ドイツ出張のついでに地元バーデンのワインを物色しました。
ドイツ内でも南の方の産地。赤が多いのがうれしいです。
やはりシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)をゲット。
VDP等級のErste Lage(エアステ・ラーゲ)、1級畑ワインです。


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ドクター・ヘーガー(Weingut Dr. Heger)という1935年創業の生産者。
ドイツワイン辞典のバーデンの著名生産者の筆頭に上がっていました。


公式ページは立派なものですが、ワイン情報はショップ兼用。

50ユーロもするVDPのGrosse Lage(特級畑ワイン)も載ってますが、
今回行った一応ワイン専門店には26ユーロのこれしか置いてませんでした。
(トップの写真、値段が貼ったままです。…笑)
スーパーですと、種類は多いのですが10ユーロ以上のは見当たりません。
ドイツで上等ワインを買うには生産者直接かネットショップなんでしょうね。

肝心のワイン情報は貧弱です。よってネット情報から…。
イーリンゲン(Ihringen)にあるWinklerbergの畑の古木のピノ・ノワール100%。
新樽率50%のバリックで15ヶ月熟成だそうです。

VDP (ファーデーペー、Verband Deutscher Prädikatsweingüter)について、
おさらいをしておきましょう。
ドイツのQbAやPrädikatsweinの等級は甘さが基準で品質自体がわかりにくいですね。
そこで、VDP(ドイツ高品質ワイン醸造家協会)が1910年に独自に審査・認定を始め、
畑に格付けをしています。テロワール重視のフランス式ってことですね。
下の写真にあるように、キャップシールのVDPロゴ(鷲のマーク)を入れた上で、
以下の等級を表記することになります。
・Gutswein(グーツヴァイン)・・・地域名ワイン
・Ortswein(オルツヴァイン)・・・村名ワイン
・Erste Lage(エアステ・ラーゲ)・・・1級畑ワイン
・Grosse Lage(グローセ・ラーゲ)・・・特級畑ワイン
 この特級畑からの辛口ワインには、特に、
・Grosses Gewächs(グローセス・ゲヴェックス)・・・“Grand Cru”
 と表記され、Qualitätswein trockenが併記されます。
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今日のワインはErste Lage。Qualitätswein trockenも併記されてます。


さて、ワイナリー訪問。ストビューがないのでアップされてた写真です。
Heger01
バーデンのベライヒ、Kaiserstuhl(カイザーシュトゥール)にある、
イーリンゲン(Ihringen)の町中にあります。ライン川渡ればアルザス。
「Weinhaus Heger」はネゴシアンとしての名前のようです。


ドイツの13のワイン生産地の最南端バーデンを地図で確認しておきます。
Heger02
Tauberfranken(タウバーフランケン)からBodensee(ボーデンズィー)まで、
バーデンのベライヒも書き込んでいます。
今日の作り手はベライヒKaiserstuhl(カイザーシュトゥール)になります。


ラベル平面化画像。ドイツにしては洒落たデザインです。
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「Mimus」は現当主の御父上(2004年に他界)の幼少時の名前だそうで。


さて、抜栓です。
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コルクも平面化撮影しておきます。
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Alc.13.5%。
クリアなルビーです。
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フランボワーズ、スパイス。
しっかりした樽香が感じられます。
かすかな甘み感じるんですが、トロッケン(ドライ)なアタック。
出過ぎない酸と、シルキー過ぎるタンニンがいい具合です。
このいいバランスのまま至福の余韻へ突入。
まさに上等ブルゴーニュの風格。

ドイツのピノ・ノワールは独特の香りと味だと理解していましたが、
とんでもないです。激うまもありました。


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Weingut Dr. Heger
MIMUS Spätburgunder 2013
Trocken 
Ihringer Winklerberg
RRWポイント 94点