ドイツの13のワイン生産地域のひとつですが、少々マイナーなアール(Ahr)のシュペートブルグンダー(Spätburgunder:ピノ・ノワールのドイツでのシノニム)。ヘッシッシェ・ベルクシュトラーセ(Hessische Bergstrasse)以外の産地は大体制覇していて、アールも昔一度、全く今日と同じワインの2016年を試しています。また同じのか…なんですが、マイナー産地故あまり他にお目にかからないのと、前回なかなかおいしかったというのがまた手にした動機です。
あっさりとしたラベルで、作り手の名前が表に書いてません。裏を見るとわかるのですが、Winzergenossenschaft(ワイン生産者協同組合)とあります。名前をマイショス・アルテナール(Mayschoß-Altenahr)という協同組合で、創業は1868年と150年以上の歴史があり、452の会員合計で150haの畑を所有するそうです。アールの総栽培面積が563haといいますから、全体の1/4くらいを占める大きな協同組合ということになりますね。
公式ページはこちら。よくできていますがドイツ語オンリーです。(笑)
ショップサイトがこちら。ワインの紹介はオンラインショップのページと兼用です。
ワイナリー訪問します。前に訪問した時にはなかったストビューが...ありました!
これはミッテルラインの記事を書いたときに描いた地図で、ミッテルラインのベライヒを示しています。ライン川周辺の特定生産地域の位置関係がわかりやすいので再利用しました。
13のワイン生産地域は、アンバウゲビート(Anbaugebiet)、いわゆる g.U.(geschützte Ursprungsbezeichnung:保護原産地呼称)で、EU法の AOP の位置づけです。
ドイツでは2021年1月に新しいドイツワイン法が採択され、EUのワイン法の影響を受けてブドウの出どころ(地理的呼称範囲)を基準に格付けされます。つまりはVDP.式の公式なものが出てきたということですね。(移行期間が5年間。2026年のヴィンテージから拘束力が発生します。)この図は新法の概要を自分なりにまとめて図示したものです。ご参考まで。
ラベル平面化画像。
あっさりとしたラベルで、作り手の名前が表に書いてません。裏を見るとわかるのですが、Winzergenossenschaft(ワイン生産者協同組合)とあります。名前をマイショス・アルテナール(Mayschoß-Altenahr)という協同組合で、創業は1868年と150年以上の歴史があり、452の会員合計で150haの畑を所有するそうです。アールの総栽培面積が563haといいますから、全体の1/4くらいを占める大きな協同組合ということになりますね。
公式ページはこちら。よくできていますがドイツ語オンリーです。(笑)
ワインの紹介はオンラインショップのページと兼用です。
ショップサイトがこちら。ワインの紹介はオンラインショップのページと兼用です。
「創業者のワイン(Gründerwein)」というローエンドが今日のワイン同等と思われます。
・シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール) 100%
いずれにしても情報は少ないんですが、マロラクティック発酵あり、オークの大樽(3~6年使用)で10ヶ月の熟成をしていることはわかりました。
ワイナリー訪問します。前に訪問した時にはなかったストビューが...ありました!
やはりストビューがあるといいですね。行った気になります(笑)。立派な施設で、周りを囲むようにアール(Ahr)川が流れています。アール川はライン川の支流でボンとコブレンツの間くらいで合流しており、この流域がアールという特定生産地域(Bestimmtes Anbaugebiet)になります。
ドイツ全体の地図を見ます。13のワイン生産地域の中での位置関係はこうです。
アール(Ahr)見つかりましたか?モーゼルの北、ライン川沿いのミッテルラインに接している非常に小さなエリアです。これでも栽培面積を比較すると下から4番目の大きさがあります。
<小さい特定栽培地域:TOP5>
(1)ヘッシッシェ・ベルクシュトラーセ(Hessische Bergstrasse):450ha
(2)ミッテルライン(Mittelrhein):469ha
(3)ザクセン(Sachsen):498ha
(4)アール(Ahr):563ha
(5)ザーレ・ウンストルート(Saale-Unstrut):765ha
例によって、Google Map上で確認します。非常に狭い範囲という実感が出ますね。
ベライヒ(Bereich)はひとつだけ。ヴァルポルツハイム・アルタール(Walporzheim-Ahrtal)といいます。ヴァルポルツハイムという町がありますね。アールの主要品種はシュペートブルグンダー(Spätburgunder=ピノ・ノワール)で、全体の62%を占めるそうです。他にポルトギーザ―(Portugieser)やフリューブルグンダー(Frühburgunder)などの黒品種もあり、黒品種全体の割合となると85%にもなります。これほど黒品種の比率が多い特定生産地域は他にありません。赤比率の高いヴュルテンベルク(Württemberg)でも70%ほどです。白品種は主にリースリングです。
ミッテルライン(Mittelrhein)の地図で見ると周囲との位置関係とサイズが一目瞭然。
これはミッテルラインの記事を書いたときに描いた地図で、ミッテルラインのベライヒを示しています。ライン川周辺の特定生産地域の位置関係がわかりやすいので再利用しました。
13のワイン生産地域は、アンバウゲビート(Anbaugebiet)、いわゆる g.U.(geschützte Ursprungsbezeichnung:保護原産地呼称)で、EU法の AOP の位置づけです。
ドイツでは2021年1月に新しいドイツワイン法が採択され、EUのワイン法の影響を受けてブドウの出どころ(地理的呼称範囲)を基準に格付けされます。つまりはVDP.式の公式なものが出てきたということですね。(移行期間が5年間。2026年のヴィンテージから拘束力が発生します。)この図は新法の概要を自分なりにまとめて図示したものです。ご参考まで。
ラベル平面化画像。
QualitätsweinでTrocken(辛口)の表示があります。
さあ、スクリュー回転。
Alc.13.5%。
クリアなルビー。
ラズベリー、ダークチェリー、ほんのり出汁。
辛口アタック。
酸は大人しめで綺麗です。
苦味様の複雑な味わいは適度な重みも与えてくれます。
喉越しで酸がいい仕事して、
バランスを取りに来るおかげで余韻が軽快に決まります。
うん、変わらないおいしさでした。
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Winzergenossenshaft
Mayschoß-Altenahr eG
Spätburgunder 2018 Ahr
Mayschoß-Altenahr eG
Spätburgunder 2018 Ahr
Trocken
RRWポイント | 91点 |
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