エチケットには「Famille Berrouet」(ベルエ家)とあります。
44年間、かのシャトー・ペトリュスの最高醸造責任者を努めた、
ジャン・クロード・ベルエ(Jean‐Claude Berrouet)ご家族のことです。
そこがラランド・ド・ポムロールに所有するシャトー・サミオン。
ジャン・クロード・ベルエさんは2007年にペトリュスを退任し、
同じくペトリュスの支配人兼醸造長に就任した息子達とともに、
サミオンはじめ家族所有のシャトーでワイン造りに専念してるそうです。


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ご本人は「プチペトリュスを生産してる訳ではない」とおっしゃいますが、
わずか2ヘクタールの畑で生産量がたった8,000本(2015)といいます。
それを4千円ほどで流通させるとは、正に道楽としか言いようがありません。
サミオンの規模はペトリュスの10分の1以下だそうですから、
プライベートで醸すサミオンの方が愛着もあるでしょうし、
手も行き届く規模で、おのずと気合も入ろうというものです。(笑)


さて、シャトー・サミオンを調べようとしますが、
公式ページも存在しないようですし、第一所在がわかりません。
ラランド・ド・ポムロールのどこかなのですがね…。
「ラランド・ド・ポムロールの中で最も高い場所に位置し、
ペトリュスと同じ粘土質土壌という絶好のテロワール」なんて
情報もありますが、すごいことはわかっても場所特定できず。(笑)

ワイン情報は仕方がないのでインポーターサイトなどから。
セパージュはメルロー100%です。
樽熟は新樽率15%で18ヶ月らしいです。


シャトー訪問はあきらめて、ラランド・ド・ポムロールの確認。
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行政区分をもとに線を引いてますので、注釈が必要ですね。
ラランド・ド・ポムロールは隣りのネアックも含めたAOCです。
AOCサン・テミリオンも行政区よりも東側に広がってるようです。


エチケット平面化画像。
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さて、抜栓です。
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Alc.14%。
ガーネット、エッジから透け気味。
若干赤味帯びてます。まだ若いのかな。
カシス、ブラックベリー、アセロラ…。
辛口アタックですが奥に甘味様のものを感じます。
若めのタンニンに包まれてますが凝縮感ある味です。
喉越しにアルコール感と収斂性がいい具合に効きますね。
フィニッシュまで嫌味のない生き生きした果実味が続きます。

う~ん、一言で言うと、うまい。(笑)
少し抜栓が早かったかな。ポテンシャルはすごい気がします。
もう一本買ってもう少し寝かせてから味わおうかなと思います。

カベソーのコクとは違う、メルローのうまさの頂点を感じました。


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Famille Berrouet
Château Samion 2015
Lalande de Pomerol
RRWポイント 96点