Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Colombard

Famille Laplace Aramis 2019 Colombard-Sauvignon

たぶんお正月の福袋のハズレだったと思います。1,000円の福袋でしたから痛手ではありません(笑)。ファミーユ・ラプラス…見覚えがありますね。以前シャトー・ダイディ(Château d’Aydie)というAOCマディランのワインを試した時の作り手です。南西地方の安ワイン(Vin de France)ですが、間違いない作り手ということがわかってよかったです。

IMG_7318
ファミーユ・ラプラスは、代々マディランに続くラプラス家のフレデリック・ラプラス氏が1927年に立ち上げたワイナリーです。やはり前に試したシャトー・ダイディ(Château d’Aydie)というのが看板ワインのようです。1948年のAOCマディラン制定にも尽力したこの地のパイオニアなんだそうです。

近所のスーパーでも出回っているのを発見しました。ぱっと見、安ワインです。
IMG_1356
ですが、このスーパーはこんなワインでもしっかり説明があって素晴らしいですね。品種・格付け(Vin de Franceであったとしても)、背景説明、これらが売り場で確認できるって助かります。


公式ページはなかなかカッコいいです。歴史やテロワールの説明など情報も豊富です。

今日のワインもデータシート付で紹介があります。「アラミス」というシリーズはタナ主体の赤もあるようですね。(「Aramis」はアレクサンドル・デュマ・ペールの小説『三銃士』の登場人物の名前)

・コロンバール 70%
・ソーヴィニヨン・ブラン 30%

醸造は、1週間の低温浸漬、温度制御付きタンクで発酵、その後6ヶ月間シュールリーで熟成。

コロンバール(Colombard)を見ておきましょう。フランス原産です。
Colombard
2013年に実施されたDNA分析によると、おそらくグエ・ブランとシュナン・ブランの間の自然交配と判明しています。(Gouais Blanc / Heunisch Weiß x Chenin Blanc)
コニャックで有名なシャラント県(Charente)や、アルマニャックで有名なガスコーニュ地方(Côtes de Gascogne IGPに当たる)他、ラングドックなんかでも栽培されています。ユニ・ブラン(Ugni Blanc=Saint-Émilion des Charantes)やフォール・ブランシュ(Folle Blanche)と共にコニャック・アルマニャックの原料としても使われているわけです。フランス全体では栽培総面積が 8,441ha あるんですが、南アフリカでは、なんと 11,512ha も栽培されています。アメリカでもカリフォルニア中心に 7,991ha 栽培されています。次点はオーストラリアの 1,789ha。意外と国際品種なわけです。


作り手ファミーユ・ラプラスを訪問。以前も行ってますが再訪問です。Laplace01
道を挟んでシャトー・ダイディの建物があります。AOCマディランのエリアにあります。

AOCマディランの範囲を確認すべく、例によってINAOを地図を拝借。
Laplace02
AOCパシュラン・デュ・ヴィク・ビルAOC Pacherenc du Vic-Bilh)の地図を貼りましたが、AOCマディランの範囲と同じなんです。タナ主体の赤ワインを作ればAOCマディラン、白・甘口白を作ればAOCパシュラン・デュ・ヴィク・ビルになるわけです。マディラン含む計37のコミューンに渡ります。地図に書き込んでいますが、ファミーユ・ラプラスはアイディ(Aydie)というコミューンにあります。シャトー・ダイディ(Château d’Aydie)というのはコミューン名から来てるんですね。

最後に南西地方のGoogle Map地図で見ておきましょう。
Sud_Ouest01
今日の作り手ラプラスの所在も記しましたのでご参考ください。


エチケット平面化画像。
IMG_7111
裏ラベルはインポーター貼り替え版です。


さあ、スクリューキャップ回転。
IMG_7317
無印なのはしかたないですね。

Alc.11.5%。
ゴールドイエロー。
IMG_7315

青リンゴ、梨。
フレッシュフルーティーな香りいっぱいです。 
辛口アタック。
ラムネ、ジューシー的な味わい(笑)。
酸もスッキリしていて効いています。
飛びぬけていいわけじゃないですが、
居酒屋ガブ飲み白ワインの域は脱しています。


*****


Famille Laplace
Aramis Blanc Sec 2119
Colombard - Sauvignon
WWWポイント77点



WhiteWhiteWine01

Domaine de Miselle Cuvée Izaute Côtes de Gascogne IGP 2018 Colombard-Gros Manseng

リカマンで1000円ほどの白ワインです。
普通は見向きもしないんですが、南西地方、コート・ド・ガスコーニュIGP、
品種がコロンバールにグロ・マンサン。気になるってもんです。(笑)
どんな味がするんでしょう? 詳しく知ってみたくなります。


IMG_0932
エチケットもなんとなく品があります。イラストのような作り手でしょうかね。
コロンバールってブランデーのアルマニャックにも使われてましたよね。
グロ・マンサン、プチ・マンサンって、確かジュランソンの白で有名だったような...。


公式ページはデザイン古くさめですがしっかりした内容のがありました。

「ガスコーニュ地方を代表するドメーヌ」と自らうたっています。
あ、やっぱりアルマニャック(ブランデー)もワインと一緒に作っているようです。
ただ、アルマニャックにコロンバールは使わず、ユニ・ブラン(Ugni Blanc)100%です。
ということは、コロンバールはこのワイン専用に栽培しているということですね。
・コロンバール(Colombard) 80%
・グロ・マンサン(Gros Manseng) 20%
のセパージュで、熟成はシュールリーで3~6ヶ月だそうです。

Colombard
Colombard


作り手訪問。ありがちな協同組合とかでなく独立したドメーヌです。
Miselle01
歴史はかなり古いらしく、その昔からワイン作りの方が本業であり、
アルマニャックを作り出したのは19世紀に入ってからだそうです。
1998年からChevallier家が所有、ドメーヌ元詰めワインのリリースを開始、
ガスコーニュのテロワールに敬意を払い品質向上に余念がないそうです。
上空写真でわかりますが、ドメーヌの隣に競走馬の育成場があります。
これもその昔からやっていたそうで、ドメーヌの歴史が感じられますね。

さあ、コート・ド・ガスコーニュ(Côtes de Gascogne)IGPを深堀り。
まずは南西地方の地図を確認します。ガスコーニュ地方をカバーする広域。
Gascogne00
BuzetやMadiranなどのAOCも内包しますが、ほぼアルマニャックと重なります。

ついでなので、アルマニャックの生産地域も見ておきましょう。
ArmagnacArea
アルマニャックは、以下の3つの地域に分類されます。
・バ・アルマニャック(Bas-Armagnac)中心地:オーズ(Eauze)
・アルマニャック・テナレーズ(Armagnac-Ténarèze)中心地:コンドン(Condom)
・オー・アルマニャック(Haut-Armagnac)中心地:オーシュ(Auch)*生産少ない
バ・アルマニャックが一番高級で、今日の作り手の所在もここです。(赤印)
なので、ワインと一緒に作っているアルマニャックはBas-Armagnacです。

さあ、いつもの地図で(笑)Côtes de Gascogne IGPを確認しますよ。
川の位置関係でいうと、ガロンヌ川とアドゥール川に囲まれた地域です。
Gascogne01
今日の作り手は、オーズ(Eauze)の南西、ノガロの町の近くです。
Côtes de Gascogneは1982年に制定されたIGP(Indication Géographique Protégée)で、
白ワインに使える品種は、ユニブラン、グロ・マンサン、プチ・マンサン、
コロンバールのほか、ソーヴィニョン・ブランやセミヨン、シャルドネもありです。


エチケット平面化画像。
IMG_0817
とんがり屋根はこのドメーヌでしょうか。畑の感じも似ていますが、
ストビューで歩き回っても同じアングルは見つかりませんでした。(笑)


さあ、抜栓です。
IMG_0929
汎用品ですが、安っぽくはないですね。

コルクも平面化。
IMG_0930
建物のイラストは明らかに実際のものと違いますね。(笑)

Alc.11%。
淡いクリアゴールド。
IMG_0931

梨、ライム、グレープフルーツ、爽やかな香りです。
鈍い酸味が乗った辛口アタック。
クールな酸なんですが後味に残る独特な味わいを見せます。
果実味はあるんですが、瓜系の水くさい果実って感じ。
やはり、今まで飲んだことのない独特な雰囲気ですね。

しかし、いい感じの個性として楽しめました。
ガブ飲みの白ワインより何倍かマシです。
アルマニャックはぜんぜん感じません。(笑)


*****


Domaine de Miselle Cuvée Izaute
Côtes de Gascogne IGP 2018
Colombard-Gros Manseng
WWWポイント 76点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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