カベルネ・フランのモノセパージュは、
ロワールのAOCシノンサントリー登美の丘を飲んでますが、
数少ない経験だけでも、その青臭い風味は記憶に残ります。
でもなぜか、たまに飲みたくなるんですよね。


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今日は、シノン葡萄栽培発祥の地でありシノンの至宝とも言われる、
クロ・ド・レコー(Clos de L’Echo)の畑からのシノンです。

まさにシノン城の真ん前の丘、こだま(エコー)も返る場所の畑。
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石灰岩土壌のこの丘から出来るカベフラは熟成能力もある別格だそう。

この畑をモノポール所有するのが、クーリー・デュテイユです。
Clos_de_l'Echo_02
これは、ロワール・トゥーレーヌの赤の最高峰ではないでしょうか。

ところで、シノンの場所ですが、パリまで地図に入れるとこんな感じ。
Chinon002
ロワール川の支流、ビエンヌ川の畔にシノン城があります。
ロワール川を挟んで向こう側がブルグイユになります。
川沿いにトゥールの街あたりまで全域がトゥーレーヌになります。


公式ページは若干わかりにくいですが情報はしっかりあります。
収量は40hl/haまで制限され、手摘み、除梗あり。
ブドウの樹齢は平均60年、最古のものは95年だそうで、すごいVV。
ステンレスタンクで9~10ヶ月の熟成で、樽は使わないようです。

エチケット平面化画像です。
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ブルゴーニュ型ボトルなのでミレジムのシールがネックにあります。
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Val de Loire(ロワール渓谷)と、誇らしげですね。

コルクもカッコよかったので平面化撮影にチャレンジ。
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手動でやったので、うまくいきません。今後の課題。


さて、抜栓。
Alc.13.5%。
結構濃い赤紫。
粘性のある短めの涙。
ここまでですと、本当にロワールか?って感じ。
チェリー、プラム。
かすかに茎の青い香り。
フレッシュ感を演出してくれるので嫌な香りではないです。
全体としてはロワールらしからぬ甘い香りなんですよね。
厚みのあるアタック、酸も穏やかです。
いや、旨味をうまく盛り立てているいい酸です。
余韻の入り口でのタンニンの現れ方が絶妙ですね。
最後まで見送ってくれる感じがします。

レンコンの肉はさみ焼きに七味を振って食べましたが、
ロワールの赤って意外にこういう和風の味に合います。
マリアージュ大成功です。

飲み続けるとカベフラ特有の青臭香が来るのに気づきます。
薬草っぽい味も…。ウンウン、間違いなくカベフラです。
でも、今までで最高のカベフラと思われます。


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Couly-Dutheil Clos de L’Echo Chinon 2014
RRWポイント 88点