Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Comtes_Lafon

Domaine des Comtes Lafon Volnay-Santenots du Milieu Premier Cru 2017

前回に引き続きコント・ラフォン。ブルゴーニュの偉大な白の作り手による赤。
ヴォルネイ・サントノ・デュ・ミリュー、プルミエ・クリュ2017であります。
まあ、白のついでに試したんですが、個人的にはこっちが楽しみだったりします。


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19世紀から続くムルソーの名門ドメーヌであり、コシュ・デュリと共に双璧を担う、
ブルゴーニュ最上の白の偉大な造り手というのが、コント・ラフォンの枕詞です。

じゃあ、その赤はイマイチなのかということですが、そうではないはずですよね。
パーカーおじさんは白のクロ・ド・ラ・バール2017に92+点をつけましたが、
おそらく同時に試したこのサントノ・デュ・ミリュー2017に93点をつけてることから、
相当これは良かったことが伺え、偉大な白の造り手は赤もうまく造るということでしょう。


公式ページは簡素で古めな感じ。ミレジム情報も2009年で止まってます。

・ピノ・ノワール 100%
除梗機にかけるとあるので、除梗はありでしょうね。
樽熟は、新樽がだいたい1/3の割合で、20~22ヶ月といったところ。

畑はムルソー村のサントノ・デュ・ミリューの日当たりのいい一番いい区画だそうで、
現当主ドミニク・ラフォンさんの曽祖父、ドメーヌ創始者のジュールさんの代に取得。
合計3.8haあり、平均樹齢は40年ほどと思われ、古いものは70年超のようです。


前回ドメーヌ訪問したばかりですが、同じ画像を貼っておきます。
ComtesLafon01
ムルソーの集落内にあります。ちなみにコシュ・デュリは少し外れになります。

さて、まず畑に行ってみましょう。AOCはヴォルネイですがムルソー村です。
ComtesLafon005
ドメーヌからは車で5分くらい。歩いても20分くらいの距離です。
しかしきれいな畑ですね。さすがプルミエ・クリュです。

ムルソーのAOC地図で位置確認。ムルソー村ながらヴォルネイに隣接。
ComtesLafon003
地図左下の凡例を見ると、ここで赤を作るとヴォルネイ・サントノの1級になり、
白を作るとムルソーの1級になるわけです。そのすぐ下のSantenots Dessousは、
赤だとヴォルネイ・サントノ(もしくはヴォルネイ)の1級ながら、白を作ると、
ムルソー村名になるようですね。土壌の違いかな。ややこしや。

はい、例によってGoogle Map転記バージョン。ドメーヌ、畑位置確認です。
ComtesLafon004
サントノ(Santenots)の畑と似たようなのが、反対側のブラニー(Blagny)です。
ブラニーは行政区分ではなく、ムルソーとピュリニー・モンラッシェに跨る地区名。
白を作ればムルソー(もしくはムルソー・ブラニー)の1級なのですが、
赤だとブラニー1級です。ピュリニー・モンラッシェ側でも状況は同じで、
白ならピュリニー・モンラッシェ、赤ならブラニーとなります。(1級、村名あり。)
結論、ブラニーは赤のみのAOCということになりますね。


エチケット平面化画像。
IMG_0124
今気づきましたが、ドメーヌ名の下にクロ・ド・ラ・バール(Clos de la Barre)とあります。
住所のように必ずこのモノポールの畑名を入れてるようですね。
この畑がアイデンティティーというか、誇りを持ってるってことでしょうか。


さあ、いただいてみましょう。
IMG_0142
Bubble TagのQRコードでつながるページはワイン名が確認できるのみです。
上にミレジム入りのコルクはおそらくDIAMでしょうね。

Alc.13%。(自宅じゃないのでpHや糖度は計っていません。笑)
かなりクリアに透けたルビー。
IMG_0126

甘いフランボワーズ、イチゴジャム。
若い樽香が少し。杉っぽい。
落ち着いた酸味の辛口アタック。
そのまま苦さも連れて滋味の味わいへ入っていきます。
アルコール感とタンニンはごく控えめに余韻の入り口を飾ります。
フィニッシュまで最初の酸は健在なんですが、
かすかな苦味と絡みながらいい効果を出してると思います。

パーカーおじさんは、ドミニク・ラフォンさんの所で、樽からでしょうか、
(リリース前の)2018年と一緒に、この2017年のテイスティングしているようです。
2017 vs. 2018、甲乙つけがたいようですが、記事からすると、
2017年(RP93点)に軍配を上げてるように読めました。


*****


Domaine des Comtes Lafon
Volnay-Santenots du Milieu
Premier Cru 2017
RRWポイント 92点


Domaine des Comtes Lafon Meursault Clos de la Barre 2017

ムルソー最高峰とも言われるコント・ラフォンの、クロ・ド・ラ・バール2017。
村名ですが、ラフォン家の庭の如く隣接するコント・ラフォンのモノポールです。
最新ヴィンテージがお試しできるとあって、コロナ禍の中行ってきました。(笑)


IMG_0120
19世紀から続くムルソーの名門ドメーヌであり、コシュ・デュリと共に双璧を担う、
ブルゴーニュ最上の白の偉大な造り手というのが、コント・ラフォンの枕詞です。

以前、コント・ラフォンがマコネで作るレ・ゼリティエ・デュ・コント・ラフォン
(Les Héritiers du Comte Lafon Mâcon-Milly-Lamartine 2014)を試しましたが、
それほどの驚きはなかったんですよね。やはり本家を試さないとですね。(笑)


公式ページは質素な感じ。まあ、情報があるだけマシかな。

・シャルドネ 100%
アペラシオンごとの醸造の説明はなく、新樽率や熟成期間は年毎に変わるようです。
だいたい18~22ヶ月のようで。

畑の説明はしっかりあり、クロ・ド・ラ・バールは敷地のすぐ裏に2.1ha広がり、
石垣で囲まれたコント・ラフォンのモノポールであることを自慢げに書いています。
内0.8haは1950年植樹の樹齢70年のVVです。残り、0.8haは1975年植樹の樹齢55年、
0.5haは1999~2004年植樹の比較的若木になります。
あと、酸味が顕著なので5~7年寝かせて酸を落ち着かせるようにと書いています。
ということは、今日はまだ3~4年早いんでしょうか。
因みに、パーカーおじさんは今年1月にこの2017年を試し、92+点をつけています。

そう言えば、Les Héritiers du Comte LafonのMâcon-Milly-Lamartine 2014を試したときも、
酸味がどうも気になって、いい評価ができませんでした。これも早かったのかな?


ムルソーの市街地にあるドメーヌへ行ってみます。
ComtesLafon01
このまま、塀伝いに右方向へ行くと、塀は畑の石垣に繋がっています。

クロ・ド・ラ・バール(Clos de la Barre)の畑も見てみましょう。
ComtesLafon02
左奥の木立がコント・ラフォンで、その他三方は石垣で囲われています。
よく見えませんが、門柱に「CLOS」「De La BARRE」とあるようです。
歴史あるモノポールの畑という雰囲気がありますね。


さて、ムルソーのAOC地図上に示すとここになります。
ComtesLafon03
ムルソー村名畑の範囲は県道D974号線まで達していないのがわかりますね。
特級はなく1級畑も限定的。またブラニーやサントノの扱いが難しいんですが、
次回、コント・ラフォンの赤、サントノ・デュ・ミリューの記事で触れます。

例によって、Google Mapに転記します。
ComtesLafon04
村名畑は県道D974号線まで達してませんが、畑は県道の向こう側まで続きます。
AOCブルゴーニュの畑になりますが、Google Map転記して初めてわかります。
やはりこれをやらないと、実感わかず、頭に入ってこないんですよね~。(笑)


エチケット平面化画像。シンプル~。
IMG_0123
近代的な醸造法を取り入れるばかりか、全畑ビオディナミらしいですが、
認証マークさえ載せてません。これだけのビッグネームには不要ですね。


さあ、いただいてみましょう。ネック画像3本合成してしまいましたが、
デザイン、認証シールやコルクのミレジムを確認できるようこうしています。
IMG_0140
Bubble TagのQRコードでつながるページはワイン名が確認できるのみです。
コルクはおそらくDIAMでしょうね。

Alc.13%。(自宅じゃないのでpHや糖度は計っていません。笑)
淡いゴールドイエロー。
IMG_0125

洋梨…。
樹木、スパイスか菊系の花。複雑な香りです。
辛口アタック。
ハーブのような風味があります。
味の中心は、甘みと苦味の混ざったミントのタブレットを思わせます。
例えが下手クソですが、非常に複雑な味わいってことで。
「独特」もしくは「違う」という価値を感じます。
酸は淡く、きれいに喉元へ運んでくれます。
全然酸味はきつくないですね。むしろ効果的。
白ながら余韻もしっかり味わえます。
最高レベルの白ってこういうことなんだと勉強になります。

パーカーおじさんも、若くても十分楽しめたと評していますが、
10年くらい寝かせれば複雑味が増してさらに良くなるはずとのこと。
でしょうね。(笑)


*****


Domaine des Comtes Lafon
Meursault Clos de la Barre 2017
WWWポイント 80点



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Les Héritiers du Comte Lafon Mâcon-Milly-Lamartine 2014

ムルソーのトップ生産者、いえ、ブルゴーニュ最上の、
いえいえ、世界最高峰の白ワインの作り手とも言われるコント・ラフォン。
そのラフォン家がマコネ地区に1999年に設立したドメーヌが、
今日のレ・ゼリティエ・デュ・コント・ラフォンです。
ムルソーと同じ情熱を注いで作られてるとか。こんなのがお試しにいいです。


IMG_9931
レ・ゼリティエ~はミイィ・ラマルティーヌ村に設立されてます。
で、今日のワインはMâcon-Milly-Lamartine。本拠地の畑ってことですね。


公式ページは本家コント・ラフォンはあるのですが、
どうやらレ・ゼリティエ・デュ・コント・ラフォンのはなさそうです。
仕方ないのでインポーターサイトの情報に頼ります。
当然ながらのシャルドネ100%。
ムルソーの本家と同じくビオディナミを実践しています。
発酵は49%ステンレスタンク、49%木の大樽、2%オーク樽との情報も。

地域名AOC Mâcon-VillagesですがMâcon-Milly-Lamartineを名乗ります。
Mâcon-VerzéMâcon-Lugnyで見ましたが「Villages」を村名で表記可です。)
レ・ゼリティエ~はミイィ・ラマルティーヌ村にありますので、
この畑はワイナリーのすぐ後ろの斜面にあるんだそうで。
早速ワイナリー訪問して確認してみましょう。
MMillyLamartine01
確かに後ろが斜面で畑になってますね。いい感じの畑じゃないでしょうか。

ミイィ・ラマルティーヌ村の位置を以前描いたマコネの地図上に示します。
MMillyLamartine02
黄色のマル印です。だいぶんとプイィ・フュィッセにも近いですね。
そうそう、プイィ・フュイッセの22クリマがプルミエ・クリュに昇格するようです。
注目のマコネです。


エチケット平面化画像。
IMG_9903
拡大図案化されてますが、マークは本家コント・ラフォンと同じです。


さて、抜栓。
IMG_9928

キャップシールもコルクも専用品で高級感ありますね。

コルク平面化画像。
IMG_9927
合成コルクですが、なんと10年耐用のDIAM10を使ってます。
10年ぐらいの熟成のポテンシャルもあるってことなんでしょうね。

Alc.13%。
薄いイエロー。涙わりとはっきりしてます。
IMG_9929

いきなりの白い花が香ります。
リンゴ。バターも来ますね。
きれいな酸に導入された味は青リンゴっぽい。
ミネラル感もあります。
最後まで酸はつきまとう感じ。
これはなくてもいいかな。

というか、熟成ポテンシャルがあるようなので、
何年か寝かせて、こなれた酸でもう一度試してみたいです。


*****


Les Héritiers du Comte Lafon
Mâcon-Milly-Lamartinr 2014
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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