Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Cabernet_Sauvignon

Château Phélan-Ségur Frank Phélan 2015 Saint-Estèphe

サン・テステフのシャトー・フェラン・セギュールは、いわゆる1855年の格付けシャトーではないものの、カロン・セギュールのお隣のジロンド川寄りの好立地で、そのポテンシャルは過去から評価はされていましたが、近年の品質向上も目覚ましいようです。そんなところのセカンドワインがこのフランク・フェランであります。


IMG_3719
アイルランド出身のワイン商人だったベルナール・フェラン(1770-1841)さんが、シャトー・カロン・セギュールなんかの口上で有名なセギュール侯爵の名を冠するセギュール・ドゥ・カバナックのエステートを入手しシャトーを立ち上げたことが、フェラン・セギュールの名の由来のようですね。
このセカンドワインの名前になっているフランク・フェラン(1820-1883)さんというのがベルナールさんの息子で、シャトーを引き継いで名声と品質をさらに向上させた貢献者ということですが、なんと30年間もサン・テステフの市長さんだったそうです。そんな地元の実力者が1855年の格付けに自分のシャトーをねじ込めなかったんですかね。(笑)


公式ページは日本語完全対応の(笑)立派なものなんですが、ワイン情報が薄い。

セカンドのフランク・フェランもその名前の由来は紹介してあるものの、その他、樹齢10年未満の若木の使用と14ヶ月の熟成くらいしか書いてありません。ネット情報に頼れば…。
・カベソー 60%
・メルロー 40%
これはほぼ作付け比率と同じです。若木100%ではなく古樹のブドウもブレンドして造られるようです。
同じ2015年のファーストにパーカーおじさんが90+点をつけていますが、セカンドは試してないようですね。驚くのは、これもファーストですが、パーカーおじさんは2016年に94点、2017年に95点をつけています。年々良くなってそうです。いずれファーストをいただく課題が出来ました。(笑)


さて、サン・テステフのシャトーを訪問。
PhelanSegur01
敷地が周囲の畑を含め石垣で囲われていて、この正門らしき所からしか中がのぞけません。
奥に見えるシャトーも後ろ側で、かっこいい前面ではありません。

ずいぶんと離れると遠目にそのシャトーの前面が拝めます。が、ちっせ~。
PhelanSegur000
しかし、由緒正しいところだけあって立派なシャトーですね。

さあ、メドック、サン・テステフを俯瞰してシャトーの位置関係を見ますよ。
PhelanSegur02
シャトー・カロン・セギュールとシャトー・モンローズの格付けシャトーに挟まれた川沿いです。
実際はモンローズとの間にはシャトー・メイネイ(Château Meyney)がありますが。

メドック格付け61シャトーのうち、サン・テステフには5つしかなく、
2級にモンローズとコス・デストゥルネルの2つ。
3級はカロン・セギュールのみです。
4級にラフォン・ロシェ。5級にコス・ラボリ。
合計5つになります。

サン・テステフは砂利と粘土石灰質の混ざる土壌で理想的と言われますが、ポイヤックやマルゴーなんかと比べると少々地味な位置づけかもしれません。これ以上北へ行くとAOCメドック(バ・メドック)に入るので、そういうところでも印象的に損をしてるのかもしれません。


ネットでシャトー・フェラン・セギュールの畑の地図を発見しました。例によってGoogle Mapに転記し、畑の位置・分布を確認してみます。
PhelanSegur00
丘状の土地に70haの畑を持つそうですが、2010年にシャトー・モンローズに22ha売却したなんて情報もあり、あまり広くはなさそうですね。


エチケット平面化画像。
IMG_3667
うっすらとフランク・フェランさんの横顔。しかもサイン入り。(笑)
裏には英・仏語で名前の由来とセカンドの説明あり。まあ、丁寧でいいです。

しかし、これを隠す不届き者がいます。
IMG_3666
しかも、英語の方を隠すとは無神経極まりない。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_3717

コルク平面化。
IMG_3718
横ミレジム入りで偉いですが、シャトー名なんかは入ってませんね。

Alc.13%。(pH:4.16、Brix:6.9)
濃いガーネット。粘性の涙は細かめ。
IMG_3720

黒ベリー、ブラックチェリー。
鞣し革、ナッツ様の樽香も。
濡れた木の風味は、酸味の香りのニュアンス。
辛口アタック。
何も出過ぎない絶妙なバランスの味わいです。
爽やかな透明感さえ感じます。
決して凝縮感が弱いわけではなく、
ストラクチャーがしっかりしているので厚みを感じます。
喉越しで酸味が少々主張しだし、
きめ細かさのあるタンニンの収斂性をマスクします。
お陰でか余韻が長めに楽しめる気がしました。

よしよし。なかなかいい。
次は2017年のファーストを狙おう。(笑)


*****


Château Phélan-Ségur
Frank Phélan 2015
Saint-Estèphe
RRWポイント 94点


Seña 2016

ナパのロバート・モンダヴィがムートンの Baron Philippe de Rothschild と組んだのが、かのオーパス・ワン。そしてそのロバート・モンダヴィがチリで組んだのがエラスリスのエドゥアルド・チャドウィック氏。そうして1995年にファーストヴィンテージがリリースされたセーニャ(Seña)はチリのスーパープレミアムワインということになっています。
ムートンとコンチャイトロのコラボ、アルマビバ(Almaviva)は何度か試してますが、セーニャをまだ試してませんでした。


IMG_3598
エラスリスはカルメネールの最高峰 KAI にばかり目が行って、セーニャを素通りしていました。
オーパス・ワンほど高くないとはいえ、決して「偉いワイン」の範疇ではないですが、チリワインを極めるなら避けて通れないところでした。

セーニャの売り文句として、2004年に開催されたベルリン・テイスティングで、ラフィットやマルゴー、ラトゥール、はたまたイタリアのスーパータスカンを押さえ2位に輝いたというものがあります。(1位は同じくエラスリスのヴィニェド・チャドウィック。笑)
このイベント自体は当のエドゥアルド・チャドウィック氏が仕組んだものだそうですが、ネットの動画を見る限り、「やらせ」ではないちゃんとしたもののようです。(笑)
Sena04
勝てる自信があったからこそこの暴挙に出たんでしょうが、チリワインの実力に世界を注目をさせるという点では大いに貢献したのではないかと思います。
このベルリン・テイスティングは2014年まで世界各地で行ったようですね。エラスリスの KAI 2006 がオーパスワンを破り1位になったのが、2010年のニューヨークで開催の回ということです。


公式ページはシンプルながら格調高いです。日本語表示できますし。

当然ながら、ミレジム毎にしっかり情報があります。
・カベソー 55%
・マルベック 20%
・プチヴェルド 12%
・カルメネール 8%
・カベフラ 5%
もともとはカベソー主体にカルメネール多めのブレンドでしたが、2012年からマルベックを加えるようになり、この2016年のようにカルメネールを逆転するようになってきています。
過去のデータも見れましたので確認しましたが、割と年毎にカベソー以外の比率は変わるようですね。
熟成は、12%がオークの大樽(foudre)で、残りは新樽率73%のバリックで、22ヶ月間です。


アコンカグア・ヴァレーにあるセーニャを訪問します。
おっと、ストビューはなく敷地の入り口にある門の写真だけありました。
Sena01
この一本道を抜けると、奥の山間に42haの畑が広がっています。

公式ページに畑の詳細地図を発見。思わずGoogle Map転記します。(笑)図中の%の意味がよくわかりませんが(足すと42なので、たぶんヘクタール。)カルメネールの作付けは多そうです。
Sena03
近くにアコンカグア川が流れています。建物は有名建築家の手によるものだそう。


さて、アコンカグア・ヴァレーを俯瞰します。州としてはバルパライソ州。マイポ・ヴァレーのある首都州(Región Metropolitana)の北側になりますが、バルパライソの町の南側の海岸沿いも同じ州なので、カサブランカ・ヴァレーやサン・アントニオ・ヴァレーもバルパライソ州です。
Sena02
アコンカグア・ヴァレーはやはりアコンカグア川がキーポイントになっているのがわかります。
また、セーニャはエドゥアルド・チャドウィックさんの本拠地、エラスリスから車で40分ほどの距離でした。

チリ全体だとこういう感じです。
Edmara01
南北に長すぎて、1枚の地図ではカバーできないので合わせ技でご確認を。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_3586
「Seña」とは、裏ラベルの説明にあるように「サイン」とか「印」の意味です。
表ラベルは、横向きですが契約書のようなものを模してあるんでしょうか。セーニャの定義をしてチャドウィックさんがサインをしています。そうなると丸いエンブレムも割り印のように見えますね。

ネックにはチリで初めてというProoftag社のBubble Tag™を採用です。
IMG_3590
QRコードで公式サイトのワイン紹介ページに飛ぶだけですが、そこでバブルの形状を比較して真贋を確かめます。(因みにバックの包装紙とエンブレム・シールでワインが包んでありました。)


さて、抜栓といきましょう。
IMG_3595
キャップのエンボスのマークかっこいいですね。

コルク平面化。
IMG_3607
シンプル。チャドウィックさんのサインⅹ2。

Alc.13.5%。(pH:3.67、Brix:7.1)
濃いガーネット。粘性はありますが、涙くっきりではないです。
IMG_3601

黒ベリー、プラム。黒糖感と芳ばしい樽香です。
果実よりも滋味を連想させる香りになってます。
辛口アタック。
酸味のベールの上に厚みのしっかりある味が来ます。
味わいの表面に緻密なテクスチャーを感じますね。
そして、厚みと言うより悠遠な奥行きを感じます。
タンニンは忘れるほどシルキーで上品。
喉越しに酸味がリプライズしますが、
若々しさを与え、もう5年ぐらい寝かせたら…と、
熟成のポテンシャルに期待をさせます。
味わいの絶妙なバランスを崩さない長い余韻。
これは秀逸。

パーカーおじさんは歴代最高の97点をつけ、過去の全ヴィンテージを凌駕すると評します。
なかなかすごいと思いましたが、2018年には早くもこれを超える98点をつけたようです。
自分もこの2016年に最高点をつけましたが、2018年ですか…また課題が増えたような…。(笑)


*****


Viña Seña
Seña 2016
RRWポイント 100点


北条ワイン 砂丘 赤 2015

実はこの夏、鳥取県に旅行を計画していたのですが、状況を鑑みてキャンセル。
旅館の夕食では鳥取の北条ワインが出てくる予定だったので少々残念でした。
しかし…どうしても試してみたくなり、北条ワインから直接お取り寄せしました。


IMG_3580
北条ワインは1944年(昭和19年)より本格的にワイン造りを始めたという老舗。
鳥取県の真ん中の日本海に沿って広がる北条砂丘は古くから砂丘農業の盛んな所で、
江戸時代末期からブドウ栽培が始まっていたそうです。砂丘地のため水はけが良く、
日本海の海風により昼と夜の温度差が大きく、ブドウ栽培にはうってつけらしいです。


公式ページは簡素な感じですが、ここから簡単に注文できたので助かりました。

今日のワインは、その名も「砂丘」という限られた年にしか作らない限定シリーズ。
最新ヴィンテージは2015年のようです。シャルドネの「砂丘・白」もあります。(笑)
・カベルネ・ソーヴィニヨン 100%
「赤」という名前ですが、自家ぶどう園産カベソー100%のようです。
フレンチオークの樽でじっくり熟成と書いてますが期間は不明。


鳥取県北栄町にある北条ワイン訪問。北条砂丘の北条町じゃないの?
と思ったら、2005年に条町・大町が合併し北栄町ができたようです。
Hojo02
鳥取砂丘からは西へ車で小1時間で北条ワインに到着するようです。
北条砂丘は12Kmに渡り海岸沿いに広がっており、砂丘とは言うものの、
大部分が農地になっているように見受けられます。

実際の畑を見ると、確かに地面が砂地になってます。(facebookより)
Hojo03
このような自家葡萄園では、ヨーロッパ系の高級品種(メルロー、シャルドネ、
カベルネ・ソーヴィニヨン等)を栽培 、しっかり熟成した辛口メインというのが、
日本の老舗にしては珍しいところですね。


鳥取県から関西までの地図を俯瞰して、位置関係を確認します。
Hojo01
丹波ワインはじめ、すでに訪問したワイナリーも示してあるのでご確認を。
北条ワイン近くの、大山ワイナリーとひるぜんワイナリーは未訪問です。


ラベル平面化画像。
IMG_3440
しかし、「砂丘」とはド直球なネーミングです。嫌いじゃないけど。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_3577
ワイナリー名入り。(キャップシールはネック部分に入ってます。)

コルク平面化。
IMG_3578
シンプル。「TOTTORI」がいいですね。

Alc.13%。(pH:3.73、Brix:7.8)
ガーネット。エッジからとてもオレンジ色になってます。
IMG_3579

ブラックベリー、アメリカンチェリー。
果実香がしっかり香り立っていて、
樽の芳ばしさがそれを押さえるというバランスのいい香り。
辛口アタック。
酸味もしっかりあるんですが、邪魔はしてません。
タンニンの収斂性がいい具合にガイドしてくれて到達する味は、
厚み、構造感、十分に存在感を出してますね。
最初の酸味のせいか、余韻はあっさり店じまいかな。
そういうバランスだけ若干惜しまれますが、
総評としてとてもおいしい。

しかし、日本のカベソーでこのレベルは初めて。ある意味驚きです。
ピノはいいのがありますが、カベソーは日本じゃ無理と思ってました。
日本のカベソーでもここまで出来るのかと、感慨深いです。


*****


北条ワイン
砂丘 赤 2015
RRWポイント 92-93点


Casa Madero Cabernet Sauvignon 2016

メキシコのカベルネ・ソーヴィニヨンをいただきます。以前同じのを飲んでますが、
日本で手に入るメキシコワインが限られてるので、リピートになってしまいます。
ただ、前の2015年に対し今日のは2016年と1年進んでいますので、その辺を比較。
なぜメキシコに拘るか?…通算6年間住んでいた僕のアナザースカイだからです。(笑)


IMG_3481
メキシコ在住中は、ワインを嗜み始めた頃。フランスばかり飲んでました。(笑)
メキシコワインもいろいろあったのですが、あまり手を出してませんでした。
このカサ・マデロ、当時は知りませんでしたが、アメリカ大陸最古のワイナリー。
4世紀も前、1597年創業というから驚きです。アメリカ大陸最古ということは、
新大陸ワインの祖でもあるわけですから、もっと敬われてもいいと思うんですが。
日本ソムリエ協会の教本もウルグアイなんか載せてるくせにメキシコはスルー。(笑)

カサ・マデロは古いだけでなく、近年も新しい品種や設備を積極的に導入していて、
シラーは1991年に始め看板ワインに育て上げてます。またオーガニックも実践したり、
常に最先端を走っているようです。

(ご参考)
メキシコのワイン生産者リスト(メキシコワイン評議会)
Monte Xanic(メキシコの有名ワイン生産者の例)


公式ページはこのモバイルサイトが別にあります。

メニューや内容はフル(PC)サイトとほぼ同じようです。

こっちがフルサイトの公式ページになります。

グランレセルバやら、シュナンブランのオーガニックやら興味深いラインアップです。
今日のカベソーはスタンダードラインのようです。サッポロビールが輸入者ですが、
このカベソーとシャルドネしか扱ってないようです。悲しい…。
・カベソー 100%
フレンチオークのバリックで12ヶ月の熟成と、しっかり作られているようです。


メキシコ、コアウイラ州にあるカサ・マデロを訪問します。
CasaMadero01
敷地内には荘園タイプの宿泊施設やワイン博物館などあるようです。

メキシコ地図で位置確認。アメリカと国境を接するコアウイラ州にあります。
CasaMadero02
トレオンとモンテレイという大きな都市の間の Parras de la Fuente という町。
トレオンは大きな町ですが、コアウイラ州の州都はサルティージョです。
またモンテレイはお隣のヌエボ・レオン州の州都です。

カリフォルニアなんかと比べると、緯度的にかなり南の方になりますが、
東西のシエラ・ネバダ山脈にはさまれたメキシコ中央高原は比較的高地で、
1,500~1,800mくらいあると思われ、年中温暖な気候となります。
(僕の住んでいたメキシコシティは2,200mもありました…。)


Google Mapに、カサ・マデロの近くの丘からの写真が上がってました。
CasaMadero001
周辺の畑も含め、いい雰囲気。左の方に行くと Parras de la Fuente の町です。


ラベル平面化画像。縦長なのは撮影が大変です。
IMG_3483
産地は「Valle de Parras」。パラス・ヴァレーということのようです。
裏ラベルには1597年創設の経緯が書かれ、米大陸最古をうたっています。

すぐ剥がしましたが、このシールが裏ラベルの下半分を隠していました。
IMG_3476
オリジナルのAlc.13.3%に対し、Alc.13.5%ってどうなんでしょう。四捨五入?


さあ、抜栓。
IMG_3478
キャップシールの「1597」がまぶしいですね。

コルク平面化。
IMG_3479
シンプルですが、一応、名前とマーク入り。

Alc.13.3%。(pH:4.00、Brix:7.5)
濃いガーネット。
IMG_3480

カシス、チェリー。
セメダイン?(笑)酸か果実味か…正体は?
青野菜もフッと香ります。
辛口アタック。
甘みっぽいですが、上品な果実味と理解。
きめ細かい舌触りですが、
ストラクチャーはしっかり掴めますね。
十分な貫禄の厚みがあります。
喉越しでシルキーなタンニンとかすかな酸味が拮抗。
余韻は印象的なほどではないんですが、ほどほどでした。

総じてエレガントなカベソーと評することができそうです。
前に試した2015年よりおいしくなった気がします。(笑)


*****


Casa Madero
Cabernet Sauvignon 2016
RRWポイント 93点


Château Lascombes Le Haut-Médoc de Lascombes 2015

メドック格付け第2級、マルゴーのシャトー・ラスコンブを試すわけですが、
ファーストでもセカンドでもなく、オー・メドックからのサードワインになります。
公式ページを見る限り、サードもしっかり作ってるようでいいのですが、なによりも、
ラスコンブの畑はマルゴーでは珍しい粘土質石灰岩のため約半分はメルローであり、
マルゴーの畑からのファーストとセカンドはメルローががっつり入ってるのが特徴で、
逆にオーメ・ドックのサードはカベソー主体のボルドー左岸らしいセパージュなのです。


IMG_3347
というように、お手頃なサードワインを試す口実を建て付けたわけですが(笑)、
「オー・メドックにはやっぱりカベソーを植えるんだ…。」とも思っちゃいますね。

ラスコンブの名前は1625年生まれの初代所有者のラスコンブ騎士から来ています。
騎士は仏語で Chevalier。だからセカンドが Chevalier de Lascombes なわけです。

格付け第2級の有名シャトーではありましたが、近年まで長きに渡り品質は安定せず、
1951年に取得したアレクシス・リシーヌの投資と改革で一旦は盛り返したものの、
2001年コロニー・キャピタル(米、仏、英の投資組合)が取得するまで酷かったようです。
このコロニー・キャピタルが再生に向け数々の改革を行い、大きく改善していきます。
あのミシェル・ロランやアラン・レイノー博士など著名なコンサル招聘が効いたようです。
今日の第2級に相応しい品質と名声は、案外最近のことなんですね。
メルロー多めのセパージュは、個人的にこれらコンサルの影響のような気もしますが。(笑)


公式ページは格付けシャトーらしくモダンでカッコよくできています。

ファースト、セカンド、サード、3本並んでどれもしっかり紹介されています。
どれもミレジム毎に説明がありますが、残念ながらサードの樽使いは不明でした。
サードのル・オー・メドック・ド・ラスコンブのセパージュはこうです。
・カベソー 63%
・メルロー 21%
・プチヴェルド 16%
カベソー主体のボルドー左岸によくあるパターンですよね。

同じ2015年のファーストラベルはこうなります。
・カベソー 50%
・メルロー 47%
・プチヴェルド 3%
カベソー、メルロー、ほぼ半々ですね。

セカンドのシュヴァリエ・ド・ラスコンブ2015になると逆転です。
・メルロー 55%
・カベソー 45%

これらのブレンド比率を比べると、僕はサードが一番おいしそうに思います。(笑)


さあ、マルゴー村のシャトー・ラスコンブを訪問しますが、かなり敷地が大きく、
1枚の写真ではカバーしきれないので、上空写真に4枚インポーズしました。
Lascombes01
左下にマルゴー村のご近所のシャトーとの位置関係がわかる地図を載せています。
シャトー・パルメだけカントナック村なのと、上空写真は下側が北なのにご注意。

あと、ラスコンブのエチケットの共通のモチーフになったのが「飾り門」です。
シャトーの真正面にあるのがこの写真の門で、真ん前に立つと奥に建物が見えます。
まんまファーストラベルのエチケットのデザインが再現されるという訳です。
Lascombes03
セカンドは2006年から同じ門のデザインを採用。サードは正に今日の2015年から、
門の上飾りのデザインを採用しています。それまでのサードはなぜか両脇の門柱だけ。


さて、恒例の「マルゴーまるごと地図」でAOCマルゴー全体を見てみましょう。
Lascombes02
AOCマルゴーの全格付けシャトーを等級付きで記入しています。
例によって、AOC Margauxの計21シャトーを以下に列記しておきます。

<MARGAUX マルゴー村>(9シャトー)
(第1級)Château Margaux(マルゴー)
(第2級)Château Durfort-Vivens(デュルフォール・ヴィヴァン)
     Château Lascombes(ラスコンブ)
     Château Rauzan-Ségla(ローザン・セグラ)
     Château Rauzan-Gassies(ローザン・ガシー)
(第3級)Château Ferrière(フェリエ―ル)
     Château Malescot-Saint-Exupéry(マレスコ・サン・テグジュペリ)
     Château Marquis-d’Alesme(マルキ・ダレーム)
(第4級)Château Marquis-de-Terme(マルキ・ド・テルム)

<CANTENAC カントナック村>(9シャトー)
(第2級)Château Brane-Cantenac(ブラーヌ・カントナック)
(第3級)Château Boyd-Cantenac(ボイド・カントナック)
     Château Cantenac-Brown(カントナック・ブラウン)
     Château Desmirail(デスミライユ)
     Château d’Issan(ディッサン)
     Château Kirwan(キルヴァン)
     Château Palmer(パルメ)
(第4級)Château Pouget(プージェ)
     Château Prieuré-Lichine(プリューレ・リシーヌ)

<LABARDE ラバルド村>(2シャトー)
(第3級)Château Giscours(ジスクール)
(第5級)Château Dauzac(ドーザック)

<ARSAC アルサック村>(1シャトー)
(第5級)Château du Tertre(デュ・テルトル)

こうして見ると、やはり最近マルゴーばかり飲んでますね~。
サンテステフ、ポイヤック、サンジュリアン、いやペサック・レオニャンも、
いやいや右岸も飲まなきゃ…課題は多いです。(笑)


エチケット平面化画像。
IMG_3336
裏ラベルにセパージュが書いてありました。

剥がしましたが、インポーターシールはこうでした。
IMG_3339
バーコードを隠したくて重ねたんでしょうが、感心はしません。


さあ、抜栓。
IMG_3343
キャップシールのエンボス、カッコいいですね。
コルクはシャトー名こそ入ってませんが、オー・メドック専用です。

コルク平面化。
IMG_3352
5年耐用のテクニカルコルクDIAM5を採用。横にミレジム入りもいいですね。

Alc.14%。(pH:3.88、Brix:6.5)
濃いインキーなガーネット。
IMG_3349

ブラックベリー、カシス…。
プラムか赤ベリー系も感じたかと思うと…シーチキン。(笑)
ひっくるめて生っと香と呼んでおきましょう。
辛口アタック。
チョコ系の風味漂わせながら到達する味は、
厚み、構造感、なめらかでシルキーなテクスチャーがあります。
サードと思えない貫禄です。
ごくかすかな酸味もめっちゃ効果的な気がしてきます。
いいバランスのまま続く余韻もさすが第2級シャトーと言ったところ。

やっぱりカベソー主体のオー・メドックがいいんじゃない?
こういう正統派でハイレベルなボルドーはたまに出会うとうれしいです。
しかし、こうなるとメルロー多めのファースト、セカンドが気になる…。(笑)


*****


Château Lascombes
Le Haut-Médoc de Lascombes 2015
RRWポイント 95点


Beringer Main & Vine Cabernet Sauvignon 2017

今日は「いきなり!ステーキ」のグラスワインを試したのでメモっておきます。
前に試した時は確かグラスでも3種類くらいから選べた様な気がするんですが、
フードコート形式の簡易「いきなり!ステーキ」だからなのか、これ1択でした。
レジの優しいお姉さんに無理言って、ボトルを撮影させてもらいました。(笑)


IMG_0155
その昔、ナパを巡ったワイン旅行で訪問したベリンジャーじゃないですか。
Main & Vine というシリーズのようです。しかしフードコートのグラスワインです。
安物シリーズには違いないでしょう。(笑)

今年の夏は、Go Toなんかに踊らされず、予てから予約してあった温泉旅行もキャンセル。
連日の猛暑から逃れることだけを目的に、日帰りで奈良の吉野方面に出かけました。
年間通じ8℃という面不動鍾乳洞と日本一の長い谷瀬の吊り橋(水面54m)を訪問。
ひんやり&冷や冷やさせていただきました(笑)。で、帰りに夕食を取ったのが、
モールの中のフードコートという訳です。


Main & Vineシリーズの公式ページがあります。明確に本家とは別物として分けてますね。

立派なサイトなんですがワインについての詳しい情報はなし。
ネットも調べましたが、向こうじゃ6ドルくらいで売ってるくらいしかわからず。(笑)

一応、本家の公式ページもリンクしておきます。

1869年にもさかのぼる150年もの歴史のあるナパじゃ古参のワイナリーなんですが、
次々とオーナーが変わったり、お手頃別ラインのシリーズを出したりと大変そうですね。
そう言えば、ロバート・モンダヴィもプライベート・セレクションとかやってましたね。


ナパのワイン街道になるセント・ヘレナ・ハイウェイ(CA-29号線)を北上し、
セント・ヘレナの市街を越えてすぐのところにあるベリンジャーを訪問。
Beringer01
テイスティングに立ち寄ったので、このヨーロッパ風の建物覚えています。


ラベル平面化撮影してないので、ネットで拾った写真を貼っておきます。
Beringer02
裏ラベルにシリーズ名「Main & Vine」の意味のヒントが書いてました。
セント・ヘレナ・ハイウェイがセント・ヘレナの市街を通るとき、
「Main Street」という名前になるようです。
そのメイン・ストリートが町を抜けるとベリンジャーのところで終わり、
そこからベリンジャーのブドウ畑が始まることから、そのポイントを指す
「メイン&ブドウの木」と名付けたようです。
うまいんだか、うまくないんだか。(笑)


さあ、いただきます。定番のリブロース300gです。
IMG_0157
ご飯もついて何だかファミレス然としていますが…。(笑)

Alc.13%。ガーネット。(写真の色味、ちょっとおかしいですが。)
IMG_0158

カシス…。黒ベリーの印象は弱い香りです。
味は…深みがなく、さらに甘めに仕上げられています。
これはまさに「居酒屋飲み放題系」のフレーバーです。(笑)
このレンジなら、同じ飲み放題系でもチリワインの方が上手ですね。
ベリンジャーも「安物だからこんなもん」と割り切らずに、
もう少し何とかして欲しかったところです。

で、やっぱり、
いきなり!ステーキは BYO(Bring Your Own)がいいですね。(笑)


*****


Beringer
Main & Vine Cabernet Sauvignon 2017
RRWポイント 81点



Château des Eyssards Semental 2016 Bergerac

前に予期せずしてシャトー・デ・ゼサールのお手頃レンジを試しましたが、
その時に本当に試したかったのが同じ作り手のこのスペシャル・キュヴェ。
カベソーが完璧な出来の年に少量しか作らない、こだわりの1本だそうです。
気になって仕方がないので、やっぱり京阪百貨店のワイン売り場でゲット。(笑)
ベルジュラックの真の実力がこれで見られたらいいな~と抜栓いたします。


IMG_3174
シャトー・デ・ゼサールは、現当主はパスカル&ローラン・キュイセ兄弟ですが、
祖父の代1929年に北仏からベルジュラックへ移住、ブドウ畑を得たのが始まり。
父の代に規模拡大し、パスカル&ローラン兄弟が1982年から本格的に参加。
パスカルさんの娘も加わり、家族で作るワインはコスパも高く評価もいいようです。


前回も確認しましたが、ここは公式サイトというものがなさそうです。
毎回、作り手の背景やワイン情報を求め公式サイトに頼ってるのでホント困ります。
最後は心許ないインポーターやショップの情報に頼ることになりますからね。

ただ、ここはfacebookで情報の発信はしているようです。更新も割と頻繁です。
今日のワインの写真が、そのfacebookに上がってましたので貼っておきます。
IMG_3172
記事には「来週から忙しくなるので、プライムリブとSemental 2016で、
力つけるゾ~!」って書いてました。やっぱり情報ないよ~。(笑)

はい、インポーター情報を総合して、このワインの詳細をまとめます。
・カベソー 100%
ベルジュラックはメルロー主体が多いので、カベソー100%は珍しいですね。
裏ラベルやインポーターシールにもありましたが、フレンチオーク新樽率50%で、
12ヶ月の熟成だそうです。やはりベルジュラックにしては贅沢な感じです。
「セメンタル」はエチケットからもわかりますが、スペイン語で種牛のこと。
男性的でパワフルであることを表すそうです。


作り手訪問。残念、ストビューでは入口までしか近寄れません。
Mezzo02
上空から見る限りは、建屋も立派で、周囲の畑もなかなかなものですよ。
場所はベルジュラックの町から南西に車で30分ほどのところ。
甘口白のAOC、ソシニャック(Saussignac)のエリアになります。

例によって、ベルジュラック周辺を中心にGoogle Map上に表します。
Mezzo01
AOC Bergeracはドルドーニュ川流域でかなり広範囲に広がってます。
いくつかの甘口白のAOCをサブリージョン的に内包していますね。

シュッドウェスト(南西地方)全体の地図でベルジュラックの位置を確認。
Fronton03
南西地方と同義のようなガスコーニュ地方からはちょっと外れにあり、
どっちかというとボルドーじゃないのっていう位置にありますよね。
それが今日のようなワインにボルドーっぽさとして表れてるんだと思います。


エチケット平面化画像。
IMG_2987
お手頃レンジのMezzoもそうでしたが、至ってシンプルなデザイン。
裏ラベルに、新樽率50%フレンチオーク樽で12ヶ月熟成とあります。
パワフルなグルメワインで赤身のビーフとよく合うなんてコメントも。
タンニンはソフトに仕上げてあり、熟成もできますが早飲みにも向いているそう。
結局ウェブページはないですが、ラベルでしっかり解説してるんですね。

インポーターラベルは裏ラベルを隠してない偉いやつです。
IMG_2984
ここにも少々のワイン情報が書いてます。この気遣いはいいですね。


さあ、抜栓。
IMG_3170
コルクのデザインはわかりにくいですが…

平面化するとこう。やはり牛さんです。
IMG_3171
ミレジムが横に打ってあるのもいいですね。

Alc.15%。(pH:3.62、Brix:7.5)
濃い濃いインキ―なガーネット。
粘性の涙は色付き。細かいけどトロッと横と繋がってる感じ。
IMG_3173

ブラックベリー、ブラックチェリー。
果実味を残しながらも重い香り。
熟成香はスギか何かのシロップのような…。
辛口アタック。
収斂性のタンニンとかすかな酸が、
分厚い護衛のように付き添い、
最後に到達する味は厚み・構造感しっかり感じます。
喉元にアルコールのフルボディ感じながら続く余韻は長いです。
こんなベルジュラックもあるんだ~と、なんだかうれしい。


*****


Château des Eyssards
Semental 2016 Bergerac
Cabernet Sauvignon
RRWポイント 94点


Château Giscours 2015

メドック格付け第3級、マルゴーはラバルド村のシャトー・ジスクールです。
過去、セカンドのLa Sirène de Giscours、サードのLe Haut-Médic de Giscours
フォース(?)のPetite Sirèneを試してるので、今日のファーストでフルコンプです。
あと、Le Rosé de Giscoursというロゼも出してるようですが…。(笑)


IMG_3102
シャトー・ジスクールの歴史は古く、1330年代まで遡れるようですが、
ワイン作りでは1552年に最初の記述があるそうです。いずれにしても十分古い。
オランダ人のエリック・アルバダ・イェルヘルスマ(Eric Albada Jelgersma )
氏がオーナーなのですが、この人、シャトー・ジスクールを1995年に取得、
3年後の1998年にシャトー・デュ・テルトルも取得し、両方のオーナーです。
オランダでスーパーマーケットチェーンを持つ実業家で資金は潤沢そうですが、
ネット記事を見ていると、2018年に79歳で亡くなられたそうです。合掌…。


公式ページはカッコいいんですが、ワイン情報は薄いです。

ミレジム毎の情報はなく、作付け比率のみでセパージュが不明。
まあ、裏ラベルにセパージュの記述があったのでセーフですが。
・カベソー 60%
・メルロー 32%
・カベフラ 5%
・プチヴェルド 2%
新樽率100%とするインポーター情報もありましたが、本家サイトでは、
新樽率50%、1年落ち50%のフレンチオーク樽で15~18ヶ月となってます。

この2015年のパーカーおじさんの評価は、2016年の先行試飲で94-96点をつけ、
最終的に94+点としたようです。なかなかなもんですね。


さて、何度目かのシャトー訪問。AOCマルゴー南側のラバルド村です。
Giscours01
マルゴー村やカントナック村と違い、他シャトーと混み合ってないので、
周りは全部自社畑のようで、敷地面積合計は300ha以上あるそうです。
畑は、AOCマルゴーに94ha、オー・メドックに60haを所有しています。
ボルドーの格付けシャトーの中では広さは群を抜いているようです。

シャトーから結構離れた敷地の入り口には立派な門がありました。
Giscours03
Google Mapに上がっていた写真ですが、そんな門のひとつなんでしょう。
きれいな写真です。気に入ったので貼っておきます。


新たにGoogle Map上に描いた「マルゴーまるごと地図」を見てみましょう。
Giscours02
ちゃんと上が北になっていて、マルゴーの全格付けシャトーを記入してます。
例によって、AOC Margauxの計21シャトーを以下に列記しておきます。

<MARGAUX マルゴー村>(9シャトー)
(第1級)Château Margaux(マルゴー)
(第2級)Château Durfort-Vivens(デュルフォール・ヴィヴァン)
     Château Lascombes(ラスコンブ)
     Château Rauzan-Ségla(ローザン・セグラ)
     Château Rauzan-Gassies(ローザン・ガシー)
(第3級)Château Ferrière(フェリエ―ル)
     Château Malescot-Saint-Exupéry(マレスコ・サン・テグジュペリ)
     Château Marquis-d’Alesme(マルキ・ダレーム)
(第4級)Château Marquis-de-Terme(マルキ・ド・テルム)

<CANTENAC カントナック村>(9シャトー)
(第2級)Château Brane-Cantenac(ブラーヌ・カントナック)
(第3級)Château Boyd-Cantenac(ボイド・カントナック)
     Château Cantenac-Brown(カントナック・ブラウン)
     Château Desmirail(デスミライユ)
     Château d’Issan(ディッサン)
     Château Kirwan(キルヴァン)
     Château Palmer(パルメ)
(第4級)Château Pouget(プージェ)
     Château Prieuré-Lichine(プリューレ・リシーヌ)

<LABARDE ラバルド村>(2シャトー)
(第3級)Château Giscours(ジスクール)
(第5級)Château Dauzac(ドーザック)

<ARSAC アルサック村>(1シャトー)
(第5級)Château du Tertre(デュ・テルトル)

こうして見ると、最近マルゴーばかり飲んでいることに気づきます。


エチケット平面化画像。
IMG_3093
「王冠に人魚」はシャトー・ジスクールのシンボルマークです。
「Sirène」はセカンドの名前にもあるように「人魚」の意味です。

インポーターシールが隠してるのはほぼバーコードなんですが、
非常に質の悪いシールで、うまく剥がせませんでした。チキショー!


さて、抜栓。
IMG_3095
キャップシール、コルクともシンボルの人魚・王冠が入ってます。

コルク平面化。
IMG_3097
ミレジムもちゃんと横にも入ってます。

Alc.14%。(pH:3.74、Brix:6.8)
濃いガーネット。粘性ありますが涙の形ははっきりしません。
IMG_3101

黒ベリー、ブラックチェリー、チョコ、ドライフルーツ。
濡れた木の樽香も感じます。
辛口アタック。
しっかり果実味が息づきながら、
圧倒的な凝縮感と骨格あり。
タンニンはあくまでなめらかかつシルキーで、
重くなりがちな味の固まりを舌の上で滑らせてくれます。
余韻の導入へ向けて、確かなバランスで準備が整っていきます。
その際、心地いい収斂性も喉に発見。
そのままフィニッシュまで長く楽しめました。

いい。とてもいいんだけど、なんとなく96点以上はつけられない。
う~ん、パーカーおじさんは、94-96点とか、94+点とか、
いいとこ突くよな~。(笑)


*****


Château Giscours 2015
RRWポイント 96点


Carmen Gold Reserve Cabernet Sauvignon 2011

おなじみチリのカルメンですが、今日はトップエンドのゴールドです。
カベルネ・ソーヴィニヨンのモノセパージュになっています。(たぶん…)
カルメンならカルメネールのゴールドを常々出してほしいと思っていますが、
Winemaker's Blackというメチャうまのカルメネールがあるので許します。(笑)


IMG_2898
カルメンはチリ大手のひとつですが、1850年から続くチリ最古のワイナリー。
失われた品種カルメネールが1994年に再発見されたのがカルメンの畑なので、
Carmenereからカルメンという名前になったのかなと思ってしまいますが、
1850年の創業者Christian Lanzさんの妻の名がカルメンだったとのことで、
カルメンと名付けられています。
これも日本カルメネール振興協会では、ひとつの常識になっています。(笑)


公式ページは何度も訪問済み。言語切替に、チリ版、スペイン語版、国際版があります。

一見立派そうなんですが、情報は薄い…。

今日のGOLDの単独ページがこれですが、畑がマイポ以外の情報なし。(笑)

・カベソー 100%
ではなく、プチヴェやカルメネールなんかブレンドしてるんじゃないかと疑いますが、
真相は書いてないのでわかりません。
他、1957年植樹の樹齢54年の古木を使用してるのがわかるんですが、樽熟は不詳。
トップキュヴェですから贅沢にしてると思うんですけどね。困るな~。

カルメンは1987年にクラロ・グループ(Grupo Claro)傘下になっています。
この情報発信の弱さは、クラロ・グループのせいなのかなと思っています。(笑)


本拠地はサンティアゴの南、Padre Hurtado道路沿い、Buinというところ。
CarmG01
なかなか大きな施設なんですが、ストビューで近寄れず、いい写真もなし。

3Dで見ると位置関係がよくわかります。真ん中を東西に流れるのがマイポ川。
Carmenere03
で、今日のカベソーは、D.O. Valle de Maipo(Maipo Valley)なので、
当然この辺りもマイポなのですが、DOマイポ・ヴァレーは首都州全域です。

この地図で見るとマイポ・ヴァレーの範囲がよくわかります。
CarmG02
要は州境が産地の区分けにもなってるわけで、サンティアゴにも近い、
カサブランカやサン・アントニオがマイポに入らないのも州が違うのです。
逆にラペル川ぎりぎりまでマイポになっているのもわかりますね。


ラベル平面化画像。今ではデザインが変わって黒ラベルになっています。
IMG_2888
よく読むと「Carneros 288」という区画からの単一畑ということがわかります。
そんなことより、セパージュや樽熟情報をおくれ!

インポーターシールのバーコードだけ隠すという涙ぐましい努力は買います。
IMG_2890
で、このシールは割と剥がしやすい。コルドンヴェールえらい。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_2894
マーク入りですが、特別ゴールド用というわけではなく、下のラインと同じ。

一応、コルク平面化。
IMG_2895

Alc.14%。(pH:3.29、Brix:7.3)
濃いインキーなガーネット。涙割とはっきりしてます。
IMG_2896

黒ベリー、ナッツ、黒糖、古木。
辛口アタック。
酸はかすかに主張してます。
きめ細かいストラクチャーがきれいです。
それをさっきの酸がふわっと底支えします。
シルキーなタンニンは喉越しで感じますが、
収斂性というほどの影響はありません。
おいしいではありますが、最初の酸の評価が難しいのと、
Winemaker's Blackほどの傑出した感がないのが少々残念。

最新ヴィンテージでしょうか、2017年に、
パーカーおじさんは92点を付けたようです。そんな感じ。(笑)


*****


Carmen
Gold Reserve
Cabernet Sauvignon 2011
RRWポイント 92点


Hess Shirtail Ranches Cabernet Sauvignon 2016 North Coast

カリフォルニアのカベソーです。ライオンマークでお馴染みのヘス(Hess)。
先日飲んだナパがすごく甘く感じられ、アメリカ出張で連日飲んでいた時も、
カリフォルニアのはどれも甘く感じた記憶が思い起こされました。
これはカルフォルニアの特徴なのか、体調とか環境のせいなのか、正直不安。
今日はあえて選んだ甘そうな(笑)カリフォルニアで確かめてみます。


IMG_2864
お気づきかもしれませんが、実は先日のナパ以来、テイスティング前に、
ワインのpH値と糖度(Brix値)を測るようになりました。(笑)
これを続ければ、自分が感じる甘さや酸味との因果関係がわかるかも。
まあ、ごく個人的な研究ですので皆さまお気になさらぬよう…。(笑)

そんなわけで今日選ばれたヘスですが、1970年代に先代のドナルド・ヘスさんが、
ナパの山の手、マウント・ヴィーダー(Mt.Veeder)に開いたワイナリーで、
世間からの高い評価もありナパのトップ・ワイナリーのひとつとなってます。


公式ページはアメリカらしい感じですが、ワイン紹介含め情報はしっかりしてます。

今日の「Shirtail Ranches」というシリーズですが、裏ラベルにも書かれていますが、
レストラン専用シリーズなんだそうです。35~45ドルでオンリストされる想定だそう。
スクリューキャップなのも安物だからではなく、レストランでの扱いやすさのため。
じゃあ、なんで日本では酒屋で売ってんだ?となりますが、まあ、気にしない。(笑)
・カベソー 86%
・プチシラー 11%
・シラー 3%
出ました、カリフォルニア名物、プチシラー&シラー攻撃です。(笑)
樽熟は、新樽率27%のフレンチオークで12ヶ月です。悪くないだろう。(ぺこぱ風)


ワイナリー訪問。ナパとはいえマウント・ヴィーダーは山間になります。Hess03
やはりストビューは入り口までですが、中の施設は立派な感じです。

今日のワインはノース・コースト(North Coast)AVAになります。
銘醸地ナパやソノマを擁するカリフォルニア州北部の広域です。
今日のワイナリー、The Hess Collectionの場所も黄丸で示しました。
Hess02
「Shirtail Ranches」シリーズは、レイク・カウンティ(Lake County)の
Red Hills」という地域からだそうです。これも地図上に示しました。

ご参考までに拾い物のノース・コーストの地図も貼っておきましょう。
Hess01
この地図で気を付けないといけないのは、上が真北じゃないことです。
結構、傾かせてあるので気を付けてくださいね。
HessのあるMount VeederAVA(American Viticultural Area)ですね。


ラベル平面化画像。
IMG_2849
インポーターラベルが裏ラベルを隠していますが、剥がしてみると、
警告表示だけでしたので今日は責めないでおきましょう。(笑)


さあ、スクリュー回転です。
IMG_2862
レストラン仕様の敢えてのスクリューキャップ。(笑)
エンボスのライオンマークはええ感じです。


Alc.13.5%(データシートでは13.9%とありましたが…)。
ガーネット。(pH:3.92、Brix:7.2)
IMG_2863

ブラックベリー、スパイス、黒糖、なまっと濡れ木。
辛口アタック。
上等ワインの風格。
味の厚みは十分、構造感もありますね。
甘みはけっこうあるようなんですが、出過ぎてはいません。
酸味とのバランスなんだろうと思います。
単に糖度だけで甘さを語れない部分なんでしょうね。
その甘味と酸の絶妙なバランスの味わいを続けながら余韻へ。
フィニッシュでやはり甘みが残るんですが、
全く問題なく楽しめました。
いや、逆にうまく効かせる甘みもあるんだなって感じ。

やはり、数値での糖度で甘さは判断できない気がしますね。
結局バランスなんですよ。バランスが崩れてると、酸が目立ったり、
甘味が目立ったりする、そんな気がします。
まだまだこの探求は続きそうですね。(笑)


*****


The Hess Collection
Hess Shirtail Ranches
Cabernet Sauvignon 2016
North Coast
RRWポイント 92点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

ワインBLOGランキングへ

にほんブログ村 ワインへ
にほんブログ村 酒ブログ ワインへ

メール:
saikin.photo の gmail.com

カテゴリー
タグ絞り込み検索
記事検索
最新記事 50(画像付)
月別アーカイブ
アクセス(ユニーク数)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:



PVアクセスランキング にほんブログ村
© All Rights Reserved.
無断複製転載禁止します。
  • ライブドアブログ