・MADURADO EN BARRICA(マドゥラード・エン・バリッカ)
・MADURADO EN BARRICA(マドゥラード・エン・バリッカ)
最大容量600Lまでのオーク樽もしくは桶で6ヶ月未満熟成させて、色、香り、味覚の特徴に変化をもたらしたワイン。
・CRIANZA(クリアンサ)
スパークリング、微発泡、リキュールではない DO ワインで、赤の場合、最低24ヶ月熟成で、うち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成したワイン、白とロゼの場合、最低18ヶ月熟成で、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成したワイン。
・RESERVA(レセルバ)
最低36ヶ月熟成させた赤ワインで、そのうち少なくとも12ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。または、最低24ヶ月熟成させた白、ロゼワインで、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。
最低36ヶ月熟成させた赤ワインで、そのうち少なくとも12ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。または、最低24ヶ月熟成させた白、ロゼワインで、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。
・GRAN RESERVA(グラン・レセルバ)
最低60ヶ月熟成させた赤ワインで、そのうち少なくとも18ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。または、最低48ヶ月熟成させた白、ロゼワインで、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。
最低60ヶ月熟成させた赤ワインで、そのうち少なくとも18ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。または、最低48ヶ月熟成させた白、ロゼワインで、そのうち少なくとも6ヶ月は最大容量330Lまでのオーク樽で熟成、その後瓶にて熟成したもの。
・BOBAL ALTA EXPRESIÓN(ボバル・アルタ・エクスプレシオン)
ボバル単一品種からつくられるワインで、樽熟成あり、なしのタイプがあり、この品種がテロワールを最大限表現しているもの。ぶどう畑の樹齢は35年以上、収量は4,000kg/ha (29.60 hl/ha)以下、統制委員会の事前許可のない限り散水は不可。栽培は、ぶどう畑の生物学的バランスの保護を第一に、環境へ配慮して行う。すべての農作業は、フィールドノートの記載によって確認がとられる。
ラベル平面化画像。
裏ラベルには瓶詰めはレケーナ(Requena)でやってると書いてますね。どこなんだろう?
さあ、抜栓。
ボトルにはスペインでよくある金の網がかかっていました。
コルク平面化。
Alc.13%。
エッジがオレンジ化したガーネット。透け感も来てます。
黒ベリー、チェリー、ドライフルーツ、香ばしい樽香。
辛口アタック。
厚みは弱いんですが熟成から来る複雑味は出ています。
酸はありますがさすがになめらかにこなれています。
ただ、水臭さに近い軽さは否めません。
そのせいで余韻もあっけない感じ。
期待ほどの熟成感は味わえませんでした。
熟成しない赤もあるという経験なのかもしれません。
そのせいで余韻もあっけない感じ。
期待ほどの熟成感は味わえませんでした。
熟成しない赤もあるという経験なのかもしれません。
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Faustino Rivero Ulecia
Gran Reserva 2007
Bobal-Tempranillo
Utiel-Requena
Gran Reserva 2007
Bobal-Tempranillo
Utiel-Requena
RRWポイント | 88点 |
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