Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Coonawarra

Majella The Musician Cabernet Shiraz 2020 Coonawarra

南オーストラリアのクナワラ産のカベソーとシラーズのブレンドというのがすぐわかるラベルです。やまやに最近並びだした作り手のようで今回がお初になります。近所でもいろいろ新しいのが入ってくるのはいいもんですね。昔と比べるとやまやは頑張ってる印象で、ボルドーや新世界関係で面白そうなのがちょこちょこ入ってますので、ついつい偵察に行ってしまいます(笑)。

IMG_9974
南オーストラリア州のワインゾーン、ライムストーン・コーストのクナワラ・リージョンにペノーラ(Penola)という小さな町がありますが、そこに4世代に渡って住んでいるリン家(The Lynn family)が営むワイナリーが今日のワインのマジェラ(Majella Wines)です。ブドウ園とワイナリーを設立し、ワイン作りのためのブドウ栽培を始めたのは1968年からで、それまで現在のブドウ畑になっているクナワラの土地で羊を放牧してウールを生産していたとか。ずっと地元の大手老舗ウィンズ・クナワラ・エステート(WYNNS Coonawarra Estate)にブドウを供給したりしていたそうですが、1996年にワイナリーを新設しメンバーも増強して本格的にワイン生産を本業としています。ただし、まだ羊の放牧もやってるそうです(笑)。

公式ページは内容充実、ギャラリーにはいい写真がふんだんに上がっています。

ワイン紹介はショップ兼用ではありますが、過去のデータシートが全部載ってるのがすごいです。

・カベルネ・ソーヴィニヨン  74%
・シラーズ 26%

クラシック・オーストラリアン・ブレンドと書いていますが、オーストラリアの王道って感じですね。ステンレスとオークのタンクの組み合わせで発酵。オークとの接触を最小限に抑えながらさらに 6 か月間熟成。樽がどれくらい使われているのか明記はされていませんね。

マジェラを訪問。ストビューが古すぎて超低解像度だったのでHPから写真を拝借。
Majellaa011
ペノーラ(Penola)の町か北へ車で5分。まさにクナワラというエリアになります。


クナワラ(Coonawarra)含むライムストーン・コースト(Limestone Coast)です。
Australia_Limestone_Coast
ライムストーン・コーストは、バロッサ・ヴァレー他銘醸地の G.I.(Geographical Indications)を擁する南オーストラリア州ですが、一番南側になり、すぐ東側をヴィクトリア州に接しています。クナワラ含め6つのサブリージョンがありますので合わせてご確認ください。

これら G.I. は、政府公式のワイン・オーストラリアというサイトで一覧で見られます。

オーストラリア全体では65の G.I. がありますが、一覧ページから個々のサブリージョンのリンクがあり詳細情報が見られます。地図も完備で大変有用です。

参考までに「南オーストラリア州」の地図を貼っておきます。
South_Australia01
クナワラ含むライムストーン・コーストはバロッサなどと同じ南オーストラリア州(South Australia)に属するのがわかります。


ラベル平面化画像。
IMG_9937

はい、アウト。
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何とかなりませんかね、この丸隠し。


さあ、スクリュー回転。
IMG_9973
無印。

Alc.14.5%。
ガーネット。
IMG_9971

黒ベリー、ダークチェリー、胡椒。
辛口アタック。
厚み、奥行きしっかりあり。
酸も効果的に効いています。
余韻もある。


*****

Majella
The Musician Cabernet Shiraz 2020
Coonawarra
RRWポイント 91点


Penley Estate Phoenix 2020 Cabernet Sauvignon Coonawarra

リカマンの店頭でインパクトのあるイラストのワインを発見。オーストラリア、クナワラの作り手だそうです。シラーとカベソーがあったんですが高原竜ヒドラ(フェニックスらしいですが…笑)のイラストのカベソーをチョイス。クナワラを含むライムストーン・コーストを掘り下げながら調べるとなかなか興味深い作り手でした。

IMG_6488
このペンリーという作り手、歴史としては1844年にメアリー・ペンフォールド(Mary Penfold)さんがマギル・エステート(McGill Estate)を創設した頃にさかのぼります。「ペンフォールド」は、そう、オーストラリアワインの先駆者でもある、あのペンフォールド家です。それから100年ほど経って、ペンフォールド家のジュディスさん(Judith Anne Penfold Hyland)と、これまたオーストラリアの歴史あるワイナリーの名門トーリー家のレジナルドさん(Reginald Lester Tolley)が結婚されたことで、1947年に屋号(商号)としての「ペンリー(Penley)」が誕生します。そして、1988年、次の世代であるベックさんとアンさんの姉妹(Bec and Ang Tolley)はクナワラにワイナリーを設立するに至り、ペンリー・エステートと名付けます。
ここの看板ワインでもある今日のフェニックスのカベルネ・ソーヴィニヨンは翌年1989年のアデレードのワインショーで金賞を獲ったとHPに誇らしげに書いてあります。実際、パーカーおじさんも2017年、2019年に90点をつけています。


公式ページはしっかりしてますが、ワイン情報はショップ兼用で今ひとつかな。

セパージュ以外の情報はネット情報に頼るしかないようです。
・カベルネ・ソーヴィニヨン 100%
6ヶ月ステンレスタンクで熟成した後、新樽率5%のフレンチオーク樽でさらに12ヶ月だそうです。

クナワラのワイナリー訪問試みますが、ストビューが到達していません。
Penlay01
しかし、クナワラはいつ来ても市街地らしい町もなく殺風景なところです。ちょっとした街に出ようとすると、車で10分ほど南に行ったペノラ(Penola)というところまで行く必要があります。


いつものオーストラリアワインのサイトで産地を確認。インタラクティブ GI マップなんていいものが載っています。クナワラ(Coonawarra)を含むライムストーン・コースト(Limestone Coast)の全体像も掴めましたので、例によってGoogle Mapに描き写してみます。
Australia_Limestone_Coast
ライムストーン・コーストは、バロッサ・ヴァレー他銘醸地の G.I.(Geographical Indications)を擁する南オーストラリア州ですが、一番南側になり、すぐ東側をヴィクトリア州に接しています。クナワラ含め6つのサブリージョンがありますので合わせてご確認ください。

これら G.I. は、政府公式のワイン・オーストラリアというサイトで一覧で見られます。

オーストラリア全体では65の G.I. がありますが、一覧ページから個々のサブリージョンのリンクがあり詳細情報が見られます。地図も完備で大変有用です。

参考までに「南オーストラリア州」の地図を貼っておきます。
South_Australia01

ライムストーン・コーストの東側に隣接するヴィクトリア州の地図もどうぞ。
Victoria01
ヴィクトリア州もベンディゴ(Bendigo)のワインをゲットしたので、ここも近々掘り下げないといけませんね。


ラベル平面化画像。
IMG_63791
大きなラベルが裏側まで回り込んでいます。そしてことごとく横書きの縦置き。

インポーターシールは小ぶりのものがオリジナルを隠さず貼ってます。
IMG_6510
エライ。


さあ、オーストラリアなのでスクリュー回転。
IMG_6485
ワイナリー名のエンボスが施してあります。またキャップの先端が金色なのはシンボルマークの「金の丸」を表してるんでしょうかね。

Alc.14%。
ガーネット。
IMG_6486

カシス、チェリー、リコリス、スパイス。
若干酸に気づく辛口アタック。
軽快な感じのガブ飲みカベソーという雰囲気です。
飲みやすくていいんですけど、
深みや滋味を期待してはいけない感じです。
いきいきした酸で軽やかにフィニッシュ。

う~ん、パーカーおじさん他のような評価はつかないですね。
さっぱりしてて潔い感じではあるんですが…。


*****

Penley Estate
Phoenix 2020 Cabernet Sauvignon
Coonawarra
RRWポイント 85点


Parker Coonawarra Estate Favourite Son Shiraz 2016

オーストラリアのシラーズを探してると、近所じゃPenfoldsばっか。
ちょっと足を延ばして京都三条御前のリカマンへ行くとこれがありました。
パーカー・クナワラ・エステートとな。名前に産地名が入ってるんですね。
クナワラと言えば、以前WYNNSを試しています。


IMG_0095
1985年にジョン&フェイ・パーカーによって設立だそうです。
親子か兄弟か不明ですが、2013年にはオーナーが変わってます。


公式ページはそこそこ情報もあり、よくできています。

クナワラは本来カベソーで有名な産地なので、ラインアップもカベソー推しです。
しかし…今日の「Favourite Son」というシリーズが見当たりません。
ショップ兼用サイトなのでネットでは売ってない感じですかね~。
しかし情報が取れないのは困ったもんです。仕方ないのでネット頼りします。
インポーターサイト他、いろいろ見つかりました。
・シラーズ 100%
樽熟は、一部だけフレンチオークの旧樽で6ヶ月だそうです。軽め。


さあ、ワイナリー訪問。クナワラの南端ペノラという町の近くです。
Parker01
まわりも畑。クナワラはテラロッサという赤い土壌で有名でしたね。

オーストラリアの他の銘醸地との位置関係をこの地図で確認。
Parker02
見にくいのでクナワラを黄色でマークしました。
サウス・オーストラリア州ですが、ヴィクトリア州との州境の際々。

「クナワラが小さすぎて見えない!」というハズキルーペの謙さんのために、
オーストラリア内の位置関係がわかるクナワラ拡大地図もご用意しました。(笑)
Parker03
しっかし、逆に、オーストラリアってでかいですね~。


ラベル平面化画像。裏ラベルを見るとUKのインポーターです。
IMG_9855
「Favourite Son」の説明らしきものも書いてます。
ワインは「息子」のように誰か一人をお気に入りに選べないとかなんとか。


さあ、スクリュー回転です。
IMG_0094
一応、ワイナリー名入りですね。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
IMG_0093

黒ベリー…以外気づかないです。
甘み乗ったような(?)辛口アタック。
果実味だな、これは。
味の厚み、複雑味は充分にあります。
やっぱり果実味が支配的ながら、
スモーキーな風味があって全体を盛り上げてます。
うん、まあまあ楽しませてくれます。

このスモーキーさ、タンニンなのかな?
いずれにせよ、いい具合に余韻に収束していきます。



*****


Parker Coonawarra Estate
Favourite Son Shiraz 2016
RRWポイント 92点


WYNNS Coonawarra Estate Shiraz 2015

おいしいオーストラリアのシラーズを探すことも重要ミッションです。
でも、シラーズ、シラーズのうちに月日は経ってしまいます。(笑)
今日はいただくのは、クナワラで最大最古のワイナリーであり、
この地特有のテラロッサ(石灰岩の赤土)土壌による高品質ワインで、
クナワラの名を世界に広めたウィンズ・クナワラ・エステートです。


IMG_6444

今日も「おうち飲みワイン100本勝負」なる本のおすすめワインからです。
お手頃価格で、なかなか興味深いワインが紹介してあるので、
暇があればここでおすすめされたワインをネットでお取り寄せしています。
今日のも2500円ほどでした。

公式ページで情報を探します。
ミレジムごとのデータシート完備で助かりました。
セパージュは、当然ながらのシラーズ100%。
しかし驚くのが、樹齢が30~110年!
樽熟は、新旧のフレンチオーク樽混成で9ヶ月だそうです。

さて、ワイナリー訪問です。
Wynns01
この奥に大きな施設があるのですが、これ以上は入れません。
まわりは広大な畑です。しかし、画質が悪いですね。

エチケットに描かれている3つの三角屋根はこれですね。
Wynns02
(Google Mapに上がっていた写真を拝借です。)

上空から見ると、クナワラの一面畑の眺めは壮観です。
Wynns03
ウィンズの近くに、観光名所らしい廃線沿いのクナワラ駅があります。
ワイナリーを訪れた際は見逃すな!みたいなところらしいっす。
オーストラリアのどのあたりかがわかる地図も貼っつけておきました。

裏ラベルに、畑位置とオーストラリアの地図がありましたね。
IMG_6417
クナワラって南北に広がってるのがわかりますし、
かなりの部分をウィンズが持っているのもわかります。
クナワラの3分の1ほど、850ヘクタールにも及ぶそうです。


さて、抜栓。いや、オーストラリアなのでスクリュー回転です。
IMG_6445
キャップはさっきの建物のかわいいイラストのデザインです。
Alc.13.5%。
濃い濃いガーネット。
黒ベリー。フレッシュで香りの量は多いです。
香りから想像されるようなフレッシュな辛口アタック。
爽やかさで軽めのボディーに感じるくらいです。
意外ですが、タンニンも控えめで柔らか。
余韻も雑味なくクリアに続きます。

軽めの印象でカジュアルに楽しめますが、
でもやっぱり味わいはシラーズです。


*****


WYNNS Coonawarra Estate Shiraz 2015
RRWポイント 90点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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