Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Cortese

Castello di Tassarolo Il Castello Gavi DOCG 2019

コストコで「おっ、ガヴィがあるじゃん。」とゲットしていたものです。今週もコストコ偵察をしましたが、また違うガヴィが置いてありました。(これは未入手ですが。)なんとなく商品は入れ替わっても産地や種類は一定しているようで、コストコのこだわりがあるんでしょうかね。

IMG_5688
Gavi は、赤もしくは赤・白の産地が多いピエモンテでは珍しい白のみのDOCG。文献には972年にワイン作りの記述が残るという非常に歴史の古い産地です。
1950年代にガヴィの先駆者、La Scolca が Gavi di Gavi を生み出します。1970年代までにこのワインはカルトワインとして評判になり、1974年に Gavi DOC ができました。その後、1998年には DOCG に昇格、今に至ります。本家というか、ルーツというか、ラ・スコルカのガヴィを試したいものですが、割とお高い。なので、これはこれで課題として残しておいて(笑)、店頭でガヴィを見かけるたびに一期一会のお試しをしているというわけです。

今日の作り手は、DOCGの中心地であるガヴィのコムーネ(Comune di Gavi)にはなく、タッサローロ(Tassarolo)という隣のコムーネにあります。しかしながら、タッサローロの集落の真ん中にあるタッサローロ城(Castello di Tassarolo)を1300年から所有する名門スピノーラ家(La famiglia Spinola)が運営するワイナリーで、ワイナリーの名前がそのまま「タッサローロ城(Castello di Tassarolo)」です。8世紀から続くヨーロッパ最古の名家のひとつで、あのメディチ家とも肩を並べるほどだったそうです。ゴイゴイスー。


公式ページは情報はしっかりありますが、少々古風な手作り風。
Gavi_Comuni00
データシートも完備。BIOSのVEGAN認定、AgriBioDinamicaのビオディナミ認定を受けたバリバリのビオワインです。
・コルテーゼ 100%
熟成の記述はありません。Gavi DOCG 自体も熟成の規定はありません。上位の Riserva にはボトル6ヶ月含む12ヶ月の熟成が定められています。また、Gavi DOCG にはスパークリングの「Spumante」や瓶内二次発酵の「Riserva Spumante Metodo Classico」もあるようです。あまり見かけませんが。

Gavi DOCG はコルテーゼ100%が規定で、よって、Cortese di Gavi DOCG とも言います。
GV4
早熟かつ高収量で、柑橘系の香りのある酸性でフルーティーなワインが作られますが生食もされるようです。ピエモンテ州アレッサンドリアが原産と言われますが、定かではありません。親子関係もまだ分析されていないのか不明です。アレッサンドリア県、アスティ県、ノヴァラ県、いわゆるモンフェラート周辺で栽培されていますが、とにかくこの辺りでしか栽培されていない土着品種です。2016年には計2,405haの畑で栽培されており、減少傾向だそうです。


さて、カステッロ・ディ・タッサローロを訪問します。
Gavi_Comuni02
ワイナリー自体は例のタッサローロ城のある集落からは少し離れた所にあります。

タッサローロ城との位置関係はこんな感じ。
Gavi_Comuni03
立派なタッサローロの城は、今もスピノーラ家の所有で、普段はイベント等に貸し出しをしているそうです。

Gavi DOCG の公式ページというものがあり、そこにDOCGの地図と情報があります。
GV3
ガヴィのコムーネと、その周辺の10ヶ村に認められたDOCGですが、全域が対象になるコムーネと一部のみ対象のコムーネがあります。タッサローロは全域が対象ですね。また、Gavi DOCG のあとに del Comune di~をつけてコムーネ名を記載できます。従って、今日のワインは Gavi DOCG del Comune di Tassarolo としてるわけです。(La Scolca が生み出した「Gavi di Gavi 」という表記は今では使用不可だそうです。Gavi DOCG del Comune di Gavi となるわけですね。)

Gavi DOCG のエリアをGoogle Map上で見てみます。
Gavi_Comuni
Bosio のコムーネは長いので下の方はカット(笑)。今日の作り手カステッロ・ディ・タッサローロの場所も記しましたのでご確認ください。ガヴィのコムーネについては前回フォンタナフレッダのガヴィを試した時に触れています。

Gavi DOCG のエリア全体をもっと広域のGoogle Mapにインポーズしてみました。
Gavi
Barolo や Barbaresco を内包するランゲとの位置関係がわかりましたね。Gavi DOCG は Monferrato DOCの範囲に内包されています。

ついでなので、もう少し広域の地図で関連のDOCも見ておきます。
Monferrato_Langhe02
左側にインポーズした地図(小さくて見にくいですが…)を見ると、Gavi の西側の結構な範囲に Cortese dell’Alto Monferrato DOC というのが広がっています。名前の通り、ここはコルテーゼの白のDOCです。Gavi の東側には Colli Tortonesi DOC というのがあります。ここは赤・白・ロゼ・泡、何でもありのDOCですが、コルテーゼを使った白(95%以上で「Cortese」が表記できます。)があります。


ラベル平面化画像。
IMG_4956
ユーロリーフも当然あります。ごりごりのビオディナミのようです。

コストコのラベルは小さくて裏ラベルを隠してませんでした。えらい。
IMG_4959


さあ、抜栓。
IMG_5690
ラベルと同じ双頭の鷲のマーク。スピノーラ家の紋章だそうです。

コルク平面化。
IMG_5686

Alc.13%。(pH:3.70、Brix:5.2)
ゴールド。
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梨、ライム。
フッとペトロールも感じました。
あっさり甘やかな辛口アタック。
水臭い…じゃなくみずみずしい中に、
柑橘系の苦味がうまみになっています。
酸味が効いてるお陰かな。
コルテーゼ、好みです。


*****


Castello di Tassarolo
Il Castello
Gavi DOCG 2019
del Comune di Tassarolo
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Fontanafredda Gavi DOCG del Comune di Gavi 2019

たまたまガヴィを紹介する動画を見たせいで、試してみたくなりお取り寄せ。
お馴染みフォンタナフレッダですが、Gavi del Comune di Gavi になりまして、
「ガヴィ村のガヴィ」の意味。松阪市産の松阪牛みたいなもんでしょうか。(笑)


IMG_3535
Gavi は、赤もしくは赤・白の産地が多いピエモンテでは珍しい白のみのDOCG。
文献には972年にワイン作りの記述が残るという非常に歴史の古い産地です。

1950年代にガヴィの先駆者、La ScolcaGavi di Gavi を生み出します。
1970年代までにこのワインはカルトワインとして評判になり、1974年に、
Gavi DOC ができました。その後、1998年には DOCG に昇格、今に至ります。
本家というか、ルーツというか、ラ・スコルカのガヴィを試したいものですが、
割とお高い。なので、フォンタナフレッダで手を打ったというわけです。(笑)

Gavi DOCG はコルテーゼ100%が規定で、Cortese di Gavi DOCG とも言います。
GV4
ピエモンテ州アレッサンドリアが原産と言われ、定かではありませんが、
とにかくこの辺りでしか栽培されていません。
辛口白とスプマンテが認められており、それぞれ上級の Riserva があります。
辛口白の Riserva には1年の熟成(内6ヶ月は瓶内)の規定がありますが、
無印には規定がなく、基本早飲みのワインのようですね。


フォンタナフレッダの公式ページはお馴染みです。

今日のワインはシマシマ模様の「The Stripes」シリーズのうちの1本です。
・コルテーゼ 100%
除梗・破砕、白なので果皮は除去、ステンレスタンク(85%)と樽(15%)で発酵。
熟成はステンレスタンクで2~3ヶ月。

しかし、ブドウはガヴィ村からなのでセッラルンガ・ダルバは関係ないんですが、
お約束なのでバローロ地域のフォンタナフレッダの本拠地を訪問しておきます。
GV0
大手ですからね、バローロ以外も手広くやってるんですね。


やはりですが、Gavi DOCG の公式ページというものがあり、詳しい地図を発見。
GV3
周辺のガヴィのコムーネ以外も含め11ヶ村に認められたDOCGですが、
Gavi DOCG のあとに del Comune di~をつけてコムーネ名を記載できます。
なので今日のワインは Gavi DOCG del Comune di Gavi としてるわけですが、
ガヴィ村からできたワイン以外はわざわざ言いたくはないでしょうね。(笑)
(「Gavi di Gavi」という表記は今では使用不可だそうです。)

この Gavi DOCG の地図をGoogle Mapにインポーズしてみました。
GV1
Barolo や Barbaresco まで入れてランゲとの位置関係を理解します。
ガヴィDOCGはモンフェラットDOCの範囲に内包されています。

データシートには「ガヴィ村の Rovereto 周辺の畑から」とあったので、
ガヴィ村にズームイン。ロヴェレート教会の周辺の地域と思われます。
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この近くに、例のガヴィ・ワインの発明者、ラ・スコルカもありました。
フォンタナフレッダ製ですが、ワインの出どころは由緒正しい所のようです。

さて、
ガヴィの集落近くの丘の上にガヴィ要塞(Forte di Gavi)なる名所があります。
ここから集落が一望に見下ろせるので、その雰囲気を味わっておきましょう。
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この要塞は12世紀ジェノヴァ中心に存在したジェノヴァ共和国が作ったそうですが、
972年のガヴィのワイン作りの記述というのは、このジェノヴァ共和国の文書でした。
つまりその時代からガヴィで作られたワインがジェノヴァで飲まれていたわけです。


ラベル平面化画像。
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透け透け白ワインはラベル平面化撮影に難儀します。


さあ、抜栓。
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フォンタナフレッダ名前入り。DOCG認証はネックに貼ってあります。

コルク平面化。
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サトウキビからできた樹脂で再生可能なノマコルクを採用。

Alc.12.5%。(pH:3.61、Brix:6.1)
緑がかったライトイエロー。2019、まだ若いですからね。
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梨、白桃。華やかでみずみずしい香りです。
甘みに感じるいい酸が乗った辛口アタック。
グレープフルーツのような柑橘系の味わい。
レモン味のお菓子を連想させる酸ですね。
こういう酸味はおいしくしてくれるのでうれしいです。

この、しゃりしゃりした梨を思わせる白ワイン。
すごく夏に合うと思います。いい白を見つけました。


*****


Fontanafredda
Gavi DOCG
del Comune di Gavi 2019
WWWポイント 80点



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--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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