ヴォーヌ・ロマネの名門グロ家(Famille Gros)は、ジャン・グロさんの代以降のれん分けが進行し、同時多発グロ(笑)状態なのはご存じの通り。袖ものばかりですが、ミシェル・グロ、グロ・フレール・エ・スール、AF(アンヌ・フランソワ―ズ)グロ、アンヌ・グロと試してきました。そんな中で頭一つ抜けてるなと思ったのが今日のアンヌ・グロです。そこがクレマン・ド・ブルゴーニュを出してるというじゃないですか。これはお試しせねば。
わかりやすい系図がミシェル・グロの公式ページに載っていたので拝借しました。
アンヌ・グロさんは、先々代のルイ・グロさんの代までさかのぼり、ジャン・グロさんのご兄弟のフランソワ・グロさんの娘さんということで、ミシェル・グロさんほか現役世代からすると従妹になるわけですね。
アンヌ・グロの公式ページには、さらに詳しい家系図が載ってました。
ドメーヌ・アンヌ・グロは父親のドメーヌ・フランソワ・グロを、一人娘のアンヌさんが1988年にそのまま引き継いで自分の名前をつけたものです。最初は「Domaine Anne and François Gros」名で始め、「Domaine Anne Gros」に改名したのは1995年のことです。ドメーヌがジャン・グロをそのまま引き継いだミシェル・グロの隣の隣にあるのは、ルイ・グロさんの代からの暖簾分けで、他ドメーヌのようにジャン・グロからの暖簾分けではないからなんでしょう。
公式ページは若干の手作り感がありますが、概ね情報豊富です。
ガメ、嫌われてますね(笑)。ガメには亜種が多く、赤い果肉を持つタンテュリエ種もあり、それらと区別するために「Gamay Noir à Jus Blanc(白い果汁の黒いガメ)」というのが正式なフルネームになるようです。今日のワインは、ブルゴーニュを代表する高貴品種、ピノ・ノワール、シャルドネにアリゴテのブレンドというのが面白いです。
ちょっと脱線ですが、補助品種のムロンとサシーを見ておきます。これがムロン(Melon)。
ムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)というシノニムがロワール川下流域(ペイ・ナンテ)でよく知られていますね。いわゆるミュスカデ(Muscadet)です。INAOは単なるムロン(Melon)というのを正式名称としているようです。謂れは、メロンのように葉っぱに切れ込みがなく丸いためだそうです。メロンの風味がする云々の解説はデタラメです。2013年のDNA分析では、グエ・ブラン(Gouais Blanc=Heunisch Weiß)x ピノ(Pinot)の自然交配とされています。これって、シャルドネやアリゴテ、アルザスのオーセロワなんかと同じなんですよね。兄弟品種というようなことらしいです。
こちらがサシー(Sacy)です。指原莉乃みたいな品種ですね(笑)。
フランス原産の品種で、なんとこれも、グエ・ブラン(Gouais Blanc=Heunisch Weiß)x ピノ(Pinot)の自然交配のひとつだそうで。同じく2013年のDNA分析の結果です。さっしー、お前もか(笑)。
さあ、ヴォーヌ・ロマネのアンヌ・グロを訪問します。なかなか間口が広い。
左隣がドメーヌ・フランソワ・ラマルシュ(Domaine François Lamarche)で、その向こうがミシェル・グロです。この3軒、なぜか門構えがそっくり。一緒に分譲されてたんでしょうか。(笑)
上空からヴォーヌ・ロマネの集落の中心部を見てみます。
グロ御三家を確認ください。その他チェックマークを入れてますが、DRCやルロワなど、そうそうたる面々です。
エチケット平面化画像。
女性醸造家のセンスということでしょうか。お洒落です。ワイン名も「泡の楽しみ」という意味で粋ですね。
さあ、抜栓。
無印ですが、ネックとコルクの裏に「Crémant(de Bourgogne)」と入っています。
泡立ちはいつものように動画で確認ください。
19世紀から続くヴォーヌ・ロマネ村の名門グロ家が、なんだかんだで暖簾分けして、いくつもグロがあるのはご承知の通りです。
・Domaine Jean Gros(先代にして本家。今はもうない。)
・Domaine Michel Gros(上記ジャン・グロが元。長男の本筋。)
・Domaine AF-Gros(妹。ポマールに嫁いで、ヴォーヌ・ロマネにいません。)
・Domaine Anne Gros(従妹。ミシェル・グロの隣の隣。)
・Domaine Gros Frère & Soeur(弟のベルナールさん。)
わかりやすい系図がミシェル・グロの公式ページに載っていたので拝借しました。
アンヌ・グロさんは、先々代のルイ・グロさんの代までさかのぼり、ジャン・グロさんのご兄弟のフランソワ・グロさんの娘さんということで、ミシェル・グロさんほか現役世代からすると従妹になるわけですね。
アンヌ・グロの公式ページには、さらに詳しい家系図が載ってました。
ドメーヌ・アンヌ・グロは父親のドメーヌ・フランソワ・グロを、一人娘のアンヌさんが1988年にそのまま引き継いで自分の名前をつけたものです。最初は「Domaine Anne and François Gros」名で始め、「Domaine Anne Gros」に改名したのは1995年のことです。ドメーヌがジャン・グロをそのまま引き継いだミシェル・グロの隣の隣にあるのは、ルイ・グロさんの代からの暖簾分けで、他ドメーヌのようにジャン・グロからの暖簾分けではないからなんでしょう。
公式ページは若干の手作り感がありますが、概ね情報豊富です。
今日のラ ・ファン・アン・ビュルという泡がラインアップに載っていません。一応、2018年のヴィンテージレポートのようなページに、シャルドネ、ピノ・ノワール、アリゴテから作られていると若干の解説がありました。NVだけど2018年のワインで作っているんですかね。
・シャルドネ 40%
・シャルドネ 40%
・ピノ・ノワール 40%
・アリゴテ 20%
パーセンテージはインポーター情報です。12ヶ月の瓶熟成。ドザージュは10g/Lだそうです。
AOC Crémant de Bourgogne の規定を見ておきます。範囲はグラン・オーセロワからボジョレーまでブルゴーニュ全域です。白とロゼしかなく、瓶内二次発酵の本格派でも赤なら AOC Bourgogne Mousseux になります。基本、ピノ・ノワールとシャルドネから作られますが、品種は以下が使えます。
<主要品種>
・Pinot Noir
・Chardonnay(30%以上入れること)
・Pinot Blanc
・Pinot Gris
<補助品種>
・Gamay(20%以上は入れないこと)
・Aligoté
・Melon
・Sacy
AOC Crémant de Bourgogne の規定を見ておきます。範囲はグラン・オーセロワからボジョレーまでブルゴーニュ全域です。白とロゼしかなく、瓶内二次発酵の本格派でも赤なら AOC Bourgogne Mousseux になります。基本、ピノ・ノワールとシャルドネから作られますが、品種は以下が使えます。
<主要品種>
・Pinot Noir
・Chardonnay(30%以上入れること)
・Pinot Blanc
・Pinot Gris
<補助品種>
・Gamay(20%以上は入れないこと)
・Aligoté
・Melon
・Sacy
ガメ、嫌われてますね(笑)。ガメには亜種が多く、赤い果肉を持つタンテュリエ種もあり、それらと区別するために「Gamay Noir à Jus Blanc(白い果汁の黒いガメ)」というのが正式なフルネームになるようです。今日のワインは、ブルゴーニュを代表する高貴品種、ピノ・ノワール、シャルドネにアリゴテのブレンドというのが面白いです。
ちょっと脱線ですが、補助品種のムロンとサシーを見ておきます。これがムロン(Melon)。
ムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)というシノニムがロワール川下流域(ペイ・ナンテ)でよく知られていますね。いわゆるミュスカデ(Muscadet)です。INAOは単なるムロン(Melon)というのを正式名称としているようです。謂れは、メロンのように葉っぱに切れ込みがなく丸いためだそうです。メロンの風味がする云々の解説はデタラメです。2013年のDNA分析では、グエ・ブラン(Gouais Blanc=Heunisch Weiß)x ピノ(Pinot)の自然交配とされています。これって、シャルドネやアリゴテ、アルザスのオーセロワなんかと同じなんですよね。兄弟品種というようなことらしいです。
こちらがサシー(Sacy)です。指原莉乃みたいな品種ですね(笑)。
フランス原産の品種で、なんとこれも、グエ・ブラン(Gouais Blanc=Heunisch Weiß)x ピノ(Pinot)の自然交配のひとつだそうで。同じく2013年のDNA分析の結果です。さっしー、お前もか(笑)。
さあ、ヴォーヌ・ロマネのアンヌ・グロを訪問します。なかなか間口が広い。
左隣がドメーヌ・フランソワ・ラマルシュ(Domaine François Lamarche)で、その向こうがミシェル・グロです。この3軒、なぜか門構えがそっくり。一緒に分譲されてたんでしょうか。(笑)
上空からヴォーヌ・ロマネの集落の中心部を見てみます。
グロ御三家を確認ください。その他チェックマークを入れてますが、DRCやルロワなど、そうそうたる面々です。
さて、クレマン(Crémant)~をまとめておきます。シャンパーニュ以外の伝統的方式(Méthode Traditionnelle)/シャンパーニュ方式(Méthode Champenoise)、いわゆる瓶内二次発酵のフランス産スパークリングワインはクレマン(Crémant)という名称を使って以下の8つのAOC(Appellation d'Origine Contrôlée)にまとめられます。
・Crémant de Die(12ヶ月)
・Crémant de Loire(12ヶ月)
クレマン・ド・サヴォワ(Crémant de Savoie)が2014年6月制定と一番新しいAOCです。また、(12ヶ月)と書いたもの以外は熟成期間が9ヶ月以上の規定になっています。消費量はクレマン全体の約半分がクレマン・ダルザス(Crémant d'Alsace)で圧倒的1位です。それぞれの産地は名前からどこかわかりますよね?(試したことのあるものは過去記事をリンクしています。)
クレマン軍団(?)の公式ページというのがあり、各クレマンについて詳しく載っています。
エチケット平面化画像。
女性醸造家のセンスということでしょうか。お洒落です。ワイン名も「泡の楽しみ」という意味で粋ですね。
さあ、抜栓。
無印ですが、ネックとコルクの裏に「Crémant(de Bourgogne)」と入っています。
Alc.12%。
イエロー。
泡立ちはいつものように動画で確認ください。
青リンゴ、梨、イースト香。
辛口アタック。
果実感がふんわり乗った厚み感じる味わいです。
ほんのりした苦味がいいバランスで効いています。
香ばしさもあります。
やっぱり有名どころが作ると泡もおいしいですね。
これがシャンパーニュならかなりレベルの高い方でしょう。
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Domaine Anne Gros
La Fun en Bulles
Crémant de Bourgogne Brut
La Fun en Bulles
Crémant de Bourgogne Brut
WWWポイント | 80点 |
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