Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Gewürztraminer

Cono Sur Bicicleta Reserva Gewürztraminer 2020

スーパーの駐車場を無料にするのにあと数百円。そういう理由で店頭の棚にあったコノスルのゲヴュルツトラミネールのハーフボトルをカゴに投入(笑)。3年前にも2017年を試してますが、巷でも人気の安ワイン。品種の深掘りも兼ねて久々にいただいてみましょう。

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コノスルは南米で革新的なワインをつくり、世界に向けてニューワールドワインの魅力を発信していこうというヴィジョンを掲げ1993年に設立されたワイナリーです。コノスルとは「南向きの円錐 (Southern Corn)」という意味で 、南向きの円錐の形をした南米大陸を表しています。…と、日本の公式サイトにあった紹介文をコピペしておきます(笑)。

インポーターの SMILE CORP.が運営しているので公式ページのひとつだと思いますが、「Cono Sur Lovers」というサイトがあります。

実はこのサイトのブログ記事が素晴らしく、コノスルだけではなくチリワイン総論として非常に興味深く内容の濃いものになっています。

公式ページはこちら、チリの本家です。


インポーター「スマイル」による日本向けサイトがこちら。

ワイン情報としてはどちらも薄いのが残念なところ。日本向けサイトにはデータシートはあり。

・ゲヴュルツトラミネール(ゲヴェルツトラミナー) 100%

機械摘み30%、手摘み70%。熟成はステンレスタンクで3~12ヶ月。

ゲヴュルツトラミネールについて。ドイツ語読みならゲヴェルツトラミナーでしょうか。
名称未設定-1
人気の品種で、世界で12,823ha(2016年)も栽培されています。(最大はフランスの3,320ha。チリは371ha。)しかしながら、原産ははっきりしていませんし、「トラミナー(Traminer)」という括りで多くのバリエーションがあるという不可思議な品種です。ただし、圧倒的にゲヴュルツトラミネールが多く栽培されるので、トラミナーと言えばゲヴュルツトラミネールを指すことが多いようですが。

トラミナーは主に以下の3つに分類されますが、DNAプロファイルはほぼ同じで、遺伝子的には同一品種と見なすレベルだそうです。

(1)Savagnin Blanc (仏)
   = Traminer (独) / Weißer Traminer (独) / Gelber Traminer (独)

(2)Gewürztraminer (独以外では Gewurztraminer とも)
   = Savagnin Rose Aromatique (仏) / Roter Traminer (独)

(3)Savagnin Rose (仏)
   = Savagnin Rose Non Musqué (仏) / Klevener de Heiligenstein (独)

Weißer(白)、Gelber(黄)、Roter(赤)などからも特徴は色で分けられていることがわかりますね。(1)が白ブドウで、(2)と(3)が赤味がかった、もしくはピンクということのようです。(2)と(3)は「Aromatique」と「Non Musqué」という名称の差を見る限り同じピンクでも香りの有無で分けているようです。もちろん、ゲヴュルツトラミネールは香りのある方です。

サヴァニャン・ブラン(Savagnin Blanc)、いわゆるトラミナー(Traminer)が元々存在し、突然変異で果皮色がロゼのサヴァニャン・ローズ(Savagnin Rose [注]Roséではない)が生まれ、更なる突然変異でゲヴュルツトラミネール(Gewürztraminer)が生まれたとされています。
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写真の下に一緒に書いてあるアイダ(Heida)はスイスの品種ですが、結局サヴァニャン・ブラン、トラミナーと同じものということになります。ややこしいですが、以上、トラミナー関連をまとめてみました。


コノスルの本拠地を訪れてみましょう。場所的にはコルチャグア・ヴァレーです。
ConoSur01
チンバロンゴ(Chimbarongo)という町に隣接しています。ここはコルチャグア・ヴァレーのサブリージョンでもあります。名物チャリンコ部隊の写真も貼っておきました。

リベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)を俯瞰して位置関係を確認します。チンバロンゴは見つかりましたか?
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州全体がラペル・ヴァレーであり、カチャポアル川とティンギリリカ川の流域でカチャポアル・ヴァレーとコルチャグア・ヴァレーに分かれることになります。それぞれのサブリージョンにも名前を入れていますのでご確認を。


ラベル平面化画像。
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3年前とデザインは同じですが配色が変わってるので印象も変わってますね。D.O. の表示はないので広範囲からのブレンドでしょうか。


さあ、スクリュー回転。
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安ワインですが、キャップにシンボルマークのエンボスが入っています。カラーもゲヴュルツトラミネールのイメージカラーなんでしょうか。

Alc.12.5%。
薄めのイエロー。
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ライチ! わかりやすいです。
パイン、パッションフルーツ。
キリッとした酸を乗せた辛口アタック。
爽やかな南国風味を感じますね。
「サラッと行こう!」という時に良さそうです。
以前試したときほどのインパクトはなかったかな。


*****


Cono Sur
Bicicleta Reserva Gewürztraminer 2020
(375ml)
WWWポイント76点



WhiteWhiteWine01

Paul Ginglinger Pfersigberg Grand Cru Gewurztraminer 2019

アルザスのワインの AOC は大きく分けて3つあります。簡単ですね~。
AOC Alsace
AOC Crémant d'Alsace
AOC Alsace Grands Crus
待てよ? AOCアルザス・グラン・クリュって過去飲んだことがないことに気づきました。飲んでいないということは、詳細を掘り下げることもしていなかったということで、これは早速試してみないといけません。このブログ、飲まないと記事が書けない決まりになってまして…(笑)。

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アルザス、オー・ラン県のエギスハイム(Eguisheim)に1610年から13世代に渡って続くというポール・ジャングランジェ(Domaine Paul Ginglinger)。13代目現当主のミシェルさんはランス大学で醸造学を学び、ブルゴーニュ、南アフリカ、チリの現場経験をした後、2000年からドメーヌをお父様ポールさんから引き継いでいます。
ポール・ジャングランジェは 13ha の所有畑の中に「ペルシベルク(Pfersigberg)」と「アイシュベルク(Eichberg)」という二つのグラン・クリュを持ち、また、すべてのワインは2018年のヴィンテージからオーガニック認定(ユーロリーフ)を受けています。今日はペルシベルグ・グランクリュのゲヴュルツトラミネール(ゲヴェルツトラミナー)をいただきます。

AOCアルザス・グラン・クリュは、上記ポール・ジャングランジェの所有する2つの畑を含む、51の特級畑lieux-dits)に認められてますが、アルザス全体の生産量からすると5%ほどしかないそうです。ある意味貴重なわけですね。また、AOCアルザス・グラン・クリュは使える品種がアルザスの高貴品種とされる、RieslingGewürztraminerPinot GrisMuscat の4種でないといけない決まりがあります。(一部例外あり)
AOCアルザス同様、甘口(貴腐)ワインは「Vendanges Tardives」、「SGN(Sélection de Grains Nobles)」が付記できます。

公式ページは情報豊富です。ワイン紹介もショップ兼用ながら必要十分。

今日のワインも動画付きで解説があります。フランス語なので雰囲気だけですが(笑)。

・ゲヴュルツトラミネール(ゲヴェルツトラミナー)100%

樽使い等は書いてませんが、樽はなくステンレスタンクで8ヶ月の熟成のみのようです。ゲヴュルツトラミネールという品種はその方がいいんでしょうね。

ドメーヌ訪問。オー・ラン県のエギスハイム(Eguisheim)の中心にあります。
PaulGinglinger01
17世紀から続くわけですから場所もいいし、グラン・クリュの畑も持ってるわけですね。

今日のワインのペルシベルク(Pfersigberg)グラン・クリュの、ゲヴュルツトラミネールのリュー・ディ(lieu-dit、[複] lieux-dits)は「Ortel」と「Schamm」からと書いてありました。さあ、この情報を頼りに畑訪問をしたいわけですが、アルザスワインの公式ページなるものがあって、これが強い味方になります。全51ある各グラン・クリュがリストアップされリンク先に各々の詳細説明がありますが、さらに、インタラクティブ・マップというのがあって、グラン・クリュのみならず、AOCアルザスや、AOC Alsace Communales という地理的名称付きAOCアルザス(13あります。)の対象地域までもが一発で地図上に表示することができます。

アルザス全体のグラン・クリュの畑のエリアを表示してみました。こんな分布です。
名称未設定-5
まあ、見えにくいですよね(笑)。しかし、インタラクティブ・マップですから当然ぐりぐりとズームアップできます。グラン・クリュと地理的名称付きAOCアルザスは、チェックマークを入れるメニュー項目の下にプルダウンメニューがあり、それぞれ 51 と 13 の畑名(Lieux-dits)が選べます。すると、個々の畑をピンポイントで見ることができます。ゴイゴイスー。ちょっと感動しますよ。

今日のワインのペルシベルク(Pfersigberg)グラン・クリュの範囲を表示させてみました。
名称未設定-1
細かなリュー・ディの名前まで書いてありますね。これでGoogle Map訪問できます。

Google Map上ではこうなります。ドメーヌと畑の位置関係もわかりましたね。
Google_GC01
貼り付けた写真は今日のワインのリュー・ディではないですが、付近のストビューです。

インタラクティブ地図上の「360°」と書かれた目ん玉マークを押すと、これまたインタラクティブな360°ビューが見られます。とてもきれいな景色がぐりぐりと好きなだけ回せます。(笑)
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今日の畑の辺りを俯瞰で見られました。ええ景色でんなぁ。


これはいつも使ってるネットで拾ったアルザス全図の元ネタです。
Alsace_Map01
バ・ラン(Bas-Rhin)、オー・ラン(Haut-Rhin)というのはライン川の下流・上流という意味になります。これはこれでアルザスの全体像を見る地図としては優秀でした。ただし、グラン・クリュに関しては、左下にある、AOCアルザス・グラン・クリュの51の特級畑(lieux-dits)のリスト(所在コミューン名付き)と地図の色付けだけでは少々役不足でしたね。

INAOの地図はどうなってるでしょう。バ・ラン県、オー・ラン県で分かれてます。
Bas_Haut_Rhin
う~ん、対象のコミューンは指してますが、畑(Lieux-dits)まではわかりません。リストの番号でコミューンを示すわけですが、知りたいのは畑(Lieux-dits)です。INAOの地図がこれじゃあ困りますね。

やはり、アルザスワインの公式ページと、インタラクティブ・マップが最強ということがわかりました。最後に51ある全グラン・クリュのリストを挙げておきます。バ・ラン県(Bas-Rhin)、オー・ラン県(Haut-Rhin)に分け、その中はアルファベティカルに並べています。


< Bas-Rhin >
No. Vineyard Village
1 Altenberg de Bergbieten Bergbieten
2 Altenberg de Wolxheim Wolxheim
3 Bruderthal Molsheim
4 Engelberg Dahlenheim, Scharrachbergheim
5 Frankstein Dambach-la-Ville
6 Kastelberg Andlau
7 Kirchberg de Barr Barr
8 Moenchberg Andlau, Eichhoffen
9 Muenchberg Nothalten
10 Praelatenberg Kintzheim
11 Steinklotz Marlenheim
12 Wiebelsberg Andlau
13 Winzenberg Blienschwiller
14 Zotzenberg Mittelbergheim

< Haut-Rhin >
No. Vineyard Village
15 Altenberg de Bergheim Bergheim
16 Brand Turckheim
17 Eichberg Eguisheim
18 Florimont Ingersheim, Katzenthal
19 Froehn Zellenberg
20 Furstentum Kientzheim, Sigolsheim
21 Geisberg Ribeauville
22 Gloeckelberg Rodern, Saint-Hippolyte
23 Goldert Gueberschwihr
24 Hatschbourg Hattstatt, Voegtlinshoffen
25 Hengst Wintzenheim
26 Kaefferkopf Ammerschwihr
27 Kanzlerberg Bergheim
28 Kessler Guebwiller
29 Kirchberg de Ribeauvillé Ribeauville
30 Kitterlé Guebwiller
31 Mambourg Sigolsheim
32 Mandelberg Mittelwihr, Beblenheim
33 Marckrain Bennwihr, Sigolsheim
34 Ollwiller Wuenheim
35 Osterberg Ribeauvillé
36 Pfersigberg Eguisheim, Wettolsheim
37 Pfingstberg Orschwihr
38 Rangen Thann, Vieux-Thann
39 Rosacker Hunawihr
40 Saering Guebwiller
41 Schlossberg Kientzheim
42 Schoenenbourg Riquewihr, Zellenberg
43 Sommerberg Niedermorschwihr, Katzenthal
44 Sonnenglanz Beblenheim
45 Spiegel Bergholtz, Guebwiller
46 Sporen Riquewihr
47 Steinert Pfaffenheim, Westhalten
48 Steingrubler Wettolsheim
49 Vorbourg Rouffach, Westhalten
50 Wineck-Schlossberg Katzenthal, Ammerschwihr
51 Zinnkoepflé Soultzmatt, Westhalten


エチケット平面化画像。
IMG_7759
裏ラベルには、ドメーヌの歴史や概要、畑のリュー・ディ名まで書かれています。しかし、無残な剥がし跡が見えるでしょうか。

これを丸隠しにしていた不届き者がいます。インポーターのモトックスです。
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日本語訳をつけるならまだしも、我々にはフランス語なんか読めないだろうなんて高をくくってるんでしょうか? おふざけあそばせ…だわ。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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Alc.13.5%。
ハチミツゴールド。
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パイン、ライチ、白檀。
非常にフルーティーな香り。
パイン系の甘みの乗った甘口アタック。
ミネラル感とかすかな苦味がいいアクセントになり、
甘さ爆発しないところで止まる感じ。
飲むハチミツの感じ。

美味しいんですが、
合わせるものを選ぶなぁ。


*****


Paul Ginglinger
Pfersigberg Grand Cru 2019
Gewürztraminer
WWWポイント79点



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Famille Hugel Gentil “Hugel” 2018 Alsace

アルザスのジョンティ(Gentil)というワインをいただきます。AOCアルザスなんですが、そのAOCアルザスにもいろんな種類があるというわけで、お初ジョンティということもあってこれを飲みながらおさらいをしましょう。ヒューゲルというのも久しぶり。ここのピノ・ノワールはおいしかったです。(漫画「ソムリエ」の主人公、佐竹城が探し求めたワインのモデルでしたね。)

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ファミーユ・ヒューゲルは1639年にオー・ラン県(Haut-Rhin)リクヴィールの街で創業。これまで12代、約380年にわたって「ワインの品質は100%ブドウそのものによる」という黄金律を守り、ワインを造り続けてきました。(以上、ネット情報の受け売り。笑)

ヒューゲルの旧の公式ページはこれ。日本語もあります。内容が古いですが、新しいHPに移行したようです。

たぶん正式というか新しい公式ページがこれ。

フランスとはいえドイツ領でもあったアルザスは双方の文化が入り交ざっており、「Hugel」の読み方にも諸説あるんですが、本家ヒューゲルの公式日本語ページに「ヒューゲル」と書いてありますから「ヒューゲル」が正解でしょう(笑)。同様に今日のワイン「ジョンティ」も、「ジャンティ」とするものもありますが(日本ソムリエ協会の教本とか)、ヒューゲルの日本語HPの表記に従ってここでは「ジョンティ」とします。

今日のワインもしっかりと紹介ページがあります。

しかし、アルザスあるあるかもしれませんが、セパージュの%が書かれていません。よってネット情報から転記します。

・リースリング 23.3%
・ゲヴュルツトラミネール 21.6%
・ピノ・グリ 18.4%
・ミュスカ 4.8%
------------------------------------------
・シルヴァーナー 21.4%
・ピノ・ブラン 10.5%

分かち書きをしましたが、このセパージュが「ジョンティ(Gentil)」のミソです。前半4品種合計で68.1%ありますが、これが50%以上というのがジョンティの規定なのです。

AOCアルザスにはエーデルツヴィッカーEdelzwicker)という白ブドウのブレンドにつけられる名前があります。これはブドウの種類・パーセンテージに決まりはなく、別々に醸造してブレンドする必要もなく混醸が可能です。また、ミレジム(ヴィンテージ)を表示する義務もありません。

これが、ジョンティGentil)を名乗ると、既定の品種(リースリングミュスカピノ・グリゲヴュルツトラミネール)を50%以上使わないといけません。それ以外のブドウも、シルヴァーナーシャスラピノ・ブランだけと決まっています。また、エーデルツヴィッカーのように混醸は許されておらず、必ず別々に醸造してブレンドする必要があります。ミレジム(ヴィンテージ)を表示する義務があり、リリース前に試飲され承認を受けないといけません。

両方ともAOCアルザスの白ブレンドですが、こんなにも規定が違い、アルザス伝統のワインでもあるジョンティ(Gentil)の方がワンランクもツーランクも上ということになります。

ヒューゲルのHPの解説の言葉を借りると、ヒューゲルの「ジョンティには、ゲヴェ ルツトラミナーのスパイシーなフレーヴァー、ピノ・グリのボディ、リースリングのフィネス、ミュスカの果実味、そしてシルヴァーナーの爽やかさが見事に調和している」ということです。(ピノ・ブランはどこへ行った?)
実際の味わいにもゲヴュルツトラミネールが一番存在感があるような気がしたので、今日の記事の分類は「ゲヴュルツトラミネール」にしておきました。


リクヴィールの街の中にあるヒューゲルを訪問しましょう。
Alsace_Hugel01
リクヴィールには Dopff & Irion もありましたね。リアルに訪問したいものです。


以前から使ってるアルザス & ベルクハイム(Bergheim)、リボヴィレ(Ribeauvillé)、リクヴィール(Riquewihr)の地図でヒューゲルの所在を確認します。マルセル・ダイスとトリンバックも一緒に見ておきましょう。(画像大きいので注意。)
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アルザスはライン川(Rhin)流域にあり、下流側がバ・ラン県(Bas-Rhin)、上流側がオー・ラン県(Haut-Rhin)に分かれます。お馴染みの有名どころはオー・ラン県の狭いところに集中しているというのがわかる地図ですね。

これは上の地図の左上にインポーズしたアルザス全図の元ネタです。
Alsace_Map01
削った部分には、AOCアルザス・グラン・クリュの51の特級畑(lieux-dits)のリスト(所在コミューン名付き)が載っていたのでここに上げておきます。(ちょっと細かいですが。)

実はアルザスワインの公式ページなるものがあって、全51ある各グラン・クリュがリストアップされリンク先に各々の詳細説明があります。また、インタラクティブ・マップというのがあって、グラン・クリュのみならず、AOCアルザスや、AOC Alsace Communales という地理的名称付きAOCアルザス(13あります。)の対象地域が一発で地図上に表示されます。
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地図上の「360°」と書かれた目ん玉マークを押すと、これまたインタラクティブな360°ビューが見られます。とてもきれいな景色がぐりぐりと好きなだけ回せます。(笑)
グラン・クリュと地理的名称付きAOCアルザスは、チェックマークを入れるメニュー項目の下にプルダウンメニューがあり、それぞれ51と13の畑名(Lieux-dits)が選べます。すると、個々の畑をピンポイントで見ることができます。ゴイゴイスー。ちょっと感動しました。

その他、このサイトでは、AOC Crémant d’Alsace、甘口のVendanges TardivesSélection de Grains Noblesなんかも詳しく解説があります。もちろん今日の GentilEdelzwicker なんかもお勉強できます。ということで、いつものようにAOCアルザスについてうだうだ書かずに、素晴らしい公式サイトを紹介してお茶を濁しておきます。(笑)


エチケット平面化画像。
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インポーターはジェロボーム


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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DIAM5を採用です。

Alc.13%。
緑がかったゴールド。クリア感あり。
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白桃、梨。しっかりライチもありました。
一瞬甘みを感じる辛口アタック。
喉元のフレッシュフルーティーな酸が、
果実の旨味を伝えてくれている気がします。
スルスル飲めて軽快なんですが、
安っぽい水臭さは全くなく、
深みのあるうま味を感じます。


*****


Famille Hugel
Gentil “Hugel” 2018
Alsace
WWWポイント79点



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Dopff & Irion Clos Château d'Isenbourg Les Tourelles 2011

アルザスの重要なコミューンのひとつ、オー・ラン県のリクヴィール(Riquewihr)。ヒューゲル/ユーゲル(Hugel)もあるコミューンですね。「フランスの最も美しい村」(Les plus beaux villages de France)にも選ばれているくらい風光明媚なところだそうです。今日はそこに古くから根差す作り手、ドップ・エ・イリオンのワインをいただきます。

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ドップ家とイリオン家は16世紀から共にこの地でブドウ園を所有してきた名家で、戦争の余波が要因らしいんですが、1945年にレネ・ドップさん(René Dopff)とマダム・ヴーヴ・イリオンさん(Madame Veuve Irion)が共同で立ち上げたのが、ドップ・エ・イリオン(Dopff & Irion)です。1549年に建てられたシャトー・ド・リクヴィール(Château de Riquewihr)と呼ばれる建物をセラーとしており、自らをそのシャトーの名前で呼んでいます。
ドップ・エ・イリオンは、少し離れたロウファッハ(Rouffach)にあるシャトー・ディザンブール(Château d'Isenbourg)というエステートのクロ(石垣)に囲まれた 5ha の畑を所有しており、そこからのワインをクロ・シャトー・ディザンブール(Clos Château d'Isenbourg)シリーズとしてリリースしています。今日のワインですね。

公式ページはショップ兼用ながらワイン紹介はしっかりあります。
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クロ・シャトー・ディザンブールのシリーズもカバーしているんですが、ゲヴュルツやピノ・ブラン、リースリングのモノセパージュはあるのに、ブレンド仕様の今日のワイン「Les Tourelles」が載っていません。

「Le Clos du Chateau d’Isenbourg」という単独のサイトを発見。ここには載ってました。

セパージュは、リースリング、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・ブランとあり比率は不詳。先に書いてある順に多いんじゃないかと推測しますが、今日のワインの裏ラベルには、リースリング、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールの順に書いており、どうやら当てになりません。ネット情報で2012年のセパージュ比率として見つけたのがコレ。
・ゲヴュルツトラミネール 35%
・ピノ・ブラン 30%
・リースリング 20%
・ピノ・グリ 15%
これまた順番が違う(笑)。年毎に違うんでしょうかね。とりあえずこの記事のカテゴリーはゲヴュルツトラミネールにしておきました。シュールリーで4ヶ月の醸し後、ろ過、ボトル詰めの前に数ヶ月ステンレスタンクで熟成させるそうです。

リクヴィールのドップ・エ・イリオンを訪問します。
DopffetIrion02
町の入り口にドーンとあります。ヒューゲル(正しい発音はユーゲル)はもっと奥の方にこじんまりとあります。やはりリクヴィールの顔はドップ・エ・イリオンの方なんでしょうね。

ドップ・エ・イリオンが所有するという、今日のワインの出所でもあるクロ・シャトー・ディザンブールの畑を探して、リクヴィールを少し南下しロウファッハ(Rouffach)のコミューンにあるシャトー・ディザンブール(Château d'Isenbourg)を訪問。車で35分という距離です。
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小高い丘にあるシャトーを囲むように畑があります。これが「Clos」ですね。シャトーの建物自体は1974年に売却され今はホテルになっています。畑だけをドップ・エ・イリオンが所有しているという形です。

以前から使ってるアルザス&ベルクハイム(Bergheim)、リボヴィレ(Ribeauvillé)、リクヴィール(Riquewihr)の地図にドップ・エ・イリオンを追記しておきます。
DopffetIrion01
アルザスはライン川(Rhin)流域にあり、下流側がバ・ラン県(Bas-Rhin)、上流側がオー・ラン県(Haut-Rhin)に分かれます。お馴染みの有名どころはオー・ラン県の狭いところに集中しているというのがわかる地図ですね。

これは上の地図の左上にインポーズしたアルザス全図の元ネタです。
Alsace_Map01
削った部分には、AOCアルザス・グラン・クリュの51の特級畑(lieux-dits)のリスト(所在コミューン名付き)が載っていたのでここに上げておきます。(ちょっと細かいですが。)

実はアルザスワインの公式ページなるものがあって、全51ある各グラン・クリュがリストアップされリンク先に各々の詳細説明があります。また、インタラクティブ・マップというのがあって、グラン・クリュのみならず、AOCアルザスや、AOC Alsace Communales という地理的名称付きAOCアルザス(13あります。)の対象地域が一発で地図上に表示されます。
DopffetIrion05
地図上の「360°」と書かれた目ん玉マークを押すと、これまたインタラクティブな360°ビューが見られます。とてもきれいな景色がぐりぐりと好きなだけ回せます。(笑)
グラン・クリュと地理的名称付きAOCアルザスは、チェックマークを入れるメニュー項目の下にプルダウンメニューがあり、それぞれ51と13の畑名(Lieux-dits)が選べます。すると、個々の畑をピンポイントで見ることができます。ゴイゴイスー。
その他このサイトでは、AOC Crémant d’AlsaceVendanges TardivesSélection de Grains Noblesなんかも詳しく解説があります。GentilEdelzwicker なんかもお勉強できます。
ということで、いつものようにAOCアルザスについてうだうだ書かずに、素晴らしい公式サイトを紹介してお茶を濁しておきます。(笑)


エチケット平面化画像。
IMG_4510
上等ワインらしくシリアル番号がありますね。

剥がし跡があるように裏ラベルにはインポーターシールがこんな具合でした。
IMG_4509
バーコードを隠したいんでしょうが、もう少し貼り方はあると思います。


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルクは汎用品ですが、ネックにはワイン名が入ってました。

コルク平面化。
IMG_5156
…。

Alc.13%。(pH:4.27、Brix:7.9)
オレンジがかった濃いイエロー。
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トロピカルなフルーツの香りを連想させ、
ライチ、ハチミツ、ペトロールも感じます。
まさにブレンドされてる品種すべてが個性を出してるような。
甘みかすかなアタック。
リンゴ風味、貴腐ワインのようなアプリコット感の味わい。
苦味ほんのり乗ったミネラル感も。
熟成したうまさが伝わってきます。


*****


Dopff & Irion
Clos Château d’Isenbourg 
Les Tourelles 2011
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Trimbach Gewürztraminer 2016

アルザスはトリンバックのゲヴュルツトラミネールをいただきましょう。
アルザスはおいしいピノ・ノワールも多いのでついつい赤を飲んでますが、
生産の90%以上は白という白ワイン王国です。やはり定期的に白を、
それもリースリングかゲヴュルツを飲んでおきたいな~と思うわけです。


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アルザスのワインはAOCは3つです。簡単だな~。ありがたい。(笑)
・AOC Alsace
・AOC Alsace Grands Crus
・AOC Crémant d'Alsace

この内、AOCアルザス・グラン・クリュは51の特級畑(lieux-dits)のもので、
それぞれ独立したAOCなので合計53のAOCがあるという解説もありますが、
アルザス全体の4%ほどの量しかないので一括りでいいと思います。(笑)
ただ、使える品種がアルザスの高貴品種とされる、RieslingGewürztraminer
Pinot GrisMuscatの4種でないといけない決まりがあります。

また、AOCアルザスは単一品種の場合、品種名がラベルに記載されます。
これはマルセル・ダイスさんのお陰で(笑)今は表示義務はありません。(されてますが。)

AOCクレマン・ダルザスは瓶内二次発酵のシャンパーニュ方式の発泡ワインです。
Pinot Blanc、Pinot Gris、Pinot Noir、RieslingとChardonnayが使えますが、
シャルドネだけは逆にAOC Alsace/Alsace Grands Crusに使ってはいけません。

さあ、ここまでで「アルザスは捉えた!」となればいいんですが、実はもうひとつ。
アルザスワインの公式ページによると、2011年にAOC Alsaceに改正がありました。
Alsaceの後にコミューン名(Villages)や畑名(Lieux-dits)が足せるようになってます。
現在つけられるコミューンは以下の13だそうです。
・Blienschwiller
・Côtes de Barr
・Côte de Rouffach
・Klevener de Heiligenstein
・Saint Hippolyte
・Ottrott
・Rodern
・Vallée Noble
・Val Saint Grégoire
・Scherwiller
・Wolxheim
・Coteaux du Haut-Koenigsbourg
・Bergheim
困ったことに、産地の個性を示すために、これらは使える品種が限定されます。
まあ、覚える気はないですが(笑)以下の表が載ってたので貼っておきます。
Tri03
ん? Savagnin RoseってAOC Alsaceで使えないことになってます?

かなり脱線したので、白ブレンドのEdelzwicker(Edel=Noble、Zwicker=Blend)や
甘口白のSélection de Grains NoblesVendanges Tardivesについては割愛。(笑)


さあ、トリンバックの公式ページです。
TrimbachD
かっこいいんですが、ワイン情報がほぼありません。
魚料理やスパイシーな肉料理とのペアリングがいいとあります。そうかな?
あと、アルザスの地元のチーズ、マンステール(Munster)に合うそうです。


何度も行ってますが、リボヴィレ(Ribeauvillé)の町のトリンバックへ。
Tri01
町側と裏の畑側の2ショットを挙げておきます。
アルザスらしいデザインの建物に背後の斜面の畑。いい雰囲気です。


まずは昔描いた地図でアルザスとトリンバックのおおよその位置を見ます。
Trimbach03
真ん中辺り(笑)。ざっくりしすぎで逆にわかりにくいですね。
アルザスはライン川流域ですが、下流側がバ・ラン県(Bas-Rhin)、
上流側がオー・ラン県(Haut-Rhin)に分かれ、リボヴィレはオー・ランです。

もう少し詳しい地図で見てみましょう。ストラスブールとコルマールは、
バ・ラン県(Bas-Rhin)、オー・ラン県(Haut-Rhin)各々の県庁所在地です。
Tri02
リボヴィレ(Ribeauvillé)のトリンバックと共に、いつもお馴染みの、
ベルクハイム(Bergheim)のマルセル・ダイス、リクヴィール(Riquewihr)
のヒューゲルを書き込んでます。この3者、意外に近いものです。
マルセル・ダイスからトリンバック経由でヒューゲルへ車で行っても、
12分しかかかりません。


エチケット平面化画像。
Tri4
ネックシールの平面化、とっても苦労しています。(笑)

で、エノテカさんの裏ラベルがこれ。
Tri5
なめとんか!と思わず声が出るほど腹立たしいです。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_2779

コルク平面化。
IMG_2777
テクニカルコルク、DIAM5を採用です。
公式ページにも3~5年の熟成ポテンシャルありとなってましたので、
DIAM5(5年耐用)は妥当。で、今日の2016年もいい感じのタイミング。

Alc.14%。
イエロー。
IMG_2780

いきなりのライチ、来た〜!(笑)
まだ熟れてない白桃。はちみつ。
果実の甘みがほんのり乗ったアタックです。
白い大根の漬物のようなシャキッとした風味(笑)。
喉越しでアルコール感がしっかり効いています。
フィニッシュでも、フッとライチが帰って来ました。
そんなライチ感満載なゲヴュルツでした~。


*****


Trimbach
Gewürztraminer 2016
WWWポイント 77点



WhiteWhiteWine01

Arthur Metz Cuvée Anne-Laure Riesling 2017

ちょっと前にゲヴュルツトラミネールを試したのと同じ作り手。
同じシリーズでリースリングが出ていたのでゲットです。
1000円代のお手頃アルザスでしたからね。


IMG_9868
しかし、アルザスのボトルは長い。収納も然ることながら撮影も大変です。


ラベルのどこにも表記がないですが、「Arthur Metz」のワインだそうで。
その公式ページはあるんですが、このワインが載ってません。

「Maison Arthur Metz」と書いてますからネゴシアンのようなものでしょうか。
よくよく調べてみると、「Helfrich」というワイナリーがヒットします。
なぜなら、この家族経営ワイナリーの3代目が「Frederic Helfrich」と、
その妹の「Anne-Laure Helfrich」だったからです。
今日のワイン、「Cuvée Anne-Laure」ですからね。

これはただの偶然ではなく、公式ページは「Helfrich」のものがちゃんとあって、
自社ワイナリーが「Arthur Metz」だと書いてあり、住所も同一だったのです。

「Anne-Laure」さんらしき人の写真も載ってます。なかなかの美人さんとお見受けします。
ここにも今日のワインは載ってないんですが、このお嬢さんが醸したものでしょうか?
…なんて想像しながらいただきましょう。(笑)


HelfrichのワイナリーだというArthur Metzへ行ってみましょう。
ArthurMetz02
ストラスブールから車で25分ほどのマルレンハイムの町にあります。
かなり大規模。敷地も施設もでかいです。ショップもきれいです。

アルザス全体からの位置関係も見ておきましょうね。
ArthurMetz01
ライン川挟んですぐドイツですね。


エチケット平面化画像。
IMG_9832
「Anne-Laure」さんのシリーズなのかロゴマークがありますね。


さて、抜栓。
IMG_9869
お値段がお値段ですから汎用品は仕方ないですね。

Alc.12%。
かすかに緑味のイエロー。
IMG_9866

柑橘系の香り、ふわっとペトロール。
かすかに白桃も。
フレッシュな酸味のアタック。
軽めの構造ですね。
始終酸が出るんですがハツラツとした酸で楽しめます。

うん、確かにリースリング。
ドイツのよりちょっとあっさりめの印象。


*****


Arthur Metz
Cuvée Anne-Laure Riesling
 2017
Vin d’Alsace AOP
WWWポイント 77点



WhiteWhiteWine01

Arthur Metz Cuvée Anne-Laure Gewürztraminer 2017 Vin d’Alsace AOP

店頭でふとゲヴュルツトラミネールが飲みたくなりました。
アルザスのが2本あり、3000円と1500円。一瞬悩みましたが、
すぐさま安い方に決定。(笑)おいしかったら儲けもの。
おいしくなくても値段のせいにできます…。


IMG_9627
しかし、アルザスのボトルは長い。収納も然ることながら撮影も大変です。


ラベルのどこにも表記がないですが、「Arthur Metz」のワインだそうで。
その公式ページはあるんですが、このワインが載ってません。

「Maison Arthur Metz」と書いてますからネゴシアンのようなものでしょうか。
よくよく調べてみると、「Helfrich」というワイナリーがヒットします。
なぜなら、この家族経営ワイナリーの3代目が「Frederic Helfrich」と、
その妹の「Anne-Laure Helfrich」だったからです。
今日のワイン、「Cuvée Anne-Laure」ですからね。

これはただの偶然ではなく、公式ページは「Helfrich」のものがちゃんとあって、
自社ワイナリーが「Arthur Metz」だと書いてあり、住所も同一だったのです。

「Anne-Laure」さんらしき人の写真も載ってます。なかなかの美人さんとお見受けします。
ここにも今日のワインは載ってないんですが、このお嬢さんが醸したものでしょうか?
…なんて想像しながらいただきましょう。(笑)


HelfrichのワイナリーだというArthur Metzへ行ってみましょう。
ArthurMetz02
ストラスブールから車で25分ほどのマルレンハイムの町にあります。
かなり大規模。敷地も施設もでかいです。ショップもきれいです。

アルザス全体からの位置関係も見ておきましょうね。
ArthurMetz01
ライン川挟んですぐドイツですね。


エチケット平面化画像。
IMG_9615
「Anne-Laure」さんのシリーズなのかロゴマークがありますね。


さて、抜栓。
IMG_9624
お値段がお値段ですから汎用品は仕方ないですね。

Alc.13%。
レモンイエロー。
IMG_9625

いきなりめっちゃライチが来ます。
ゲヴュルツですね~。
あとは桃とか梨とか、とにかくフルーティな香り。
甘さが乗ったアタックです。
果実感のリキュールという味わい。
甘い桃、洋梨。
ある意味、ほぼジュース。(笑)


*****


Arthur Metz
Cuvée Anne-Laure Gewürztraminer
 2017
Vin d’Alsace AOP
WWWポイント 77点



WhiteWhiteWine01

Cono Sur Bicicleta Gewürztraminer 2017

毎日の夕食に特にリクエストすることはなく、
出たとこ勝負でストックの中から無理やりワインを選んでいます。
和食には残念系の(笑)日本ワインが合うとか、
中華にはピノ・ノワールが無難だとか、自分なりの法則があるわけですが、
やはり白ワインも使わないと厳しい状況に出くわします。(笑)


IMG_7231
今日はちゃんぽん。中華とも呼べなくはないですが、
フルーティな白はいかがなもんじゃろとこれをチョイス。

1000円以下のバリエタルの宝庫、チリのコノスルです。
公式ページであらためてライナップを確認すると、
ローエンドのビシクレタで、赤8種、白6種、ロゼ1種と壮観です。
インポーターが運営するコノスル日本語公式サイトというのもあって、
こちらは日本向けですから若干ラインアップが違ってますね。

ただ、個々のワインの情報はショボい印象。
今日のゲヴュルツトラミネールは、
・ゲヴュルツトラミネール 100%
熟成はステンレスタンクで4~12ヶ月。(幅が広すぎ...)

コノスルは北はリマリから南はビオビオまで、
7地域に渡って畑を持っていますので、
今日のゲヴュルツトラミネールはどこかはわかりませんが、
コルチャグア・ヴァレーのコノスルの本拠地を訪れてみます。
cono01
中は広大なのですが入口までしか行けません。
すぐ隣にコンチャ・イ・トロを発見しました。

コルチャグア・ヴァレー他、広域地図をおさらいしておきます。
cono02
毎回こんな地図を作っているとだいたい頭に入ってきました。(笑)

畑の管理をする自転車部隊の写真がGoogle Mapに上がってました。
cono03
ほんとに自転車でやってるんですね。


エチケット平面化画像。
IMG_7229


さて、スクリュー回転です。
Alc.13.5%。
やはり来ましたライチ!
ユリの花の香り、マスカットも。
味までライチ感があふれています。
酸味が控えめなのもうれしいです。
程よい甘みも感じます。

ちゃんぽんにはちょっと「?」ではありましたが。(笑)
あまりにも果実味満載で、ワインというより、
フルーツリキュール然としているのが少々気になりました。


*****


Cono Sur Bicicleta Gewürztraminer 2017
WWWポイント 79点



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Indómita Late Harvest 2016

以前、カリニャンのモノセパージュをいただいた、
チリのカサブランカ・ヴァレーにあるインドミタです。
小ぶりのボトルで神々しく金色に輝くコレを見つけました。
極甘口だそうで。ソーテルヌみたいなのでしょうかね。


IMG_6751
実はムートン・カデのソーテルヌでガツンとやられまして、
その時白の最高点80点をつけたように、極甘口大変気に入りました。

BUT、今日のインドミタ、1,000円ほどでリカマンに売ってるやつです。
どれほどのものか興味津々です。

さて、甘口ワインにはいくつか作り方がありまして、
要は、いかに原料のブドウの糖度を上げるかということです。

1)貴腐ワイン
 言わずと知れたソーテルヌで有名なヤツです。
 ボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)が水分を蒸発させ、
 糖度が凝縮したブドウができるわけです。

2)アイスワイン
 寒い地方で収穫せずに置いておくと、凍結・解凍が繰り返され、
 水分が抜けて糖度が高まるという、寒い地方限定の作り方。
 ドイツやカナダなんかが有名なんだそうです。

3)ストローワイン
 完熟したブドウを収穫後、わらの上なんかで干して乾燥させます。
 要するに干しブドウでワインをつくるようなものですね。
 イタリアでアパッシメントって言ってるやつですね。

4)遅摘みワイン
 これが今日のワインの作り方ですね。
 その名も「Late Harvest」(遅摘み)ですからね。
 収穫せずにブドウを放っておいて樹上乾燥させるわけです。


ラベル平面化画像。ボトルが透けてきれいですね。
IMG_6706
アルコールも12度まで上がってますから相当糖度も凝縮させたんでしょう。
500mlの細いビンです。


公式ページで情報を見てみます。
セパージュは、
・ゲヴュルツトラミネール 50%
・ソーヴィニヨンブラン 50%
ゲヴュルツトラミネールはライチやバラなどの花の香りを与え、
ソーヴィニヨンは酸味と繊細さに貢献しているそうです。
総量の20%は6ヶ月の樽熟もしているとのこと。
残糖は驚異の85グラム/リットルです。


さて、抜栓。
Alc.12%。
ゴールド、ちょい黄色味。
桃かな?
やっぱりライチですね。
50%でもゲヴュルツトラミネールの個性が出ます。
花の香りも確かにします。ユリかな?
糖度はあるのに、ディスク、涙なくサラサラなのが印象的です。
粘性の現れはアルコールから来るってことなんでしょう。
とても甘いのですが、
味の奥に苦味っぽいのがあっていいアクセントです。
ソーテルヌほどの感動はなかったですが充分楽しめました。


*****


Indómita Late Harvest 2016
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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