Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Los_Vascos

Los Vascos Cromas Cabernet Sauvignon Gran Reserva 2018

メドック格付け第1級シャトー・ラフィット・ロートシルトの本体、ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト(DBR社)がチリで展開するのがこのロス・バスコス(Viña Los Vascos)です。主力のグラン・レセルバが「Cromas」という名前がついてラベルデザインも一新したようです。以前のラベルは本家ボルドーのラフィットに似た雰囲気でよかったんですがね。先日はカルメネールを試しましたので今日はカベソーとなります。

IMG_7046
ロス・バスコス(Viña Los Vascos)の歴史は1750年頃にさかのぼります。スペイン・バスク地方出身のエチェニケ家がチリのコルチャグア・ヴァレーにブドウ栽培を始めたのがスタートです。「ロス・バスコス」というのはスペイン語で「バスク人」という意味です。なるほどですね。
このロス・バスコスを、ボルドーのシャトー・ラフィット・ロートシルトを有するドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト[ラフィット]社DBR社)が綿密な現地調査の上、1988年に取得します。DBR社はメドック格付け第4級のシャトー・デュアール・ミロン(Château Duhart-Milon)、ソーテルヌ第1級のシャトー・リューセック(Château Rieussec)、ポムロールのシャトー・レヴァンジル(Château L'Évangile)、ラングドックの(シャトー・ド・)オーシエール(Château d’Aussières)なども所有しています。アルゼンチンのカテナとのベンチャーのカロ(Bodegas Caro=テナ+スチャイルド)同様、同社の南米の拠点がチリのロス・バスコスというわけです。

で、チリにエスクード・ロホ(Escudo Rojo、赤い楯=Red Shield=Rothschild)を展開するのが、バロン・フイリップ・ド・ロスチャイルド社BPDR社)でありまして、いわゆるムートンの方です。ポイヤックのシャトー・ムートン・ロートシルトクレール・ミロンダルマイヤックの他、ラングドックのドメーヌ・ド・バロナークを所有。ベンチャーであるナパのオーパス・ワンやチリのアルマビバをやってるのも、このムートンの方です。
なんだかロスチャイルド同士で張り合ってるみたいでおかしいですね。


公式ページシャトー・ラフィット・ロートシルトのサイト内にあります。

ワイン情報はしっかりしていてミレジム毎に整理されています。このカベソーブレンドは2018からクロマス(Cromas=「色」の意)という名前を付けたようですね。

・カベルネ・ソーヴィニヨン 85%
・シラー 10%
・カルメネール 5%

新樽率50%のフレンチオーク樽で12ヶ月の熟成です。同じクロマスのシリーズのカルメネールの新樽率は20%になっていました。同じクロマス・シリーズで上下がありそうですね。


コルチャグア・ヴァレーのペラリージョ(Peralillo)にあるロス・バスコスを訪問。
LosVascos01
周囲は2,200haあるという自社畑で、ストビューでは敷地の中に入れませんでした。写真は公式HPからのものです。

ペラリージョというのはコルチャグア・ヴァレーのサブリージョンになります。
Libertador_O'Hinggis_Rio
ロス・バスコスの所在を示しましたので確認ください。リベルタドール・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)にコルチャグア・ヴァレーとカチャポアル・ヴァレーがあり、合わせてラペル・ヴァレーとなります。

地図にも色分けして示しましたが、サブリージョンをまとめると以下になります。
Valle del Rapel Valle del Cachapoal Rancagua
Peumo
Coltauco
Requínoa
Rengo
Machalí
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Valle de Colchagua Paredones
Pumanque
Litueche
Lolol
Nancagua
Santa Cruz
Palmilla
Peralillo
Marchigüe
La Estrella
San Fernando
Chimbarongo
Costa
Costa
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
それぞれのサブリージョンに補足的呼称(表の一番右)が設定されています。チリでは2011年に新しい原産地呼称表示の制度が導入されていて、以下の3つの地理条件をD.O.(Denominación de Origen)に付記できるようになっています。

 ●Costa(コスタ =海岸)
 ●Entre Cordilleras(エントレ・コルディジェラス =山脈の間の平地部分)
 ●Andes(アンデス =アンデス山脈)

内陸側のカチャポアル・ヴァレーには「コスタ」がないのがわかりますね。


ラベル平面化画像。
IMG_6292

インポーターシールはこの有り様だったので剥がしています。
IMG_6291
サントリーはロス・バスコス専用ページも作ってがんばってるんですが、このラベルの貼り方はいただけません。


さあ、抜栓。
IMG_7043

コルク平面化。
IMG_7044
ロスチャイルド家の五本の矢のマークにコルチャグアとシンプルです。

Alc.14.5%。
ガーネット。
IMG_7045

黒ベリー、酸い感じのチェリーの香り。
やはり酸味がかすかに乗った辛口アタック。
厚みはそこそこあります。
複雑味もいい感じ。
酸がうまく演出したいいバランスと言えそうです。
余韻も順当にいいです。

手堅い作りのカベソーブレンドと言えますが、
日本カルメネール振興協会としてはカルメネールに軍配を上げます。
(笑)


*****

Los Vascos
Cromas Cabernet Sauvignon Gran Reserva 2018
Valle de Colchagua
RRWポイント 91点


Los Vascos Cromas Carmenère Gran Reserva 2019

メドック格付け第1級シャトー・ラフィット・ロートシルトの本体、ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト(DBR社)がチリで展開するのがこのロス・バスコス(Viña Los Vascos)です。主力のグラン・レセルバが「Cromas」という名前がついてラベルデザインも一新したようです。以前のラベルは本家ボルドーのラフィットに似た雰囲気でよかったんですがね。

IMG_6804
ロス・バスコス(Viña Los Vascos)の歴史は1750年頃にさかのぼります。スペイン・バスク地方出身のエチェニケ家がチリのコルチャグア・ヴァレーにブドウ栽培を始めたのがスタートです。「ロス・バスコス」というのはスペイン語で「バスク人」という意味です。なるほどですね。
このロス・バスコスを、ボルドーのシャトー・ラフィット・ロートシルトを有するドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト[ラフィット]社DBR社)が綿密な現地調査の上、1988年に取得します。DBR社はメドック格付け第4級のシャトー・デュアール・ミロン(Château Duhart-Milon)、ソーテルヌ第1級のシャトー・リューセック(Château Rieussec)、ポムロールのシャトー・レヴァンジル(Château L'Évangile)、ラングドックの(シャトー・ド・)オーシエール(Château d’Aussières)なども所有しています。アルゼンチンのカテナとのベンチャーのカロ(Bodegas Caro=テナ+スチャイルド)同様、同社の南米の拠点がチリのロス・バスコスというわけです。

で、チリにエスクード・ロホ(Escudo Rojo、赤い楯=Red Shield=Rothschild)を展開するのが、バロン・フイリップ・ド・ロスチャイルド社BPDR社)でありまして、いわゆるムートンの方です。ポイヤックのシャトー・ムートン・ロートシルトクレール・ミロンダルマイヤックの他、ラングドックのドメーヌ・ド・バロナークを所有。ベンチャーであるナパのオーパス・ワンやチリのアルマビバをやってるのも、このムートンの方です。
なんだかロスチャイルド同士で張り合ってるみたいでおかしいですね。


公式ページシャトー・ラフィット・ロートシルトのサイト内にあります。

ワイン情報はしっかりしていてミレジム毎に整理されています。2019からクロマス(Cromas=「色」の意)という名前を付けたとあります。

・カルメネール 100%

新樽率20%のフレンチオーク樽で12ヶ月の熟成です。同じクロマスのシリーズでカベソーもあるんですが、こちらはモノセパージュではなくシラーやカルメネールがブレンドされ、新樽率は50%になっています。同じクロマス・シリーズで上下がありそうですね。一緒にカベソー版も買ってあるのでこちらも近々試したいと思います。


コルチャグア・ヴァレーのペラリージョ(Peralillo)にあるロス・バスコスを訪問。
LosVascos01
周囲は2,200haあるという自社畑で、ストビューでは敷地の中に入れませんでした。写真は公式HPからのものです。

ペラリージョというのはコルチャグア・ヴァレーのサブリージョンになります。
Libertador_O'Hinggis_Rio
ロス・バスコスの所在を示しましたので確認ください。リベルタドール・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)にコルチャグア・ヴァレーとカチャポアル・ヴァレーがあり、合わせてラペル・ヴァレーとなります。

地図にも色分けして示しましたが、サブリージョンをまとめると以下になります。
Valle del Rapel Valle del Cachapoal Rancagua
Peumo
Coltauco
Requínoa
Rengo
Machalí
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Valle de Colchagua Paredones
Pumanque
Litueche
Lolol
Nancagua
Santa Cruz
Palmilla
Peralillo
Marchigüe
La Estrella
San Fernando
Chimbarongo
Costa
Costa
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
それぞれのサブリージョンに補足的呼称(表の一番右)が設定されています。チリでは2011年に新しい原産地呼称表示の制度が導入されていて、以下の3つの地理条件をD.O.(Denominación de Origen)に付記できるようになっています。

 ●Costa(コスタ =海岸)
 ●Entre Cordilleras(エントレ・コルディジェラス =山脈の間の平地部分)
 ●Andes(アンデス =アンデス山脈)

内陸側のカチャポアル・ヴァレーには「コスタ」がないのがわかりますね。


ラベル平面化画像。
IMG_6747

インポーターシールはこの有り様だったので剥がしています。
IMG_6745
サントリーはロス・バスコス専用ページも作ってがんばってるんですが、このラベルの貼り方はいただけません。


さあ、抜栓。
IMG_6798

コルク平面化。
IMG_6802
ロスチャイルド家の五本の矢のマークにコルチャグアとシンプルです。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
IMG_6803

香り立つ黒ベリー、黒糖、モカ、青茎っぽさも。
辛口アタック。
味わいにも黒糖のコクを感じます。
厚み、立体感と相まって濃ゆいな~っと感動。
ベルベッティなタンニンに誘われ余韻は貫禄です。
そのタンニンは後味に焦げたような感覚を残しますが、
総じてカルメネールのうまさはしっかり発揮しています。


*****

Los Vascos
Cromas Carmenère Gran Reserva 2019
Valle de Colchagua
RRWポイント 93点


Los Vascos Carmenere Grande Reserve 2016

ホームポジションのカルメネールへ戻る日です。
ずいぶん昔から何度か飲んでいるロス・バスコス。
前回飲んだのが2012年物。これもおいしかったです。
さて、最新ヴィンテージの2016年はいかがでしょうか。


IMG_5805


これ近所の大型スーパーで売ってました。
昔はけっこう探したもんですが、
カルメネールが近くで売ってるというのは助かります。

公式ページは、シャトー・ラフィット・ロートシルトのサイト内にあります。
しっかり日本語表示もされています。
カルメネール100%であることや仏樽で12ヶ月熟成などがわかります。


ラベル平面化画像です。
IMG_5802
何ということか裏ラベルを丸隠しです。
サントリーさん、頼みますよ。

このラベルを剥がすと、ロス・バスコスのメッセージがありました。
「ラフィット・ロートシルトの監督の元、
プレフィロキセラの自根のカルメネールから、
素晴らしいワインをお届けします」とか書いてありました。
大事なメッセージを隠してはいけませんね。


Google Map訪問では近づけなかったのでアップされてた写真を拝借。
LosVascos01
なかなか立派な建物です。

畑の雰囲気がわかる写真もいただきました。
LosVascos02

だいたいの場所も確認しておきましょう。
LosVascos03
サンティアゴから車で2時間半、コルチャグア・ヴァレーになります。


さて、抜栓。
Alc.14%。
濃いルビー。
カシス、黒ベリー、
青ピーマンは来ませんね。
モカの香りはありました。
辛口アタック。
構造感ある味ですが、
前に飲んだ記憶ほど良くはなかったです。 
なんだか残念。


*****


Los Vascos Carmenere Grande Reserve 2016
RRWポイント 89点


Domaines Barons de Rothschild (Lafite) / Los Vascos Carmenere Grande Reserve 2012

この記事は、
Domaines Barons de Rothschild (Lafite) つながりで、
Réserve Spéciale Bordeaux Rougeと、
チリワインのLos Vascos Carmenere Grande Reserveを、
飲み比べした時のチリワイン用ページです。

ブログの検索性のため便宜的に作成したページですので、
テイスティング詳細はこちらのフランスワインページをご覧ください。


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*****


Domaines Barons de Rothschild (Lafite) /
Los Vascos Carmenere Grande Reserve 2012
RRWポイント 92点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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